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[ 読書/BL小説 ]

高尾理一『傲慢君主の専属契約』

 あ、あれ…?あんまり面白くなかった…?おかしいなあ…。

 成金強引な牧場主×ホースセラピスト。
 攻めは有名なセラピストの代理でやってきた受けを軽くみるが、しかし暴れ馬の心を見抜きその才能を見せた受けに心酔。無茶いって師匠に交渉し、お試し期間とか言って受けを一ヶ月住み込みでやとう。うぶな受けに恋してしまった攻めのくどきのかいあって恋人関係になるのだが、恋愛関係を契約でかためようとする攻めについてけなくて受けは困るが云々。

 どうも前半は攻めはちょっと傲慢な金持ちというくらいのふつーの攻めで、なのに後半は経験からくる不器用さからかやたら契約にこだわる攻めで、その落差がいまいちしっくりこないし、それになによりどっちもあんまり魅力的でない感じ…。
 受けも、最初の場面で攻めとわたりあってるとこは、おお今回は気丈受けか!と思ったものの、攻めが口説き始めてからは恋愛経験のない感じを前面に出した純情素直健気キャラになってしまうし、あんまり面白みがない…。

 そんなわけで、お話自体もなんか前半後半がややばらけた印象で、馬とか医師とか師匠とか、妙にキャラもいるわりにどのキャラも使いきれてなかった印象があって勿体無い。
 あと問題をかかえた馬との話とかも面白いのだが、馬との交流それ自体と、馬をめぐる厩務員の問題がかさなってくることで、かえって焦点がボケてしまった気がする。ただでさえ恋愛の後景なんだから、もっとどっちかに焦点をあてて書いてくれたほうがよかった気もする。わかんないけど。

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