烏科ひゆ『独裁者の接吻』
初読作家だと思っていたら読んだことあったね…。
よくできる分家長男と、彼をライバル視しつつ惚れてる本家長男。
シンガポール支社長の座をかけてのコンペがはじまるが、事件にまきこまれケガをおった本家長男はケガ前後の記憶をなくしてしまう。そしたら分家長男は、お前記憶ないとき俺に告ったんだぜーとかゆって、云々。
もきー。
攻めがかなり傲慢なのに魅力がない。受けも優秀なはずなのにおバカっぽい。仕事の進め方が皆稚拙。事件も恋愛も中途半端で、カタルシスがない。攻め視点が最初と最後だけ出てくる語りも稚拙。キスしてなかったことがラストまでわかりづらく、タイトルが活きてない。そもそも日本語が全般的に不如意で、おかしい。
よかったのは、実相寺紫子の挿画。この人はどんどんうまくなっている気がする。