遠野春日『恋愛は貴族のたしなみ』
貴族シリーズなんだそうですね。その一作めだそうですね。香港貴族が気に入ったので読んでみた。
貴族×貴族。
いや、待て待て。
上々な貴族×没落しそうな貴族。
時代設定不詳で面白かったが、ファンタジーのわりにはあんまりしっかり世界が立ち上げられてないような気もした。
攻めは性格が悪く、素直ではなく、遊びで他人をもてあそび、しかし受けに惚れてしまうので面白いんですが、ただのツンデレではない。
普通BLのツンデレ攻め(普通?)って、どんなに非道で傲慢で最低で遊び人で本気の恋愛未経験でも、結局受けに屈服してメロメロにされてしまうではないですか。
でもこの攻めは、受けに惚れて、自分が間違ってました!と反省しても、受けにだけは傲慢な態度を崩さないんですよ。普通なら謝罪して愛を乞うような場面でも、偉そうなんですよ。これはイイですね(笑。
受けはまあそれなりに気品があったのでまあよかったかと。攻めに対して、も少しくらいは情熱的であってもよかったかも。まあ攻めがあの性格では仕方ない。
夢花李はまったく食指が動かずに漫画も読んだことないんだけど…。
よく、顔のパターンが数種類しかいない作家とかいるじゃないですか。ヘタすると受けと攻めの二種類しか描けない作家とか。
この人はもしかして一種類しか描けないのか!?…と。