松岡なつき『FLESH & BLOOD』3~5
いや…確かにね、ナイジェルとカイトがなかよくなったらジェフリー嫉妬して面白いだろうなあとは思いましたが、そこまでガチでナイジェル→カイトになっちゃうと、報われないナイジェルがせつなくてかあいそうになってしまうではないですか…
お話自体は結構ゆっくり展開な気がするのだが、しかしこのままレパント海戦まで描くとすると、はたして全何巻になるのやら。ロンドン編は意外だったというか、しかし確かにタイムスリップものなのだから、当時の有名人が軒並み出てくるというのも醍醐味だよね。ビセンテサイドのセルバンテスとかもね。ナイジェルに惚れてるマーロウはもっといろいろ出てきて欲しい。というわけで、タイムスリップでちょっとやおい、なジュブナイル小説として、普通に面白いです。
あーしかし、つまりやはりナイジェルが一番気に入ってしまいましたですよ。
主人公二人もいいけれど、カイトはわりと普通の純粋爛漫受けっこだし、ジェフリーも優しいけど自信家イケメンモテ男という定型攻めだし、お堅くて最初はカイトに反発していながらも、真摯に惚れ込んでしまったナイジェルは、あまりにおいしいキャラすぎる…そういえば、キャラ文庫のフェアで小冊子をもらったけど、これもナイジェル一人称の話だった。人気のあるキャラなんだろうなあ。