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[ 読書/BL小説 ]

名倉和希『期間限定の恋人』

 商社の対アジアチームのチーフ×新人。
 ちょっと話がややこしいので、うまく要約できないのですが(いつものことか。
 新入社員の受けは仕事ができて気配りのできる男らしい攻めにメロメロで仕事もがんばっちゃうのだが、実は社長の妾腹で、社長の息子=攻めの同期(ただし犬猿の仲)の弟でもある。チームに所属して間もない折に、攻めは北京に長期出張が決まってしまう。受けは決死の覚悟で告白するも、同期(受けの兄だということは社内では知られていない)とのあやしいウワサがある受けをうたぐって、攻めはいじめてしまい、赴任までの期間限定で恋人にすることに云々。

 タイトルからは傲慢ノンケ攻めか、と思ったのだが、最初の方では結構やさしいまともなひとっぽいのであれれ?と感じた。しかし攻め視点になってみると、意外にも告白前から受けのことが気になって仕方がなかったらしく、そのちぐはぐさはちょっと面白かった。受けからみるとカコイイチーフなのだが、実際にはただのヘタレでした、という感じ。でもその視点のきりかえどころがいまいち適当な感じだったのがもったいない印象。
 受けは素直健気だけれど天然ぽくて嫌味さはない。つくしまくりの様子もなんだか的外れだったりしてかわいい。攻めが事件にまきこまれてしまって、攻めを助けようとがんばるあたりも、兄の言うように結構しっかり活躍していて、ただめめしいだけの受けではなくてよい。
 というか、その兄ですよ!エリートメガネ!の、兄なんですが、最初はなんだかあやしげで裏では黒い人なのか?とも思ったのですが、ただの弟バカというかものすごい弟バカで、受けをあまやかしまくりでとってもいいひと(笑。受けとの夏休みが天然受けのおねだりでとんでもないこと(笑)になっても許容してるし。なんていい兄…という対比でか、攻めが余計にヘタレに感じた気もするけれど(笑。

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