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[ 読書/BL小説 ]

水原とほる『影鷹の創痕』

 港で偶然取り引き現場を目撃してしまった普通の大学生は、とんでもないギャングにつかまってしまいましたが、殺されそうなところをかわいいのでペットにされてしまいました。ギャングは当然嗜虐癖がありとんでもない扱いをうけますが、ギャングが仲間にひきいれた元傭兵はギャングに指示されてペットをなぶりつつも、ギャングの目をぬすんで親切にしてくれます。

 …何が問題って、監禁犯がすごく魅力的で元傭兵とかいうのが全然魅力がないってことだと思うのですが。
 元傭兵と受けは本文中にも書かれているようにどうみてもつり橋効果で、受けはこんな状況じゃなくてもほれてたと思うとかゆってるけど全然説得力がないですし。そもそもこの攻めは描写が足りてないというか、ただかわいそうな境遇の受けに親切にしただけだし全然キャラたってないし魅力がない。
 一方監禁犯のほうは、凄絶な過去がそこそこ描かれてるし、元傭兵になついてる受けを知ってから、受けを可愛がり甘やかすことに楽しみを覚え始めるという実は超王道な展開で、こっちのCPの方が断然面白いんだよね。でもまあ、あんまりな犯罪者だし、前半はただの嗜虐趣味者だし、公式CPにはなれっこないということか…。ラストもよかったし、もったいないキャラだ。

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