鳩村衣杏『王様は美男がお好き』
あらすじが微妙な気がしたけど、作家に興味をもったので読んでみた。
プラモが好きで、有名商社をやめてプラモで有名な玩具会社に転職して営業になった受け。東大出のデザイナーでプラモファンにキングとあだなされるスゴ腕、しかしコミュニケーションに問題がある攻めにアウトラインが完璧だと気に入られてしまってムカつく。
なんというか、キャラ勝ちって感じ。
卵による告白シーンとか、変な攻めとガッツのある受けがよく活きてる。
後半の攻め視点もよかった。
何冊か読んでみて、どうもこの作家はあんまり文章がうまくない気がするんだが、会話が妙にいいというか、全部いいわけではなくって、時々というかしばしばとてもよい、感じ。で、視点や語りの関係でそれが地の文にも流れてきたりすると、おぉっと思わされる文が出てきたりする、感じ。一人称語りが向いているかも。