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[ 読書/BL小説 ]

夜光花『不浄の回廊』

4199005048不浄の回廊 (キャラ文庫)
夜光花 小山田あみ
徳間書店 2008-11-22

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 怪奇ものでこのタイトル、で、BL。確信的にこのタイトルで出しているとしたら、作者はほんとうに鬼才かもしれん…とかなりwktkして期待値がものすごく高まってしまっていたのですよ…。

 中学時代にほのかに好意を抱いてた一匹狼な同級生には、黒い影がつきまとっていた。除霊師の父をもち、若干の霊能力をもつ受けっこは、彼に近づくにつれその影をなんとかしたいという気持ちがつよくなるのだが、影にの正体を見極めようとしたら倒れてしまい、体調をくずして寝込んでしまう。やがて霊能の修行をつむも、学歴もないのでコンビニバイトくらいしかできず、そんな中父の命令で一人暮らしをはじめたらアパートのお隣さんはあの同級生でした。塾講師になってた彼はあいかわらずイケメンですが、暗い影はますます大きくなっていて云々。

 うーん、そんなわけで、スゴイセンスのタイトルだなあと思っていたので、案外にふつうの除霊譚だったので、拍子ぬけしてしまいました。特にラストはふつうすぎた…。あと、タイトルは、担当さんの提案だったそうで…。
 や、お話としては面白かったですよ、フツウにね。
 特に前半は、まあ期待しまくりで過剰に想像力を駆使してたのかもしれませんが(笑、かなり面白かったです。

 キャラがいいですね。
 霊能力をもつ受けは、もともとの平和主義な性格に、学校に行けなかったこともあってか、ちょっとアホに近いくらいの天然で、素直さがすごく魅力的。攻めへの気持ちが恋愛だと自覚するのはやや唐突だったけれど、天然さと霊能設定とでたいがいの唐突さは自然に描かれてる。たとえば攻めが死んでしまうかもと思って見張り続けて、ストーカー行為にはしっても、受けのひたむきさとオチとして出てくる能力との関連で納得できる。あと、ほとんど引きこもりだったせいで外見も(顔立ちはともかく)いまいちぽいというのは、そして身ぎれいにしたらあら美形だったのねなんていうオチもないというのは、BL的には斬新なのかも。
 そして、そんな受けの外見や行動をひくだのキモイだのさんざんに言いつつ、なんだかんだで受け入れてる攻めもいい。ストーカーされても、お前生徒達にあだなつけられてたぞとかわりと軽く流せるあたり、きっとうつわの大きい攻めなんだろう。受けもほんとうは攻めは優しいのだと言っていて、まあ確かにそうなのだろうとは理解できるのだが、でもどうも甘い感じにはあんましならないので、ちょっと物足りないけれど、でもこの攻めらしくていい。霊現象をかたくなに信じないあたりもよかった。

 霊能関係の物語は、前述のように前半はなかなか面白かったのだけれど、後半は受けの父が強すぎるし、ストーカー女性のあたりもあんまりおもしろくなかった。くどいようだが、タイトルあんまし関係ないし…。

 この二人で続編あったらいいなあ。

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