二条暁巳『砂漠の花嫁は跳ね馬に乗って』
表紙をちらっと見て、ああまたアラブ…アラ!?と思って、読んでみた。
アラブの王子×元ヤンの外車ディーラー下っぱ。
アメリカにフェラーリの買い付けに行くが、足元みられて商談がなかなかうまくいかない受け。ひょっと出くわした攻めのフェラーリを応急処置した縁で、攻めのフェラーリをかけた勝負に。勝負形式は勿論エッチです。アホですか。それはともかく、勝負に負けて本気でくやしがる受けに、お前は自分のものだとかゆって所有権を主張しアラブにつれかえる攻めなのでした。
受けの、元ヤンで車が得意ですき、というキャラが面白いのに、なんか勝負に負けた後はえんえんと肉体オルグ、じゃなかった、仕置きというか折檻がつづき、なんか飽きてしまった。キャラが活かされない展開で勿体無い。冒頭なんかはかなり期待させてくれる出来だったのになあ。文章も途中からわかりづらくなってくるし、あと受け一人称の語りなのに、つまり元ヤンの一人称で書かれてるのに、エッチになると突然語彙がロマンティックになるのが萎える。ヘテロでやんちゃな受けが×××とか××××みたいな耽美小説語彙でエロを語るのは違和感がありすぎる。
末尾の急展開(軍事クーデタ)は結構ビックリしたのだが、ていうかそれを受けての日本篇は更に展開がカオスで、SPの女性がそら恐ろしい。