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[ 読書/BL小説 ]

遠野春日『茅島氏の優雅な生活』2、3

 茅島氏がお嬢さんとくっつけられそうになる話は、茅島氏シリーズらしい気がしたし面白かった。こういう、なんかかんかいろいろあってみんなが茅島氏に翻弄されて、最後に庭師が出てくる、というパターンが多い気がするし、そういう語り方はこのシリーズっぽい気がするし好き。

 英国旅行の話は、たぶん二巻の目玉なのだけれど、あたしのニガテなタイプの話だったので残念だった。
 やっぱりゲストキャラ話というか、第三者が性的ないしは恋愛的な意味で二人に関わってきて、しかもその第三者がクローズアップされるという話があんましすきではないみたい。
 これも、庭師の元カレに茅島氏が嫉妬するあたりがしんどいし、説明もせずにひきあわせる庭師もどうよ…と思ってしまう。庭師は昔は結構遊んでたらしいし、元彼とのこういう関係も、軽い付き合いのなごりで軽く考えてるような印象がある、と思う。でも茅島氏のことは別格でもっともっと丁寧に考えてあげてほしいよ~(や、充分考えてはいるのだろうけれど、けれど庭師基準そのものがやっぱりちょっとゆるいのかなと思う。
 そんなわけで、大変な目にあってるらしい元知り合いの受けのために庭師ががんばる話は、更にいまいちだった…(涙

 書き下ろしは、なんだか妙に違和感があった。最近の遠野春日は、やっぱりいろいろ変わったってことなのかなあと思った。
 庭師の表紙がイイ!庭師はまさにこんなイメージだよなあ。

 庭師帰省話は、いきなり空港に居る茅島氏に、なんか人ごとというか、物語ながらハラハラした(笑。

 金持ち社長が出てくる話は、ゲストキャラだけどよかった。社長がきっちりアテウマになっちゃってるからかな。夏にしたみたいな(上記)わがままなら許せるけど、とかいっている庭師がいい。
 一方、第三者キャラがクローズアップされてるおともだちはやっぱりちょっと好きになれなかった。茅島氏サイドの浮気(浮気ではないのだけれど)もダメということは、あたしはやっぱり茅島氏と庭師の二人きりの世界が好きなんだろうなあ。

 そんなわけで、二人きり度のとっても高いクリスマス話が最高によかった!庭師のボケっぷりもカワイイィ。

 書き下ろしはいまいちだった…無憂館が苦手なのもあるかも。無憂館の個々のキャラはすきなんだけど、グループになるとなんというか押しつけがましい感じがしてしまう、なぜか。

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コメント

こんばんは

茅島氏シリーズの第三者について、私もクロエさんと同じように感じてました。執事とか女性の学友とか、セクシャルな意味合いがまったくない第三者なら微笑ましく読めるんですが・・・。茅島氏や庭師が互いにとってだけではなく傍から見ても(セクシャルな意味で)魅力ある人達であるというアピールなのでしょうか?それにしては、第三者が悪目立ちしすぎで(他の作品で主役はるような人達なのでしょうがないけど)。

2巻の英国旅行は、オイオイ庭師、それは茅島さんが特殊なのではなくあなたがゆるすぎる、と心の底から思いました。

今、花音本誌で英国旅行話が漫画化されてます。この話は今までと違って程よく端折るのが難しいのか、読みづらいなあと思いました。(庭園や英国についての庭師のウンチクが多いですしね)

あ、文句ばかりですが、私も茅島氏と庭師の二人きりの世界が大好きです。

>きくさん
こんばんは、書き込みありがとうございますv
茅島氏、好きなんですけれど、いろいろ言いたくなってしまうシリーズですね(笑

きくさんの書かれている、
>茅島氏や庭師が互いにとってだけではなく傍から見ても(セクシャルな意味で)魅力ある人達であるというアピールなのでしょうか?
という視点は、成る程~と思いました。そういう理由はあり得そうですね…でもそれなら、有末氏のような完全なアテウマとなってくれたほうが読みやすい気がします(他シリーズからの賛助出演だったりすると、やはり有末氏みたいには使えないのですかね…。

花音は読んでいないので知らなかったのですが、やはり2巻のコミカライズは英国旅行なんですね…。うーん、正直ちょっと残念です(笑。しかしなんとか連載が三巻分まで続いて、クリスマス話も書いてくれるといいなあと期待しています。

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