1 |  2 |  3 |  4 |  5 | 6|  7 |  8 |  9 |  10 |  11 |  12 |  13 |  14 |  15 |  16 |  17 |  18 |  19 |  20 |  21 |  22 |  23 |  24 |  25 |  26 |  27 |  28 |  29 |  30 |  31 |  32 |  33 |  34 |  35 | All pages



2012年03月05日

映画『おとなのけんか』

 ポランスキー監督、一幕物の舞台の映画化らしい。アホらしく面白く、しかし身につまされる~^^内容について誰かと語ってもみたいけど、でも一人で観に行ってよかったかも、というしょっぱさが残る…^^

 子供同士のいさかい中、ザッカリーはイーサンを樹の枝でぶって、前歯を折ってしまう。ザッカリーの両親、弁護士の父アランと投資ブローカーの母ナンシーは、イーサンの両親、雑貨店経営の父マイケルとアフリカ問題などを手がけるライター?の母ペネロペの元を訪れて、なごやかに話し合いをしていたのだけれど、互いにたいするイラつきがつみかさなり、次第に夫婦間の問題まで露呈してきて、云々。

 仕事人間で周りや家族を顧みないアラン、自立した女性だが体調と酒癖の悪いナンシー、母に弱く横暴な夫・父のマイケル、芸術や人権擁護を好む独善的なペネロペと、それぞれに人間味があってダメダメで面白い。
 たとえば、しょっちゅう携帯に出てみんなをうんざりさせるアランの傍若無人さとか、いきなりゲロをぶちまけるナンシーとか、息子のハムスターを勝手に捨てたりして妻までハァ?って感じになるマイケルの横暴さとか、ペネロペが芸術とか社会問題とかを語る時の浅そうな感じとか、みんなちょっとずつあちゃーって感じなの(笑。そして、見ている方も身に覚えがあったり、周りにこういうひといるわね…ってなったりして、なんか身につまされるの(笑

 まあ、そんな登場人物たちだから、いろんな場面ですぐにいさかいになるし、見ている方も全員にイラッときて、でも時折へんなところでへんなペアで同意しあっていたりして、見ている方もつい同意して笑ってしまって、っていう感じ。最初の方は結構はりつめた緊張感があってひやひやするんだけど、お酒が入り始めたあたりからはもう可笑しくてしょうがなかった^^なんでだよ、って感じで。
 そんなわけで、内容自体がテンポがよくって飽きさせないし、部屋もよく考えられてて、ほとんど一部屋の中で話が進むのに、鏡を効果的に使うなど工夫されてて、しかも登場人物のからみを効果的にみせるカメラワークで、絵的にも面白かった。ヨーロッパの映画だし、雰囲気的にもそんな感じだったのでヨーロッパのつもりで見ていたら、舞台はニューヨークだったのでびっくりした(笑

 しかし、上のユーチューブのトレイラーみたら、字幕がぜんぜん違う!あそこ「不良」だったら意味わかるわ…ていうか、両方の訳てらしあわせると色々わかったぞ…。



2012年02月05日

「没後150年 歌川国芳展」

 に、蜂郎さんマリィさんといっしょにいちきましたv
 めっちゃ混んでいて、待ったし展示を見るのもすごい時間かかって疲れた…でもマヨイガの現状からご覧のとおりであるように(笑、ここのところ文化的に不毛な日々だったので、いい刺激になりましたv

 いろいろ面白かったけど、海とか水を用いた絵が特にキレイだった。あと猫がカワイイィ。ブサ猫もカワイイィ(笑。
 すっっかり忘れてたけど、そういえばピロウズのネコドクロTシャツの元絵は国芳なのだったねそういえば!
 きんぎょのぼんぼんという絵は、与謝野晶子の金魚のお使いの挿絵の元ネタかな?と思った。おたまじゃくしも連れてて、ちょうかわいいのv

 あと三人でごはんを食べながら、夏の新刊の話をしたらとんでもないことになった!ちょう楽しみ(笑



2012年01月15日

「スターズオンアイス」

 蜂郎さんとSOIにいちきましたv
 カートはエンターテイナーだなあ。ていうか知らなかったけど、座長なのね(汗
 サーシャはかわゆかったv
 カー姉弟とかパントンとか、やっぱりすごく見応えがあった。
 小塚もとってもよかった。曲もいいよね。けど、カートとのペアプロは…小塚のかわいらしい不器用な感じが面白かったけど、それを狙ってるのならいいのだけど…という感じ(笑
 バトルがほんとすごくて、イナバウアーからのイーグルが見事だった!さすがだー。
 高橋はほんとスゴイな別格だなというのと、人気もすごいなあと。

 しかししかし、なにしろもうもうもう、とにかく真央がリアルに菩薩で魂が浄化されてどっか行ってしまい、しばらく二人とも脱け殻みたいになってました(笑。ほんとうになんというか、人間離れしてたというか、弥勒菩薩か天女かという、ありがたい~という感じ。ふざけているわけではなく、こんな言い方しかできない…うーん、もっと適切な言い回しがありそうだ。
 で、二人とも真央のスケートを見るとほとんど無条件で泣いてしまうことが判明しました…(笑。あたしだけじゃなくってよかった…や、でもあたしは今日は、暗い中に現れたシルエットを認識した段階でもう泣きそうでしたよ。さすがに、なんだこれ(笑。

 お茶+夕ごはんをしつつ蜂郎さんと、いろんな話をしてました。小塚の衣装がうんぬんとか真央はチャイコンを勝負曲にしてほしいとか、あたしは相当勝手なことを言っていたような…(笑。というかなにより、小塚の写真を見て笑いすぎてすみませんでした…(汗>蜂郎さん。



2012年01月14日

ひさびさにヘニーデ。

 そんなわけでぐるぐるぐるなのです。今年ももう二週間経ったというか、まだ二週間なのかといおうか(笑

 あんまし本読めてなくてしんどいなあ。本読めないのは、こころひかれる新刊が少ないせいなのか、それとも精神状況のせいなのか、どっちもかもしれないが。
 まあそんなわけで、本の感想を書けないとマヨイガのエントリがどっと過疎化してしまうな~と反省。ひさびさにヘニーデっておこう。

 あっ『アンダーグラウンド』はマリィさんといっしょに二度目を見た!面白かったな~。一度目もあっという間だったけど、二度目のほうがもっとあっという間だった。好きな映画とか、いい映画とか、そういうのではない、やっぱり怪物みたいな映画だなあ、と思う。

 最近はちょっと勉強もしてるんだけど、結構今までの知識とつながることが多くて楽しい。今までの知識が補強されたり、逆にひっくり返されるとまでは行かなくても別の視点が見えてきたり。あと、私の悪癖であるロジック好みはそろそろ相対化したいね。

 あと最近買ってよかったのは、布団乾燥機とフランフランのタオルラック、ルルドのもみ玉はいっているクッション。布団乾燥機はめっさ捗る!干す手間はぶけるし、布団ふわっふわ!タオルラックは旅館にあるみたようなののちょっと大きいやつで、これも冬場の乾燥対策や洗濯物干しにちょう便利。ルルドのクッションは腰痛によい感じv



2012年01月01日

2012年!

 というのも、実はピロウズのノーサレンダーなのです。
 正直あの曲はアルバムで聴いたときには微妙かなと思ってて、ライブではわりと盛り上がる曲だったけどあたしはいまいち好きではなかったし、正直後々アンセムにはならないだろうという気もしていて、ただ、聞き続けるうちに次第に慣れてきては、いました。
 でも昨年あの四月のAXで、さわおが現状を歌うことはしないと言ったうえで、ノーサレのMCで「どんなに悲しくても」という歌詞を「どんなに絶望的なことがあったとしても」と表現しなおした時に、ああこの曲が「巻きなおし」されたのだとあたしは感じ、それからノーサレは本当に大好きな曲になりました。歌い続けることの意味、更新の可能性を初めて実感したと言ってもいいと思うのです。
 そんなさわおの心意気にならい、あたしも同じテクストを読んで、同じことを書き続けて、同じことを言い続けて、そうすることでつねに自分の考えや萌えを更新していこう、と思ったのですよ。

 そんなわけで、今年のマヨイガのサブタイトルは、ご覧のように『存在の耐えられない軽さ』冒頭の一節「一度だけ起こることは、一度も起こらなかったようなものだ」からです。もとはドイツのことわざだそうだけれど。とまれ、一度は数のうちに入らない――いやはや、こうして改変してみると、この言葉の厳しさが身に沁みます(笑。でもさわおを見てると、軽い軽いあたし達の一回性の生の中で、同じことを書き続けることにはやっぱり意味があるのかも、と思うのですよ。ノーサレンダー!

 今年も、マヨイガとクロエをどうぞ宜しくお願いいたしますv



2011年12月29日

一日目。

 ひとことでいうと、今の気分はアゥイエーであると思う。アゥイエーってすごいよね。喜び、興奮、怒り、問いかけ、同意、自律、ゆらぎ、そのたさまざまなものをふくんでいるんだもの。

 冗談はさておき、冬祭り一日目、いちきましたv
 今回はおそらく(コミケでは)最初で最後の六部サークルとしての参加で、ワクワクドキドキだったのでした。
 新刊は…黒の箔押しなんて意味なかった!(涙。でも表紙はポップでキッチュでゲイゲイしい気がしてて自分では結構気に入っていますv初めての六部参加で、いっさつもうれなかったらどうしよう…!とか相方のマリィさんに半ば本気で相談していましたので、お買い上げくださった方々にはほんとうに感謝と同士としての連帯を感じております(笑
 コスは、今回も新刊の都合上ジョリーンとFFを…と思いつつ、寒くて正装(笑)は不可能だったので、妄想冬用囚人服を作成してのぞみましたが、あんまし気づいてもらえなかった…(笑。けどジョリーンの髪型は特殊なのでわりとわかってもらえるから、強いなあと思った。
 お買い物はあまりしなかったけれど、めずらしくお昼にやきそばとかたこ焼きとか買ってみた。お昼とか朝ごはんのパンとか、マリィさんとわけあってもそもそ食べてたのが、なんか今考えると可笑し楽しい。
 そして、夕方からは蜂郎さんも合流してくださって、渋谷のイタリアンにて打ち上げ。しかしちょっと疲れ気味で、ぼんやりしていてすみませんでした…しかしPチャンがスタンドみたいな人という蜂郎さんの名言は忘れられない…(笑。

 そんなこんなで明日の二日目にそなえて、もう寝ます!



2011年11月17日

映画『アンダーグラウンド』

 リマスター版をシアターNで観てきました。映画に詳しい同僚から絶対みたほうがいいよ!と言われて、上映期間も延長されたし、なんとか時間をつくったのです。

 第二次大戦下のセルビアで、パルチザンの活動をし(つつ裏でなんやかやもし)てるマルコとクロは、クロが惚れた女優のナタリアを誘拐したりなんだりしてたのだけど、マルコが(ナタリアに横恋慕して)クロをいいくるめて地下の避難所(というか武器工場)に軟禁する。ナタリアを妻にしてユーゴのパルチザン運動の英雄となったマルコは、地下の人々には戦争が続いていると信じこませながら共産党の要職について、華々しい生活を送って20年の月日が流れたのだけれど、云々。

 …というあらすじが、実はよくわからなくて(笑、カッコ内は後で分かったこととかパンフからの情報なんだけどね(笑。
 なんだろう、いろいろ説明が足りないのかあたしの理解力が足りないのか、お話が結構わからなくって、特に最初のほうはちょっと辛かった。マルコが最初から武器商人だったのもわからなかったし、なんでマルコとナタリアが家を爆破したのかとかもよくわからんかった。
 あとチトーや二次大戦などにかんする記録映像もそこここで使われて、あたしが予期していたよりもずっとメッセージ色の強い映画だった、というのもあるかも。ていうか、たぶんわかりづらかったのは、あたしがユーゴスラビアの歴史にうといせいもあるんだろうなとは思う。ベオグラードはなんでナチスと連合軍と両方から攻撃されてるんだ…と思ったら、すごく複雑なことになっていたのね…。あとあの地下道ってなんなんだろう?フィクショナルな設定…?なの?
 まあそんな感じで、とにかく説明不足なうえにとんでもなく混沌としていて、場面はどんどんうつりかわっていくので、よくわからんまま観てしまった。

 でも、そんな感じだったにもかかわらず、お話が相当不明瞭であった冒頭から、とってもひきこまれてしまった。夜の街路を疾走する物狂おしい男二人の駆る車、その後ろを走って演奏する楽隊という冒頭のシーンが、もうわけがわからないのに魅力的(笑。基本的に絵がとってもあたし好みだったのだろうと思う。
 あとマルコの弟がつとめていた動物園の描写をはじめとして、動物たちが異様なほどに美しいのがすごく不思議で面白かった。弟が相棒にしてたチンパンジーはかわいいし、ラストの牛の群れがドナウを渡るところはすっごくすっごく美しかった。けど、そういう重要な動物ではなくても、たとえば街でばたばたしてるアヒルなんかも、たぶんあまり意味はない登場なのだろうにすごくきれいで、なんだか幻想的でとってもよかった。
 音楽も、冒頭のブラスの曲(↑のユーチューブの映像でも流れてる曲)がすごくうざうるさくって、いい曲だった。これに限らず、そこらじゅうの場面で音楽が流れていて、その上に別の音楽や効果音をどんどん足していくし、登場人物がわめきまくるので、なんだかすっごくうるさい(笑。けど、それがすごくよかった(笑。カオスな雰囲気にとってもあってた。

 役者は、マルコとクロ、ナタリアは数十年のスパンを一人で演じててすごいなあと思った。
 特にナタリアは、女優さんは当時30歳くらい?最初の場面なんて若々しくてすごいかわいかったv後々のアルコールに溺れたナタリアと、老いたナタリアは、ちょっと若すぎるかなとは思ったけどそれぞれに魅力的だった。とにかくころころ表情がかわるのがかわいくて、ついついナタリアばかり見入ってしまう…ていうか、知り合いの姫系男子に似てたんだよなあ…や、表情とかしぐさがね。しかしキャラクラーとしての彼女の心の中がよくわからなくて、パンフの監督の言葉に「うすっぺらい娘」という表現があって、ああそうなんだろうなあ、とは思った。でもこずるくて、優しさもあって、ふつうの人なんだろうなとも思う。結局彼を選んだのは不思議だし、愛してたわけではないだろうし、でも理由はどうあれ最後までそれを貫いたんだろうな、とも思った。
 マルコは大戦下では化粧してた?っぽい?役者さんを若作りするためだろうか…(笑。20年後は年取りすぎてて、クロとの差がすごかった。しかし地上での心労のため、という解釈もできるかも。キャラとしては、最初のあたりではよくわかんなかったけど、この人が一番黒いのね。
 クロは20年後がちょっと若すぎた。最初のあたりは妻が気の毒だなあ、という印象だったんだけど、マルコがひどすぎて後半気の毒になってきたり、あと末尾の内戦下での行動をみてると、よくもわるくもまっすぐで、あと理念ではなく自分の中の感情的な要因でつっぱしる人なんだな、という感じだった。
 まあ三人ともある意味しょうもなくって、戦禍にあったかわいそうな人々…ではないのがよかったと思う。

 そんな感じで、とにかくものすごい音と映像のめくるめくカオスと、三人の男女を中心とするよくわからんキャラクターたちで、三時間近い時間はあっという間だった。すごく疲れたけど(笑。
 そしてそんなカオスの果てに、ラストでは爆撃の中でクロのまわりを炎につつまれた車椅子が回り続ける場面とか、ドナウの岸辺に成立したユートピアの船出とか、物語として感動的でもあり、絵的にもすごくきれいで印象的で、そしてメッセージとしても訴えかけるものがある、なんだか全体に怒涛としかいいようのない、なんというか、化け物じみた映画だった…という印象。グロテスクで美しい、カオスでありかつ筋が通っている、時間(上映時間も作品内時間も)も、おそらく物量もものすごいし、いろいろな意味で大きな怪物みたいだなあ、と思うのです。



2011年10月23日

映画『ベニスに死す』

 ユーチューブ貼るの便利だね!公式のトレイラーが結構あってとっても便利。

 

 蜂郎さんマリィさんといっしょに、リマスター版をみてきましたvあたしはこの有名な作品を初めて見たのですよ…。

 眠くなってしまうのでは…と心配したけれど、意外にもそんなことはなかった(笑。シーンごとの尺が長いのは苦手なのだけれど、冗長さ=繰り返しが重要なんだなと思えて納得できたし(一度しか起こらなかったことはなかったことである。何が言いたいのかというと、たとえばあの繰り返しの尾行も一度では意味がないのだ、ということで…(笑。アダージェットも繰り返しすぎだけれど、同じように有意なのだろうと思う。
 あとあたしだけの印象かもしれないけど、アシェンバッハをふくめて、タジオ以外の人も物もすべてが俗悪(キッチュではない)な感じで、とても巧いなと思った。

 言葉で語られない物語なのでわかりづらい部分も多かった。でも、伝染病の過剰な描写はなんだったのか…と思ってたんだけど、あれは心臓病の描写とあわせて、(アシェンバッハの)死のイメージが蔓延するトポス、という表現なのかなと思い直した。
 アシェンバッハの死因は伝染病だと思っていたので、そうではなくて拍子抜けしたというか、あれ、と思ったのだけれど、よく考えたら死因はなんでもよかったんだろうなあとも思う。完全な美を見出したら死ぬしかない、と言われていたのだから。しかし映画の宣伝コピーにヴィスコンティが描く究極の美、とあったけれど、だから描かれているのは究極の美ではなくて、究極の美(だと思えるもの)を見出した瞬間、なんだろうなあとも思う。いや、タジオ、美しいけどね(笑。でもやっぱり究極の美、ではなくて、アシェンバッハの中での究極、というか完全な美、だよね。

 アシェンバッハのファーストネームがグスタフなので、もしやと思って今調べたら、やっぱり原作者がマーラーから拝借して名付けたらしい…でもマーラーの中からアダージェットを選んだのはヴィスコンティなのかなあ。
 ってのはウィキペで知ったのだけれど、他にも色々びっくり。タジオって、モデルの少年の名前ほぼそのまんまなのね!すごいことするなあ…。あとモデルの少年はトマス・マンが出会った当時11歳だったらしいけど、ビョルン・アンドレセンはタジオ役当時は16歳だったのか…もっと下かと思った!
 …ん?ていうか、ウィキペだとアシェンバッハは伝染病に感染して、と書かれているな…。伝染病に感染しつつ心臓が弱って、とかなのかな…いずれにしてもしかし、コレラの症状には見えなかったけど…(汗。
 それにつけても、ビョルン・アンドレセンは、この作品ほぼ一作くらいしか俳優してなくて、そして今ではちゃんとおっさんになってるというのは、なんというか稀有でたっといことである気がする。そして本仁戻が『耽美主義』で書きたかったのであろうことも、もう少しだけ分かった気がした。



2011年10月22日

映画『サヴァイヴィングライフ』

 

 見なければならない映画が重なってて大変です…(汗。
 ヤン・シュヴァンクマイエルのサヴァイヴィングライフ、イメージフォーラムで見てきましたv

 筋としては、ある男が夢の中の女性に恋し、現実と夢とが混淆していくのだけれど実は、というサスペンスぽいお話だけれど、シュールレアリスム的な映像でよくわからなくもある(笑。
 お話自体はすごいベタで、夢は願望の表れという軸を筆頭に、フロイトとユングの諸理論そのまんま…という感じで、正直あんまし新味はなかった。サスペンスのタネも、それらの夢にまつわるよくある装置だなあ、という感じで…。
 というわけで映像をメインに楽しむ映画なのかな、とやっぱり思う。写真やCG?を使ったアニメーション的な表現は絵本のようで面白いし、随時挟み込まれる視野の狭い実写部分がより生生しくなってて、ちょっとキモいけど面白かった。
 しかし訳が微妙そう。エヴァをイブって訳しちゃったら、名前の変遷が意味なくなっちゃうじゃないか、とか。

 それにしても、チェコのアーティストの表現って、どうしてこうもよい意味でキッチュで魅力的なんだろうね!何もかもかわゆらしい…v



2011年10月13日

映画『人生、ここにあり!』

 

 マリィさんにおすすめいただいて、予告編も興味を惹かれるものだったので銀座で観てきましたv午前中一回のみの上映になってたんだけど、結構人が入っててびっくりした…ん、今調べたら、渋谷でも上映が始まってた…。

 バサリア法によって精神病院が閉鎖に追い込まれたあとのミラノで、あまりのタカ派ぶりに労組から追い出されたネッロが、元精神病患者の労働組合で新規事業をたちあげてそんなこんなという、実話を元にしたお話。

 ほんとにごく単純に、とっても面白くって、とってもよく出来てる映画だなあという印象だった。

 仕事で頭がいっぱいのネッロは面白いキャラだなあと思う。一見、組合員たちにたいして相当忍耐強く、差別をせず、親切に付き合いつづけているように見えると思うのだけれど、でも一方でたんに彼は仕事人間であるというだけのことなんだろうな、とも思う。なんというか、何か目的があるのでもなく、名誉欲とかでもなく、たんに仕事そのものが目的と化してる感じの人だ。だから組合をいい方向に持っていくために、組合員にたいしても親切にしてる、って印象。もちろん悪い人ではないし、人並みの親切心とかも持ってるとは思うんだけど、その上でね。でも相手を機能としてしかとらえてなくてちゃんと人間として見てない、気持ちを考えてない、とかさんざん指摘されてネッロ自身もそれを自覚させられる事件があったし、その指摘や気づきもとても大事なのだけれど、でも相手のために、ではなく自分のために行動するからこそ、よりよい関係性や結果が生まれることもあると思うし、慈善事業っていうのは特にそういう面が重要になることも多いと思うので。
 というか、むしろネッロの恋人のサラのほうがほんといい人だよね…(涙。人格者だ。
 しかし、彼は誰かに似てるなあとずっと思いながら見ていたのだけれど、最後のあたりでケン・ワタナベ…!と思いついてしまって、なんだか笑えてしまった。

 組合員もそれぞれキャラが個性的で面白かった。
 特にルカは、なんで最後までそれなんだ、少しは成長しようよ~とか思ったんだけど、でもそういう感想もあたしのなかの暴力的権力的な「普通」による視点に過ぎないのかも、とも思った。
 ジージョも上記の「普通」という概念や「かわいそう」という言葉の意味を問いかえす、ありがちだけれどとても大事な視点を提示していて、印象的だった。のだけれど、なにしろ、俳優さんがとってもかわいかった…!!
 医者はそれぞれ、何か裏があるんでは…とか邪推してしまった(笑。

 しかしイタリアの精神病院の状況なんてぜんぜん知らなかったのだけれど、これはミシェルフーコーに観て欲しかった映画ですね…。

 1 |  2 |  3 |  4 |  5 | 6|  7 |  8 |  9 |  10 |  11 |  12 |  13 |  14 |  15 |  16 |  17 |  18 |  19 |  20 |  21 |  22 |  23 |  24 |  25 |  26 |  27 |  28 |  29 |  30 |  31 |  32 |  33 |  34 |  35 | All pages


もくじ

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』
ヱヴァンゲリオン新劇場版『序』『破』『Q』
2018年…!?
映画『ゴースト・バスターズ』
映画『シン・ゴジラ』
そんなわけで、
運命石。
沖縄。
放電中。。
あっ…
2015ねん。
映画『幕末太陽傳』
映画『Godzilla』
ボストン交響楽団@東京芸術劇場。
そんなこんな。
映画『サイコ』
鹿児島。
サクレクール。
大阪。
映画『ウォーキングwithダイナソー』
映画『鑑定士と顔のない依頼人』
2014年。
全日本フィギュアスケート選手権。
「午前10時の映画祭」
「レオ・レオニ 絵本の仕事」
「深海 —挑戦の歩みと驚異の生きものたち—」
危機。
結婚式。
WBC。
ご無沙汰しました…。
映画『塀の中のジュリアス・シーザー』
2013年^^
そんなわけで、
映画『最強のふたり』
「ジョジョ展」
いきもの。
映画『これは映画ではない』
おまつり。
鹿児島。
夏祭り、京都。
お引っ越し。
九州。
へにーで。
妄想。
「五月場所千秋楽」
映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』
がっかり。
うちなー。
いちねん。
へにーで。
映画『おとなのけんか』
「没後150年 歌川国芳展」
「スターズオンアイス」
ひさびさにヘニーデ。
2012年!
一日目。
映画『アンダーグラウンド』
映画『ベニスに死す』
映画『サヴァイヴィングライフ』
映画『人生、ここにあり!』
映画『明日のパスタはアルデンテ』
三日目。
一日目。
ハワイ。
映画『ブラック・スワン』
ドロドロ。
ルクエ。
めも。
こんばんは。
二日目。
新年ー。
おおみそかー。
映画『インセプション』
三日目。
一日目。
ベトナムとカンボジア。
サランラーップ。
奇妙なギャルソンと奇妙な客。
映画『レギオン』
フィルハーモニア管弦楽団@サントリーホール。
サラサーテか。
映画『シャーロック・ホームズ』
大人買い。
ここは…
映画『フィリップ、きみを愛してる!』
春。
グーグル様。
新年。
二日目。
映画『イングロリアス・バスターズ』
チンチラとか。
バロック。
宴の後。
三日目。
一日目。
映画『GOEMON』そのた。
パラオ。
戻りました。
カオスというかエントロピー過多というか。
「中島敦展―ツシタラの夢―」
酒は飲んでも太るな。
さば。
限界なんて、
「森鷗外展 -近代の扉を開く-」
Yonda?パンダ。
ヘニーデ。
バックシートドッグ的に。
もう三月!?
新年~。
三日目。
「Akinator」
映画『僕らのミライへ逆回転』
「NHK音楽祭」
都道府県大戦。
ぐだぐだなるままに。
冬ですね。
映画『デトロイト・メタル・シティ』
自分にご褒美とかごまかすな。
おろかなくちとかいて。
仕事だっつーの。
サヨナラサマー。
ベトナムに行ってきました、その2。
ベトナムに行ってきました、その1。
わー!
君の夢がかなうのは、
沖縄に行ってきました。
沖縄。
東京でバナナが育つくらい。
『連想キャラバトン』
日焼け止めレビュー。
衝動買いのガイドライン。
六月祭。
雨の歌、だったん人の踊り。
「眼鏡人伝」その7
やれやれだわ。
映画『俺たちフィギュアスケーター』
電脳めも。
まよいがこいもも。
月とか太陽とかに吠えたい。
旅旅。
旅。
いちごがすきでもあかならとまれ。
かわいさ選手権・第二回。
リンクありがとうございました。
新年。
二日目。
江戸東京博物館特別展「文豪・夏目漱石―その心とまなざし―」
博多大阪。
出張中。
三日目とか。
二日目。
一日目。
カワイさ選手権。
「やれやれだわ。」
『知りたいバトン』
そんなわけで。
忙中閑…なし?アレ?
春ですね。
BL萌えツボタグクラウド。
週刊萌えニュース。
サロンミュージック「KELLY'S DUCK」
美DIO。
映画『ファントムブラッド』
入稿とか。
ドラマ『百鬼夜行抄』
タグクラウド。
立春とかいうの。
文楽『摂州合邦辻』『妹背山女庭訓』
ワーキングライクアドッグ。
そういえばペニシリンってどこ行ったの?
新年ッ!
二日目。
ストレイテナー「Melodic Storm」
映画『パプリカ』
文楽『義経千本桜』
かえりみる。
iPOD shuffle。
50000ヒット御礼&7周年記念。
忙中閑あり。
軽さと重さ。
文楽『仮名手本忠臣蔵』
四国に行って来ました。
帰りました。
ナルト
地の底
土佐
道後温泉
だから暑いのか。
三日目。
一日目。
gdgdだ。
駒苫の主将がメガネ。
映画『DEATH NOTE -デスノート-』
一回戦。
"Henryk Szeryng plays Tzigane by Ravel"
テディベアUSBメモリ
守村伊集院と医龍アイコン。
最近の、
大体オッケー。
志賀。
『管理人の輪を増やそうバトン』
タグふれんず。
太陽にみとれて少し焦げた。
昼寝をしてしまったよ。
迷っている時間はないですよ。
ロッシュフォール
映画のお楽しみ。
たけのこ食べたい。
映画『変態村』
temporarynotice
映画『ブロークバック・マウンテン』
清明。
「マヨイガの成分解析結果」
アーカイブについて。
時代が望んでも、流されて描いたりしないぜ!
『見た人はすぐやらねばならないバトン』
ネットのあれこれ。
まんがのかきかた。
にゃんこもえ。
三井寿
イタリアに行ってきましたその2。
仕切りなおしだ。
イタリアに行ってきました。
帰りました。
イタリア。
改装中。
名前をつけてやる。
「おお振り妄想オープニング」
つらつら。
そんなわけで。
諸行無常ね。
電柱殿下は雪兎の夢を見るか。
背景変更しました。
「AudioScrobbler」
コミックランキング更新。
それでは文学、文学…
コミックランキング更新。
映画『チャーリーとチョコレート工場』
サイトデザインを替えました。
コミックランキング更新
コミックランキング更新。
「ちゅねとも」を導入しました。
バック絵変更&フジミはじめました。
夏コミに行ってきました。
広島に行ってきました。
コミックランキング更新。
映画『ハウルの動く城』
梅雨明けにて。
コミックランキング更新。
土手。
コミックランキング更新。
コミックランキング更新。
ククールさん。
映画『呪怨』『アザーズ』
バック絵変更しました。
BL Review Ringに参加しました。
「電柱殿下の奇妙な冒険」
ザ・ニューサイト!
あけましておめでとうございます
過去ログを整理しました。
アカネ
いわゆるひとつの衝動買い
映画『カーリー・スー』
「月下の一群」3(小説)
「月下の一群」2(小説)
「月下の一群」1(小説)
アロマ
試験は終わる、されど終わらず。
アリーヴェデルチ(じゃ、またね)。
バック絵変更しました。
ヘニーデ姫
コミックランキング更新
ドラクエ
まだ一応霜月なのだが。
空条徐倫
バック絵変更しました。
ウッソー!?イヤ?
テディベアル
ミスチル
たまにはきちんと日記を書いてみよう。
紀宮って一発変換なのね。
「ジョニー・デップ」と「空飛ぶクルマ」
めまぐるしい日々。
元気玉
コミックランキング更新しました。
田臥萌え
禁断症状中
「あなたの漢らしさを鑑定」
「仙台ダイヤモンドクレイジーズ」
教科書雑感
「甘党のピテカントロプスはサトウキビの夢を見るか」
「偉人たちの代理戦争」
O-ZONE「Dragostea Din Tei」
しるこを食ふの記

コミックライティング
フレグランス
携帯と状態
映画『シックス・センス』
コミックランキング更新
帰り道
思わず描きたくなる…
お金がない
マイヤヒーフラッシュ
ファッション
ほんかくサスペンスまんが
ライブドア
タッチタイピング
ランキングはじめました
光の速度で
文学ですが何か?
月がキレイですね
わらいごと
ラッシュ
ランナーズハイ
トップ
あなたとあたしさくらんぼ♪
Lくん
元気です
はぁ
うつくしきもの
「ドラマ版デスノートキャスト候補一覧(まとめ)」
スタンド
まじめにがんばっている教員も一杯いると思うのよ
アナログ
映画『ヴァン・ヘルシング』
わたしと映画と映画館と
今日の予定そのた
あっ
まだ体が痛いのよ
sleepy head

「EdMax」
小人は夜来る
バック絵変更しました
洪水は我が机上に及び
魔法のほうきをイメージした新しい乗り物SWEEPER
はぁ。
二学期がはじまって。
完全パンクマニュアル「はじめてのセックス・ピストルズ」
このサイトについて
MOVABLETYPEを導入しました
過去ログ
リンク
with Ajax Amazon
with Ajax Amazon