お話は可もなく不可もなく、よく考えると私はそもそも評判のよい破もそれほどよいと思えなかったので、まあ新劇シリーズだしそんな印象なのかも。説明が多すぎるのはもう仕方がない。
　不満の多くはほとんどのキャラの激変で、でもそれは作中で１４年たったことと、われわれが今までのキャラに馴染んだ期間は１４年ではきかないこととで、仕方ないよね、と今は思える。私は結局ＴＶ版が一番好きなので、あの世界とは違う世界でもあるし。
　しかしマリだけは馴染めず、なぜほとんど何も知らないシンジにあれだけ執着したのか謎。ユイとゲンドウの子どもだから、というだけだと思うので、シンジというよりその背負っているものに執着してたのか、恋愛的に好きだったのは（ユイ亡き後は）結局アスカなのかな。
　絵はきれいだけど細かすぎるせいか戦闘シーンが何をしているのかよくわからなかった。
　あと最後のあたりでテレビ版と同じように残酷な天使のテーゼのオケ版が流れたらよかったのにとか思うのも個人的な感想かも。というか今回音楽は正直全体的に今ひとつな印象だった。

　よかったのは、とにかくいろいろ回収してくれたこと。
　なぜ繰り返しなのかよくわからなかったけど（というかコア化とかネブカドネザルの鍵とかそういうあたりはよく理解できてない部分も多い）ＴＶ版の世界とつながってよかった。
　ゲンドウを電車に乗せたのはとてもよかった。とってつけ感はあったものの、ゲンドウを掘り下げたことでやっとけりがついた感じ。
　エヴァ対エヴァの戦いのちゃちさも、イマジナリーなんとかの世界ということで納得できたし、世界が書き割りだったこともＴＶ版とかと呼応してて説明がついてよかった。
　新劇のアスカがぺらぺらな記号的キャラだったこともシンジが好きだったのにこうなったことも設定の説明で納得がいった。結局時間が解決してくれた＝ずっと一緒に居てくれた人と、ということなのかな。カヲルがあの人に似てるとかはもう少し説明が必要だった気がした。あまやかす面での父性的な存在ということになったのだろう。

　ともあれ、みなさんお疲れ様でした…！