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2005年07月04日

六月に読んだものから。

明暗
夏目 漱石

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 初めて読んだ。これであと読んでないのは『坑夫』だけ、かな。
 結構面白かった。600ページも読まされて未完というのはあまりに凶悪だけど。
 『明暗』の延子とか『虞美人草』の藤尾とか、『三四郎』の美禰子もかな、結構同情的に書かれている気がする(同情的というのとは違うかもわからないけど、でも少なくとも語り手は彼女達に客観的でありつつも否定的ではない気がする)ので、漱石ってちょっと不思議。この三人は嫂系の女性たちとはちょっと違う気がするから(嫂の亜種といわれればそれまでだが。そしてこの女性達がわたしは結構好き。
 続も読みたいなぁ。

4102071016変身
カフカ

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 この表紙かわいくないね。改版したのかな。
 虫の生態がよくわからないのだけれど、なんかヌメヌメしてたりきれいな食べ物がキライだったりっていうのは、どういう虫なんだろうと。でもこういう疑問、科学的には解決できるんだっけ?わかんないや。
2005-10-30 16:56:11

 ええと、覚えている分だけというか一言したいものだけ。でもどうせそんなに数は読んでないか。

吾輩は猫である
夏目 漱石

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 猫ぢゃ猫ぢゃとおっしゃいますが♪
 先日は『放浪記』の「ぷりぷりしながら」に反応してしまいましたが、『猫』にも出てきましたよ、「ぷりぷりして」って(笑。
 『猫』は長くって読み返すのがしんどいけれど、読むとやっぱりスゴク楽しいです。わたしの中では漱石の作品中のベスト3に入ります。あのエクリチュールはスゴイよなぁと思うと同時に、漱石も文壇もそれだけでは済まなかったんだろうなぁと思うとちょっと淋しいです。あの文体で書き続けていたら、漱石がお札に刷られることはなかったのだろうなぁ。

4150103453夏への扉
ロバート・A・ハインライン

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 数少ないわたしが大好きだ!と言える本のうちの一冊。今更説明するまでもない、エンタメSFの金字塔。を、また読んだ。一体何度目だ。確か2000年になったら読もう、と思っていたはずなのだけれど、読んだっけかな…。
 それはさておき、何度読んでもほんと面白い。前半のコールドスリープの所までは何度読んでもイライラするし、末尾のすべての符号がカチカチと組み合わさっていく様は何度読んでも爽快で圧巻。ちょっと差別的な表現なども目に付いたけど、まぁ時代の問題だし仕方がないかな。ダンの父が「北朝鮮で洗脳を受けて死んでしまった」というのが何度読んでも笑ってしまう(笑っていいとこだよね?ここは流石にジョークだと思うので。

2004年11月23日

十一月に読んだものから。

 気分や時間や調査上の他の読み物の問題で今月はあまり小説を読まなかった。あと読んだのは泉鏡花の「薄紅梅」くらいか。蝶面白かった。ハインラインは5
分の1くらいで挫折。今気分的にムリ。冬休みまでつんどく(つんどくがものすごい量なんだけど…どんどん違うものを買ってしまう…。




フランチェスコの暗号〈下〉(新潮文庫)
イアン コールドウェル, ダスティン トマスン

*いちじるしいネタバレ部分は白字にしています。選択して反転しご覧ください(そのせいで妙に思わせぶりないやらしい文章になっており、恐縮です…

 下巻のほうが面白いことは面白かった。

 ミステリ的な部分での展開は上巻より格段に面白い。上巻では「ベラドンナ文書」やアクロスティックなどがいかがわし過ぎたし、それで終わってしまってたから。下巻では、サヴォナローラの使い方とかそれによって判明する墓の内部
どの設定はかなり興奮させられたし、上巻のいかがわしさも活きて良かったと思う。
 問題なのはやはりどうしても「フィッツジェラルド・エーコ・ダンブラウン」のくくりを適応した場合の「フィッツジェラルド」だろうと思われる部分。これ
は上巻から変わらない。まず、下巻前半までの時間軸の移り変わりが、最初ほとんど理解出来なかった。過去とイースターの日をいったりきたりしていることに
下巻の50Pめくらいまで気づかなかった…。上巻での違和感も多少は解消されたけど(卒論提出日の問題は依然残るけど。時間を超越して説明するような視点
(まぁあるにはあるんだけど、もっと分りやすく意味づける描写ということ)を一度くらい入れてもよかったのでは。
 あと人間関係の描写は「なぜこのキャラクターがこのときこう感じるのか」という基本的な部分でやはり分りづらい部分も多いし、提示されている問題も浅薄
に感じた。わざわざ「フィッツジェラルド」といわれるように、これらは作品のかなり重要な位置をしめているんだから、結構重要な問題だと思う。上記のミス
テリのタネあかし部分も、それがネックといえばネックといえる。タネ自体は面白いんだけど、それが語られる状況にまで眼を配るとちょっと不満というか。し
かも、ミステリ自体のしかけにまでからんでくるカリーの対ポールの心情・行動と、
それを描写する方法も全篇をとおしてやや違和感がある。
 しかし、あとがき等を読むと、作者たちが学生時代からこの作品を書き始めたことや、アメリカでは本当にかなり売れているらしいことがわかって、わたしが
つたないと感じる部分は、ひとつには仕方がないことで、ふたつにバックグラウンドを共有できてないがためのことだろうかと思った。どっちにしてもわたしは
不満だと感じたいうことで仕方がない。
 それにも関わるんだけど、やはりイースター後のエピローグ的部分はちょっと残念。そう甘くはなかった主人公たちのその後の人生は、語り方については甘さ
はあるけれどひとまずおくとして、それに対して、数年後ふいにポールから送られてくるボッティチェリだとか、ケイティへ留守電を入れるところだとかは、分りやすすぎるのではないだろうかと思う。こういう系統の常套として、最後のキイになる図面はどうせ手に出来ないのだろうと思ってたから、ちょっとびっくりしたのもあるんだけど(そういえばやっぱりカタストロフは火事
よ!というのはちょっと笑ってしまった。
 いろいろ文句をつけてしまったけれど、でも全体としては最後部での盛り上がりっぷりなどは燃えたし、割合面白かったと思う(正直、アマゾンヌのレビュー
を見たら結構くそみそだったので、ちょっとは擁護に回ろうかという気持ちになってしまったので…。やっぱり映画にしたら映えそうだと思うし。

ニッポニアニッポン (新潮文庫)
阿部 和重
  まだぜんぜん最初、50Pくらい?で読み止し。やばい、時間とともにどんどんつまんなくなる(作品内時間でではなくて、物理的な時間において)テクストな のではなかろうか。そんな議論既にされてるか。読みやすいのに読むのが疲れるという苦難。急いで読まなきゃなんだけど。  閑話休題。この作者の名前が平凡というかよくある名前であるせいもあると思うんだけど、阿部高和とダブって、いつもギャグだと思ってしまう…。
ストリート・ボーイズ (新潮文庫)
ロレンゾ カルカテラ
  結構大部だからこれまたまだ最初の方か。  「1943年、ナチスの攻撃を受ける無人と化したナポリで、残った少年少女が立ち上がった、という史実をベースにしたフィクション」…と言った時点で、 もうわたしの知己、というかごく一部の方はなんでわたしがこの作品を手にしてしまったか、手に取るようにわかると思うのですが、えぇ、まぁ、そんなとこで す。ナポリじゃなくてネアポリスだったらもっとよかったのに。あと原題もこれに同じなんだけど、タイトルはもう少し色気を出して欲しかったな。  内容に関しては、今のところ可もなく不可もないというところ。ただ、こと戦争描写に関してはちょっと問題が多すぎるのではないだろうか。ムッソリーニに 関する多元的でわかりにくい扱いをみても、どうもエクリチュールがそういうことに無頓着な気がする。なんてことを思うのはでも、ナニカにわたしが毒されて いるせいかもしれない。正しいものの見方なんてありえないのだろう。  あとナチスの大佐でルドルフ・フォン・クラウスというキャラがいて、クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハを思い出してしまう。善玉っぽい キャラでよかった(笑。

2004年11月03日

『飛行艇時代【増補改訂版】』

飛行艇時代【増補改訂版】
宮崎 駿

 復刊されたのでつい注文してしまったのが今日届いた。この人の基本はこういうメカものだよなってつくづく思った。きれい。カワイイ。すごく自然。

2004年10月28日

十月下半期に読んだものから。

 前回のヴォネガットと香山リカは読了。ヴォネガットは内容的に末尾がつらかった。あまり好きな終わり方ではなかったから。リカちゃんは最終章斜め読み。
いろいろなエクスキューズがむなしくこだまするのがせつない。




点と線(新潮文庫)
松本 清張
 
「アレ」の存在に作品後半まで気づかないところとか、まぁはっきり言って、今となってはあまり読めたものではないんだけれど、清張の社会派ミステリの、さ
らには日本の社会派ミステリの嚆矢だと思えば仕方ない。末尾が若干グダグダなのもそういうことで。それに時代性とか、そこここに面白い部分はあった。

フランチェスコの暗号〈上〉(新潮文庫)
イアン コールドウェル、ダスティン トマスン
  ネルソン・デミルの言葉ということだが「フィツジェラルドとウンベルト・エーコとダン・ブラウンの共著はこうなる!」という帯は大言壮語にもほどがあるの では。というか、こんな文句にダマされるわたしもわたしだ。でも買っちゃうじゃん。仕方ないじゃん(涙。  非常に読みづらいがたぶんこれは訳の問題だけではないだろう(苦心されていると思うもの。特に人物の会話やちょっとした小粋な比喩がわかりづらいという か、登場人物同士のやりとりの雰囲気や関係性が異様にとりづらいのだがたぶんこれも訳やわたしのネイションの問題ではない気がする。だが入り込めない最も 大きな理由は、ポールが卒論提出数時間前に平気で新発見資料を見せてもらいにいきながら卒論提出する気まんまんに見えるところかもしれない。しかもその約 束の時間まで間があるからと友人らとゲームに興じるポール。タフト教授の特別講義を聴きに行くポール。理解を超える。何度も誤読しているのかと自分を疑っ た。アメリカではこういうこともありなのだろうか。まぁ結局出さないのだろうけど。  しかしやはり話題になっただけはあって、ミステリ的な部分に入ると引き込まれる。ミステリの中でもわたしの好きな文化史もの&設定ものだし。映画には向 いてるかもね。公開されたらたぶん見に行くと思う。映画なら、いろんな違和感もなくなるのではという気がするから。あ、下巻も読んで判断すべきかそれ は…。
宇宙の呼び声(創元推理文庫)
ロバート・A・ハインライン

 まだわりと最初のほうで読みさし。何か帰りに読むものを買おうと思って立ち寄った割合大きな書店の文庫コーナーで、小一時間彷徨って、これという本が一冊も見つからなかったので、生け贄として購入。
 ハインラインはちょっと笑えるくらいがいい。しかし訳がなぁ。SFの訳って、同作者の福島正実訳『夏への扉』を規準としてしまうから、何を読んでもしんどいのだけれど。

2004年10月04日

十月上半期に読んだものから。

 全然本読んでないんです~!!とりあえずいましめのためにも現況報告。

春の雪 改版(新潮文庫)
三島由紀夫著

 やはり三島はニガテだと思った。

69 sixty nine(集英社文庫)
村上龍著

 熊本じゃなくて長崎だったのね。フンイキを読み取って、ふわふわ読んでいっていいのだと思う。面白かったよ。

ナチュラル・ウーマン(河出文庫)
松浦理英子著
  同人少女と腐女子の間には深くて広い川があると思っていたのだけれど、あまりにある特定の腐女子層がダブってしまい、もう単純に引いてしまう部分があっ た。まぁ時代が違うからそれは全くの偶然だと思うんだけど…。花世のセリフが脳内で三石琴乃の声になっていたのも自分でショック。…なんだか作者のファン の方に怒られそうなことしか書いていないな。すみません。
〈じぶん〉を愛するということ(講談社現代新書 1456)
香山リカ著

 読みさし。時代を感じるが思っていたほど苦痛ではない。さっさと読もう。

タイタンの妖女(ハヤカワ文庫 SF 262)
カート・ヴォネガット著・浅倉久志訳

 読みさし。恥ずかしながらヴォネガットははじめて。訳がわたしのニガテなかんじ。そしてこういう作風の常として、途中までしんどかった。でも火星が舞台になって、ちょっと醍醐味が味わえ始めたところなので、いっきに読んでしまおうと思う。ラストにかなり期待中。

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もくじ

ティムール・ヴェルメシュ『帰ってきたヒトラー』上・下
奥泉光『神器―軍艦「橿原」殺人事件』上・下
東野圭吾『仮面山荘殺人事件』
筒井康隆『旅のラゴス』
清水義範『迷宮』
パンティ田村『偉人ブログ』
高野和明『ジェノサイド』
上遠野浩平・荒木飛呂彦『恥知らずのパープルヘイズ』
筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』
エリザベス・ムーン『くらやみの速さはどれくらい』
森見登美彦『有頂天家族』
綾辻行人『十角館の殺人』
西尾維新『化物語』上・下
アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』
伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』
宮部みゆき『ステップファザー・ステップ』
架神恭介・辰巳一世『よいこの君主論』
薬丸岳『天使のナイフ』
恩田陸『ネクロポリス』上、下
今野緒雪『お釈迦様もみてる―紅か白か』
川端康成『伊豆の踊子』
乙一・荒木飛呂彦『The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day』
乙一『The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day』
放り投げ本。
セバスチャン・フィツェック『治療島』
伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』
三崎亜記『となり町戦争』
森見登美彦『太陽の塔』
マイケル・グレゴリオ『純粋理性批判殺人事件』
太田光・中沢新一『憲法九条を世界遺産に』
『ダ・ヴィンチ』9月号
六月に読んだものから。
五月に読んだものから。
四月に読んだものから。
三月下半期に読んだものから。
三月上半期に読んだものから。
一月にに読んだものから。
畠中恵『ぬしさまへ』
有栖川有栖『マジックミラー』
『日本の童話名作選―明治・大正篇』
六月に読んだものから。
十一月に読んだものから。
『飛行艇時代【増補改訂版】』
十月下半期に読んだものから。
十月上半期に読んだものから。
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