『日本の童話名作選―明治・大正篇』
昨日はSさんと四谷の坊主バーにいちきました。Sさんはきちんと剃髪してない坊主にむってました(笑、Sさんは坊主頭大好き。
読んだもの。原民喜とか。慶應の人だと知らなかった。あの文体は自然主義のように思うのであんまし好きではない。自然主義→結核文学→原爆という流れがあるように思えてしまうのだが、どうか。戦前の作はどんな感じなんだろう。
あと、なぜか枯木灘がなつかしくなってきてしまった。ちょっとくやしい。冬休みに地の果て至上の時でも読もうかな。
便利な文庫が出てた。小波「こがね丸」紅葉「二人むく助」鏡花「金時計」からはじまってるあたり、ハイパーオーソドックス。ただ、誤植があるのでちょっと信頼性は低い。底本には使えない。
菊池寛の「納豆合戦」は読まなきゃよかった…タイトルの飛ばしっぷりに内容が追いつかず。タイトルだけ気に入っておけば幸せだったのに。
与謝野晶子の「金魚のお使い」はあまりのアホっぷりに作者の精神が心配になった(とうに故人だが。なんなんだろ、とにかくすごい無茶苦茶だった。挿絵もひどいの。オスのはずの金魚が女物着てるの。でも嫌いではないのよ、うん、ファルスだと思えばね。無茶苦茶度的には安吾「風博士」レベルのファルスなんだけど、「風博士」のほうが合理的かもしんない(あの話実は結構計算づくなんだよね。
これ昭和篇もあって、なかなかこっちも面白いラインナップ。しかし、ネットで見ると賢治は「グスコーブドリの伝説」ってなってるんだけど…これも本の誤植なのかな…恐ろしい。そして、そもそもなぜ「ブドリ」が選ばれてるのか…。