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[ 読書/小説その他 ]

上遠野浩平・荒木飛呂彦『恥知らずのパープルヘイズ』

恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より-
上遠野 浩平 荒木 飛呂彦
集英社 (2011-09-16)
売り上げランキング: 12

 読み始めるのがすこし億劫で、読み始めたら読みすすめるのがもったいなくて、後半は読み終えるのがちょっと怖くて、そんなわけで三日くらいかけて読んだ。
 とりあえずの結論をいうならば、面白かった!というのと、質のいい二次創作みたいだった…あ、当たり前か!というとこです(笑。

 読み始めるのが億劫だったというのは、実は正直、フーゴというキャラ自体にはそんなに興味がなくて、あとフーゴ主人公ということはジョルノたちのメインストーリーからスピンオフした話になって、オリキャラ大量なのかなあ、と思っていたので、あんまし期待はしていなかったのです。

 そんなフーゴの物語、でも冒頭でのフーゴの、制裁を恐れてびくびくしている小物っぷりはかなり気に入りました。たぶん、そういうふつーさがブチャラティについていけなかった理由のひとつでもあるんだろうし、そう考えると納得できる感じだし。そのあとすぐに計算して冷静になるあたりも、そうかフーゴってこういうキャラだったんだな、と思えてすごくしっくりきた。
 そして、ミスタの相変わらずさと、その真逆の落ち着きっぷり計算っぷりもすごくよかった。お調子者っぽいとこはミスタらしいし、でも賢く堂々としてる、してられるのはあの戦いの中を最後までジョルノとともに駆け抜けて、そしてたった二人っきりで生き残ったからなのだろう、とこっちもすごくしっくり。
 フーゴの大学入学についての話とかも、彼をとことん落としていく感じがむしろ面白い!結末での成長も、その後の最後の普通っぷりも、たぶんすごくフーゴなんだなあ、とあたしとしてはしっくりきた。
 あとなにより、タイトルがすごくよかったよね。裏切り者の、ではなく恥知らずの、というきっついワーディングがすき(笑

 あ、ミスタはそんな感じで原作との近似も差異も意味があって面白かったんだけど、ジョルノは…ジョルノ好きとしては、ちょっと…残念な感じだったなー(笑。なんというか、つまんないし、ぜんぜんジョルノっぽくない。強い、大きい人間だと書かれているのに、うすっぺらく魅力がない。
 フーゴや他のギャング視点でしか書かれないからうすっぺらかったりするのかなあ、とか、作者がジョルノあんましすきじゃないのかなあ、とかいろいろ考えてしまった。まあ結局のところ、ジョルノを書くのはほんとうに難しい、ということなのかもなあ、とも思った(でもたぶん、だから=書くのが難しいからこそ、あたしの興味をこうして引きつけてくれてるんだろうなあという気もする、笑。

 しかしまあ…、作者は余程のジョジョオタか、もしくはジョジョラーですらなくって、この機会に余程読み込んで勉強したのかの、どっちかだろうなあ。まあイタリアについての解説も多かったし、勉強もされたのだろうけど。でもほんといろんなジョジョキャラ、エピソードが出てきてびっくり、かえって出し過ぎだよ、と思ったくらい(笑。神と星とかさあ(笑。ヴォルペ兄の話とかも、いやいいんだけど(笑、ヴォルペのスタンドと無理に比較して軽い話になってしまった気が…(あ、でもそういえば、スタンドをそのキャラの背景と結びつけて描写してくのは好ましかったv。でもやっぱりちょっと、饒舌すぎるかなあ、とあたしは思った。
 原作のセリフとか自体の引用も多くて、そんなに引用しなくてもちゃんと覚えてるよ、って思った。のだけれど、小説内部での引用というか、繰り返しも多くって、もしかして読者が読み取れないかもとかの気を使っているのかなあと思った。まあ一応、ジャンプ読者=少年読者へも配慮してる、ということなのかな…ちょっとこれまた饒舌すぎるなあ、と思ったけど。もうちょっと余韻で語っていいのにって。あっでも、暗殺チームがボスを裏切ったって設定忘れてたよ!最初のあたり、意味がわからくって困った…(笑。偉そうなこと言えないね(笑。
 あと過剰といえば、シーラEは出すぎ強すぎな感じ。セリフ多いし、スタンドも性格も強いし…オリキャラなのに、誰よりも出てくる感じがするからそう感じるのかなとも思うけど、ラノベの女のこキャラってこういう感じなのかなあ、とも思ってしまう。
 そのあたりもふくめて、この作者さんのほかの小説を読んだことがないので、比較ができないのはちょっと残念。言葉遣いとかもジョジョっぽいのはあえてわざとなのか、それとももともとそういう文体なのか、とかわからない。

 イラストというかキャラ絵やスタンド絵がいっぱいあったのはすごくよかった。あと例の写真…(涙。せつない~!けど顔がちがうひとみたい~(笑。あの、随分あとになって書かれた花京院みたいになってる(笑。あと、ジョルノの絵があったらよかったな~と思う。

 まあそんなわけで、とってもたっぷり楽しめましたv
 次は西尾維新ですね~!承太郎の話がいいなと思うけど、西尾維新に限らず誰も触れなさそうだなあ(笑。杜王町はすっごくありそうだけど、乙一が書いてるから別の場所の話がいいな~。
 舞城王太郎は読んだことないけど、ぜひアナスイとジョリーンの恋愛小説がいいな~!それが無理なら、アナキスとアイリーンでも妥協するよ!(笑

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