綾辻行人『十角館の殺人』
新刊BLで買うものがなかったのでスタンダードを読むことにした。
事件の起きた孤島の十角館で、推理小説サークルの7人が合宿しようとしたら殺人事件が起こり云々。
思ってたより古い作品だった。書かれたの80年代なのか。作者の新装版あとがきにもあったけど、みんな煙草すいまくりだし、サークルの中で女子がおさんどんさせられてるっていうか女子自身がそれを受け入れてるし、なんかそういうとこにも時代出るよね。
サークルのメンバーが互いをあだ名で呼んでて、それが推理小説作家の名前ってのは、わざとつかってるギミックなんだろうとは思ったけど、最初のあたりではちょっといたたまれなかった…。
トリックというか仕掛けはなかなか面白かった。けど、ちょっと荒い部分もあった気もしたし、タネあかしがちょっとさらりとしていた気もした。
あと、プロローグのヒントで、範囲はしぼられてた気もしたので、もうちょっとあいまいなプロローグでもよかった気がした。
とりあえず、やはり推理小説は新本格というか、ちゃんとトリックがあったほうが面白いなあと思った。
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これまでこの作家の小説は読んだことなかったんだけど、そういえば、児嶋都がすきだったので、『眼球綺譚』とか『緋色の囁き』とかコミック版で読んだんだった。そしてそういえば、あんまりピンとこなかったんだった。というか、あたし自身がホラーはそんなにすきなほうではないのかもしれない。嫌いではないけど。