筒井康隆『旅のラゴス』
忙しかった…(涙。
文明を失った代わりに人々が超常能力を身につけはじめた世界で、ラゴスという旅人が、苦難にあったり目的を達成したり祭り上げられたりする話。
面白いというか、読んでてそこそこ雰囲気を楽しめた。でも…。
…筒井康隆なので、なんかどんでんがえしというか、こう、ガラっと作品世界が一変するような展開が出てくんのかな、と期待して読んでたら、ある意味では淡々と終わってしまった…。展開もそんなに予想を超えてくる感じではないし、ほんとにふつーにSFファンタジー放浪記、という印象だった。
超常能力が存在する世界、ではなくて、超常能力をもつ者が生まれはじめた世界、というのも面白いし、過去の文明を失った理由やそれに触れられるという設定も面白いのに、のに~。それは(私の主観では)活きずに終わってしまったな~という感じだった。
や、つまらなくはなかったけどね。でもなんか、作家的にも諸設定的にも、もう一段階層があるんではと期待してしまったし、そうだったらもっと面白かったかもなあ、と思う。