貴志祐介『ミステリークロック』
なんとなく買ってみた。
気づかなかったのだがシリーズものらしく、最初はキャラ説明があまりなかったりで少々とまどった。
表題作はややこしすぎてよくわからない…。
でもミステリーを読みたい気分が高まってきた。
なんとなく買ってみた。
気づかなかったのだがシリーズものらしく、最初はキャラ説明があまりなかったりで少々とまどった。
表題作はややこしすぎてよくわからない…。
でもミステリーを読みたい気分が高まってきた。
こういう本をさっと買って読める気楽さはKindleならではだなあと思う。
どこかで「理解」評を読んでずっと気になっていた作家。
けれども表題作が、タイトルから既に完璧すぎて素晴らしすぎて、もうなんとも言えない。虚構の、言葉の力を存分にふるい、そして虚構と言葉の力と可能性そのものが物語の主題という、これだけ衝撃をもたらしてくれた作品は久々だ。天才といって差し支えないと思う。この作品は映画化されるそうだけど、この作品を表現するのは小説でなければ難しいのではなかろうか。
「理解」は逆に、言葉で表現するのが難しい世界だった気がする。
他の短編もそれぞれ考えさせられる。「72文字」など難解だけれど魅力的。
寡作な作家さんだそうだけれど、じっくり描いているのがわかるし、じっくり読みたい。
これは少し前に読んだ。
面白かったけど、考えさせられる部分もあったけど、そんなに騒がれるほどなのかなあ…と感じてしまうのは、欧州の人々の感覚が肌身ではわからないからかもしれないのと、日本ではあるある設定だからなのかなあなどと思う。総統さまが目覚めたら2012年でしたよ!?みたいなのは、欧米でもあるあるなのかどうか。
グラスホッパーにつづいてマリアビートル。面白かった!カタルシスがすごい。新幹線で読みたい一冊。
そんなわけで、二回ほど読むのを挫折して積ん読してたのを昨冬に読んだ。面白かったので下巻を買おうとしたらどこにも売ってなかったのだけれど、職場の図書館に入っていた^^
しかしなー、面白かったけど、という感じ。構成が雑というか、たとえば上巻前半の饒舌で冗長な石目の語りや身振りは後半から少なくなるし、あまり意味があったようにも思えない。幼馴染は伏線にはなっていたけれど、自らの性格についてなどいらなかった情報が多い。あと、下巻後半からはよくわからないというか説明しきらない部分が多くて消化不良。少なくとも途中までは、探偵小説的な面白さ(殺人事件)も、サスペンス的な面白さ(宗教的なあれこれ)も両立してあったのに、それがファルスやカオスに(悪くいえば)ごまかされてしまった感じ。ねずみの話も異なる時空間とつながるあたり面白かったけど、消化不良。末尾もそうでしょうねえ…という感じ。
でも、時間つぶしの目的としてはかなり楽しめた。それだけになんだかもったいないなあ…と思う。
魔王コミカライズで興味を持ったのでグラスホッパー。面白かった!
どこかのサイトで将棋の話の紹介を読んで購入。面白かった。
すこし前に読んだ。
婚約者を事故で失った男が、元婚約者の家族に招かれて山荘に遊びに行き、実は彼女は殺されたのでは?という話題も出つつなんか銀行強盗に人質にされ立てこもられつつ、殺人事件が、という。
片一方の犯人はわりとすぐ予想がついたんだけど、それがどう露見するのか、あとオチは、というのが予測がつかず、そして結構意外な結末だった。…しかし無茶というか、結構トンデモというか、まあフィクションだなあという感じ。そこそこ面白かったけど、読後感はあまりよくなかったかも。
忙しかった…(涙。
文明を失った代わりに人々が超常能力を身につけはじめた世界で、ラゴスという旅人が、苦難にあったり目的を達成したり祭り上げられたりする話。
面白いというか、読んでてそこそこ雰囲気を楽しめた。でも…。
…筒井康隆なので、なんかどんでんがえしというか、こう、ガラっと作品世界が一変するような展開が出てくんのかな、と期待して読んでたら、ある意味では淡々と終わってしまった…。展開もそんなに予想を超えてくる感じではないし、ほんとにふつーにSFファンタジー放浪記、という印象だった。
超常能力が存在する世界、ではなくて、超常能力をもつ者が生まれはじめた世界、というのも面白いし、過去の文明を失った理由やそれに触れられるという設定も面白いのに、のに~。それは(私の主観では)活きずに終わってしまったな~という感じだった。
や、つまらなくはなかったけどね。でもなんか、作家的にも諸設定的にも、もう一段階層があるんではと期待してしまったし、そうだったらもっと面白かったかもなあ、と思う。