六月に読んだものから。
初めて読んだ。これであと読んでないのは『坑夫』だけ、かな。
結構面白かった。600ページも読まされて未完というのはあまりに凶悪だけど。
『明暗』の延子とか『虞美人草』の藤尾とか、『三四郎』の美禰子もかな、結構同情的に書かれている気がする(同情的というのとは違うかもわからないけど、でも少なくとも語り手は彼女達に客観的でありつつも否定的ではない気がする)ので、漱石ってちょっと不思議。この三人は嫂系の女性たちとはちょっと違う気がするから(嫂の亜種といわれればそれまでだが。そしてこの女性達がわたしは結構好き。
続も読みたいなぁ。
この表紙かわいくないね。改版したのかな。
虫の生態がよくわからないのだけれど、なんかヌメヌメしてたりきれいな食べ物がキライだったりっていうのは、どういう虫なんだろうと。でもこういう疑問、科学的には解決できるんだっけ?わかんないや。
2005-10-30 16:56:11
ええと、覚えている分だけというか一言したいものだけ。でもどうせそんなに数は読んでないか。
猫ぢゃ猫ぢゃとおっしゃいますが♪
先日は『放浪記』の「ぷりぷりしながら」に反応してしまいましたが、『猫』にも出てきましたよ、「ぷりぷりして」って(笑。
『猫』は長くって読み返すのがしんどいけれど、読むとやっぱりスゴク楽しいです。わたしの中では漱石の作品中のベスト3に入ります。あのエクリチュールはスゴイよなぁと思うと同時に、漱石も文壇もそれだけでは済まなかったんだろうなぁと思うとちょっと淋しいです。あの文体で書き続けていたら、漱石がお札に刷られることはなかったのだろうなぁ。
数少ないわたしが大好きだ!と言える本のうちの一冊。今更説明するまでもない、エンタメSFの金字塔。を、また読んだ。一体何度目だ。確か2000年になったら読もう、と思っていたはずなのだけれど、読んだっけかな…。
それはさておき、何度読んでもほんと面白い。前半のコールドスリープの所までは何度読んでもイライラするし、末尾のすべての符号がカチカチと組み合わさっていく様は何度読んでも爽快で圧巻。ちょっと差別的な表現なども目に付いたけど、まぁ時代の問題だし仕方がないかな。ダンの父が「北朝鮮で洗脳を受けて死んでしまった」というのが何度読んでも笑ってしまう(笑っていいとこだよね?ここは流石にジョークだと思うので。