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[ 読書/小説その他 ]

三月上半期に読んだものから。

 読もうかなと思ってるのは飛蝗の農場とロンググッバイ。
 なんか面白い本ないですかね。出来れば外国文学で。

 初読作家だったので、最初はえ?それ笑うところ?と入っていけなかったんだけど、プロローグのおわりにきれいにオチがついてああそういう作家なのね、と判って妙に好意的に読んでしまった。なんか好きなんですよ。
 ネタバレになってしまいますが、これの前に有栖川『海のある奈良に死す』を読んだせいもありまたビデオですか!と思いましたが、ていうかビデオが出てきた時点で犯人も動機もすぐに判ってしまったので、実はねって感じで推理展開されてもあんまし感慨はなかったんですが、それはわたしだけかもしれません。これ以上書くと完全なネタバレなので白抜きでも書きませんが。

 冤罪ものが連続で。
 書店のおすすめで大当たりしたことは残念ながらあまりなかったのだけれど(小当たりはそこそこ、密室の鍵もそうだ)これ某所で少し前にプッシュしてたよね。別件で手に取る機会があって読んだんだけど、かなり面白かった。文体がちょっととっつきづらい(わたしにとっては)のと、テーマのせいもあってどうしても説明が随所に織り交ぜられるのがちょっとしんどかったけど、読み進めるうちにそれは気にならなくなった。ラストがちょっと淋しいというか物足りない気がしないでもないんだけど、でも悪くないというか妥当というか上手いというか…足りないことはないかつい確認してしまっただけで…。あと、アレ?と思った件に関しては解説で納得、一応。
 ただ、すごく面白いんだけど、ものすごくストレスフルで、特に最後の100P弱なんかは息を飲む展開ってこういうことだッ!って感じなので、体調がよくって時間がある時に読むとよいかと(笑。いくつもミスリーディングしかけられて、伏線がくるくるからめとられて、ハラハラドキドキ、最後にそう来たか!と衝撃を受ける、もうミステリ・サスペンスの見本のような秀作なんですが、テーマがテーマなだけにほんとストレスたまった。
 というわけで、兎に角ほんとに疲れた。それでも読んで絶対損はしないと思う。

 ところでこの作が冤罪ものだったのは偶然だと思うんだけど、乱歩賞というとどうしてもテロリストのパラソルを連想するので、乱歩賞って追われつつ捜査するってイメージになってしまった、かも(笑。

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