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2010年10月01日

尚月地『艶漢』3

 絵もお話も、どんどん個性的な雰囲気が増してきていていい感じ。画集とか出るみたいだし、売れてるから好きに書かせてもらえるんだろうな。ただ、セリフまわしとか展開のさせ方がいまいち微妙だったりして、もったいない感じのところも結構ある。そのあたりはもうちょっと編集さんが介入してもいいんではないか。
 あとまだあんまし絵柄とかも定まりきってないのか、なんか巻ごとに雰囲気が違うというか、コミカルなギャグ顔ってこれまでこんなにあったっけ、という感じもした。
 お話はいちおう進んでいて、なんか詩郎のいた組織の話が面白げになってきたけど、これはベタというかよくあるネタになりつつもある感じ。

2010年10月04日

高遠琉加『夢の庭』

 二見からの封筒にハテナと思ったら、『愛と混乱のレストラン』の小冊子でした、わーい。
 表紙が型押しにシックな装丁でカッコイイ。メニュー風らしい。小冊子て装丁がショボいことが多いのでうれしい。ていうかそもそも「Le jardin du reve」という名前も好きだ。

 内容は、すんなりキレイな後日談、という感じで丁寧でよかった。
 修司が理人に料理なんかできなくたっていい、と言った時の理人の反論が置いてけぼりな気がするのだけれど。修司前に人のつくったメシ食うの好きって言ってたじゃないか、かなと思うんだけれど。でも七年修司が料理しないとってことでオチなので、置いてけぼりでもいいんだろう。で、七年たったら、理人は全部修司のものになってるんだなあ、と(笑。
 あと、レーヴのひとびとはどう考えても二人のことに気づいてるんだろうなあと思いつつ、公にバレて理人がめっさ恥ずかしがるとことかも読みたかったなあ。ぱらっと見たときにそういう単語が見えてしまったので、レーヴで結婚式でもするのかと思ったのに(笑。でもオマケのキャラトークでああやっぱりバレているのね、と補足されててよかった(笑。
 オーナーの方も、これはどう考えても気づいているのだろうに、そしてたぶん修司はオーナーが気づいていることに気づいてそうだけれど、理人は全然気づいてなさそう(笑。っていうか、修司はレーヴ中が感づいてることに気づいてそうかもしれない(笑。理人にバレたら怒られていちゃいちゃできなくなるから内緒なんだろう。厨房であんなことしてるしなー。

 あ、そうだ、うなぎの血って毒があるんじゃなかったっけ??と思って調べたら、加熱すれば大丈夫なんだね。でもちょっと食べるのコワイなあ。
 あと、修司は前も四文字熟語で口説いてたっけ???と思って、『唇にキス 舌の上に愛』の後半を見返したら、確かにあった(笑。前回は「一石二鳥」で、今回は「一蓮托生」(笑。

 でもとっても面白かったんだけれど、そしてきれいにまとまってもいるのだけれど、やっぱり修司視点のフォローがほしかったな~!!これは、ぜひまたいずれ書いてほしい…でもこの作家さんはもうこれ以上レーヴのお話は書かなそうな気もする。

2010年10月05日

高岡七六『手をつないで恋を』

 弓道部、一年なのにレギュラーになったをねたまれて勝手にむかつかれるというトラブルがあったのですが、センパイはケンカはいかんとかいって二人は手をつないで帰れとかいうのです。でも帰り道でセンパイとわかれるとむこうは勝手に手を離して帰ってしまうし、しかもなんかよくみてるとセンパイのことすきっぽくって云々。

 ちょっと設定が無茶だけれど、センパイの天然変な人設定でまあそんなには気にならない…かな。
 最初のあたりは、受けはただの嫉妬しいで身勝手っぽくてあまり好きになれなかった。後半は、受けはともかくなぜ攻めが受けに惹かれたのかがんばってるのかよくわからず、ついていけない感じだった。
 むりやり手をつながされたりする辺りのなんかのんびりした雰囲気はいいけれど古街キッカっぽい。絵はちょっと二次創作同人ぽい気がする。ジャンプ系ぽいかなあ。
 全体的にはそんなにつまんなくもひどくもないけれど、ちょこちょこ気になる部分があったなあ、という感じ。
 あと、顧問×センパイのお話もあって、随分ながいおつきあいでストイックでいいですね。

2010年10月06日

ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』II

 風呂ネタは尽きてしまうのでは…と思っていたら、意外とまだまだ風呂で引っ張っていた(笑。でもローマの歴史的な話も一巻より増えてきたような。このあたりの人名っておぼえづらくてややこしい…マルクス少年はマルクス・アウレリウス・アントニヌスか、カワイイなあ。

2010年10月08日

日高ショーコ『花は咲くか』2

 ルチル連載なので、コミクスはものすごい待たされるだろうなあと構えていたからか、わりとはやかった…気がした(笑

 しかしなんかこの話はうすいというかなんというか、作者があとがきで群像というかキャラの多い話を描きたいと書いてらっしゃるので、まあそういう傾向なのはわかるんだけれど…。主人公のオッサンがいまいち微妙なキャラだから、なんかうすい気がするのかも。他のキャラはわりとキャラだちしてると思うんだけど、おっさんはちょっとキャラまいご気味なんではないか。仕事できる系で話してて落ち着く年上タイプ、なのかと思いきや結構焦ったり振り回されたりばかりで、不思議天然大家青年に張り合いきれてないように思えてしまう。なんで大家さんが好きになったのかもよくわからん。一方の大家さんは、結構キャラがかわってきてるけどこっちはそういう展開なので別にいいわけで。
 でも大家さんはそこそこ魅力的だし、なんとなくいい雰囲気でもあるし、次の巻も楽しみなのです(笑

2010年10月09日

麻生ミツ晃『ティアドロップ』

 辛い失恋を経験して、本気にならず遊んでくれる相手を出会い系サイトで探した受け。カッコいい攻めに出会ってはじめて疑似恋人みたいな関係になって当然本気になってしまうのですが、相手は遊んでくれてるだけだし云々。

 個々のエピソードやキャラ設定がなんか表面的に流れていってしまう感じで、お話がすごくありきたりというか、内容があってないような感じがしてしまった。たとえば、受けが攻めに出会うときに、出会い系で無茶要求してロムの間でウワサになってて、とか、そういう設定は必要だったのか、後々全然活きてこないどころかその過去に触れもしないし。攻めが軽い恋愛を楽しむ人、というのも言葉でしか説明されないし、特に最初のあたりでは全然わかんなくて、受けが出会い方のせいでそう思い込んでるだけじゃないの?という印象だった。言葉や設定だけではなくて、もうちょっと説得力のある展開や画面で説明してほしい感じだった。
 絵はうまいのかデッサンあれなのか…よくわからない微妙なところをついてくる感じなのだけれど、ちょっと宮本佳野に似てる。しかしなんというか、泣き顔とか瞬間のゆがませる表情みたいのがあざとすぎて、そのあたりがちょっとニガテ。お話づくりもそうなのだけれど、あざとい色づけで、全体的な雰囲気がちょっとちぐはぐになってるような印象なので、もうちょっとまとまりがあってほしい感じがした。

2010年10月10日

菊屋きく子『からまり事情』

 タウン誌発行会社の後輩いじめられてるような気がするんですけど、まあもちろんそういうことなのです。
 何が悪いというのでもないのだけれど、全般的になんかの基準に達していない、という印象がある。まず、ちょっと絵がいまいちすぎる。萌えがあってもキツそうなレベルなのだけれど、萌えもないし…キャラも単純先輩とちょっと黒いイケメン後輩という定型っぽい感じであんまし魅力感じない。お話もいまひとつ面白くない…。そんな感じだし、正直あまり印象に残らなかった。

リヲ・ミエノサオリ『白木蓮が咲いたなら』第1集

 これはたしか本誌でちょっと読んだんだ。連載の途中を読んだのでよくわからなかったけれど、なんとなく面白そうだったので、コミクス出たら買おうと思ってたんだけれど、コミクスでも一読目ではよくわからんかった(笑。ていうか、途中の一話をよんでたから、オチというかタネは知っていたはずのに、それでもまどわされたくらい、ミスリーディングしそうになった(笑

 ふられた相手の美少女「なぎ」をいまでも一途に想ってる、通称ピュア王子。隣りのクラスに、「なぎ」らしき美少女が転入してくるのだけれど、お前なんか知らんと言われてしまう。「なぎ」の本名は渚で、王子の同クラには渚の双子弟の凪が入ってきまして、ときどき違和感があるのですが、でも自分が「なぎ」を間違えるはずないと王子は確信してて云々。

 絵も雰囲気も、すごく少女漫画っぽい。
 内容は、上述のようにいろいろミスリーディングさそってくれるので一読目はふりまわされたけれど、けども一度読んだら、わかりやすいというか、渚と凪ってアレ反対だった…(笑、なんで気づかなかったんだろう…ていうか、なんで友人達も気づかないのか… (笑。そのうえ、アレがフルのアレじゃないなんて、体育の時間とか大丈夫なのか。
 そのあたりの無茶っぽさは漫画だしいいのだけれど、しかしピュア王子がちょっと…、正直きもちわるいような気もする(笑。一途な恋はいいけれど、学校中がその話を知ってて王子は聞かれるとさわやかに応対、みんな相手のあだなまで知ってて転校生を学校中で「なぎ」呼ばわりとか、ちょっとこれ、なぎはドン引きするんじゃないか(笑。
 でもいいけどね。このややこしい事情の理由はそのうちあかされるのかな。あの魔性っこ対策なのかな。それにしては大掛かりすぎる気もするから、他に事情があるのか。王子の友人もどうなるのか。と、恋愛よりも謎解きっぽい感じで、次巻が楽しみです。

2010年10月11日

夜光花『束縛の呪文』

 ネタバレです。
 高校時代はオレ様イケメン→今は売れはじめの俳優×クォーターの同級生→今はフランスでカメラマンの弟子。
 高校時代に、受けが攻めの姉を妊娠させたことで関係が悪化、今はなんとなく受けが日本に帰ってきたときに会う感じでつきあってるのかいないのか、みたいな。けど高校時代の事件には実はウラがあって、云々。

 受けがいろいろと秘密や隠し事をかかえているので、特に最初のあたりは、受けは攻めのことすきじゃないのか、じゃあなんでこんな関係つづけているのかと、全然感情移入できなかったというかなんかよくわからんかったのだけど、事件のウラとか受けの気持ちとかがわかってみると、実はわりとBLでよく扱われるモチーフ(飽きっぽい攻めの気持ちが永続するとは信じられない、という受けの悩み)だったしわりとわかりやすかった。

 そんなこんなで、前編は中盤辺りで展開が読めて、オチもほぼ予想通り、でも後編はちょっと意外だった。後編の終わり方は、こういう系統の話には珍しい感じで、微妙にハッピーエンドじゃないような、不安な結末だったけど、ある意味かえっていさぎよくてよかったと思う。
 こういう関係だと、BLではなんとかがんばって恋人同士になって終わり、ということが多いような気がするんだけれど、そしてそういうのもすきなのだけれど、これは実際的な対応策という感じで、よかった(笑。夢はないけれど(笑。この攻めは成長してたみたいだし、大丈夫そうな気もするけれど…わかんないものね(笑。でも逆に、受けの方は変わってないというか、成長してないってことでもあるのかな?成長すべきだったのかな?という気もする。だからある意味では、とっても寛大な攻めの話、という印象もあるかもだ。

2010年10月12日

『b-Boy HONEY 6 プリズン特集』

 本仁戻がのってるので、しかもサイトで自信作で耽美、というようなことを書かれていたので、いえ本仁作品が載っているというだけで購入は決まったようなものだったんですが、とにかく結構楽しみにしていたのです。
 そしたら冒頭から池玲文のきれいなカラーが三ページあって、内容がすんごい耽美でおもしろかったけど重くって、でもすごくよかった。ので、本仁戻も耽美だそうだけれど、なんというか雰囲気がかぶって印象が薄れてしまったりはしないかしら、とかちょっといらん心配をしつつ、本仁戻へ。
 …すごかった!もう大変!(笑

 というわけで、本仁戻「黒のヴァルハラ」ですよ!BL…?なのかどうかちょっとよくわからないんだけれど、とにかくもうもうもう、すごい!絵もお話もとにかく耽美。そして、覚悟せずには再読できない(笑。ほんと脱帽しましたというか、この作家にはもう何度も脱帽しててぬぐシャッポないんですけど(笑、改めて脱帽ですよ。いろいろ書きたいことがあるので、また項をあらためて。

 そんなわけで池玲文の中国風のお話も耽美でよかった。アンハッピーエンドだけど。でも、監獄がメインではないかな?
 あとは、本庄りえが面白かった、そう来るか~!って感じで。きっちり監獄ものだね。これはドロ沼暗黒ハッピーエンド?
 琥狗ハヤテは、プリズン特集でこの設定は…ちょっとがっかり。大学生と紅茶の缶に入ってる紅茶の精の話なんだけど、せめてわけあって紅茶の缶に封じられてるとかそういう設定だったら監獄っぽくてよかったなあと思った。
 蛇龍どくろは雑すぎる。背景真っ白だし。閉じこめられているのは倉庫だった。

2010年10月14日

本仁戻と耽美とボーイズラブ。

 こないだ、といってももう結構前だけれど、華族×ドイツ人執事の「ロマンティック」(『耽美主義』所収)を読んだときに、なんというか本仁戻のMAX値がぐんっと上がったなあ、という印象を持っていたんだけれど、今回の「黒のヴァルハラ」(『b-Boy HONEY』6掲載)でそれがまた更に上がってしまった感じ。

 というわけで、「黒のヴァルハラ」。某国の二本の槍と称される二人の騎士、エトムントとイグナーツ。エトムントは領主の姪を殺したという罪をきせられ逃亡、六年後、彼を捜し続けていたイグナーツは姪の父すなわち領主の弟のもとにたどりつく。エトムントは「黒のヴァルハラ」という牢獄の最下層に囚われていることがわかったのだが、云々。

 それにつけても、いちおうBLのつもりで読んでいたので、いろいろとギョっとした。BLのつもりで、というのは、二人をCPとして見ていたってことと、どこかでハッピーエンドを期待してたって二点を指しているので、あたしのBLの定義はやはりこの二点なのかな。
 CPではない、ということにかんして、エトムントとイグナーツはそれぞれ妻がいて、互いを親友としてたりするのだけれど、けれどその関係性がかえって最後の昇華を導き寄せている感じ。なんとなく、二人が恋人だったら、あのような終わり方をしてたかなー、と考えさせられてしまうから。まあ、最後の結果はかわんないとは思うんだけど。いずれにしても、恋人ではなく親友という定義のほうが彼らには相応しい気がするし、そしてこの作品の場合は親友といったほうがより耽美な気もする。
 あとハッピーエンドでない、ということにかんして、ハッピーエンドだと耽美になんないのかも…と思った(笑。「ロマンティック」のカタストロフもかんがみつつ。(しかしそうだとすると、「飼育係・リカ」の結末は、一体どうなるのか…あれもアンハッピーエンドが予定されているのだろうか…ていうかリカは耽美なのか…いや、こういうあれこれの前に、まず結末まで書かれる必要があるのだけれど…。

 なんだかそんなこんなで、耽美の定義、をしたいわけではないのだけれど、ついついあれこれ言及して、そうして結局耽美と言いたくなってしまう(笑。それはやっぱり、耽美というのはBLとはずれるのかなあ、と思うからなんだけれど(だから同時にBLの定義についても考えてしまうのだけれど)、実はあたしがBLを読むようになったきっかけは、本仁戻なので、だからいろいろ気になってしまうのだと思う。
 BLを読み始めた頃のことはさすがにあんまし判然とは覚えていなくて、でもたしか『エンジェル・エンジン』(非BL)を読んでこの作家自体が気になって、『怪物王子』とかを読み、『飼育係・リカ』でガツンとやられた、のだったような気がする。
 でも上述したように、やっぱり「リカ」も今あたしがイメージしているようなBL、とはちょっと違うような気もするし、ここからBL読み出したってのもなんだか今考えると不思議だ。

 しかし今回、エロはおろか主人公二人のキスすらなく、エロなしCPとしての明確な描写なしで作品書けるってのは、本仁戻はリブレで評価されているってことなのかなあ、と思って正直ちょっと意外な気もした。本仁戻って、あんまし一般的に人気がある作家には思えないし…でもゴールドでの連載長いし、やっぱりリブレ評価は高い気もする。
 出版社が評価していようといなかろうと、あたしは本仁戻作品がすきだしそれはいいんだけど、ただ出版社が評価するってことは作品の発表機会も増えるってことだろうし、それに作家のすきなように書ける度合いも広がるんじゃないかなと思うので、気になるのです。
 リブレと言えば、「ロマンティック」→「グランギニョール」の連載化はちょっとハテナだったんだけれど、あれも自由に書かせてもらえてるってことなんだろうな…たぶん連載もアンハッピーエンドだよね(笑。や、でもラストまでは書かないのかな。

2010年10月15日

寿たらこ『SEX PISTOLS』6

 ヤターひさびさのセックスピストルズ!
 …しかし人魚編、まださっぱりわからない…!

 タマリンプライドのトップの、人魚と獅子のミックス…は、結局猫又なんだよね?
 で、あの身体をもたない男は、純粋な人魚なのかな?それが、成人式ともかかわっているのか。で、国政とのりりんの結婚がどうかかわっているのか。志伸も生贄ということは、国政のりりんと同じ立場という意味なのか。プライドファーストが救おうとしてるってことは、回避できる方法もあるのかな。あと、人魚?とのりりんの友達とはこれからもからみがあるのか、ていうかのりりんの友達って、猿なのかな…。
 っていうか、志伸ってマキヲ父×カレンの子だったっけ…!!???志伸と愛美はマキヲ×カレンの同母同父兄弟だと思ってたんだが…(既刊読み返したらやっぱりそうなってた。ていうか、親が猫又同士なのに、なんで志伸はヘビなんだ?…ヘビじゃなかったっけ?斑目国光は猫又じゃないのかな。
 しかしあの家、やっぱコワイなー、つまり斑目マキヲと志伸が姉弟、志伸の母のカレンは姉マキヲの妻、マキヲの子が米国(マックスの子)、国政(ジンジャーの子)、愛美(カレンの子)かー。…しかし、カレンはちょっと愛美に甘いんではないかと思ってたけど、あながちそれも気のせいでもなかったかも…マキヲも愛美に甘いし(笑。で、犬飼太郎←愛美か…。大混乱だ。

2010年10月17日

山田ユギ『一生続けられない仕事』1

 修習の時の事務所にいたイケメン弁護士せんせいが独立したので、そこにやとってもらったメガネなのですが、イケメンせんせいは美形なのにとんだだらしなマダ男で、さらに友人のヤメ検セクハラせんせいがいきなり共同経営することになってたり、秘書のツンデレちゃんはコワイし、マダ男とヤメ検二人のお世話になったせんせいは温泉大好きだし、メガネの修習時代の一見のんびり実はオレ様な知り合いがしょっちゅう遊びに来るし。

 そんな感じでCPがまだ不透明で、なんだか据わりが悪いというか落ち着かない。同世代同士かと思わせておいて、ヤメ検×メガネと、生意気ブル弁×マダ男美形ゲイ…かな?この中ではヤメ検がメガネをすきになる要素が特によくわからないので、もうちょっとこれから描写あるといいな。
 けっこう事件の描写がきっちりあるので、あんまし進んでいないけれど、以下続刊らしいので楽しみ。
 って、これビブロスでの連載だったのか。麗人ぽくないものね。

2010年10月18日

夜光花『薔薇の刻印』

 薔薇シリーズ一巻目、について、結構前に読んだんだけれどなんとなく書けなかったりして、タイミングを随分はずしてしまいました…。
 ネタバレあります、よー。

 さて、夜光花の新刊で、イラストは奈良千春、吸血鬼もの、シリーズものってことでちょう期待しつつ、その期待させ度が逆に不安でもあったのですが、期待通りでもあり不安があたりもしたなー、という感じ。
 父の知人プラス同居人二人という環境で、18歳になるまで交際禁止、武道やいろんな知識について学ばされて育った啓。なぜか自分を嫌っている美術教師が気になりつつ、親友に告白されつつ、夏休みを過ごしていたある日、唐突に逃げなければならなくなったと聞かされて、云々。

 どうも、キャラがいまいち好きになれないんだよなあ。
 主人公の啓が、あんまし魅力がない。作者は普通の人にしたかった、と言ってるけど、モテモテ設定にちかい気がするし、どうももうちょっとカリスマあってもよかったんではと思う。父、というかまだ書かれてないけれどたぶん本人なんだろうけれど、こっちは頭首?の薔薇騎士だということもあってカリスマぽかったし。
 レヴィンは、前半のあたり特に、啓にめっさ冷たいのに啓は彼を気にしてるし、これが攻め…なんか好きになれないなあ…という第一印象で、次第に啓に冷たくしてた事情がわかってきても、あたしの冷めた萌えというか生じなかった萌えが復活せず…(笑。
 なので、ラウルには妙に期待してしまっていたし、個人的にはラウルのほうがレヴィンよりすきなんだけど、でもまだ描写少ないし未知数だなあ。

 あと、初回から人死にとか大杉。スコットと昇の展開は必要ではあったと思うんだけれど、日常生活のパートが長かった割には彼らのパーソナリティの書き込みがうすかったので、もうちょっと濃い描写ほしかった。親友のほうは生き延びてほしかった気もする。あと三者とも、やっぱりイラストがほしかった。キャラ多いので大変だとは思うけれど。
 あ、サンダーは生きててよかった!

 しかしいずれにしても、今回はシリーズの導入だからそっちに描写が割かれないとなんないし、人数がとっても多いので、キャラ個別の魅力があんまし伝わってこなかったのかなあ、という感じ。なのでまあ、次回に期待もしているというか、次を読んでみないとなんともいえないかなあ、とも思う。そんな感じなので、感想が書きづらかったという気もする。

 ところで、薔薇騎士、ローズナイトというのはもうちょっとなにか別の名前がよかったなあ…あと、薔薇シリーズというのもなんだか安易。
 奈良千春の絵はなんか恐くなったなあ…というかかわいげがない。かわいくなくてもいいんだけど、かわいげがまったくないのもどうだろうと思う。でも作者もブログでおっしゃってた通り、口絵カラーはすごくよかった。

2010年10月19日

舟斎文子『欲しがりません収穫までは』1

 農業高校、農業大好きなのになぜか作物がうまく育たない受け(未満)と、転入生の農業嫌い無口攻め(未満)。周囲の友人たちや攻めの叔父先生とか。

 全体的にまだあんましこなれてない感じ。絵がいまいちうまくないのと、あと巨大なアホ毛が少し気になる。
 キャラについては、攻めはともかくとして、受けは運の悪いただの天然ちゃんかと思いきや、話を読み進めていくと、薬間違えたりの単純ミスのせいで作物が育たないらしく…それじゃあ、ただのおバカさんじゃあないか…あんなに農業好き好き言っていて単純ミスばかりなんて、ほんとに農業好きなの?とどうしても思えてしまう…。あと友人キャラが多いけれど誰が誰だかよくわからない。

 農業関係の描写は目新しいし面白いけれど、これも知識丸出しというか、たとえば教科書まんま読んだような部分とか、授業だったらもうちょっとかみ砕くのではなかろうかという気もする。でも、セリフ中の略語とかはそれらしくていいんだけれど、意味がわからないという不便さもあり…。そのあたりのさじ加減がもうちょっと工夫あったらいいかなあと思う。

2010年10月20日

武田すん『世界の果てで愛ましょう』3

 新刊結構楽しみにしてたつもりだったのに、出てたの気づいてなかった…(汗。
 ものすごくベタ展開だけれど、アリシア→弟とか面白い。今後の展開もあるのかな。あと後付感まんさいなメガネをとったらイケメンな涼馬の友人とか、やっぱり面白い。そろそろ王子がもうちょっとだけ報われてもいい気がする(笑

2010年10月21日

ねこ田米蔵『酷くしないで』2

 受験一筋のメガネと、メガネをいいようにしてるチャラ男と、別につきあっているわけではないとかいってチャラ男をやきもきさせるメガネと、距離置かれてみてチャラ男が好きだったと気づくメガネとかとか。

 …メガネもチャラ男も酷い。読んでてすごくあちゃーって感じになる…。メガネはチャラ男ないがしろにしすぎ、自他の感情に鈍感すぎ、距離置かれて焦るのは身勝手すぎ。チャラ男はメガネの勉強邪魔しすぎ、距離おいてどうでもよさげな態度は感じ悪すぎ、あげく女子ととか…。どっちもどうよ、って感じ。ついていけなかった。割れ鍋に綴じ蓋なんではないか。

2010年10月24日

空知英秋『銀魂』36

 また一巻とばしてしまった。どうも銀魂のシリアスは最近いまいちな気がするのだけれど、シリアスということはつまり本筋の話ということなので、本筋がよくわからなくなってきてしまった…。高杉とか神威とかの背景とかつながりがもはやわからん…。
 近藤のデート話がちょっと唐突だけれど面白かった。お妙はなんでデート受けたんだ。
 あと九ちゃんやっぱカワイイ~ちょっといい話だった。
 定食屋の親父さんの話は、銀時と土方だけでかかわる話だったので期待したんだけど、ちょっといまいちだったので残念だ。

2010年10月25日

葉芝真己『キッズログ』1

 大学時代に大きな賞もらったうれっこ作家せんせい。両親の離婚で離れて暮らしていた双子の弟が事故で亡くなり、残された幼稚園児を母親と連絡がとれるまで預かることに。子どもは自分を弟だと誤解してるっぽいのですが、なにしろ子どもとか初めてなのでてんやわんやで、近所の保育園に通わせることに。そしたら子どもに大人気の一見チャラ男な保父さんが担任になって、あれやこれやのホームドラマ+ちょっと保父さんとあれこれ…ありそうかも?

 これはBLでなくてもいいんでは…ほのぼのいい話じゃないか(笑。赤ちゃんと僕というか。別に恋愛にならなくてもいいような気がする(笑。でもたぶん、ベタにこの後保父さんがママっぽい感じになるのかな?
 作家の他人を寄せ付けない感じとか、保父さんの熱い頑張りっぷりとか、子どものかわいさとか、ふつーにいいお話。弟の元妻=子どもの実の母が、わりと分別あるひとでよかった。作家が母親に子どもを返さなきゃ、と思ってる辺りのたんたんとしたあきらめのせつなさは、もうちょっと読みたかった。

2010年10月26日

羽生山へび子『僕の先輩』

 これはまたものすごい個性的というか…いや、あたしは好きですが(笑。
 なんか数ページ読んだ段階で、『男たちの好日』・通称かじめ焼きを思い出した。ぐぐってみたら絵は全然似てなかったけど(笑。つまりなんというか、絵ではなくて雰囲気というか、この違和感が似ている気がするってことなんだけれど、こう、何十年か前が舞台なんですよね?という感じというか。人物も背景も昭和っぽいので、いきなり携帯電話とかつかわれてギョっとしたくらい。最近レトロな絵柄が流行っているとはいえ、これはちょっと度を越している気がする。個人的には好きだけれど。

 えーと…内容…、は、男に襲われかけてたところを不良のセンパイに助けてもらって惚れて、おしかけでなんかいい感じになってそんなこんなの主に日常風景とかなんとか。とにかくなごんで、二人の、特に受けのアホっぷりに笑って、ちょっとしんみりとかそんな感じ。アホっぷりとかもちょっと独特なので、面白かわいい。
 別にBLでなくてもいいんでは…と思いつつ、受けは男に襲われたりゲイ先輩にコナかけられたりおねいさんたちにかわいがられたりするので、結構カワイイ系なんだろうな。アホだけど。だからセンパイがほだされてるっぽいのもなんとなく納得。
 うーん、どうもうまく説明できないなあ。コメディ、ほのぼのだけではないので、レトロ好きの方でないとオススメできない気がするけれど、でもハマればかなりハマるんじゃないかという気もする。あれだ、鳥人ヒロミの『少年は背中で恋を語る』とか好きで、アホコメディも好きなひとにはオススメ…かもしれない、というレベル。
 あ、表紙にあさがおとさくら両方咲いているのはちょっと残念だった(笑

 掲載誌をちょっと覗いてみたら、これの短編が載っていたんだけれど、他のBLと並んでいるせいで、コミクスの数倍のものっそい違和感があった…(笑
 や、繰り返すけれど、あたしはこれ好きです。これ好きな人と友達になりたい、という感じで好きです(笑。

2010年10月28日

かわい有美子『天国より野蛮』


 不老不死の高位悪魔が散歩してると、顔見知りのサキュバスが神学生を狙ってるのを発見、その神学生は片目が悪いらしくモノクルだけど、まあそこそこいい感じなのです。ヒマだったので魔力で学校のセンパイに化け、ノンケの友人に片思いしてるらしいのを利用してうまく口説き、あっという間にセフレにしてみまして、他の人間と同じようにすぐに飽きるかと思いきや、冷めてて自分に心の底からはなびかない神学生に、なんだか次第に惹かれていきまして。

 わりとあっさりとそういう関係になったのでちょっと意外ではあったけど、後から思い返してみれば、この筋ならそれは自然なことだった。
 で、身体はあっさりゆるすのに心は閉ざしたままの神学生に悪魔が本気になっていくのと、孤独な神学生が悪魔と因果な運命で関係して次第に人としての情愛をもったり悪魔に惹かれたりしていくのと、それぞれはオーソドックスな展開でそこそこ面白かったんだけれど、こういうオーソドックスなお話ってどうオチをつけるのか、でベタになるか面白くなるかが変わるような気がするのですよ。
 で、この話のオチのつけ方は…そんな~、って感じでしたね…個人的には。や、こういうオチ(前世=天界では結ばれなかった下級天使→堕天使の攻めと、上級天使→攻めを追ったことで神の逆鱗にふれて短命を運命とする人間となった受け)だと、なんか、今までのお話よりも、オチ設定のがメインだった気がしてきてしまって、なんだか腑に落ちない感じがしたのです。オチも本筋のお話もそれぞれせつないしいい感じだし、結局一応ハッピーエンドっぽかったので、いいんだけれど…。あーしかし、ハッピーエンドかどうかも若干微妙な気もするなあ…。うーん。
 攻めの使い魔がちょっと面白かった。

2010年10月29日

清白ミユキ『ボディガードは恋に溺れる』

 ギャングに入ってやんちゃしてる受けは、病に倒れた日本人母のためにがんばって働くも、母は亡くなってしまいまして、その葬儀に現れた父は会うのが幼い頃以来だったのですが、どう見てもマフィアです。母を苦労させやがってと殴りかかるも、結局生活のあてもないので父につれられて西海岸へ。ただで世話になるつもりはなかったので、父のボディガードにでもしてくれとかゆってたら、父本妻の次男=義理の弟が、受けのことは兄だと知らないはずなんですけど、なんか気に入ったとかゆってきて、自分のボディガードにくれとか言い出して云々。

 まだ三冊目なんですけど、あたしはこの作家さんに弱いというか、甘いかもしれない…。キャラがめっさ不安定なんだけど、でもわりと好きかもしれないという感じだ。
 受けはなあ、あんなに父のこと怒ってたのにわりとすんなり父についていったのがよくわからんかった。幼いころの優しい父の思い出とかもうちょっと書いてくれたらよかったかも。あと、なんでいきなり攻め=弟にラブっけ出てきたのかよくわからんかった。受けはもともとバイだったっぽいし、そういう情報はもうちょっと早く書いといてくれたら、もうちょっと攻めへの気持ちの変化にも納得できたかもしれない。あと、攻めに丁寧な言葉遣いになったのが、なんかそれまでのキャラ描写からちょっと違和感あった。もうちょっと子どもっぽいというか、しっかりと社会性のある人ではない印象だった。

 攻めはマフィアの次男なのにのんびり穏やかキャラで、でも裏では力や情報を得るためにギャングのボスっぽくなって、でもそれも父やほんとは気の弱い兄を支えるためで、でも自分も認められたいし、ってなんかキャラ迷子。穏やかかわいい外面と家族愛はともかく、ボスの素質満々な裏側はちぐはぐすぎだし、さらにそこに意外に年下らしいういういしい反応とかしてみたり、もうカオス(笑。もうちょっとかわいいっぽい純情さを全面に押し出してもよかったんではと思う。ギャングと対峙しているときとか、なんかちょっと中二病っぽいし…(笑。でもかわいい、けど威厳のあるボスってむずかしいね。
 父は…マフィアのボスなのに、自分の息子たちのことわかってなさすぎ…途中までは、すべてわかった上で見守ってるのかと思ってたのに、どうやらそうでもなかったみたいだし…うーん、受け母の想い人だったのだし、もうちょっとカコイイとこみたかった…(笑

2010年10月30日

依田沙江美『真夜中を駆けぬける』『千の花』『美しく燃える森』

 攻めが浮気性、という紹介をどこかで読んでいたので、ちょっと心配だったのですが、結論からいうと面白かった。ていうか、二巻以降は特には浮気してなかった…というか、逆に主に受けがDQN…だった…。攻め製作のお皿の件とか、おいおいなんで隠すの!って感じで…しかしあそこで皿発見して笑える攻め、すごいよ…。

 それはさておき、基本画家×編集者の恋愛がのろのろまったり進んだり、あとは美術や編集やなんかの話題で周囲の人とかとのいろいろな出来事が、という感じで、すごくよかった。
 近所のお婆さんの絵の修復の話とか、通い猫の話とか、受けが新人作家に惚れ込むとか、老女美術評論家とか、一緒にハイジ見て泣くあたりとかとか。やっぱり二巻以降のほうが絵も攻めも(笑)安定してきて、そして雰囲気は日常まったりだらだらで、面白いというか読んでて楽しい感じだったと思う。

 受けは汚部屋というか読んだ本つみあげてくのは親近感が…。年の割には大人びて知識豊富な二コ上の先輩が、したたかでやり手でワーカホリックな編集者になってて、汚部屋で親に洗濯とか頼り切りとか、なんかわりとダメな感じ(笑
 攻めは一巻はほんとだらしない浮気性だったけど、俺様でずうずうしかったたけど、でも素直でかわいい感じもあった。二巻以降は、絵に集中して浮気もせず、受けの来訪を待って田舎にこもってることが多くて、次第にかわいそうに…(笑。受けのダメっぷりが発揮されるにつれて、料理掃除とか得意な家庭的なとこも出てきて、なんか反比例。でもこの二人も割れ鍋にとじ蓋なんだろうな、という感じだ。
 しかしなんか、日常話だからなのか、なげっぱなしのエピソードがいっぱいあって、それが不満というのでもなく、ちょっとなんか独特だった印象。たとえば二巻の、受けの雑誌の校正ミスで、作家?にちゃんと見てくれてるんですか、とか言われるとことか、結局誰のミスだったのかわかんないし、どうでもいいんだろうけれどあたしは気になる(笑。

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