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[ 雑感/BL ]

本仁戻と耽美とボーイズラブ。

 こないだ、といってももう結構前だけれど、華族×ドイツ人執事の「ロマンティック」(『耽美主義』所収)を読んだときに、なんというか本仁戻のMAX値がぐんっと上がったなあ、という印象を持っていたんだけれど、今回の「黒のヴァルハラ」(『b-Boy HONEY』6掲載)でそれがまた更に上がってしまった感じ。

 というわけで、「黒のヴァルハラ」。某国の二本の槍と称される二人の騎士、エトムントとイグナーツ。エトムントは領主の姪を殺したという罪をきせられ逃亡、六年後、彼を捜し続けていたイグナーツは姪の父すなわち領主の弟のもとにたどりつく。エトムントは「黒のヴァルハラ」という牢獄の最下層に囚われていることがわかったのだが、云々。

 それにつけても、いちおうBLのつもりで読んでいたので、いろいろとギョっとした。BLのつもりで、というのは、二人をCPとして見ていたってことと、どこかでハッピーエンドを期待してたって二点を指しているので、あたしのBLの定義はやはりこの二点なのかな。
 CPではない、ということにかんして、エトムントとイグナーツはそれぞれ妻がいて、互いを親友としてたりするのだけれど、けれどその関係性がかえって最後の昇華を導き寄せている感じ。なんとなく、二人が恋人だったら、あのような終わり方をしてたかなー、と考えさせられてしまうから。まあ、最後の結果はかわんないとは思うんだけど。いずれにしても、恋人ではなく親友という定義のほうが彼らには相応しい気がするし、そしてこの作品の場合は親友といったほうがより耽美な気もする。
 あとハッピーエンドでない、ということにかんして、ハッピーエンドだと耽美になんないのかも…と思った(笑。「ロマンティック」のカタストロフもかんがみつつ。(しかしそうだとすると、「飼育係・リカ」の結末は、一体どうなるのか…あれもアンハッピーエンドが予定されているのだろうか…ていうかリカは耽美なのか…いや、こういうあれこれの前に、まず結末まで書かれる必要があるのだけれど…。

 なんだかそんなこんなで、耽美の定義、をしたいわけではないのだけれど、ついついあれこれ言及して、そうして結局耽美と言いたくなってしまう(笑。それはやっぱり、耽美というのはBLとはずれるのかなあ、と思うからなんだけれど(だから同時にBLの定義についても考えてしまうのだけれど)、実はあたしがBLを読むようになったきっかけは、本仁戻なので、だからいろいろ気になってしまうのだと思う。
 BLを読み始めた頃のことはさすがにあんまし判然とは覚えていなくて、でもたしか『エンジェル・エンジン』(非BL)を読んでこの作家自体が気になって、『怪物王子』とかを読み、『飼育係・リカ』でガツンとやられた、のだったような気がする。
 でも上述したように、やっぱり「リカ」も今あたしがイメージしているようなBL、とはちょっと違うような気もするし、ここからBL読み出したってのもなんだか今考えると不思議だ。

 しかし今回、エロはおろか主人公二人のキスすらなく、エロなしCPとしての明確な描写なしで作品書けるってのは、本仁戻はリブレで評価されているってことなのかなあ、と思って正直ちょっと意外な気もした。本仁戻って、あんまし一般的に人気がある作家には思えないし…でもゴールドでの連載長いし、やっぱりリブレ評価は高い気もする。
 出版社が評価していようといなかろうと、あたしは本仁戻作品がすきだしそれはいいんだけど、ただ出版社が評価するってことは作品の発表機会も増えるってことだろうし、それに作家のすきなように書ける度合いも広がるんじゃないかなと思うので、気になるのです。
 リブレと言えば、「ロマンティック」→「グランギニョール」の連載化はちょっとハテナだったんだけれど、あれも自由に書かせてもらえてるってことなんだろうな…たぶん連載もアンハッピーエンドだよね(笑。や、でもラストまでは書かないのかな。

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