ごとうしのぶ『暁を待つまで』(その1)
発売日がたびたび延期になったし、それほど待望してたつもりは実はなかったのですが、いざその日が近づけばわくわくそわそわ、ユギたんの新刊も花音コミックスの新刊も読む気になれず、結局入荷が遅れた角川のせいで書店をぐるぐるめぐって、わたしやっぱりタクミくんかなり好きなのかしら。と思った。や、サイトまで運営しててこの言いぐさもヘンなわけですが、でもちょっと自分でビックリしたのね。
で、ビックリは続きます。
感想、あまりに長いので、分割してupします。
もうね、初っ端の口絵からヤバかった…
今のおおやさんの絵で描く若いギイって、かっこかわいいわ…すごくいい…前の(小説当時とかコミック当時の)二年ギイよりすごい好みだー。髪の色もこれくらいが落ち着いていいなー八津とかぶるけど(笑。
そしてそして、最初のギイ視点のわずか3ページでもえもえきゅんきゅん、今回は単行本でページ数が多いのに、このテンションのエクリチュールが最後までつづくなら、わたしは羞恥のあまりに本当に悶絶してしまうんではなかろうか、てゆうか人間は恥で死なないとはとうてい思えなくなってきたよプッチ神父!(@ジョジョ)とか思って、修辞ではなく本当にどうしようかと思いました。
(まあその後すぐにクールダウンするパートがありましたが(笑、あれはびっくりしました。
でもそっか、ギイの片思いって段階分けできるんだなあって、ここはすごーく納得した。失礼な言い方かもしれないが、流石だごとうしのぶ…!やっぱりこの作者の書く恋愛物語ってすごいなあって、タクミくんを初めて読んだ頃の気持ちを思い出したよ。最近のタクミくんて恋愛にピントをあててこなかったから、なんと言うか物語が宙吊りになってるような印象があったりして、ちょっとこういう衝撃からは遠ざかっていたように思う(ってゆうか新刊自体が久しぶりだし!(笑
その後も、「視線」というキイワードでうまく最後までつないで、流石だなーと感嘆しきり。一方、相楽のゲームについては、あまりにあまりな幕切れで、ビックリしたものですが(笑、それもまたいいんでないかと。こっちが話の主軸だと思ってたんですがね…(笑
まあそんなわけで、恋愛物語の方のメインであるところのギイがやっぱあの(前述)テンションできゅんきゅんしてて、とにかくかわゆかった!
託生に嫌われてるって思い込んでたのは、やっぱギイも恋の前にはただの人ってことなんだろうなあ。なんか、他の人みたいに、ではなく、他の人より自分は特に嫌われてる、って思ってたみたいで、章三じゃないけどなんでそんなに卑下するのー、と思った。
一方、託生と目が合った後で、麻生に対して余裕綽々のギイなんて、もう超可笑しい。すごいバカ。かわいい。恋の前にはただの人ってか、それ以前に確かに子どもなんだよなあ。
あと、「ロマンチック」って言葉を使ってたけど、ギイにとってのロマンス(恋愛の意味じゃなくて)ってなんなんだろう。ギイって現実派で合理主義って設定だけど、結構ロマンチックな展開好きだよね。ロマンスイコール、必然の結果なんだろうか。このことは実は前々から気になってる。
塩化アンモニウムの話は面白かった。でも三菱電機 DSPACE/2004年7月サイエンスエッセイ[舞い落ちる雪:杉木優子]を見ると、温度変化が必要なようですが…。しかし、なんか時々乙女妄想でつっぱしるよね、この人(笑、ごめんギイ。クリスマスの話とかね。
それと、コンビニのビニール袋はどっから出てきたのやら。ギイはやはり時々不思議ちゃんです。謎がなくなったら崎義一でいられないのかもしれません(笑
まーそれはさておき、ギイでも誰でも、託生に水分補給させてあげなよ…とも思った(笑
託生はあんまり出てこなかったけど、それもまたよし。
そんなわけで、その2に続きます。