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2011年01月01日

新年ー。

 あけましておめでとうございますvクロエです。
 昨年も忙しかったですが、今年も忙しくなりそうですvしかしどんなに忙しくても、大事なことは忘れてはいけないんだなあ、というのも最近つくづく実感してます。大事なことってあれです、モエです。モエない生活は人間をダメにします!だから、今年はどんなに疲れてたって、時間がなくったって~、ちゃんと読んで書いて描く!が、目標なのですv(元旦から何を言っているんだ…という気もしますが、笑。

 今年のマヨイガのサブタイトルは、「書き上がりに見た幻」です。…しょうもないです。冒涜的です。ちょっと時代遅れ(オーパーツ!)でもあります。
 でも、元ネタの、the pillows「雨上がりに見た幻」はたしかに一昨年に出た曲なのですが、最近になってやっと、以前よりもずっとしっくりくるようになってきたので、そしてそのことを自分では結構うれしく思っているので、あえてこれで!
 それはさておき、論文なり漫画なり小説なり、書き上げたときには自分天才、とか思ったり…いえ、あんまり思わない方ですけど(笑、書き上げた時くらい、幻でもいいからむしろ何かを見たいぞ!みたいなね(笑

 そんなわけで、今年もマヨイガをどうぞよろしくお願い致します!

2011年01月02日

二日目。

 元旦の深夜にハッと思いついて、早速サブタイをマイナーチェンジしてしまいました…(笑。それはさておき、新年二日目ではなく、いまさら年末の二日目について。サークル参加とお買い物が一日に凝縮されてると、用事が一日で済むのはいいけれど大変だった!

 夏は落選だったので、サークル参加できてよかったv今回も相方のマリィさんに、スペシャルゲスト蜂郎さんプラス乾千代さんもいらっしゃって、とってもうれし楽しかった…けど下記事情により随分手伝わせてしまい、たいへん恐縮だった…(汗
 新刊は、タイトルが裏表にまたがる配置で、裏表並べたときにタイトルがうまくつながるようにしたかったけれど、背表紙分がどれくらいかわからずテキトーに配置したのだけれど、偶然にもちょうどいい感じになっていたのでよかった(笑。見開きの中表紙も、間二センチはあけすぎかな~と思ったけどちょうどくらいだった。あとカラーはCMYK入稿にしたのでそこそこイメージ通りの色味になってて、やっぱRGB入稿はよくなかったんだな、と反省。でも本つくるのは楽しいな~。

 かったもの羅列は次回のカタログチェックのときに便利だなーと思ったので、ちょっと詳しめに書くことにする。なるべくまわった順で。
 オリジュネは、山中ヒコさんとこ、エンドゲーム本は実はそんなに興味がなかったのだけれど、二巻を読んだら同人も読みたくなるかも…と思ったので先買いしておくことにした。王子と小鳥本もまた買ってしまった!布教用にしよう!…しかし何度読んでもいい話だなあ~。
 大和名瀬さんとこはめずらしく列の進みが遅かった…なんでだろう??ちみつなけいさんのもとに山中ヒコさんのとこ→大和さんとこ、を最優先したんだけれど、今回は逆のほうがよかったかも。ちんつぶHは厚めでよかった!岩淵神谷が進展してた!はやくコミクスにならないかな~。総集編は読んだことないものも結構あってよかった!
 高尾理一さんの再録集はまだ読んでない。
 大竹直子さんのエッセイ本みたいの、絵がキレイなので買った。
 五百香ノエルさんのエーキヒガキマニアッククラブ…アホだ(笑。アホなのはいいんだが…ちょっと、浮気してるっぽいネタは…気になる!ただのウワサだといいんだけど!ていうか同人でこんなことサラリと書くなんてひどい!(笑…えない~!
 こないだデミアンを読んで沖麻実也さんとこに初めて行ったので既刊全部買った。ちょっと薄かったかも。ネコはかわいい。
 えすとえむさんのエクウスは戦国編だった(笑。なんというか、このひとはすでにケンタウルス萌えではなく、半馬半人萌えなんだなきっと…。や、あたしも馬すきだし、それはいいんですけど、以前書いてらした骨格を思い出し、馬人って背骨ものすごい長くてヘルニアとかになりそうだよな…とか思った。
 依田沙江美さんとこでわかぺー本が出ててうれしかったvでも結構知らないキャラがいっぱい出てた。
 ジョジョはみなさまにお願いしてしまったのだけれど、鈴木ツタさんの仗露本は表紙がすごいキレイだった。恋煩シビトさんは商業のコミクスはアンハッピーエンドらしくて買わなかったので、承花本買ってみた。

 打ち上げはいつも妙な時間開始になってしまうので、マリィさんがお店調べてくださったのだけれど、結局渋谷の去年とおなじお店に…でもおいしかったしよかったv渋谷のスペイン料理のお店なんだけどカフェタイムからアルコール飲めるしいいよね。定番になりそうかも?(笑

2011年01月03日

★2010・BLコミックベスト10

 2010年はコミクスは不作だったかなーという印象があったんだけれど、ログを見返してみるとそうでもなかった!まあ、ちょっと、きぐるみとかブサカワとか、変化球多いかもしれないけど…(笑
 次点は、小山田あみ『追憶』、絵はピカいちにうまかった!葛井美鳥『ファーストマスター』、アンドロイドバンザイ!
 コミクス以外だけれど、衝撃的だったのは『b-Boy HONEY 6』の本仁戻「黒のヴァルハラ」。あと、今年のあたまおかしいで賞(毎年この作家がぶっちぎりで独走になる気がするけど)は、紅蓮ナオミ『社長はエロシック』


2011年01月05日

★2010・BL小説ベスト10

 遅くなりましたがー、小説版ですv再版とかはキニシナイ!
 今年はなんだかものすごい面白い、印象的な話がいくつもあった気がしてて、ベスト10を決めるのは大変だろうなあと思っていたんですが、10作品を抽出するのはそんなに大変ではなかった。上の方も迷ったけど、下の方もちがう意味で迷ってしまった。そして、結局あげてみた作品はどれもクセものぞろいだった…(笑

2011年01月08日

大槻ミゥ『王子ひろいました。』

 多人数兄弟の長男(見た目かわいい系、中身は兄貴)が、生活力のないイケメンを拾ってしまいまして。

 具体的になにがどう、というんではなく、全体的な二番煎じっぽさが…。
 受け家には両親いなくて、兄弟多くてみんな個性的で、王子になついたりなんだり、攻めは当然受け大好き、乙女系な生活力ない子で、受けも男前に攻めを受け入れたり攻めが金持ちだと知って腹立てたりまた受け入れたり、と列挙してみても、すべてどこかで見たことあるよなあ…という感じ。
 受けをいびる攻め兄は最後のあたりがちょっとよかった。

2011年01月09日

山中ヒコ『エンドゲーム』2

 ダメっこな画家養父と柔道じょうずな高校生養い子のつづき。
 養い子の母が殺されたひき逃げ事件に養父がかかわっているのか?

 なんか…事件にまつわる展開と事件の真相が、安直というかあんまりうまさを感じなくて残念だった。
 受けに一途な攻めも、ちょっとキャラ薄いというかなにか足りないなあという感じ。受けは、性格とか意図とかが、なんかわかるようないまいちよくわからんような感じだった…あんまりしっかり読んでないのかもしれないけど。
 あと元カレがなー、受けへの対応とかすべてにおいてどぎつい…そういう役回りではあるんだけれどどぎつすぎ…。しかし元カレの短篇は気の毒でもあり…。

2011年01月11日

せら『月と野蛮人』

 近代、欧州某国でわけあってほぼ軟禁状態で育った天然王子が、どうしても一度だけと従者にせがんで、幻の都が眠ると言われる砂漠を見に行ったら、なんかそこの遊牧民につかまりまして。

 この作家さんは、失礼ながら絵がすごくうまいとかすごく魅力的とかではないんだが、真面目で朴訥な感じの画風がすきなのです。デッサンも真面目で朴訥な感じで、なので安心なのです。
 漫画も、この話はそんな感じで、すっごく面白いとか萌えるとかまではいかないけど、ちゃんと面白いし萌える、という感じ。
 なんかほめてないみたいだけどほめてるんです!真面目ってほめ言葉ですマヨイガ的に。

 そんなわけで、お話はわりとふつうだけれど丁寧につくられてる感じで、受け王子の背景とかもしっかり書かれていてよかった。
 王子が砂漠で危険に巻き込まれたりと天然若干迷惑っ子ちゃんなのがアレだけれど、しかし育った環境を考えればこの程度の天然は仕方がないと思う。素直なよい子だ。
 遊牧民の長の攻めはもうちょっと何かほしかったかなあ。
 キャラが結構多くて、王子を敬愛して甘甘めろめろな従者がいい…vしかも実は腹黒奔放美青年で、王子がそれに気づいてないっぽいのもいいv王子とは恋愛じゃないのもいいv小冊子では長の従者とそんなこんなで、でもまだ精神的にはこれからという感じで、気になるではないですか。
 砂漠の国の王子も口が軽そうだけれどいいキャラなので、もっといろいろ見てみたかった。あ、ペーパーに出てた王子の兄とかも。
 そんなこんなで、もっと続きとかいろいろ読んでみたいなーという感じ。お話もしっかりあったし、なんだか一冊で終わらせてしまったのは、きれいだけれどもったいなかったんじゃないかなあ、もっと書けたんではないかなあ、という気もする。

 ところで、限定版小冊子というのはもちろんこの作品のサイドストーリーとか後日談っぽいのが入ってたわけですが、表紙には作者の作家生活十周年記念?とかめいうたれていて、正直かなりびっくりした。
 や、あたしは結構この作家さん好きな方だと思うけど、そんなにいろいろ作品のある作家さんではなかったよね??あたしは学園ものしか読んだことないけど、それとも既刊コミクスとか他にもけっこう出てるの?なら読んでみたいけど…
 とか思いつつ内容を見たら、やっぱり主に挿絵の仕事をされていて、漫画のお仕事はそんなにされていないみたいだし…正直そんなに知名度の高い作家さんとは言えないと思うので、こういう十周年記念冊子、とかつくられるような方には思えなかったのですよ…もしかしたら編集さんに愛されてる作家さんなのかもしれん…でもいずれにしても、前述のようにあたしは真面目な作風の作家さんだというわりといい印象があるし、これからもっと作品書いてほしいなあと思っているので、プッシュには大賛成なのですが。
 そんで、いろんな作家さんとかからのコメントが寄せられてて、高尾理一さんのコメントがあっておかしかった(笑。あたしが初めて読んで衝撃をうけた高尾理一さんのノベルスの挿絵がせらさんだったので、なんかこのお二人のコンビがすきなのです。なのであのアメリカ人に敬意を表し、チじゃなくてパだとあたしも思う(笑

2011年01月13日

名倉和希『耳たぶに愛』

 失業中なので庭師の叔父を手伝ってるイケメンゲイ攻めは、叔父の仕事がキャンセルになったお詫びにとある豪邸に行ったのですが、成り行きで草取りだけでも、とかゆわれて通うハメに。
 しかしなんかそこん家の主人の作家せんせいが、年上というかおっさんという年なのに挙動不審でダメダメで子供みたいで、それもなんかそういう意味で自分に興味を持たれてるっぽいのです。
 さばけた作家の息子に父はどうよ、とかすすめられて、でも自分は年下カワイコちゃんが好みだしーとかゆってたら、なんか本人に聞かれてしまって、作家先生はスランプに。そしたら編集者が、スランプ脱出のためにせんせいを抱いてあげて!とかゆってきて、云々。

 そこそこ面白かったけど、予測の範囲内のお話かなあという気もする。
 攻めはまあふつう。受けはおっさんである必要はなかった気もする。四十までいかなくても、三十代前半くらいでもよかったんではなかろうか。受けの挙動不審なダメっこっぷりがあれば成立していた気がするので、おっさん受けという属性はなくてもいいというか、個人的にはそれほど好きな設定でもないのもあって、なんだか違和感があった。しかし、なんかおっさん受けって、必ず肌がきれいって描写があるような…。
 あと、周りの人がみんなおかしい(笑。中学生の美貌の息子もお手伝いさんもさばけすぎだ。

 ていうかむしろ、財産持ちな受けにたかりまくって傷つけて去っていった元カレ、というのが息子たちの話や受けの回想で出てくる限り、とんでもない奴だな…という感じだったのだが、しかし続編で出てきてみると、実は受けのことすきでからまわってた部分もあったらしくて、なんかわりといいキャラだった。しかもかわいいのに攻めだったらしいし。
 そして、攻め友人の柔和でリバでネコぽい外見なドS絶倫攻めに気に入られて受けになってしまうというのもおいしい(笑。作者もこのCPでミニ短篇まで書いてるし。
 そんなわけで、脇CPのが好みだったかなあ、という印象なのです。

 佐々木久美子さんの挿絵は、イラストとしてはいいんだけれど、小説の挿絵としては場面場面があの絵で想像しづらい感じで、いまいちな気がする。

2011年01月15日

剛しいら『天使は罪とたわむれる』

 こないだ録画のガイアの夜明けを見てたら、キティちゃんの海外展開の話題で、キティは幅広い年代層にウケるから~と外国人がゆってて、そうかなあ?と思いつつ、でもミッフィとかじゃだめなんかな?と思ったのは、あたしがミッフィすきだからなんですけれども。
 でもそもそもの英語圏とかでは、もしかしたらミッフィは子供向け、と思われているのかもしれない。で、もしかしたらキティは、日本のよくわからん文化だし、子どもっぽいw、とかいいづらいのかも。もしかしたらそんなかんじの、逆差別的に批判しづらい状況みたいのがあって、それでほんとはかわいいもの好きだと言いづらかった高めの年齢層がキティをことさら愛でている、とかありそう。

 美貌と知性を兼ね備えた高校生は、結婚を繰り返す母の夫たちを利用しつつ、トレーニング的に悪事を働きつつ、お金をかせいである目標を目指す日々。同級生のボクシングやってて頭もいいイケメンがなんかからんでくるんですが、自分に興味あるみたいなので気まぐれに引き込んだら、なんかまあ頭もいいし使えるから友人みたいになってきまして。

 …あらすじ書きにくいんだよなあ。裏表紙の梗概も、作品読んでみるとなんかぜんぜん違う感じだったもんなあ。
 とりあえず、美人で性格破綻気味な受けのピカレスクで、攻めは受けに惚れてる、という設定でたぶんあってるのだと思う。そして、受けが警察撹乱したり、人やとって株であれこれしたり、相当お布施で稼いでるらしい宗教団体のお金を狙ったり、義理父の息子が母を狙ってるのをなんとかしたり、そういう受けがこなしてくミッションみたいのが結構印象的。受け攻めが東大に入ったりその後会社をはじめたりと、意外と時間のスパンが長かった。あと、母の元夫で受けを狙っていたおじさんの話が結構比重が大きかった。

 うーん、なんだかこう、うまく筋をいえず、キャラの特徴もうまく説明できず、いろいろと要素を羅列してしまったんですが、しかしそんな感じの作品だよなあ、という感じ。それで、面白かったかどうかも正直よくわからない…。

2011年01月16日

ホームラン・拳『仲神家の一族』『悪魔来る』『仮面舞踏会で逢いませう』

 一冊目だけビブロスのリンクになってますが…リブレ版は表紙がかわってますね。

 一冊目は以前そこそこ面白く読んだんだけれど、その後は読んでいなかったのでまとめて読んだ。
 高校生×メガネっこせんせいと、せんせいのきてれつな家族である美形ワガママ父・美少女母・美青年弟高校生・少女漫画家で美女装者の兄とかのあれこれ。

 一冊目は高校生×先生のおはなしと、あと別の短篇。二冊目のメインは海賊のお宝をめぐる事件と、ある島の青年×弟のあれこれ。三冊目のメインは取引先社長とのあれこれど、本家の従兄弟社長×女装兄のあれこれ。
 この作家さんは絵がかわいくてすばらしい。お話は、サスペンスふうの二冊目とか、BLテンプレを踏襲しようとしてるっぽい?三冊目とか、いろいろあって面白かった。

 しかし時々思ってはいたのだけれど、どうもこの作家さんは恋愛面の筋とか描写とかがあんましうまくないのかなあという気がする。先生は従兄弟のお兄ちゃんとの話で、もうふられてるからとかゆって食事に行ったり、それで自分を信用してくれないのかとかゆったり、結局従兄弟の行動に傷ついて泣いたりと、ちょっと無神経ではないか。従兄弟の兄への気持ちとかは、過去のエピソードはよかったけれど、現在の兄への関わり方とかもうちょっと書いて欲しかった。兄も従兄弟のことどうなのか…とか、全体的に、なぜすきになったのか、どういうふうにすきでどうかかわっている/かかわってしまうのか、とかなんかものたりないなあ、という感じだった。
 その意味では島の青年×弟はわりとよいCPというか恋愛面がわかりやすいCPかなあと思うんだけれど、吊り橋効果っぽさもある(笑。でもふたりともいいひとだから、現実生活に入っても大丈夫そうだ(笑。
 あ、あとこの島の話はタクミくんのあれとかぶるね。どっちが先かはわからないしけど…元ネタがあるよねたぶん?なんだっけ?

2011年01月17日

バーバラ片桐『飛鳥沢総帥のタブー』

 ねたばれしないと書けない。
 アル中の父をかかえてパパラッチでなんとか暮らしてる受けは、飛鳥沢グループ総帥の秘密をおって彼の館に忍びこみ、とんでもない秘密を知ってしまい、監視をかねて館に住まわされることに。

 飛鳥沢総帥の秘密は、あがり症を克服するおまじないにメンズブラを着用してる…というものだったのだけれど、これふつーに女装趣味、のがよかった気がする。メンズブラって、数年後にはそれなに?状態になっていそう。そして、メンズブラ着用を克服すべき悪癖、ととらえているのもなんだかなという気もするので、がっつり(下着だけでも)女装趣味としたほうが潔かったかもとも思う。まあ、その克服が末尾で活かされてはいるんだけどね。
 あと、そんな総帥が三十二さいチェリー、受けも生活におわれてて同様、というのはなんだかういういしくてよかったし、最初の事故みたいなのはよかったんだけれど、その後の関係はあんまりういういしくないというか…惚れあってくっつく、という感じではないのが、せっかくういういしいCPなのにもったいないなあという感じ(笑。
 お話は、前半はそんな感じで飛鳥沢総帥のいろんな秘密話で面白かったんだけれど、後半はなんだかいまいちだった。雑誌記事での仲違いとか、総帥選挙でのあれこれとか、なんだろう…悪くはないと思うんだけれど、なんだかいまいちだったなあ…。

 全般に、設定とか展開はいいんだけれど、心情描写がなんとなくものたりないかったのかも。受けも攻めもキャラはいいのに、そして互いに好意をいだくのはとってもわかるんだけれど、恋愛?なのかなあ、という感じなのかなあ。
 うーん、なんでいまいちに感じたのか、ちょっと自分でもはっきりとはわからない感じ…。

2011年01月19日

石原ひな子『パパは王子様』

 姉の遺児をそだててる天涯孤独な受けのもとに、欧州某国の王子がやってきて、その子の父=自分の兄がなくなったのでその子皇太子にするから、とかゆって、なんか某国につれていかれた。

 さいきん子持ちもどきに目覚めた(子連れ設定って個人的地雷なのですが、実子じゃなければむしろすきかも?とおもいはじめた)ような気がしてたので、結構期待して読んだのです。
 ややネタバレ。

 作者もあとがきでかかれていた気がするけど、人見知りで手のかかる甥っ子にまつわる描写が多すぎる。これでも減らしたらしいのだが。
 あと、カルチャーギャップの描写の違和感とあざとさがとっても気になる。受けはちゃんと意志表示しない、つい困って笑ってしまう典型的な日本人気質で、しかしそれにやけにつっかかって、自己表現しまくりな某国の人々は、なんか欧州の小国の王族というよりアメリカ人みたい(あたしの偏見ですけどね、笑)で、ちぐはぐな印象だった。受けも某国の人々も、やたら典型的な言動してるというかさせられてる、という感じであざとさも感じてしまったし。あとがきによると、大学で受講した比較文化の講義内容を活かしたというようなことが書かれていたけれど、講義内容はわからないけれどあんまりこの設定にはそぐわないものだったんではないかなあと思う。
 甥っ子の教育についても、受けはのびのび甘やかし気味ですぐだっこしちゃうし一緒に寝るし、某国の人々は厳しくしつけて一人で寝させようとするし、でも受けの育て方にもいい面あるよねと攻めが認めていく、というのは、それまでの上述の描写とあわせてやっぱりなんだかあざとい感じがした。

 全体的に、その甥っ子教育やカルチャーギャップやらがメインになりすぎというで、設定や展開にキャラがひきずられてる感じなのかも。恋愛物語よりもそっちがメインになってしまっていて、結局攻め受けの心情とか恋愛がよくわからんし物足りない感じ。だから最後の再会とかで盛り上がられても、王子より甥っ子との再会のほうがうれしかったんじゃあ…という感想なのです。
 タイトルみたいな擬似親子設定とか、傲慢そうで実は真面目堅物な王子攻めとか、面白くなりそうな要素は多かったので残念。

2011年01月21日

藤たまき・坂木司『青空の卵』1

 平凡な保険の外交員坂木と、かわりもの・賢い・ひきこもりな元同級生鳥井が、あれこれ事件にまきこまれたり解決したりー。

 原作ありというのをわすれるくらいに藤たまきまんまな雰囲気なんだけれど、ちょっと時々似合わない文脈とか言葉とか出てきてああ原作ものだった、と思い出す感じ。性的な言葉とかけっこう単純ストレートな言葉が気になった。
 あと、外面も内面も子どもじゃないキャラ二人なので、そういえば藤たまきだとどっちかが子どもっぽいキャラが多いかも、と逆に思った。

 しかし、鳥井がひきこもり、という触れ込みで、現代版安楽椅子探偵みたいなのかなーと思ったのに、坂木主導とはいえさいしょのお話から買い物に出かけるなんて…正直、ちょっと興ざめだったのです…(笑
 あと、いちおうミステリだとは思うんだけど、種がけっこうささいで単純で、ちょっとミステリとしては、かなり物足りない。ひとつめのお話に美人の背景の推理とか、ふたつめの双子のストーカーが実は、とか…。
 キャラもなんかうまく動いてないなあという感じ。特に主人公ふたり以外は、ミステリの筋が優先されてる印象で、いちおう説明はされてはいるものの、心情がいまいち伝わってきづらい。

 まあそんな感じでいろいろ物足りなさは残るんだけれど、主人公ふたりの関係性は面白い。かわった子と仲良くなりたい!という、結構よくある感情を自分でも自覚しつつ鳥井に近づき、傍に居続ける坂木も共感できるし、一見ひきこもりの孤独スキーにみえて、坂木に依存して精神の安定を保っている鳥井は、きっとその理由となる過去があるんだろう。そんな感じの二人の雰囲気はよいなあと思った。

2011年01月22日

高尾理一『下僕の恋』

 これは昔ノベルスで読んで、なんか忙しくて感想を書きかけのままにしてタイミングを失っていたのだけれど、文庫版が出たので再読した。感想は以前書いた感想に追記。

 秘書×坊ちゃん。
 突然の両親の事故死によって、新進の画家として研鑚してた英国からもどってきた受け。事故は人為的なものだったかもときかされて、とりあえず父のあとをつぐための勉強にはげむふりをしつつ、犯人捜しを決意。一方、 坊ちゃんを会社社長にして仕えたい秘書は、坊ちゃんの促成教育をほどこしつつ、あやしげな副社長や社長代理らとわたりあって云々。

  …で、最初は、びしばし厳しい秘書×ごくふつうの坊ちゃんかあ、という感じでふつうに読んでいたのですが、秘書視点の語りになったところで突然どんでん返しというか、実は秘書は厳しいこといわなきゃいけないのもつらいし、社長になってほしいのも自分をそばにおいてほしいからで、かねてより坊ちゃんにめろめろ通り越して崇拝してたことが判明、ここから若干変態的な下僕志願秘書×美人で攻め曰く生まれながらに支配者な気も強い坊ちゃんとの奇妙な恋愛と、両親の事故の真相や会社の権力闘争などなどが展開し、それぞれがしっくりきてて、しっかり面白い。

 下僕秘書は、坊ちゃんのためだけに学業その他で努力してきて、坊ちゃんに仕えることが無上の喜びという人で、坊ちゃんに命令されないと生きていけなさそう(笑。再会したときにさん付けで呼ばれたのが耐えられず、どうか呼び捨ててくださいとすがるように願いでて、坊ちゃんに奇妙な生き物を見るような目で見られて、でもその直後から一瞬で主従関係になってたというエピソードが、ノベルス版読んだ時からとてもすきなのです。
 坊ちゃんは坊ちゃんで、坊ちゃん視点のときはわりとふつうの青年なんだけれど、秘書視点からみるとすごい美人で気位が高く強くかしこく、あたりまえのように秘書に命令するご主人様、になってて、その両面がきちんときれいに重なるししっくりきてるので、視点入れ替わりをうまく使っているなあと思うし、魅力あるキャラだとも感じる。

 しかし、加筆された文庫版で久々に読んだけれど、なんだかノベルス版と無意識に比べてしまって、そのせいでそこここで違和感を感じてしまった…。特に前半は結構修正入っていたような気がするんだけれど、以前のバージョンのほうがまとまりはよかったような気がする。でもあまり公正に読めた気がしないので、よくわからない。
 まあなんにしても、やはりこの作者さんは、アクが強すぎるくらいなキャラを書くのがとてもうまいなあと再確認した感じ(笑。

 描きおろしの後日談は、ふたりの仕事が大変ということと、関係はあまりかわっていませんよ、ということはわかったけれど、なんだか物足りなくもあった。
 絵はノベルス版の小笠原宇紀の印象が強いせいか、ちょっと違和感があった。でも表紙がすごくいいと思う。

2011年01月23日

筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』

 梗概は書けないので、アマゾンから引用すると「美術評論家のおれが住む家のまわりでは喧嘩がたえまなく繰り返されている。一緒に暮らす老いた母と妻、娘たちを騒ぎから守ろうと、おれは繰り返し対応に四苦八苦。そこに死んだはずの父親が繰り返しあらわれ、3歳で死んだ息子も成長したパイロットの姿になって繰り返し訪ねてくる…。あらゆる場面で執拗に繰り返される「反復記述」が奏でるのは、錯乱の世界か、文学のダンスか?第4回絲山賞受賞。」とのこと。

 これはよい意味で筒井康隆らしい小説だった。
 梗概というか↑の紹介文を見て、同じ文章が繰り返されるとか筒井らしいが果たしてそれは面白いのか…?と思ってたんだけれど、これが意外と面白かった。「反復記述」というか、「反復とずらし」だよね。まあ、後半はあちこち読み飛ばしたりしたけど、逆に言えば前半はコピペ的部分もちゃんと読んだし、それが苦ではなかったのでやっぱり面白かったんだろう。

 お話の内容については、「反復とずらし」の永久運動の中で、主人公が評論書いたり戦争に行ったりしながら生きていって死ぬ間際までのお話、かな。
 技巧でというか技巧を読ませる小説なのだろうなあと思うけれど、それでも面白く読ませるというのはすごいなあと思った。けど逆に、きれいにまとまりすぎてる気もした。主人公の一人称の変化とか、妻のトラウマみたいな伏線を意外にも一応ひろっていくとことか、丁寧だなあ。ただその「反復」の構造はよくわかんなくて、おれは「想像」しているのか、夢なのか、夢だとしたらどこからどこまで?とか、よくわからん。わからなくていいんだろうけど。
 あとネタバレになるのかもしれないけれど、臨終の床の主人公が「選択肢を選んで」きたという言い方をしてるので、あらそうなの?「ずらし」は選択だったの?と、ちょっと驚いた。まあ確かに、戦争とか懲役刑は別として、けっこうトントン拍子にうまくいってたから、わからなくもないけれど。
 しかし女性の描写とか相変わらずだなあ、と思う。かわいいんだけど(笑。

 そういえば作者はこないだテレビで何かのバラエティ出ていて、ちょっとショックだった。そこで今敏がなくなったことが話題に出ていて、パプリカのことにちょっと触れてた(以上は備忘。
 ダンシングヴァニティの解説にもあったけれど、確かにパプリカもあるし、夢のお話わりと多いのかなと思った。

2011年01月24日

杉浦志保『SILVER DIAMOND』22

 シャレードのナツモエ2006の小冊子がきた。
 …2006ですよ!間違いではなく。
 しかし実は、コミクス三冊中二冊を購入して応募するんだったこのフェア、山田ユギ『夢をみる暇もない』神楽坂はん子『駅から5分』は当時購入していて、でもなんとなくピンとこなかったので応募はしていなかったのです。けれど去年になって依田沙江美の真夜中を駆けぬけるシリーズを読み、去年の新刊になった『美しく燃える森』を購入し、締め切りが伸びてたフェアにも応募したのでした。だからあたしは待たされてはいなかったんですけれど、これ当時申し込んだ人は大変だっただろうなあ。そしてあたしも、ピンとこなかったとか言いながら、よくもまあ『夢をみる』も『駅から』もとってあったなあ、しかもオビまでちゃんと…。
 小冊子はどの作品も面白かったけど、『夢をみる』はまだなんとなくは覚えているような気もするものの、『駅から』はちょっともうあまり覚えていなかった…しかしあの女装俳優ってメインCPの攻めじゃなかったっけ…浮気??

 えーと…。生命の樹の設定を変える話…生命の樹ってなんだったっけ…(笑。王子にあやつられてる成重が再登場で、もどってきてよかったね。
 しかし、完結したら読みなおそうとは思っているんだけれど、まだけっこう掛かりそうだなあ…(汗。

2011年01月25日

野守美奈『それを静寂が伝える』

 オビの作者名が間違ってる…「野森」になってる。これはひどいぞ。

 学生寮モノ、無駄口きかないつっけんどんな感じの攻×ピアノのうまいにこにこ人当たりのいい受け。
 合わないタイプかと思ってたら、意外に居心地のよい感じで生活できて、ピアノひく姿とか見てなんだか受けが気になってきた攻め。

 途中で共学校だと気づいてびっくりした(笑。女子の影があまりに薄い…(笑。
 お話は、仲が進展したり、他の友達との違いとかちょっと悩んだり、進路のこと考えたり、気持ちが行き違っちゃったり仲直りしたり。地味な感じだけれど、二人の心情中心に丁寧に描かれてて、よい感じなのです。

2011年01月26日

鈴木ツタ『メリーチェッカ』

 タイトルの意味がわからない…けどかわいいv
 『3軒隣の遠い人』のスピンオフらしいのだが全然覚えてないや…。

 メガネリーマンは職場では厳しい上司、ブログでは毒舌とツンツンなのですが、ある日参加したオフ会で、ほんわかドジっこな女子高生だとみんな思ってたブログ主が実はでかい男でした。そのひとになんかかわいいとかゆわれてキレて泥酔して家に泊めてもらったりして、そしたらなんかやっぱ癒し系だし居心地よいし、けどなんか好かれてるっぽいのです。

 面白かった。けど、ちょっとネットネタとかネットスラング満載で、こう、背中が時々かゆくなる感じ(笑。でも数年後に読んだらもしかしたらなつかしくなるかもね(笑。やり方を「ググれ」とか、ベタにおかしい。
 キャラは上に書いたとおりでベタなキャラ設定・描写で、ベタな分意外性とかはないけれど、そこそこに期待通り、という感じで安心して読める。

2011年01月27日

日羽フミコ『生徒に教わる個人授業』

 表題作は、生徒に惚れてしまったのを隠さなきゃと思ってる先生と、あの先生自分に気があるんじゃね?と気づいてからかってたらむしろ追いかける側になっていた生徒。
 ういういしい高校生カップルが上下でモメる話はちょっと面白かった。
 スーツ屋の店員と本社から来た指導係のセンパイの話は、スーツ萌えの店員はいいけど、あんまし活きてない気もした。センパイがスーツなのはあたりまえだし…。
 泣き虫だった幼なじみがカコよくなってもどってきてタイムカプセルあける話は、なんかちょっとクサいというか…お話のキモにこういう子どものときの手紙とかが出てくるのはあんましすきじゃないかもしれん…。
 全体的に、お話の展開の仕方も絵も、なんだかこなれてない感じがしてしまった。

2011年01月28日

綺月陣『龍と竜~銀の鱗』

 『龍と竜』の、竜樹の弟爽太メインのお話。

 随分前、ていうか多分発売当時に買ってて、次郎×爽太だとはわかってはいたものの…50近いヤクザ×小悪魔中学生のあまりの恐ろしさに読み進められず、つんでいた(笑。あと次郎が他の人といたしてるのもちょっと微妙だったし。
 今回やっと読んだものの、斜め読みっぽくなってしまったけれど、まあなんとか一応読んだ…。

 爽太は龍×竜を知らんかったんかい、知ったらそれはショックだろうなあと。とはいえ竜樹を避けたりひどいこといったりするのはあんまりだ…と思ったら次郎が本気で怒っててよかった。こう成長してみると、爽太は結構しんどい立ち位置だなあというのと、それであの天真爛漫だった爽太がこんな、龍×竜には反抗期、学校ではスカした感じで、次郎にはあまえっこかつ小悪魔で、というキャラになってしまったんだなあ…と、なんだかせつない感じもした。
 龍×竜は、養子縁組の話で行き違いしかけてたのは、この期に及んでいまさら気持ちの行き違いというのはなんだか淋しいなあという気もした。まあ、すぐに了解しあってたけど。

2011年01月29日

立野真琴『鷹司家のニンジャ』1

 気分転換にアロマ~とかゆって、軽い気持ちでクナイプを使っていたのですが、ここのところの寒さのせいか、なんかクナイプつかわないと体調が悪い…気がする。気分転換とかそういうんじゃなく、最早もっと切実な問題になってしまい、もはや否応なしに毎日使っています…。

 主君である小学生の坊ちゃんをお守りするため、坊ちゃんの学校の教員に扮する新米忍者の紅鼠(あかねず)と、センパイ忍者たち。坊ちゃんの許嫁のお嬢さんとそのくノ一とか、お嬢さんに横恋慕な坊ちゃんとその忍び兄弟とか、いろいろ出てくる。みんな同じとこの分家でらしい。
 主君の命にだまった従うべき忍の中で、熱血主人公タイプの紅鼠が、坊ちゃんや先輩たちは勿論敵方までもを動かしていく、という感じで王道ながらきちんとまとまってて面白い。あと、紅鼠のつかっている十郎太五郎太の鼠二匹をはじめとして、いろんな動物が使役として出てきていいアクセントになっててカワイイ。
 でもこれって…スペードコミックスって、BLではないってことなのかな?女子のための主人公は男子のみの雑誌らしい…不思議。

2011年01月30日

『HORN AGAIN』

 発売日をうっかり忘れていました…。
 初聴きの感想はあとで見ると(自分が)面白いので、いつもどおりとりあえずアップ。

#1「Limp tomorrow」
 最初のベース?からのイントロがいい感じ!…長いな!サビがいい。
#2「Give me up!」
 いいね。あんまりピロウズっぽくないかも(よい意味で。
#3「Movement」
 スキマスイッチぽい、あんまり好きなタイプではない(スキマスイッチが嫌いというわけではなく)かも、と思っていたけれど、この流れできくと違和感なくていいね。でもやっぱりサビーはメジャーすぎるなあ。
#4「Lily, my sun」
 イントロがちょっとレジスターっぽい…かも。ムーブメントっぽいメジャーさがちょっと気になる。
#5「Biography」
 タイトルがふしぎ。イントロがいい。Aメロも変でいい。サビは流れのまんま。
#6「Sad Fad Love」
 英詩はいいね!!
#7「Nobody knows what blooms」
 なんだろう…なんか気だるいメジャーメロディ?英詩のあとで、サビが英語なせいか、なんか日本語に違和感が(笑。ちょこちょこ入るホーンみたいのが面白い。
#8「EMERALD CITY」
 なんとなくプレデターズっぽい気がする。ギターはウェイクアップフレンジーっぽいかも。
#9「Brilliant Crown」
 あれ?これライブでやってたっけ?アンコールの前にかかってた曲?あんまり好きな傾向の曲ではないかも。
#10「Doggie Howl」
 英詩はいいね!!(笑

2011年01月31日

五百香ノエル『骸谷温泉殺人事件―MYSTERIOUS DAM!1』

 犯人についてのネタバレありなので気をつけてください。

 新本格ぽい?正統派推理小説家の受けと、大衆受けする人気推理小説家の年下攻め。
 学生の頃から推理研究会関係のつながりで知り合い同士で、なんかウマのあわない二人なのですが、それぞれの作品がドラマ化されるということで六久路谷温泉でのロケについていったら、攻めに会ってしまって一触即発、けど連続殺人事件が起こりまして。

 ぜんぜん名前を聞いたことなかったけど、けっこう続いてるシリーズものみたいだったので面白いのかなあと思ったのですが…。
 ミステリーの筋は正直ちょっと物足りなさ過ぎた気がした。犯行動機は最初からほのめかされてるけど、そこでミスリードさせようとしたせいか、犯人が唐突すぎ。容疑者その1はあからさまにミスリードさそってるだけだし、容疑者その2とかぜんぜん出てこないのにあやしげだし、犯人もほとんど出てきてなかったキャラだし、ミステリとして破格に近い気がする。
 そして、BLとしても、この作家のキャラの心情のわかりづらさが炸裂という印象で、攻めもそうだけど、特に受けにはついていけない…。大人しげなのに酔っ払うと気が大きくなっちゃうキャラがちょっと正直ウザったい面もある。そして、酔っ払ってした言動を今までさんざん反故にしてきたらしく、攻めが気の毒…。攻めがなぜ受けに惚れているのかもよくわからない…。
 という感じで、正直いまいちでした…。

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