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2011年02月01日

尚村透『失楽園』4

 しばらく積んでた…。
 ヒヨの話はわかりやすかったというか、ソラに対抗してるっぽいとこがレイコとちょっとかぶる。いいけど。
  エルの真意とかツキの役割とか、なんか大筋の話はよくわからんくなってきた。伏線はりすぎというか、おもわせぶりすぎ(笑。しかしソラがプリンセス…って なんだっけ?と言い出したところで、この言葉もなにか含みがありそうだとは思うんだけれど、ミwサwワwwwとかなって、もう真面目に読めなくなってしまった。米兵って…なんなんだろう…?
 今回はソラがそういえば男子はどう思ってるんだろう?とふと考えるとこがよかった。今まで男子視点は、カリンやメガネくらいで一般人が描かれてなかったもんね。

2011年02月02日

ひらかわあや『國崎出雲の事情』1、2

 TSものって大好きなんですけど、昨今の男の娘(変換できたぞ…さすがはグーグル日本語入力…)ブームのせいで、作品数がうなぎのぼりでぜんぜん追いつかない。で、これは、とりあえず面白かった…ハハハ。
 既刊四巻まで読了したけれど、長くなってしまったので、分割します。

 歌舞伎のおうちに生まれた國崎出雲は、女の子よりもかわいらしい容姿かつ才能もあるっぽいのですが、幼少期は無邪気に演じていたものの、自分が女形=女性の役をやらされてることに気づいて反抗、女形なんかやるもんか!な状態に。また、実の息子に萌える変態父を母が嫌って両親は離婚、しかし母の気まぐれのせいで父の元に戻らなければならなくなり、そしたら当然父は歌舞伎をさせようとあの手この手でそんなこんな。

 歌舞伎に関しては、予想の斜め上を行くほどのトンチキっぷりで、全然知識のないあたしですらひくほどだった…読み進められるかあやぶまれたほどに…(笑。8年も舞台から離れていた出雲が代役で急遽舞台に出て大成功、衣装化粧が歌舞伎っぽくない、全然練習してない、あと出雲はアドリブが多く、そのせいで共演者がかなりキョドってるのも観客から見てどうなんだ、とか…。

 しかしそれよりも気になったのは、むしろ漫画の演出上のことかもしれない。
 出雲が歌舞伎役者だということを学校では知られたくないとかゆって、芸能科ではみんなクラスメートの仕事には関心持たないから~とかゆってるのは無理がありすぎる。17代目とか言われてるし、出雲の名前は役者名とか名跡?にしておけばいいのに。
 あと、劇の筋がわからなすぎ。もうちょっとうまく盛り込めばいいのに。それとも関連して、上述のように出雲はアドリブしまくりなんだけれど、これも本筋との関連とか差異をもっとちゃんと紹介すればいいのに。あと、本筋のセリフは歌舞伎台本ぽいのに、アドリブのセリフだけ言い回しが現代語で、めちゃめちゃ違和感がある。
 そんなわけで、正直歌舞伎はぜんぜん活きてないだろう…と思う…。演劇であることと、出雲が女形であること=かわいくて、女装しまくりという設定だけあればいいんではないかと…。

 あと細かいこともいっぱい、たとえば四巻、出雲の女物浴衣のオビひっぱられたとこ、これこんな簡単に脱げそうになるなんておはしょりつくって腰紐してないだろう…そして、全然着物の勉強にはつながんないだろう…。舞踏の稽古って、舞踊の間違いじゃないのか、とか…。

 そんな感じで文句は言いまくりですが、まあでも漫画だからいいか、と、あきらめをつけられたら面白く読めるようになった!(笑。歌舞伎はほんのスパイス程度と割り切れば、面白いのです。特にキャラクター描写はなかなかいい。
 ここで一旦切るのもちょっと誤解をまねきそうですが、面白かった部分については、三巻の感想のエントリで(笑

2011年02月03日

ひらかわあや『國崎出雲の事情 』3、4

 サイドバーの最近の画像を見てて、BLの表紙はやはり攻め受けのからみなんだなあ…とか思ってたら、失楽園もそんなんじゃないか!まあね、ハーレム漫画だよね。しかもハーレム漫画ではない体裁とってるから、表紙は毎回ちがうCPだし、冷静に考えると鬼畜(笑

 そんなわけで、いろいろ難点もありつつも、女装っ子ドタバタ漫画としては面白かったです。

 主人公の出雲は、男らしくなりたくって、女形をいやがって歌舞伎に出るのを避けようとしつつ、あれやこれやの事情に巻き込まれたり、侠気を発揮したりしてたびたび歌舞伎にかかわることに。内面はふつうの男の娘、じゃなかった男の子で、男らしくなりたいというだけあって熱血で情が深いとこもあって、ふつうの主人公。

 周りのキャラがいい味だしてる。
 センパイ女形の加賀斗は、父の養子ってことだけど、兄弟子にはあたらないのかな、それはともかく、身体が弱くて彼の代役のために出雲が歌舞伎復帰とか、その後も出雲はやたら父とか周りとかに愛されてるし、出雲とはライバル?にも思えるし、出雲に嫉妬とかしないのかなあ、と思う…だから彼が出雲を構うのは、ご都合主義っぽいけど、いい奴だなあと思う。加賀斗と出雲のあやしいかけあいが毎回のお約束っぽくなっているのがおかしい。

 紗英は芸能高校のセンパイで、ナルではなもちならない梨園の名家御曹司イケメン。最初はキザだし他人を見下してるいやなヤツだったんだけど、出雲を女の子だと勘違いしてホレて、どんどんヘタレになってとてもかわいらしいキャラになってしまった(笑。出雲の気をひこうと羽織袴で登校して、制服着てこいよ…とか言われたり、出雲のために玄衛の身代わりしてたり、メイド喫茶で出雲のメイドバイトを見るために5時間待ちの列に素直に並んでたり、どんどんアホ化しているがかわいい。しかし出雲が男だと気づいたらどうなるんだろう…(汗。あと、玄衛のかわりに大河ドラマで蘭丸役やればよかったのに(笑。でもあれは子役だから、蘭丸の子供時代か。

 玄衛は出雲と同い年だけれど、外見が子役で腹黒お子様なので好きなタイプのキャラではないけれど、作者の使いやすそうなキャラだと思う。
 あと、やっぱ菅原兄弟はかわいいよな~。弟の短髪メガネは無口賢いツンデレキャラというのがもうナイス(笑。メイドの出雲に振り回されつつ好意をもってたむっつりぶりとか、あやうく告白する前に男だと知って安心したり、それでもまだ出雲を気に入ってたりメイド呼びだったり、とにかくかわいい。兄はヤンキーキャラと、実は生活が荒れたのには理由があって、というギャップがベタながらよかった。

 まあ結論として、男の娘が個性豊かな男どもをメロメロに…という、簡単にいえばそれで終わっちゃうんだけど、でもそれが面白い。前回のエントリで随分悪口書いてしまったけれど、それでもこういうキャラたちが魅力的で面白かったので、既刊すぐに揃えちゃったし続刊も買う予定。
 …いやしかし、これ男子が読んでも面白いのか?でもサンデーで結構押してるみたいだし、人気はあるのかな…???

2011年02月04日

松本花『蜜の王国』

 こん虫BL第二巻。
 一匹狼アリ×ショタアブラムシ、チャラ男ハチ×不器用メガネアリ、アリ←オヤジアリジゴク←ツンデレクサカゲロウ、新キャラはテントウムシの若頭?×ナナホシテントウの若旦那。

 緑ちゃんがショタだし、ちょっとウザかわいい…ので、辟易しないかなあ、と心配もしていたのですが、緑ちゃんは最強だけれどわりと他のキャラもでばってるし、緑ちゃんもちゃんとかわいかった(笑。というか、ラブ担当が緑ちゃんたちからメガネの鈴木さんたちにシフトしてる感じで、ショタはほのぼのになっていてよかった…(笑
 しかしやはり、ハチのはっちゃん×黒アリの鈴木がカワイイvv

2011年02月05日

ホーン、アゲイン。

 まだあんまり聴いてないんですけど、とりあえず。
 ちょっと地味だなあという気がする。このアルバムのオリジナリティがまだ見えてこないせいかもしれない。というのも、なんか既存曲とかぶる曲が多い気がする…ってあたしはグッドリの時にもグダグダディスってた気がするが(笑

 ムーブメントはタイニーボートだと思う。ていうか二期っぽい。リリーマイサンのイントロはちょっとだけレジスター?Aメロまでのメロディラインはウィノナ?サッドファッドラブはサビがちょっとだけレモンドロップスっぽい?音が似てるのかも。エメラルドシティはイントロのコードがウェイクアップフレンジーっぽい?Aメロのさいしょがちょっとその未来は今?…書いていたら、どれもこれもいちゃもんレベルな気がしてきた!(笑。でも、ブリリアントクラウンは、明らかにスケアクロウ+さよならユニバースぽいと思うし、歌詞はプライベートキングダムだよね…?

 でもなんか、ほんと『GOOD DREAMS』の時と同じようなこと言ってる気がするんだよね。ていうか言ってたよね。あれに似てるこれに似てる、とか(笑。
 で、今グッドリの感想見返していたら、グッドリのサビがミスチルっぽいとか書いてるよ…ばかじゃないのあたし(笑。それがいいか悪いかは別にして、別にミスチルっぽくはないよ。でもしっかり「そのうち大好きになれそうな曲」とも書いていた。今では大好きです(笑

 まあそんなわけで、文句はさておき、自分でもやっぱりなあという感じなんですが、今のところ一番のお気に入りは「ノーバディノーズホワットブルームス」ですv…やっぱり!そうなると思ったんだ!(笑
 でもこれはスゴクいい。イメージとしては、高い青空のアレンタウンでちょっと年いってるロックバンド(ピロウズのこと)が好きなように歌って、あちこちからノイジーなちゃちゃとか合いの手とか聞こえてくる感じ。Aメロから最後のサビにがっとつなげるとことか、リズム変わる曲好きなのですごく好み。
 全然しらないので的外れかもしれないけれど、ホーンアゲインのホーンって、トーキョーバンビで協力してもらったスカパラとも関係あるのかな?と思っていたんだけれど、この曲のいろいろな音もホーンっぽい?…違う?
 なんにしても、目新しさもあって、終わり方とかそこここではすごくピロウズらしくて、でもこれもちょっと二期っぽさもある気もしてて、複雑ですごく味わい深い。サビが高音だしAメロ低いので、ライブでは大変そう(笑。

 いつもながら、ピロウズの感想はマヨイガ比でもいろいろだだもれで本当に恥ずかしいのですが、面白いのでいろいろ思ったままを書いとく。

2011年02月07日

深井結己『男の上手な泣かせ方』

 なんか…絵もお話もものすごい雑に感じたんだが、大丈夫なのかしら…?

 表題作はメガネ鬼畜のとこへライバル幹部から産業スパイに送られた子犬ちゃんが企業秘密を盗もうとして云々。作者もあとがきで描かれているように攻めはあまり鬼畜な感じではなかったし、むしろいい人だし、なんで受けが気に入ったのかよくわからんかった。逆にSMクラブに出入りしてるのが違和感…ていうか受けをどうしたいのかの説明がちょっとわからんかった。しまっときたい派は受けだけではない、ということなのはわかるんだけれど、なんか説明不足。
 気になってた美人メガネ部下に襲い受される話は、そこそこよかったけどやはり読み切りなので物足りなさもある。
 メガネ秀才くんがおばかなかわいこちゃんクラスメートのカテキョをして云々しちゃう話は若々しくちょっと気恥ずかしい。

 そんなわけで、結論としては、荒れっぷりがちょっと心配です…。

2011年02月09日

空知英秋『銀魂』38

 今回は久々に銀魂らしい話が多くて面白かったv
 松平片栗虎の娘がテロ組織の人質になっちゃう話は、最初はふつうだなーと思ってたんだけど、桂の人感センサーがくだらなすぎて桂らしくて銀魂らしくてよかった(笑。小ネタだけどね、小ネタ大事だよね銀魂は。今回の巻も、フォロ方さんのさりげないフォローっぷりとか、桂の未だに神楽をリーダー呼びとか、細かいネタがよかったv
 パトリオットの話は、ジャスタウェイの二番煎じ…!と思いつつも面白かった。「ソリッドがネイキッドにジャンクションしない」のいい加減なギャグっぷりがツボ。適当すぎる。もうちょっとひねってほしい。でもそれがいい。そして、ダメ人間の銀さんその他はともかく、いちおう公務員の土方がこのメンバーに混じってるのが気の毒(笑。ゴリラもだけどね。いや多分あたしは土方がすきなだけなんですけどね。
 銭湯はまだいまいちかなあという感じ。

 読み切りは、ちょっといろいろ詰め込みすぎだなあと思った。作者の企画への意気込みとビビリっぷりがつたわってきちゃう感じ。いろいろ面白くなりそうなのに、相殺しあっちゃってる感じでもったいなかった。番長とか好きだし、昔のやじきたみたいなファンタジー学園バトルっぽい漫画はたぶん好みなんだけどなあ。

 あっそういえば、ヤムチャのハガキ、一枚目ってネットのネタじゃない?絶対どこかで読んだことある気がするんだけど。だから一枚目からネタなのかと思ってたんだけど…。

2011年02月11日

ホーンアゲイン、アゲイン。

 わかったあぁ。
 ノーバディノーズホワットブルームスは、あれだ、ルールザワールドに似てるんだ!アレンタウンじゃないや。まあ、あたしの中では同じくくりの曲ではあるんだけど。
 ビリージョエルのアレンタウン、ティアーズフォーフィアーズのエヴリバディウォンストゥルールザワールド、ホールアンドオーツのプライベートアイズ、の三曲が、80年代のさわやかポップスマイベスト3なのですが、ルールザワールドは自分のスタンド名にしたいくらい大好きなのですvノーバディもこの三曲っぽい、はてしなく爽快なアメリカっぽい青空な感じ!
 そんなわけで、ホーンアゲイン、この曲を軸にして聴いてます。ウィスタートゥーシー、ノバディノーホワットブル~

 リリーマイサンは正直ウヘェと思わないこともなかったラブソング…だがやっぱりピロウズらしい独り言ラブソングだった(笑。慣れてきた(笑。
 あとエメラルドシティはオズの都か!そっかー。魔法使いの歌なんだね…だったらドンファンはやめてほしかった(笑。軽さと重さを思い出してしまう。

2011年02月12日

よみさし。

 最近根気がなくて、小説読むのがしんどい…(汗。

 斑鳩サハラ『恋愛雑学読本』『先生と先生のロマンス』でできた男夫婦の息子同士、らしい。イケメンなのに受けにメロメロで、天真爛漫でにぶい受けが気づいてくれなくてやきもき…というだけ、という感じ…なので、流し読みしてしまって、後編はあんまし読んでない。

 火崎勇『甘えてください』。いけすかないと思ってた同僚が意外とかわいくて口説き落として付き合うことになったものの、なんか家の用事だのなんだの理由つけられて会ってもらえなくて、という振られパターンの連続で、なんだか攻めが気の毒すぎるし、読むのが面倒になってきてしまって、読むのをやめてしまった。むりやり家尋ねたら汚部屋だったかな、確か…なんか家に事情があんのかなって感じだったけど、わからん。

 しみず水都『あまい愛をあなたが』。母のお金持ち男との再婚で、新婚家庭を邪魔しないようにと義理兄と同居することになった受け。母や妹とも離れて、自分はいらない子になってしまったのかなとくよくよしている受けに、攻め はやさしくしてくれて、なんかやたらかわいらしいお菓子のおうちみたいな新居につれていってそんな関係になるのですが、攻めの真意は実は。攻めのマジキチぶりがわかるまではしっかり読んだ。正直ナメてました、すんません。攻めがマジキチなのはいいんだけど、BLで狂気が許容されるのは、そこに愛があるからなんだよなあ。しかし後半パラ読みしたけど、攻めの行動の理由とかもベタでちょっといまいちな気がした。

 名倉和希『恋のルールは絶対服従!』。編集者受けは、テレビでも人気の大学准教授に本を書いてもらうために同居することに。わりと後半まで読んだんだ。前半はわりと楽しく読めたんだけれど、最後の方になって攻めの助手とか出てきてから飽きてきてしまった。攻めがなんで受けがすきなのかよくわからず、ただ受けをいじめたりかわいがったりしてるだけという感じで、やっぱ感情面がしっかり描かれてないとしんどいなあ、と上記マジキチ攻めの件とあわせて改めて思わされた。

2011年02月13日

鹿乃しうこ『Punch↑』4

 エロメガネ俺様建築士×土方青年のつづき。
 浩太記憶喪失編がやっと完結。長かったなあ…でもベタ展開が多かったけど、とても面白かった。
 なんかこの作品って、よくわからん人が多い気がしてたんだけど、でも記憶喪失編が丁寧に描かれて、各キャラがさらによくわかるようになってきた。

 前にも描いたことなんだけど、浩太が記憶喪失でほんとは牧かわいそう展開のはずなのに、なぜか牧がいじめるので浩太がかわいそう展開になってて、なんかこの攻めは受けにいじわるばっかだなあと思ってたんだけど、でも考えて見ればこの人は他のイケメン青年たちにはスマートなプレイボーイだったわけで(あたしはP.B.B.シリーズを読んでないので、あんましそういう印象がなかったのかもしれないけれど)、こんなに不安になって大人げないわがまま言ってしまったりするのは浩太にだけなんだなあ。
 しかしなぜあんなに綿棒にこだわるのか…それが変態の変態たる所以、と言われてしまえばそれまでなのだけれど(笑。

 浩太は浩太で、愛されたい願望がはっきり描かれててよかった。あと、15歳に戻ってしまった浩太が19歳の浩太に嫉妬するのは、ベタながらよかった。そこでふらふらする牧もいいし(笑。
 浩太の初恋の相手の裕也も、浩太への気持ちがはっきり説明されててよかった。あと友人の西賀も、今まで微妙にわからなかったけど、もうこれは単純に浩太に片思いしてたってだけなんでは…(笑。

 そんなわけで、とっても面白かったですv
 次はどんな展開になるのかな~。

2011年02月15日

森本Q『君に二度目の恋をする』

 しばしば見かけて、コミクス出たら絶対買ってみよう~と積極的に思っていた作家さんです。
 しかし正直に言うと、こうしてコミクス読んでみると、今のところふつうの作家さんだなあという印象です。あんましこういうこと書きたくないのですが、最近のリブレの新人さんがあんまし肌に合わない中、久々にリブレで買いたい作家さんだと思えたので、印象に残っていたのだと思う…。つまり、リブレ内で相対的に好みだったという感じ。
 でも勿論、きちんと面白かったですv

 短篇集、表題作は八年目で倦怠期の受けが別れを切り出し、攻めも軽く了解したものの、実は…という感じでかわゆくってよかった。
 あとは女性上司に何度も玉砕しては泊まりにくる同僚の話とか、ネトゲ大好きな大学の美人理系先輩とつきあえたものの全然趣味があわなくて、とか、ツンケンな作家先生がなぜか毎晩うちに来るのです、というオレンジフィルムガーデンな話とか(笑
 偽装結婚の相手が亡くなって、そのヤリチン息子に手を焼く話はちょっと唐突というか、息子が好きになれなかった…。
 あと受け家族をめちゃめちゃにしてくれた会社社長の息子攻めに惚れられて、復讐してやろうと付き合いだす口のきけない受けの話は、以前読んでたけど痛いけどいい話だと思う。続きがどうなるのか知りたい…。
 一週間でフラれた高校時代の元カレと再会してせまる話も読んでたけど、短すぎてやや分かりづらいのと、ホテルの内装が古そうでちょっと怖い。
 そんなわけで、濃淡ありつつも全体的に満足なのです。連載を読んでみたいなあ。
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 とか書いてたら、偶然オレンジフィルムガーデンがBGMになってた!iTunesは空気のよめる子。

2011年02月17日

嶋田尚未『好きだなんて認めない』

 飛び級をしているほどの秀才な大学の年下同級生に、天然に親切な受けが友人認定されて、やたら束縛されるのに友人だと言い張るのです。

 この作家さんは、いつもあたし好みでとても面白げな設定なのに、なんか…つくりが雑というか、もっと面白くなりそうなのにもったいないなあ、と思うことが多い。けど時々(あたしのツボに)ドンピシャにはまるとすごくいいお話を描かれる方、という気がするので、ついつい買ってしまう…。『ご奉仕されちゃう!?』とかは面白かった。
 なんというか、天城れのと同じくくりというか、設定はいいのに絵や展開がテキトーな気がするんだよなあ…。
 今回もそんな感じでした。

 同時収録は、落ち着いたステキなバーテンさんと付き合うことになったのに、なかなか仲が進展しないと悩んでいたら実は、というお話。こちらも短いこともあって、同上かなあ。

2011年02月18日

津賀みこと『注文の多い天狗たち』

 父が亡くなって村に帰ったら、天狗2人にカレーをつくれとせまられる受け。なんでも乱暴者の天狗は父のカレーがないと村を滅ぼそうとするらしいのです。

 なんというか、感情の機微が見えない…。乱暴者の天狗をおさえるためにとかで、相方の天狗が抱いてなだめてきたとかゆう時点で、ちょっともう恋愛物語としてはしんどい設定…。しかも乱暴者天狗は受け父を気に入ってたとかそういうんでもなく、単にカレーが好きなだけという…。受けも相方の天狗もなぜ惹かれ合ったのかよくわからん…。
 キャラは感情移入できないし、お話は唐突すぎるし、コメディとしても不完全燃焼という印象。絵もあまりこなれていないし、表情があんまし活き活きしてない感じ。

 もう一本は、人生に倦んでる貴族が、娼館でノンケバージンな青年をなかなかその気にさせられず、意地になってかかわってるうちにほだされて、という話。設定はいいし、表題作とは違って心情面はそこそこ書かれているけど…可もなく不可もない感じ。

2011年02月20日

サイト開設しました。

 というわけで、やっぱり星矢は別館をつくることにしました。どんどん増えていく下位ディレクトリ…。
 それはさておき、まだ原作しか読んでいないので原作のみ、黄金特に蟹魚メイン、りりしかわゆい魚たんに萌え、蟹をカッコよくねつぞうし、どちらかといえば蟹が皆に愛されてる感じの、そんな気色の悪いサイトです。
 あんまし更新頻度は高くならないとは思いますが、とりあえずマヨイガでアップした小説を手直ししておいてますv今は山羊蟹友情ものを書いていますvすでにカオスの予感がしますv
 ところで、トップ絵の魚たんの髪をどシアンに塗りながら、マイねさるサイト・BOOTSTRAPさまを思いだして切なくなりました。お帰りをお待ちしつつ、頑張りますv

GOODDREAMS
GOODDREAMS

 むこうにも書きましたが、サイト名はもちろん忘れられた僕の夢、僕以外の誰が見れる~のピロウズグッドリからですv優しい曲、優しいアルバムだと思いますv

2011年02月21日

剛しいら『禁縛』

 最近小説が最後まで読めないので、自分の根気がそれほどまでに退化してしまったのかと心配しましたが、やっぱ面白い作品はあっという間に、飽きる前に読み終えて、まだまだ読みたい!ってなるなあ、よかった。

 過去のトラウマをかかえた緊縛師の攻めは、亡くなった師匠の跡を継いで独り立ちしてやっていこうとしてるのですが、師匠の最後の仕事で出会った美青年が訪ねてきて、それが実は有名な女形専門な梨園の御曹司でして。

 特に前半、攻めが受けとくっつくどころか、はじめて縛るまでがすごく長いのに、それでも全然飽きさせずに読ませてくれて面白かった。攻めの過去や現在とか受けのキャラとかも丁寧に書かれていて、とっても面白いし引き込まれる。
 この作家さんは、どうもどの作品でも(それまで面白かろうとそうでなかろうと)後半になると展開もキャラ描写も荒っぽさが目立つような気がしてて、今回もそれがちょっと心配だったのですが、まあ正直前半の面白さにくらべると若干は劣るものの、それでもわりかしよかった気がする。ただ、上述のように受け攻めが関わり始めるまでに結構時間があるのに、つきあい始めてすぐ終わってしまう感じで、物語内時間のスパンが短いので、物足りない気はした。

 攻めはトラウマをつくられた件とか親戚の件がけっこう気の毒だけれど、なんというかカッコイイなあ、と思わされるキャラでよい。基本優しいのと経験がないのとで、受けをきっちりいたぶれるか、そしてどこまで堕とすかの見極めを付けられるか、とか悩んでいるのだけれど、後半はあんましそういう拘泥が見られないのは残念だった。
 受けは普段は高慢でワガママで自分が一番だと思ってて、女形の自分が一番美しいから現実の女とどうこうする気になれない…のだけれど、攻めが見たところではほんとはそれが本質ではなくて、そして縛られてしまうと素直なかわいこちゃんになってしまう。とっても魅力的だとは思うんだけど、前述のように物語のスパンが短いせいで、普段の高慢青年→本来の素直ちゃんの落差とか、恋をしたことでの変化とかが、あっさり書かれてる気がしてしまったというか、もっといろんなパターンやこれからの変化を読んでみたいと思わされた。

 イラストがなー。悪くはないんだけど、せっかく(?)なんだからもっと緊縛イラストいっぱいほしかった…。そして、(出来れば非BLのさぶ系とかでの)緊縛系のイラ経験ある作家さんとかがよかった…。人物絵は目が青木綛さんにちょっと似てる。

2011年02月22日

北沢きょう『Golden Eyes』

 目を見るとその人の気持ちが分かってしまう、ひっそり古書店をいとなんでいる受け。あんまし人とかかわらずにきたものの、高校時代の先輩だけは時々来てくれてるのですが、ある時年下の従兄弟を預かることになりまして、なんかその従兄弟の感情だけは読めないのですが、でもどうも虐待を受けてたらしいということだけはわかって、云々。

 受けが、従兄弟は感情が読めないので、付き合いづらい…というのはおかしいだろう…。今まで感情が読めないせいで、うまく人間関係気づけなかったという設定の受けなのに…。
 攻めリーマンもあんまし魅力なかったな…。彼女にふられたとか言って衝動的に受けとそんなこんなで、最初は勢いだけだったけど今は本気だとか言われても… 受けは心が読めるから攻めは本気だとか納得してるけど、ちょっと待とうよ、唐突すぎるじゃんか…。従兄弟に妬いて、今は受けが心読めるのがいやだとか言い出すのも正直すぎて身勝手に見えた。受けが心が読めると分かってもあっけらかんと仲良くしてくれた高校の先輩後輩同士の頃のほうがまだ魅力的だったんじゃないか。
 従兄弟は…たんなるあてうまで気の毒だ。受けと従兄弟とのやりとりに攻めが妬くのにしても、あんまりにもタイミングが悪過ぎで、なんかあざとすぎて展開のためにみんなが不幸にされてる感じでいまいちだった。

2011年02月24日

亜樹良のりかず『beast&feast』

 おお!面白かった!
 ヤクザ×警官。中学時代のヤンキー後輩を柔道技でなげとばしたらなつかれて、成人してから再会したらなんか迫られまして。

 お話はクスリにまつわる事件とかをめぐりつつくっつくまで、というわりとありがちなヤクザ警官ものの話型だけど、なんでヤクザが今まで会いにすらこなかったのかとか、こまかいとこちゃんとフォローしてて丁寧でよかった。ふたりのキャラもよい。攻めは外見からすでにライオンチックでかわいげのあるオラオラ攻めという感じ。受けは…もうね、とにかくこの筋マッチョ美形な外見が素晴らしい(笑
 というわけで、お話やキャラはたぶん平均点以上くらい、で、絵補正でとっても素晴らしいことになっている気がしますv何が言いたいのかというと、好みの問題がたぶんにありつつ、でもたぶん誰が読んでもそこそこには面白いと思うのですv

 この作家さんとホームラン・拳さんが姉妹ということを知ったときには絵は似てないんだなあと思ってたんだけど、よく見ると傾向が違うだけで絵はすごく似てるんだよね。丁寧で細かくて、漫画絵としてのデッサンがうまい。ホームランさんはかっこいい&かわいいんだけど、ショタっぽいイメージがちょっとあった。あきらさんはマッチョイケメン。どっちも好き~vだけど、絵的にあきらさんのほうが希少感があって、ありがたや~って気になる(笑。受けも男らしく大人っぽくマッチョなのがとっても好きですv

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