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2010年02月01日

水島忍『憑いてる純愛』

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 地方から東京の高校に進学したら、なんか幼なじみに似てるイケメン同級生がいて、やたらからまれていじめられるのですが、周囲はじゃれあってるとかいうのです。ところで修学旅行の旅館で肝試しをしたら、ちょっと霊視できちゃう受けは女性の霊に憑かれちゃったみたいで、なんか身体が勝手にうごいていじめっこ同級生とそんなこんなになって勘違いされっぱなし。

 なんかいまいちだったかなあ。
 受けは元気かわゆい系で、攻めとのあれこれは霊のせい、とか思いつつドキドキしてんの認めたくない感じ。攻めは受けをいじめてた理由とか考え合わせるに不器用だということなんだろうけれど、なんかいまいちよくわかんんあいキャラになってしまっている気がした。
 霊の設定はあまりうまく活きていなかったような気も…末尾ではむしろ霊のお話が中心なんだけどね。
 全体に、キャラもお話も、何がよくないというわけではないのに、なんとなく座りの悪い印象があった。

2010年02月02日

嶋田尚未『ご奉仕されちゃう!?』

 母をなくして以来、リーマン父もメガネ高校生も家事がニガテで家が壊滅状態なのですが、父と取引先企業の会長さんとの間に昔の主従関係が判明し、会長が孫を出仕させるとかいうのです。なんかどっかで聞いた話ですが、孫はイケメンで家事も完璧で、なんで平凡メガネをご主人扱いしてくれんのかよくわからんのですが、なんか夜のご奉仕とかそんな感じであれ?ドSさまでしたか。

 とっても面白かった。
 平凡メガネ高校生がイケメンセレブにかしずかれるというのと、それが実はドSでM調教されるというのが、ベタながらあんまし見たことないかな。表と裏の関係が逆転してて、でもSは実はMに奉仕するもんだという意識でちゃんとMが主人というのはSMのひとつの王道でもあり。
 設定も展開もベタで、でもおまけ漫画で攻めがメイド服取り出して、受けが仕方なく着るかと思ってたら攻めが自分で着てるあたり、すごいツボで(笑、そういうベタさとピンポイントな萌えの兼ね合いがすごくあたし好みだった。
 この作家はこういうベタな話書いてくれるのいいよね。ちょっとさらっと書きすぎると言うか、今回もドSがあんましドSでないとことかは、物足りなくもあるんだけれど。

2010年02月03日

わたなべあじあ『新東京遊郭物語』

 この作家のコミクスを買ったのは初めてかもしれない。

 表題作はパラレル東京の遊郭。なんというか、ドラァグクイーンみたいなおねにーさんたち?にかこまれて遊郭で育ちつつ、おぼこで素直純粋な受けを、金髪碧眼の船長さんが見初めて水揚げというかそんな感じ。船長さんが…。

 あと神父×吸血鬼とか、二人の養父とか、使い魔の猫×蝙蝠とか。こっちはなんかメインCPの二人がキャラがよくわからんかった。

 全般に、あんまりお話がないし、よくわからんかった。ギャグ絵が少し古い同人誌的な雰囲気だった。

2010年02月04日

須貝あや『生まれた時から君が好き』

 仕事が乗算的に増えていってるのですが…一体これはどうしたことだ。休日のない町です。

 お隣のお兄さんが昔からスキスキで、お兄さんの大学の付属高校におっかけて入学したのですが、お兄さんはモデルの仕事を初めてモテモテで、受けがじゃれてくっついてまわってるのも迷惑かもしんないのです。

 うーん。天然かわゆいショタっこが押せ押せなのは想像がついてはいたし予想通りだったんだけれど、ちょっと予想以上にキツかった…。作品がどうこうというより、たぶん個人的に好みではない、という感じなので、あたしのミスチョイスだ。

2010年02月05日

ひちわゆか『チョコレートのように』

 風邪なのか、花粉症なのか、それが問題だ。 とりあえず金柑買ってきた。

 そつのないイケメン同期にプレゼン資料を盗用され、茫然自失で泥酔してたら、みずしらずのうさんくさいイケメンに、自分はくだんの同期に彼氏をとられたから、一緒に復讐しようぜ!とかゆわれました。ハア?って感じだったのですが、なんかよくわからんままに、同期好みの男になって誘惑しろとかゆわれてあれよあれよとゆう間に改造を施される始末。

 すっごく面白かった!最後までタネがわかんなかった!(それはあたしがバカだから!
 攻めが女性と結婚してたことがあり、男に惚れて離婚、その男を寝取られ復讐を考える…という設定には、こんな攻めを好きになれるだろうか…と心配したりした。
 受けが途中でどうでもよくなって復讐を諦めたので、同僚はこのままフェイドアウトなのか、でも報いをうけてほしいなあでもそしたら陳腐になるかなあと思っていたら、ちゃんと因果応報展開だったうえに、それがたんなる懲罰ではなくってどんでん返しのミソでもあったので、すげー!と思った。

 というか、この作家はまだ三冊くらいしか読んでいないのだけれど、やっぱり初発の展開がとってもトンチキな人なんかなあ(笑。軌道にのっちゃえば、展開も心情描写もスムーズで、冒頭のトンチキさも全然気にならなくなるんだけれど。

 キャラ自体はわりとふつう。
 攻めはオレ様系で常にマーブルチョコレイトディスコ、じゃなかった、チョコばっか食べてるアニメ名作劇場大好き男(なんかBL小説のアニメ好きって名作劇場好きが多くないか?たまには萌えアニメ好きのキャラとかでもいい…のか?)で雑種の老犬を飼っていて、傲慢強引だけれど心のキズとか人情味とかのある、キャラとしてはわりとよくいるタイプだと思う。
 受けも、美形なのに黒縁メガネに服装ももっさりで対人関係もヘタで、攻めに改造されて美人になっていく、というわりとよくいる受け。

 前半、受けが攻めに振り回されてもうやだやめる!とかずっと言っている感じなので、流されてるくせにとちょっと自己中に見えてしまったし、はやく諦めないと話が進まないじゃないかと少しいらいらもしたのだが、けれどこういう反応しかできないのも当たり前の状況だよね。受けは信じてた友人に裏切られて自分の企画も横取りされて、そうとうに傷ついてただろうしいっぱいいっぱいだったろうし、こんな攻めに翻弄されたらそれはブチ切れるよなあ、と…(とんでもない指揮者のせいで、バイオリニストなのにバイオリンぶんなげた人みたいに、笑。
 だから、ゴルフのとこで、攻めが受けをあたたかく慰めて、自分もいろいろ言い過ぎた、とか反省しているとこがよかった。しかし後から考えたら、攻めはそういうつもりなんだったら最初からもうちょっと優しくしてあげたらよかったのにとは思ったが(笑。
 あと攻めの復讐計画には、なんか他に手ははなかったのか、という気もするんだけれど(笑、上述の優しくなさと考え合わせるに、受けの気持ちを奮い立たせてやりたかったのかな、というふうにも思える。そのあたり、もうちょっと言語化して説明があってもよかったかなあとも思う。

 あと回収できてないのは、攻めはいつからゲイなのか?という謎か。それと、職場のひとらは攻め受けがつきあってるのを知ってるのかどうか。攻め秘書は知ってるぽかったけど、その辺りあんまり説明がないし、受けの同僚も知ってるのか知らないのか微妙な描写だった。

2010年02月06日

DVD『生徒会長に忠告』第一話

 誰かのちょっと待ってなんて知らない~。
 オザケンはオザケンとか呼ばれるの嫌いらしいってことだけは覚えてる。

 『生徒会長に忠告』 のアニメ版。
 初めてBLアニメを購入した…見た…なんか、あたしには向いてないかも…や、BLアニメがニガテというよりは、クオリティ低すぎないか?と感じたと言った方が正確なのかな。
 声優さんは、声よりも話し方とか間とかに違和感があるなあ。場のつなぎも、むりに漫画通りだったり再構成したりモノローグ再現したり、というのがなんかうまくない。絵も雑だし動画も少ない気がする(これは外注だからってのも関係あるのかなあ。
 そんな感じで、お話も絵も声も、アニメとしてあんまし出来がよいようには思えなかったので、いまいちだった。あんまりアニメ見ないのでわかんないんだけど、セルDVDでも普通クオリティはこんなもんなんだろうか…そんなことないよなあ…。

2010年02月07日

いとう由貴『そして、裏切りの夜が始まる』

 女手一つで兄弟を育ててくれた母が亡くなり、某ちょう金持ち企業体の社長さんの子である異父兄弟の弟も事故で植物状態になってしまって、高校やめて働いてはみたけれどもう打つ手がないのです。
 そんな折、病院のテレビで弟の父の一人息子が亡くなったことを知ったのですが、血族で経営をつづけてる社長さんとしては、弟の存在を知れば後継者として欲しがるだろうに決まってるのです。なので受けは、弟のフリをして社長さんに訪ねに行き気に入られ、兄(ほんとは弟)の治療費を工面して貰おうという大胆な計画をたてるのですが云々。

 大胆な計画すぎて、物語の中のことながらハラハラした(笑。DNA検査までするし。
 なんでわざわざ弟のフリをするのか、単純に息子さんの治療費出してくださいじゃあダメなんか…と思ったけれど、ちゃんと入れ替わりが必要な理由は書かれてたしまあ納得もできたのでよかった。

 攻めは社長のかなり年下の義弟で受けと同じく愛人の子、一族ではへらへらしてると見られてるけど結構社長は重んじてて、受けが本物かどうか見極めさせ、その後目付役にさせる。攻めは受けの入れ替わりに気づいて、黙っててやるかわりに身体を好きにさせろ、とか言って、実は大きな計画がありまして。
 最後のところで一瞬、攻めの計画が黒すぎるのではとドキリとしたが、流石にあれは計画のうちではなかったのでよかった…。

 というわけで大筋はBLよりも入れ替わりのドキドキを楽しむ感じで、それも結構あたしは面白かった。なにしろこの入れ替わりはいつまで続くのか、いつ受けは自分に戻れるのか、ていうか最後どうすんのか、弟が目覚めるのか、受けはどうやってこのにっちもさっちもいかない状況から逃げるのか…とかいろいろ思ってたんだけど、意外でもあり順当でもあるラストだった。この作家、結末が大抵(たぶん無自覚に)容赦ないよね(笑。そういうところが好きです。

 BLとしては、これは実は意外にも攻めかわいそうもので、愛など知らない攻めが受けにほだされるという王道で、かなりあたし好みです(笑。王道ながら、受けが攻めにつくしまくって心を癒すというような王道ではなくて、受けが弟のことをすごく大事に思ってるのを見てイラついたり、受けの他愛ない手料理に執着したり、と、かわいそう度が高くてとってもいいです(いつもながらひどい感想だ。
 けどやっぱりそんな攻めが受けへの愛を自覚して受けに癒される、という部分まで読みたいわけで、この攻めは無自覚なままなので、ちょっと物足りない。ていうか受けの方でも、最後まで攻めへは反発と同情しかなくって、クロエ用語で言うところのエヴァ最終話系というか、え、あとページこれだけしかないのに、受けは攻めへの愛を自覚できんの?と焦っていたら、ほんとに同情で終わってしまったので、とっても物足りないのですよ!!
 二人とももうちょっと幸せにしてあげてほしかったし、後日談とか入れて欲しかったなあ。

2010年02月10日

絢谷りつこ『宵山に啼く恋し鳥』

 美術商のあととり×旅館の息子。
 昭和初期京都、縁あって受けの旅館に滞在した攻めとそんな関係になったのですが、欧州留学についてこいと言われてまして。でも省みるに、受けはよくできた双子の兄にくらべて不出来で足手まといで、病気の父のことや旅館のことで一人でがんばってる兄や家族をおいて、自分一人だけ好きに生きるわけにはいかないと反省したのです。
 攻めは気が向いたらおいでと言ってくれたけどそんなわけなので、結局攻めとは別れたきりだったのですが、その後兄が亡くなり、ある理由から受けは兄の身代わりとして生きることを決意。けど留学から戻った攻めがやってきて、受けは死んだことになってるので悲しんで、しばらく旅館に逗留したいとかゆうのです。

 『そして、裏切りの夜が始まる』に引き続いてか、これも兄弟入れ替わりものだったけれど、なんかいまいちだったなあ。
 昭和初期京都という舞台と、攻めがそこに居るのに名乗り出せないもどかしさ、というのは面白そうだなあとおもったんだけれど、どっちもいまいちだった感じ。
 京都描写はいいけれど、受け思考によりそった地の文では標準語なのに受けの発話が京都弁というのは違和感があった。
 受けの入れ替わりについては、期待したほど面白くなかった。受けは出来た人だった兄のふりをするとかいって、全然素のままっぽいし。まあ兄描写少ないからよくわかんないけど、攻めや他の人の前での受けとそれ以外での受けが全然かわんないから、なんだかなあという感じ。
 それに、入れ替わった理由が、一応設定されてはいるけれどなんで??という疑問がぬぐえない。金貸しにしたって、別に入れ替わりがなくっても別のごまかし方あっただろうに…。入れ替わってる理由に納得ができないので、入れ替わりのせいで攻めに気持ちを伝えられない切なさというのもあんまし感情移入できなかった。

 あと、受け兄の妻がすごいかわいそう…ていうか、受けが兄のふりをしていた間、ほんとに入れ替わりに気づかなかったのか?受けはどうせ身代わりがバレるしかないだろうし、この義姉の扱いどうすんだと思っていたら、結局あまりにおざなりなオチだったしひどすぎる…受けも作者も…。昔よりもこれからの方が、受けだけ幸せになっていいの?って感じなんだが…。
 攻めはあんまし見所はないかなあと思う。

2010年02月11日

天城れの『SM-スキモノ-』

 あたしには彼らの物語はたくさんある物語のうちの一つにみえてしまうけれど、当人にとっては自分の物語しかみえなくて当たり前なのだという当たり前のことを忘れてはならないと思うのですが、ぜんぶ共有は出来ないのも当たり前なのです。

 表題作は子持ちの雑用係×モデル事務所のトップモデル兼社長。
 受けが攻めをいじめてて、でも実は独占したいだけだったのです。それはいいけれど、あたしはやっぱり子持ちキャラはニガテだなあと思った。

 葬儀屋の息子シリーズが入ってた。これもイニシャルがSMらしい(笑。
 恋人?らしい男性の葬儀にきたお客のおじさん×葬儀屋の兄は、ちょっと最後のたねあかしがあっさりすぎだった。弟の話はたしかどっちか同人誌で読んだことあった気がする。どっちだっけ…愛人さんのほうかな?過去の話は切なかった。この兄弟のオマケ漫画が短いけどかわいくて面白かった。

 朴念仁で犬には優しい獣医の従兄弟がスキスキな少年の話は、攻めがダメでちょっと受けがかわいそう。
 娯楽に興味のない教授のところに人気俳優が転がり込んでくる話はベタだけど面白かった。
 しかしこの作家はやはりこういうシリアスものの方がいい気がした。画風作風のせいか、ギャグだと手抜きすぎに見えてしまう気がする。

2010年02月12日

青桐ナツ『flat』1~3

 無気力超マイペース高校生と、無口不器用なちいさい従兄弟と、その周辺の人々のお話。

 面白いのか面白くないのかよくわからん…けど既刊全部読んでしまった。のんびりゆるくていい感じではあるのだけれど、なぜそこまで評価高いのかはよくわからない。
 ちょっと描写がわかりづらいとこも多く、それが味になっているという感じでもないので、ちょっともったいない気がする。たとえば高校生母とか従兄弟母とか全般によくわかんない。従兄弟があんな感じなので、その母は放任主義なのかなあと最初は思ってたし。
 絵がすごく既視感があるのだが…なんだろう。明治カナ子と雁須磨子と何かを足して割った感じかなあ。

2010年02月13日

紅蓮ナオミ『社長はエロシック』

 表題作はとっても面白かった。
 元ホストの秘書×美人社長。
 1ページ目にある秘書の募集要項が、「攻として男性相手の×××が好き、得意な方。就業時、随時本番可能な方。云々」と、1コマ目から既に大変におかしい話だった。
 仕事としてしっかり考えて社長を抱く、というのがばかばかしく大変面白かった。ギャグがきっちりうまくハマってた。
 そして何がいいかって、受けが男らしいのがいい!後書きにもあったけれど、この作家は言われてみれば確かに受けがかわいらしいのが多かったなあ。でもこの作家はカッコイイ受けの方が絶対うまいと思う。
 しかしこのタイトルは…実在の病名を使ったとしてもまずかっただろうが、なんだか軽々しくてよくない気がする。

 保健室を(そういう意味での)休憩部屋にして儲けてる保険医×知らずに保健室に来てしまった生徒の話は、そこそこに面白かった。特に一話目は、受けが気骨があってよかった。でも保険医の金の亡者ぶりの印象が強いせいか、あまりラブな感じがしなかった…。

 海賊のコスプレをした、おかしな日本語を話す金髪碧眼ロシア人×何かのはずみで間違って舟にまぎれこんでしまった大学生?の話は、作者は気に入っているそうだがあたしはいまいちに感じた。攻めの船長が暴漢に掘られるのと、暴漢と船長と受けの3Pがあるのがなんかスゴかったが。

 作者紹介のところのコメントが、典型的な山羊座A型なので描いてるものとは真逆だったりします…というのが、ある意味それはそうだろうというか、そりゃあ普段からこんなテンションでは大変なことになってしまうでしょうよ、というか。

2010年02月15日

青山あると『オニぱんつ』

 絵もお話も下手すぎで、ちょっとダメだった。
 表紙はわりときれいな絵だと思ったのに…下品なオビをこらえて買ったのに…。

 表題作は俳優が陰陽師?にエッチな除霊をされる話。品がないだけの面白くないギャグが続き、しんどかった。その陰陽師過去編は唐突に真面目で重い話になってたけどこれもいまいちだった。
 特撮ものは、タイトルが立野真琴では…?これも面白くなく、キャラも好きになれなかった。

 しかしこの表題作の、鬼のパンツというモチーフでBLを描こうとした発想はやはりスゴイと思う(笑。

2010年02月17日

朱西美佐『暁の落花』

 日本大使館職員×日中ハーフのスパイ少年。
 旧正月の上海で、情報を得るための任務で攻めに近づいた受け。色仕掛けなんて初めてでしたがせめて素敵なひとでよかった…と思ってたら、情報が漏れたのか、攻めはすぐにいなくなってしまいました。数年後、日本を訪れ東大留学生に化けて任務につく受けは、攻めに再会。しかし実は攻めは公安の刑事で、受けとは敵対関係にありまして。攻めは受けの事情をうすうす感づきつつ、なんかこんなに他人が気になるの初めてで云々。

 なんかいまいち面白みに欠ける展開だったなあ。ありきたりというか。スパイ云々の事件にまつわる展開は、まあ恋愛がメインのBLでは従の物語だから、あまり期待しすぎてもいけないのかもしれないが、けどやっぱ凡庸だった。
 ていう主にあたる恋愛物語もありきたりで、敵対してる関係だけれど惹かれ合う二人、というくらいの印象しか残らなかった。
 キャラ自体も凡庸だった。受けはもっとかわいそうな感じのほうがよかったのではなかろうか。や、かわいそうな設定なんだけれど、あんましそれを活かすような語りができてなかったような感じだった。

2010年02月18日

鹿乃しうこ『Punch↑』3

 そういえば、たしか銀魂を読んでてだと思うんだけど、フルーツポンチとフルーツパンチって違うものなのか?と気になって調べたら、案の定同じものだった。単純にpunchだった。そして更に、ポンチ絵のポンチも同じpunchで、由来は明治期の舶来雑誌のタイトルだった。覚え書き。


 浮気性なゲイでダメ男なイケメンメガネ建築家×恋に不器用な未成年型枠工。
 浩太の初恋の人とか浩太記憶喪失とかそんなこんなな三巻。

 牧がアレなので、牧いじめ展開は大歓迎だし、このところの展開は牧が浩太の過去に嫉妬したり浩太に忘れられてしまったりで、正直すがすがしく牧ザマァ…なのかと思っていたのに、なんか…ちがう…。
 あれだ、あまりに牧がアレなので、牧が不幸になると、牧が浩太にそのストレスぶつけるから、結局牧ザマァというよりも浩太かわいそう展開になるんだ…!なんというダメ男×つくし受スパイラル…!!

 まあそれはそれとして、なんか今回収録分はほとんど本誌で読んでたような気がする。本仁戻めあてで本誌読んでたのかなあ。あと、浩太が記憶喪失のまま終わってるので、次が気になる。

 そして、そういえばなんでこの二人くっついたんだっけ…?と気になって、1、2巻を再読してしまった。正確には、既刊は実家においてきたので、買い直してしまった状態なのですが。
 …そうかー、浩太はつくづくだめんず好きなんだなあ…牧はほんとダメ人間だなあ…。

2010年02月19日

OOPARTS TOUR@Zepp tokyo その1

 高橋くん…おめでとう!スゴイね!スゴイよ!!
 あと、ジョニーはかわいいよ!ちょっとおかしいくらい!

 ということで、オーパーツツアーニ公演目いちきましたv

01.ダンスウィズゴッド
02.ビスケットハンマー
03.ノンフィクション
04.ユアオーダー
05.フォクシーズ
06.レモンドロップス
07.メロディー
08.キムディール
09.ロデオスターメイト
10.アイシンクアイキャン
11.ブルースドライブモンスター
12.ウィニングカムバック!
13.ライクアラブソング
14.ジョニーストロボ
15.ビヨンドザムーン
16.ライフサイズライフ
17.プライマービート
18.この世の果てまで
19.ノーサレンダー

EN
01.雨上がりに見た幻
02.ハイブリッドレインボウ

EN2
01.リトルバスターズ

 くわしくはあとで!

2010年02月20日

OOPARTS TOUR@Zepp tokyo その2

 なんかここんとこ本当に忙しくて、全休できる日がなかったせいか疲れがぜんぜんとれてない感じです…。なので今回のライブも、チケットはとったもののどうしようかなあと思ってたんですが、でも逆に行った方が元気出るかなあとも思ったので、無理していちきました。

 そんなわけで、ゆっくり行って、先に物販にも行ったのですが、最近どのTシャツ持ってるのかよくわかんなくなってきてしまって、三枚買ったけどもしかしたらだぶってるかもしれない…まあいいか!
 そして体力がないので、最後列付近でのんびり見てました。一番うしろは高くなってるので、逆にいつもよりステージがよく見えた。

 ダンスウィズゴッドから始まるのはやっぱり順当だね。
 ビスハンはいかにも二曲目って感じの曲だ(笑。
 ノンフィクションはやっぱりすごいいい曲だな!大好きだ。そして、既に恒例になったブレイクMC(笑)は、タクシーでボラれた話だった。これも恒例になった、この話はノンフィクションです、の後、映らないミラーを~からがなんかさわお絶好調だった(笑。恒例の流れがバッチリきまったからかな、と思った。

 ユアオーダーはいいね!ピロウズらしい曲だし好きだ。
 フォクシーズはやはりニルヴァーナ。
 レモンドロップスはイントロがライブバージョンだった。そして、ライトがレモン色なのはベタだった(笑。前から思ってたんだけど、Zeppってライティングが他より派手だよね。Aメロではソーダ色になってて、これも合ってると思った。夏っぽいね。
 メロディーは素直すぎるくらい素直な曲だ。
 キムディール!いいよねえ。やっぱりこの曲のウインドミルが一番カワイイ。
 そして、ロデオスターメイトは初聞き…イントロすごいイイのに、メロディはわりと普通…?ていうか、なんでシンちゃんが風船出してきたのかわかんなかったんだけど、ディズニーアニメの主題歌なのかこれ!

 アイシンク・アイキャンはもう常に最高だ!なんだかんだ言って、やっぱフリクリに使われてる曲はどれもスゴイ。
 ブルドラもいい!いつも思うんだが、この曲のアゥイエーは、アゥイエーマイベスト5に入ると思う!すごい気持ちいい!
 ウィニンはライブだとたぶん演奏時間1分くらいだと思う(笑。ミスキャストな三銃士でも、な歌詞がすごい好きだ。
 ライクアラブソングって、なんかすごいライブでよくやる曲だよね。個人的には、あんまりライブ向きだとは思わないのだけれど…。

 ジョニーストロボ!やっぱりこれはとってもいい。さわおの声がよくってたまらない。でも今日は、やさしい声のAメロとサビの声の落差は派手につけすぎだと思った…(笑、でもそんなさわおが好きだ!
 ビヨンドザムーンはやはりあまり好きではない。
 ライフサイズライフいいなあ、これカラオケで歌いたいなあ。
 プライマービートで終わりかと思った(笑。
 この世の果てまではやるとは思わなかった。
 ノーサレンダーはやはりグレイ。

 アンコール、雨上がりに見た幻はベタ…やっぱりいい曲だ。
 ハイブリやるとは思わなかったなー。
 ダブルアンコではまた、もうちょっとだけ遊んでやるよ、だっけ、みたいなこと言ってた。リトバスもやると思わなかったなー。

  MCは、さわおの高橋の演技を観た話しは、ああほんとにスポーツ観ない人なんだな…と思った。前にDVDの雑談で、QBKを知らなかった時にも思ったんだけど、さわおはきっと興味のない分野はほんとどうでもよい人なんじゃないかなあという気がする。PEEちゃんのスケルトン選手に会った話、シンちゃんのミッキーのマネと内緒の話も面白かった。

 ごく一部をのぞいて、アルバムオーパーツの曲がやっぱりいいなあと思った。
 あと、特に前半のセトリ的に、バックシートドッグが聞きたかったなあ。単に好きってのもあるんだけどね。
 最近の定番があんまし入らなかったなあという気もする。レジスター、プロポーズとか、レディバとか、ていうか最近の曲やってないよなあ。ウェイクアップの曲一曲もやってないし、マイフット、パイドからも一曲ずつ?
 あと、今回もアンセムぽいのはやんないだろうと思ってたら、ハイブリリトバス…!盛り上がるけど、好きだけど、なんか違う…!と、ついつい思ってしまった。別にあたしがぐだぐだ考えていたような裏はなかったんだなあ。というか、ポイズンロックンロールやらなかった…さびしい…。
 最近いつもそうみたいなんだけれど、たいていツアー前半は実験的なセトリをやって、後半では無難な感じにまとめてきてる感じなので、やっぱ今後もツアーはニ公演見ないとなあ、と思ったのでした。実験的なセトリは不完全燃焼なことも多いけど、やっぱ後から考えると面白いし、その不完全燃焼を払拭するためにも後半のセトリも見たいし。

 でも今回、東京ラストも見たかったし、チケも手に入れられそうではあったんで、でも疲れてるしどうしようかなあと思ってたんだけど、なんかDVDになるそうなので、じゃあ行かなくてもいいかな!と思うことにしました(笑

2010年02月21日

阿部潤『パパがも一度恋をした』

 ママが亡くなって引きこもってしまったパパの元に、ママが帰ってきましたオッサンの姿で。
 TSもの好きなので、これもTSものの一種…?と思って(笑、まあそれはさておき設定が面白そうだと思ったのですが、残念ながらいまひとつでした。
 なんか面白くない。オッサンとママが似てなさ過ぎるせいで、オッサンとママをダブらせる描写が、ぜんぜん説得力がないせいなんじゃないかなあ。勿論外見が似てないのは当たり前なんだけれど、しぐさとか表情とかだけはきっちり同じにしなきゃ意味ないし、この作者はそういう微妙な書き分けが出来るほど絵がうまくないみたいなので、設定が活かせてないんじゃないかなあ、という印象だった。

2010年02月22日

わたなべあじあ『ユウキュウノカナタ』

 わろた。
 ---
 251 :名無しさん@恐縮です:2010/02/21(日) 11:28:41 ID:Q85jiKaA0
 おまえら、プルシェンコが衰えたとか言ってるけど
 もし地球にフィギュアスケート星人が攻めてきて、向こうの大将と
 地球代表がフィギュアスケート一番勝負で対決し、負けたら植民地にされる
 という事態になったら、地球代表は絶対プルシェンコでないとイヤだろ?
 ライサでもいいのか?ライサに地球の命運を託せるのか?

 プルシェンコをけなしてるやつは地球規模で考えるんだ
 ---
 わはは。
 あと、ライサチェックは身長と髪の色のせいか桐ノ院圭っぽい。しかし王というより王子というかなんかそんな感じ。

 この作家はあまりコミクスを買ったことがなかったので、いまだにあまりよくわからない。こういうのも書く人だったのかな。あと、こないだ読んだコミクスよりも、絵がすごく誰かに似てる気がした。デッサンがちょっと不安だけれど、個性的なのか、誰かの影響が濃いせいなのか、あまり判断がつかない。

 表題作は、双子と隣人の同級生で、弟は同級生が好きだけど彼は兄とつきあってて、という。暗く重い話で、なんかこれは昔のJuneふうなのか、携帯小説ふうなのか…。
 フランス人軍人と旧居留地?の少年の話と、別件のダメっこ少年の話は、ちょっとファンタジーでよかった。
 そんな感じで、全体にそこそこ面白かった。

2010年02月23日

橘かおる『砂漠の鷹と暗殺者』

 旧版の感想はこちら

 文庫は買っていなかったのですが、書泉でペーパーつきだったので買ってしまいました。ら、ペーパー以外でも、旧版の内容にプラスして、小冊子の読み切りと書き下ろしを収録していたんですね。わーい。
 本編はあたしの中ではかなりお気に入りな作品なのですが、しかし後日談はちょっとイマイチだった。皇太子×その命を狙うアサシンという微妙な関係がせつな面白かったのに、後日談ではイケメンアラブ皇太子×愛され秘書見習い、に関係性が落着いてしまったからだろうなあ。
 あと、イラストがいまいちかも…旧版のに見慣れてしまったせいもあるかもしれないけど…。

2010年02月24日

阿仁谷ユイジ『男子迷路』

 オムニバス。
 彼女にフラれたノンケメガネ大学生が、自分に懸想してる同級生がもったいなくてきっぱり振れない話は、とにかくノンケひどい!→ ノンケを振った彼女視点の話は、この作家女の子書くの好きだよなあと思ったが、女の子の顔を書かない描写が面白かった→その兄は、自分に夢中になった男をすっぱり切り捨てるのが快感なイケメンバーテンというこれもド最低なゲイの話だが、自分と同じくらいモテモテのスタイリストを自分に夢中にさせて振ってやるぜ、と思っていたら…という王道な話で、面白かった→バーテンにからかわれた大学教務課員は、夜だけヅラかぶって遊んでいるっていうのはいいけれど、ヅラが不思議すぎて…→その双子の兄の予備校講師の話は、講師の彼氏の受けっこがアホすぎてつらい。でも元生徒に手を出した兄も悪い…→その受けっこがコナかけた美少年は、攻めだったのが予想通りでベタでよかった(笑。でもヅラには本気、という部分というか、それまでの恋愛との違いをもっときっちり書いて欲しかったなあ。

 全体的には結構面白かった。しかし前から思ってるんだが、この作者は身も蓋もない恋愛というか、夢のない話はあざとくっていまいちな気がするし、もっとラブな話を書いてみてほしいなあと思う。あざとい狙い方しなくっても、普通にラブラブな中でも個性ある話を書ける作家さんだと思うので。

2010年02月26日

伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』

 最近BLと仕事用のテクストしか読んでなくって、その他の本のつんどくがものすごいたまってしまった…。

 短編集。表題作が映画化されたので宣伝を見て、売れないバンドの曲が時間を超えて奇蹟を起こす、というロマンチックな設定に惹かれて読んでみた。
 表題作は…そのまんまじゃないか!としか言えなかった。ギミックもありきたりだし、描写もまんまだし。これ長編映画にしたらすごい冗長であっけない話になんないか。売れないバンドはちょっとピロウズを連想してしまったが(笑。
 そして他の作品も、軒並み凡作だなあという印象だった。この作家はギミックにたよって書くタイプなのかと思うんだけど、それがどれもありきたりというか凡庸な感じだった。文章はうまくないし、キャラクターもナルシスティックな印象もあって、あまり魅力を感じない。
 ただ、最後の「ポテチ」はなぜか好みだった。これもベタで、他の三作品とどう違うのかと聞かれてもうまく答えられないんだけど。野球選手と変わり者の空き巣の話。空き巣の不思議ちゃんキャラが鼻につかず、ギミックも平凡ではあるけれど、結末の熱さが好みだったんだと思う。
 なんだろうね、やっぱり全体的にはふつうだなあという印象なので、面白いかどうかというより、好みかどうかの問題なのかな、と思った。

2010年02月27日

不破慎理『マーキナ・アンゲルス』

 幼い頃なついていた知り合いのお兄ちゃんが、ずっと一緒にいてくれるとゆってたのに突然自分を見捨てて海外に行ってしまいまして、数年後再開したら、お兄ちゃんはマーキナという義体?技術を全身にほどこす、アンゲルスという危険な施術を行っていたのでした。

 あたしの好きなSFBLだったのだけれど、いまいちだったなあ。
 SF設定がベタすぎて魅力がないのかな。お話も、設定で出オチというか、展開が丸見えだし。キャラも特に印象に残らなかったし。ベタでもいいっていうかベタ設定・展開は好きなんだけれど、もう少しオリジナリティやキャラの魅力でひっぱってほしかった。

2010年02月28日

高尾理一『恋するバンビーノ』

 あれ…え、どうして…萌えなかったの…?
 高尾理一で、タイトルからも明らかにコメディ路線の高尾理一で、しかもイラストが大和名瀬!こんな萌えが確約されたコンボで、どうして萌えられなかったのか…。

 高校生でクールなイケメンでモテモテだと思われているけれど実は童貞、の主人公。エスプレッソに惚れてバイトをはじめたカフェの美人店長がゲイだと知って、気になって仕方がありません。

 なんだろうーこの残念っぷりは…。
 キャラ設定があまいのかなあ。外面はイケメンモテ男、実はオクテというのはとてもいいと思うんだけれど、なんかいまいち性格がわからんし、魅力がない。大げさになってくモテ男レジェンドにおののきつつ、童貞だとバレるのこわさにそれを助長したりと外面はクールぶって、という矮小さが、かっこよくないのはいいけれどあんまり面白い感じで語られてもいなかった。そんな経緯から感情が顔に出にくい、けど内面ではあたふた、というのも描写がうまくなくってもったいない感じだったかな。店長は主人公の気持ちに全然気づかずに惹かれつつ、でもこんな年下のイケメンモテ男だし自分みたいなおじさんなんて…と悩む、のはベタながら面白いと思うんだけれど…。主人公も店長も、設定はおおむねいいはずなのに、描写がしっくりきてなかった感じ。

 お話も全体的に地味で、山場にもかけるし、これまた描写がいまいちなのであんまり面白くない。主人公に惚れてるクラスメイトが店にいりびたって、主人公も店長もイライラしてるあたりが長くって、読者もイライラしちゃうんだろうな。

 そんなこんなで、高尾理一はコメディ得意な作家だと思うんだけれど、今回はなんだかからまわってしまっていた感じ。素材はいいはずなのに、せっかく大和名瀬の挿絵なのに、ああぁ~もったいない~!!!

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