« 2008年05月 | メイン | 2008年07月 »

2008年06月01日

笹原智恵『椎名教授の異常な愛情』

 新人作家さんでしょうか。
 単位をたてにされて教授のとこで人体実験、恋愛がはじまりやすいドジっこ体質になる薬をのまされた大学生と、それを気に入ってる教授。

 設定はそうわるくないと思うのだが…。
 絵はきれいでかわいく、お話や展開にも目立った難点はないのに、しかしすごく面白くない…。なんか、あきらかな難点のある漫画よりも、いっそうしんどいなあ…。
 とりあえず、難点っぽいとこといえば、キャラなのかなあ。受けにも攻めにも全然感情移入できず、かといって虚構的キャラとしての魅力も感じられないのは、とても困る。あたしは破天荒な攻めとか好きなほうなんだけど、この教授はマッドサイエンティストみたいな設定で、受けにちょっとへんな愛情表現をする、という設定だけ見ればとても好みなのだが、しかし全然好きになれなかった…。なんか、設定が先走ってるような印象もある。
 表題作以外の、パティシエにねらわれまくりの天然メガネの話とかも、なんかとくにキャラが攻め受けともにいまひとつだったかもしれない。

2008年06月05日

『New Animal』

 あまりに忙しくてなんだかもう。とほほ。
 ご無沙汰いたしました。

 日にちの感覚がなくなっていたので、27日の夜あわててタワレコにいちきました。
 ジャケ写があれ?さわお?ちがいますよね?でもさわお?え?とか思ってて感想書くのが遅くなった、というのはうそです。

 #1「New Animal」
 このPEEちゃんのへんてこなイントロといったら。
 そしてその後のシンちゃんが合流しての、いかにもピロウズ的なカコイイイントロといったら。
 そして、2番からはキイあげっぱなしのとことか。
 ああもう、だからピロウズなんだよ!って感じだ!
 (ピロウズ=売れない、メジャーじゃない、でも大好き、でも時々はずされる、エトセトラ)
 で、メロディはいいんだけど歌詞が弱いというか印象にあまり残らない。あんまり特徴がない内容だという気がする。タイトルがいまいち活きてないというか、新しい生き物?っぽさがもっと欲しい感じ。
 #2「Finger post of magic」
 正直これはちょっと、ついていけない。なんだろう…何風なんだろう…。
 #3「Mr.Droopy」
 Droopy…たれさがる、らしい。
 そんなにぐっとくる曲ではないけれど、しかし英詩曲がだめだったことはない。

2008年06月06日

フジミ/六月祭に参加します。

 フジミオンリーイベント「六月祭」にサークル参加します。遊びに来ていただけるとうれしいですv

 サークル名:マヨイガ
 サークル責任者:木島クロエ
 発行物:
『守村さんの奇妙な冒険』(A5オンデマンド印刷/36P)
 パラレルコメディ小説。
 ―守村さんは今にもつぶれそうなフジミの起死回生の手段としてアマオケコンクールにでようと考えたが、フジミには指揮者がいなかった。やさぐれていた守村さんの前に、超天才指揮者でM響サブコンの桐ノ院圭が現れるが……
 ジョジョネタが多いですが、ジョジョをご存じではなくてもお読みいただけると思います。
『(タイトル未定)』(A5コピー/P数未定)
 「ストレンジャーインパラダイス」漫画つきSS。アリアの頃の感傷的なお話です。
 そのほか、相方棘草茉莉さんにも小説を書いていただく予定ですv

守村さん

やれやれだわ。

 あれ?三部ジョセフのモデルはインディ・ジョーンズで、四部ジョセフのモデルがジョージ・ルーカスなんでしたっけ?違った?なんであんなにそっくりなの?むしろジョージ・ルーカスがジョセフになったの?

 神仙横町に越してきてから、魔法学校への通学がきんとうんになったので、電車で本を読む時間がなくなってしまいました。仕事で読む本もすごい増えたので、BLを読む時間がないのです…酸欠気味です。
 相変わらず忙しいのですが、今日新たなお仕事をもらいました。二足目というか半足目くらいのわらじのほうの。締め切りが近いし、さらに大変になってしまいましたが、やはりうれしいものです。
(あたしどんどん電波化してないです?

 ところでタブレット、結局intuos3を買いました。ワイド画面用の…すごい使いづらいというか、領域広すぎ…そのうちなれると思うけど。
 あたらしいPCはフォルダ構成きれいにして、ウイルスふまないようにして、つかわないソフトはいれないようにして、整理整頓してつかおう!…と、いつも最初だけは思います。あたらしいノートにいれたアプリはいまのところ、一太郎、Firefox、FFFtp、Avast、Lhaca、Lhaplus、 Terapad。あとタブレットのドライバと付属のPainterEssentials3、PhotoshopElements5。既にかなり入れてしまった…。くやしい。

 ところであたしは村上隆が大嫌いです。
 しかし、「嫌い」だとは言えますが、「芸術ではない」とは言えるのかどうか、言えないような気がします。でも言いたい。あれが芸術ではないのだと言えるロジックを考えたいのです。

 というわけでいそがしいのです。なんか一週間くらいで本つくった。そしてあと一週間でもう一冊つくる。クロエはやればできる子(自己暗示。

2008年06月08日

那州雪絵『魔法使いの娘』6

 無山に裏切られて怒り狂う小八汰を初音が式にする話とかそのあたり。
 小八汰編は、ヤクザみたいな神主の息子とか、こやたを携帯に封じる話とか、とってもツボ。
 兵吾は初音がすきなのか?
 こんなに続くとは思ってなかったシリーズだけれど、失速しないどころかさらに面白くなってきてると思う。今後も楽しみv

2008年06月10日

黄金聖闘士について。

 忙しいのでメモから。
 マヨイガが更新できないと淋しくて仕方がないのですが、あまりに忙しくてもうにっちもさっちもいきません。
 仕事もたいがいいそがしいですが、そこに修羅場を投入したので、ぜんぶあたしがわるいんです。それでも最後の機会なので、もう一冊…意地でもつくる!マリィさん、道連れにしてごめんなさいぃ。

 そのマリィさんといえば、星矢の二次創作では黄金聖闘士の存在感がスゴイというか、むしろ主人公たちはどっかにおいといて黄金だけに萌えているひとがおおくてね、とか話してたときに、つまり黄金=五部の暗殺チームのようなものか、と問われたことがあった。と思う。
 それで考えてたのだが、むしろ青銅たち=ジョルノで黄金たち=ブチャラティという感じかと思った。黄金は人気があるだけではなく、主役どっちだったっけ?となるくらいの凄みがあるのだ。暗チはむしろスペクターか。スペクター萌えのひとも多いようだし。あたしはラダマンティスは好きだが、冥界編の途中でコミクス読むのをやめちゃったので、あとの人らはよく知らない。

 ていうか、それでなんで星矢を途中で読むのやめたのかやっと思い出したのですよ。
 冥界十二宮編で、主人公たる青銅が全然出てこないのがスゴイというか、そこで大活躍な黄金のようすはやっぱり五部ラスト近辺のブチャラティの活躍っぷりによく似てるのだが、冥界行のあたりの強烈展開のあと、青銅達が主役に戻ってきたときのあんまりの地味さに、ああぁやっぱ最終的には青銅が闘うんだよな、けどアレの後じゃあもう、ちょう地味だな…と、急速に興ざめてしまった、のだったような気がするのです。うん。

 そうしてマリィさんには星矢もののうつくしいおじょうさんがたをご紹介いただいたのだが、ほんとにかわいいおじょうさんたちで驚いた、というのもあるのだけれど、それよりなにより…ジャンルにびっくりしました…星矢ジャンルの多様っぷりにはほんとにしゃっぽを脱ぐ思いです。

2008年06月11日

日高ショーコ『知らない顔』

 しかし漫画を読まないと酸欠になってしまうのですよ。

 しっかし日高ショーコマジヤッベ。
 なんてヤバい作家なんだ。
 
 卓球の天才と幼なじみの微妙な関係な表題作は、最終話だけ雑誌で読んでいまいちに思ってたのだが、高校時代からよむとそれなりに面白い。それなりに、なのは一途不器用な受けは面白いものの、その才能とかにコンプ感じる攻めがいまいちというか、受けへの気持ちが見えづらいせいだろう。あたし好みな感じ悪いノンケ(っぽい)攻めのわりにいまいち萌えないので、ちょっと消化不良な感じ。受けラブラブな後日談とかほしかった。
 ていうかこの攻めが知り合いのアレなこににているのも個人的に微妙だったというのもあるのかも、と思ったり。

 不細工特集掲載の短編は、もと野球部のゴツいブサ系→イケメン美容師×ブサ専の美人襲い受けで、とってもよろしかった!
 年下サド歯科医×くたびれリーマンもとってもよい!
 この二作は申し分なくあたし好みで、マジヤッベという感じ。

 というわけでそこそこの表題作もあとのちょう気に入った二作も、後日談が読みたいぃ!という感じだったので、読み切りよりも連載ものが読みたいなあと思った。

2008年06月13日

「眼鏡人伝」その7

 もう完結しないと思いました?
 あたしもちょっとそう思いました。
 その1へは↓のリンク中央からどうぞ。

 マヨイガプレゼンツ、
 おお振り×フジミ×医龍、そして中島敦。
 「眼鏡人伝」その7

 九ヶ月の間、花井はこの研修医の許に入院した。その間いかなる治療を受けたものやら、そもそも健康な高校生をどうやって入院させたものやら、それは誰にも判らぬ。九ヶ月たって明真を出て来た時、人々は花井の顔付の変ったのに驚いた。以前のバリモテステキメガネはどこかに影をひそめ、なんの特徴も無い、ごく一般的な高校生のごとく野球部員のごとき容貌に変っている。久しぶりに旧師の守村を訪ねた時、しかし、守村はこの顔付を一見すると感嘆して叫んだ。「これでこそ初めてステキメガネだ。僕なんか、足下にも及ばない」と。

 西浦高校は、天下一のステキメガネとなって戻って来た花井を迎えて、やがて眼前に示されるに違いないめくるめくメガネワールドへの期待に湧返った。ところが花井は一向にその要望に応えようとしない。いや、メガネさえ絶えてかけようとしない。明真に行く時に携えて行った特注のメガネもどこかへ棄てて来た様子である。そのわけを訊ねた沖に答えて、花井はあっさり言った。
「そんなことより、練習始めるぞ」
 なるほどと、至極物分りのいい西浦の部員達はすぐに合点した。メガネをかけざるステキメガネは彼等の誇りとなった。花井がメガネをかけなければかけないほど、彼の魅力の評判はいよいよ喧伝された。


<<<前へ 「眼鏡人伝」 >>>次へ

2008年06月15日

雨の歌、だったん人の踊り。

 久々に「飛びてェ~!」って感じでした…。あー、わー。うー。素数を数えるんだ!

 明日、もとい、今日はフジミオンリーイベント「六月祭」にサークル参加します。最後の六月祭だそうで、ちょっと気持ちの整理がぜんぜん追いついていませんが、だからこそ参加したいと思いましたし、今でもそう思っています。本は二冊つくりました。うち一冊は、半分以上相方に書いてもらいましたが…(笑
 BGMにしてたので、雨の歌がずっとまわってます。ブラームスなんてすきじゃなかったのに、って前にも書いたっけ。ほんとこの曲にかんしては、守村さんが弾いている、と想像することで好きになったようなかんじです。守村さんというか、あたしの理想の守村さんが凛として弾いてるとよいと思います。歌いたいので歌詞があったらいいのにと思うけど、歌詞ついたらついたでだいなしなんだろうなあとも思う。
 だったん人の踊りも交互にまわってます。だったん人というとクロエ的にはいつつめの主題なんですが、一番有名なのはトニー・ベネットのうたってるふたつめのテーマなんでしょうね。どっちもいいよね。

 ごらんのとおり、精神状態はカオスです。部屋もカオスです。まあそんなもんです。

六月祭。

 に、いちきました。
 最初で最後のサークル参加です。なんとか本は二種類作りました。
 オフセの本は、表紙データの解像度がひくくて残念でした…ウェブ用に描いた絵なので仕方ないんですが。内容はまたあたしの好きなダブルパロディですが、あの少ない時間では頑張ったほうかと自分では思っています(笑。
 コピー本は、表紙はもうちょっと陰影はっきりさせたかったんだけど、時間がなくて無理でした。こんなかんじ。

 祭り全体では、以前よりもサークル数が少なくなってた気がしましたが、懐かしい雰囲気はそのままだったようにも思います。
 例によって、本も売り子さんもマリィさんにお付き合いいただきました。ありがとう!

 しかし参加を決めてから、祭りの後にいたるまで、あたしは妙にアンビバレントな気分をもてあましているかんじです。なんでかなあと考えていたのですが、どうもあたしは六月祭については終わってしまったという実感がなくって、なのになぜかフジミそのものは終わってしまったかのような気持ちになってるみたいなのです。逆なのにね。
 いずれにしても、ひとくぎり、という感じです。サークル参加させてもらえてよかったのだろうなあと思います。

2008年06月17日

新也美樹『うちのダーリン外国人』

 何日もBLを読まずにいると脳がストライキをおこすのです。 

 あたしは何を言っているんだ。

 オタクな友人がアキバにいりびたってるのに飽きて、ひとりで浅草をめざし出かけた英国人旅行者。道に迷って日本人に必死で話しかけるも、友人がいたずらで教え込んだ日本語はプロポーズの言葉でした。突然外国人からプロポーズされた受けっこは、受けっこ精神でそれを受け入れて自分ちに暫定・攻めの旅行者を連れ帰るとそこは超広い日本家屋で。

 なんかいろんな意味でしょうもないな(笑。
 超ぼっちゃんなのに英語話せない受けはどうか。二人で翻訳機つかって会話してんのはどうか。
 まあそのあたりはいいんだけど、なんだか微妙にカタルシスがたりないというか、不満がのこった感じ。なんだろうね。何が足りないのか。はっちゃけか、ラブラブか。両方かもという気がする。

2008年06月18日

門地かおり『告白の言葉のない国』

 ひさびさにブックオフに行ったので絶版本をこうた。

 表題作は、うーん、砂漠のキャラバンのご主人さまとわけあって仲良い奴隷と、わけあってその奴隷をゆずりうける男とか。なんかCPが不明瞭で、わかりづらかった。ほかの作品も話がわかりづらかったり、CP未満というかメインCPがわからなかったりして、しかしだからといって話やキャラにそれを乗り越える訴求力があるようにも感じなくて、いまひとつという印象だった。
 しかし昔の漫画っぽい雰囲気が好きだ。

 『言葉ノ魔術』もいっしょに買ったのだが、これは…!にぶいあたしにもさすがにわかったぞ!!三井×小暮ですね?

2008年06月19日

水原とほる『悲しみの涙はいらない』

 電車の中で、某リブレコミックスをカバーもかけずに堂々とご覧になってるごく普通のオサレ系女子を見ました。メイクとかもふつうにオサレ系のひとだったので、もしかしてBLのこと全然しらなくて、BLがはずいとかすら思わないのかな、とかいろいろかんぐってしまった。
 なんにせよ女性専用車両ってこわいな!

 義父の会社が失敗して実母は逃げ、義父の慰み者にされたあげく借金とりに売り飛ばされた受け。イケメンで怖そうな元締めは、子供のお前が借金かえせと受けに男娼をさせるが、結局引き取って学校にまでいかせてくれるのです。借金のカタ的に抱かれますが、そこに心はなくって受けはつらくなってきまして云々。

 攻めは…空白というか、よくわからん。鬼畜なのはいいけど、わからなすぎ。

 不幸な境遇をかこつのではなく淡々と受け入れて、男娼にされてもいいように抱かれても親友と引き裂かれても、赤の他人である自分の面倒を見て進学までさせてくれる攻めに感謝している受けは、キャラ的にあたし好みである。現実だったら自分をかわいそうがっちゃう精神状態になっても当たり前だと思うけど、そんな状態フィクションでまで読みたくないし。それに、虚構なのだから無駄に自制きいててもいいと思うし。けどいきすぎて、卑屈になっちゃったり、攻めの内心がぜんぜん見えなくなっちゃったりすんのはちょっとしんどくて、だから最初のあたりはよかったけど後半ちょっといきすぎた感があった。

 そんなわけで、後半は事件も内面も展開がお手軽であっけにとられ、忙しかったのもあってちょっとよみさしてたりした。前半はなかなかおもしろかったのだけれど…。

 あと、挿絵がひどい。

2008年06月20日

榊花月『秘書が花嫁』

 最近身の周りにツンデレが多くて疲れる。しかしツンデレだ、と思ってしまえばちょっと気が楽になるので、他者の記号化の危険性をわかった上で、でもそう思ってしまうのが得策だと思う。

 タイトルが潔いクセして内容は思い切りが悪いというか、正直わりかしグダグダ。
 何だ花嫁って。ブライダルサロンが舞台で、受けが花嫁の身代わりするだけじゃんか…いや、するだけってのも変か。でもその二点のポイントがお話にぜんぜん活きてないんだよね。だからお話全体をみたときに、タイトルにも違和感があるのだと思う。

 攻めは飄々としたイケメン社長で、女遊びもしょっちゅうで、真面目堅物と言われてる受け秘書は、そんな社長にちょっと心がいたみつつお世話してる感じ。そんなある日、大手ホテルグループが会社を買収しようとして云々。

 受けが堅物っていわれてて自分はつまらない人間だと思ってへこむのはいいんだが、しかし堅物秘書ならぴしっとしててほしい。敵対的買収にたいするお色気作戦、なんだあれは!それでどうにかなると思ったのか!しかしそれに乗る敵のアテウマ社長もどうかと思う!っていうか、仕事っぷりはみんなあんまりなので、それも萎える…。
 アテウマ社長はアテウマっていうか予備(笑)の攻めなら、もうちょっと魅力的に書いて受けが心ゆれてくれないと、ただの脇キャラじゃないか。ほんとただのアテウマなだけで攻めにやられちゃってちょうカッコワルイし、表紙絵に入ってるのも無駄な感じ。
 ていうか、攻めも全然魅力ないしなあ。仕事ができるようにも感じられなかったし、そもそもなんで受けを好きになったのか、受けじゃないけど態度からは全然わからなかったよ。

 なんかキャラもそれぞれにいまいちで、そういえばブライダルサロンでしたねって感じで、展開もあまり練られてなくて、もうちょっと全体の構成を考えてほしいなあと思った。
 あと、「相手は首をちょっと目を細めた」という脱字はしばらく考えてしまった。

---
 もきー。クソ忙しい中時間つくって読んだ本がいまいちだとすごく腹立たしい。
 しかし疲れてるので、木原音瀬とか読むだけの体力は残っていないのです。フラジールもナウヒアも積んでるよ。
 あーもう、ライトで楽に読めて面白いBLに出会いたいのよ。

2008年06月21日

須貝あや『男家!!』

 BLじゃなかったのね…って、毎回確かめもせずビーズログコミックスを買うあたしが悪いのか。

 おとこけではなくだんけだそうです。ありがとうとかかっているのかいないのか。
 男七人兄弟、上から長男系っていうか長男のリーマン、元ヤンの少女漫画家兼主夫、いつものほほん大学生、寡黙で無愛想な高校生、ちょっとおっとりな中学生=ほぼ視点人物、元気な小学生、まだまだちっちゃい末弟。

 それぞれにキャラがたってて、ほほえましくってよい。
 特に次男とか四男とかおいしいキャラだ。
 長男はほんのちょっとだけど独善的な物言いをする役回りが多くて、ちょっとかわいそう。でもみんな長男をしたってるので、大丈夫。

2008年06月22日

すずはら篠『君は白き薔薇のよう』

 構成を伊吹巡という作家さんがしているらしいのです…ちょっと関係性とか事情がよくわからないのですが。

 短編集。
 表題作はレトロな外国もの、庭師×坊ちゃん。
 学校出たのにぷらぷらしてばかりいるなとか受けをなじりつつ、しかし仕事を手伝おうとするとお前にはまだ無理だ、とか言ってくる受け兄は、矛盾してるというか、いったい受けにどうさせたいのよひどいなあと思ったが、戦争が近付いてるという状況とかわかってくるにつれ、アレ?もしかして兄はかわいい弟を家にとじこめときたいのか?とか妄想がひろがりまくって萌えてしまったのだが、それは本編と全然関係ないただの妄想なのでした。
 本編CPは攻めが徴兵されて戦争にいったり、あまりにベタすぎて可もなく不可もなく。

 あとは美人関西弁二胡奏者受けとか、ツンデレメガネ上司受けとか、いじわる美人ショップ店員×引っ込み思案な喫茶店店員とか。

 亡くなった姉の夫(+息子)×弟の話を読んで思ったのだが、あたしはどうも子供が出てくるBLはニガテである。子供までつくったパートナーと、今の彼氏と、どっちが大事なのよ、とかついつい考えてしまうからだ。元パートナーのほうが大事とか同じくらい、とかだったら、いくら元パートナーが故人だろうとそれは萎えるし、しかしかといって元パートナーより現彼氏のほうが大事とか、さらには元パートナーとはわけありで一緒になったのでした、とかいう事情が出てきても悲しい。つまりどうしようもなくなってしまう設定が多いのだと思う。
 あ、でも、第三者の子供(兄弟の忘れ形見をかわりに育ててるとか)だったら全然オッケーというか大好きです(笑

2008年06月23日

川端康成『伊豆の踊子』

“文豪の名作”ד人気漫画家”! 川端康成『伊豆の踊子』の表紙カバーを、荒木飛呂彦先生が手掛ける![@JOJOさん]

ちょwwwおまwwwwwwwwwwwwww




…踊り子持ってなくってよかった。

↓画像が見やすいですよ。

荒木飛呂彦先生、川端康成「伊豆の踊子」の表紙を手掛ける![痛いニュースさん]

2008年06月24日

今市子『B級グルメ倶楽部』3

 すでに「B級グルメ」はあまり関係がなくなってることにやっと気づいた。時々思い出したようにカレーパンとか出てくるが…。

 鬼塚先輩の浮気?話はちょっとしんどいというか、先輩のヘタレ具合がいつも以上なところとか、いろいろ微妙な感じ。よく考えると、吉野の見合い話関連もイタい気もする。でもまあ、吉野がふりまわされて耐える話が多い気がするので、先輩がふりまさわれてるとこは面白かった。あと、どう見ても受けっこだと思ってた先輩弟が攻めだったのはびっくりした。

2008年06月25日

衝動買いのガイドライン。

 ヨハネスブルグ改変。

・シャツで8千円なら大丈夫だろうと思っていたら同じような型で2着を買っていた
・入口から1つめのラックでワンピに一目ぼれしてしまった
・イヤな予感がしたので振り向いてみるとちょうかわゆいベルトが転がっていた
・カードでスカートを買った、というか思い切った後から新手のスカートとかを発見する
・ウインドウのマネキンに魅了され、服も「アクセも」全部ほしくなった
・駅からショッピングセンターまでの10mの間にかわゆいサンダルを発見した。
・女性の1/3が衝動買い経験者。しかも高額商品ほど魅惑的という物理法則から「衝動買いほど高額」
・「そんな危険なわけがない」といって入って行った買い物客が5分後ショップの袋を持って戻ってきた
・「お金を持たなければ買えるわけがない」と手ぶらで出て行った買い物客が靴と服をカードで買い下着も買ってきた
・中心駅から半径200mは衝動買いする確率が150%。一着買ってまた買う確率が50%の意味
・某ショップにおける衝動買いによる買い物客は1日平均120人、うち約20人が複数点購入者。

 またやってしまった。くそう。
 スカートを探してたはずなのにいつのまにかワンピを買っていた。なにをゆってるのかわからないとおもうがあたしも(略

2008年06月26日

『PIED PIPER』

 予備知識ゼロでいきますよ。

 #01「Pied Piper」バンド間違えたかと思った。また全然いままでにない感じでよいね!!
 #02「New Animal」ここに入るのかー。前にも書いたようにあまりビジョンの見えにくい曲という気がするけれど、流れの中ではありかな、と。
 #03「No Surrender」わーまたへんなイントロ!!…、ちょ、そのバックボーカルというかコーラスはありなの!!?ノーサレンダー??
 #04「Last Holiday」…言ってもいいですか?なんかダサめの曲多くないです???なんかサビミスチルっぽい(ミスチルがださいということではない、本当に。しかしミスチルといえばむしろサレンダーか。
 #05「Tokyo Zombie(The Knock Came At Dead Of Night)」ここでそうくるか。
 #06「Across The Metropolis」ああ、この曲はこのアルバムにあってるっていうか必要だなあ。
 #07「Purple Apple」わーまたそういう…!!でも英詩だから大丈夫!
 #08「Tokyo Bambi」ここにはいるとしっくり来すぎてかえって微妙。
 #09「Ladybird Girl」ここでレディバかー。なんかすっごいロックな気がしてくる。
 #10「That's A Wonderful World(Song For Hermit)」えーまたそういう…!ナイアガラトライアングル…?
 #11「Poison Rock'n'roll」またイントロがへん!英詩はいいね!!

 洋楽ぽさと、80年代Jロック、とか、そんな印象なのだが…なんか…あたしはこのアルバムを好きになれるんだろうか?????久々に不安。グッドドリームス以上に不安。難易度高杉。

僕の変な歌知ってるだろ?

 しかしパイドパイパーとポイズンロックンロールは段違いによすぎる。とくにポイズンロックンロール。スゴイ。"I'd like to play with people besides that yes, That's you! I'll do a rock'n roll!" スゴイ、スゴイ!

2008年06月29日

杉浦志保『SILVER DIAMOND』14

 買いそびれるところでした。危なかった。

 今回はとくに展開がゆっくりだった気がした。一般語彙にかっこをつけて固有名詞のようにつかうのも多かった気がした。どっちもこの作品の特徴だとは思うのだけど。
 死なない生き物の話で、なんで千草に焦点あてなかったんだろう?あと千草が妖芽ってのは本当なのかも?とも思った。
 そろそろ佳境なんだろうなあ。どうなるんだろう?ハッピーエンドではあるだろうけど、千草や王子はどう折り合いをつけるのだろうか。

楽田トリノ『愛なんて食えるかよ』

 調理師をめざす専門生×兄貴の元彼。
 母校の教員になった受けに、専門学校の勉強のことでいろいろたすけてもらいつつ、弁当の差し入れとか。しかし卒業生が制服着てくるとか…なんか違和感というか。兄の面影に二の足を踏む攻めの青い感じはいいんだけど、なんかカタルシスが足りないというか、タイトルにもある食というモチーフとはうまくからめられていない気もするし、なんかこう軸がぶれる感じ。
 兄×音楽教師は鬼畜音楽教師にあまり魅力を感じられなかった。
 独占欲の強いモテ男とメガネの地味男の短編はちょっとよかった。

 しかし全般に、みょうに頭に入って来にくいというか…あまり好みではなかったのかもしれない。あと、絵がちょっと古い感じ。

2008年06月30日

神江真凪『First Love』

 えーとネタバレ多めです。

 冷静に見てみるとこの作家は名前が暴走族みたいだ。

 高校時代の同級生、モデル×高校教師。高校時代にそういう仲になったものの、攻めの裏切りによって離れ、モデルの仕事の都合で再会。

 攻めの裏切りというのは、勘違いだったの☆オチが多いと思うんだけど、この話は勘違いではなかった上に、攻めのあんまりにも軽い気持ちによる裏切りだったというあたりが、…なんというか、ものすごくダメ攻め!なんか前作『青空の下で抱きしめたい』もマダオ攻めだったよね!この作家はそういうカラーの方なんですかね…!
 で、ふたたび付き合うことになったあとの後編でも、この攻めは自分の気持ちばっかりになっていかんなくマダオぶりを発揮していて、もうとにかくダメなのです。

 お話にかんしては、まあそういう展開なので、勘違いだったの☆オチなお話よりは、よくもわるくも身も蓋もない感じ。あと、前編では裏切られた傷がいまだ癒えずにかたくなだった受けが、後編ではすっきりした男前というか素直な男前という感じで、ちょっとキャラがきっちり統一されてないような印象もある。攻めも前編でのあっけらかんとした感じと、後編でのいっぱいいっぱいぶりがなんかいまいちつながりにくい。まあ、前編は受け視点で、後編は攻め視点なので、多少のキャラの違いは出てくるとは思うんだけど、なんかそれにしてもしっくりこないなあという感じだった。

 しかし全体的には、BLとしてよくまとまってるような印象だし、悪くないなあと思った。

高井戸あけみ『好きになったら10まで数えろ』

 高井戸あけみはいいなあ。このタイトルもいい。

 表題作、友人と同居中のイケメンメガネ医大生×お隣さんリーマン。リーマンは同僚との微妙な関係もあってセクシャリティに迷い中で悩み夢遊病気味。雨の日に医大生を家に入れたらゲイでして。
 攻めの加賀美がどこかで見たような…でも高井戸あけみってどこかでみたような顔多いし…でも名前にも覚えがあるし…と思ってたら、ああ!『プリンスチャーミング』のちょういい感じだったアテウマか!ていうかこのあとがき…ほんとは加賀美がプリチャで攻めの予定だったんですか…!どうりでアテウマにしてもいい感じすぎたと…ていうか攻めがイマイチだったと思ったわけですね…。えーウッソ、加賀美攻めでプリチャ読みたかったなあ…担当さんわかってないよー(涙。そして、そう気づいてしまうと、本作も物足りなくなってしまった…。

 乙女イケメン課長の話は面白かったけど、乙女趣味がオチになっててもったいなかった。素直純粋な受けリーマンもありえなくてよい。続きが読みたい。
 秘書と坊ちゃんの話は何かの続きだっけか。検索してみたら、『マイ・ボディガード』の短編の続きらしいね。
 彼岸花の庭の話は若干いまひとつだった感じ。

---
 結構以前の作品の続きが多い?花音で犬山家の話もやっていたよねそういえば。最強の美メガネ三木をもう一度みたいのはやまやまだが、しかし以前の大学生編を見て、犬山と三木は高校生じゃないとキラキラしないような気がしてしまったんだよなあ…や、勿論出たら読むのだけれど。

with Ajax Amazon