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2005年10月01日

松本花『がっこうのせんせい』3

 はやく人間になりたーい動物たちのがっこうのせんせい。

 本編も勿論楽しみではあったんだけど、でもでも何より裏表紙の「あの“野良”が登場する描き下ろし短編も収録」の言葉を見た時点で既に大興奮で、いやいやしかしこれで超期待して読み進めて、その書下ろしとやらがもしも野良と雪とがもう再会できない状況なんですよ、というような内容のもの(例えば経年後の野良話とかどちらかの没後話とか)だったらどうしよう、ショックで立ち直れないかもしれん、とアホなことを心配しつつ、こんな気分で本編を読むのもどうなんだ、とか思いつつ、先に書下ろしだけ読んでみたり。
 …
 ……
 ……まだ可能性はあるよ?って感じですか!?
 この気の持たせ方は非常にいけずだと思います!!!
 前にも書いたように、野良と雪とを再会させてくれたなら、松本花にずっとついていくってば。だからお願い、いつかは必ず、などと思いつつ。
 しかしこういう書下ろしがあったってことは、野良×雪についてはやっぱ読者からの反響が大きかったとか、作者がこの二匹を気に入ってるとか、そういう背景があるんだと思うので、ますます期待して今後を待ってます。

 いやしかし、本題の感想にやっと入るけど、ほんと松本花は絵も画面処理も丁寧だし、お話も手抜きがない印象なので、いつも好感がもてます。今回も河童のデザインとかもかわいいし、二匹のりすの話が中心でありつつなんとなく群像劇っぽいというかインタールードっぽい感じだったけど、とても面白かった。あと、

「でも今度は自分の事も書くように」

 って、やっぱり先生&銀のお話はカワイイィので好きだなぁ。銀が素直じゃないくせに↑なんて言われて赤くなってるのがカワイイィィ。なので、次回は銀&のんのお話ということで、ちょっとがっかり…いやきっと面白いんだろうけど。

2005年10月03日

フジミ/「桐ノ院!桐ノ院っ!」

あのね、あのね

「桐ノ院! 桐ノ院っ!」
 いつもの場所であぐらをかいている彼の前に、ひざですべりこんだ。
(「さまよえるバイオリニスト」)

---
 久々に「寒冷前線…」から「コンサートはお好き?」まで読んだらあんまり面白いのでビックリしました。やはりわたしは守村さんが圭のことを「桐ノ院」と読んでいる時期が一番好きみたい。
 なので、この辺りは好きな場面がいっぱいあるのだけれど、この、たぶん正座状態で膝に手を置いて頬染めて大興奮でしゃべっているのであろう守村さんとか、妙にシラケてる桐ノ院とか、すごくいいと思うのです。あの場面の桐ノ院のシラケっぷりが最初はよくわかんなかったんだけど、「天国の門」などのこの時期の桐ノ院を参考に推量すると、やっぱあれは無表情で超モエモエしているんだろうなぁと考えられるし、そしてそのポーカーフェイスはこの時期の守村さんにはまだ見破れなかったってことなんだろうなぁと思います。

モエモエ殿下

 こんな感じか(笑。
 その後のいやいや書類を受け取って仰天してる辺りも大好きです。


2005年10月08日

フレディなブルッフ。

 ちゅねともを右サイドバーに設置してしばらく経ちました。ちゅねともはご覧の通り、わたしがiTUNESで聴いている曲をアマゾンヌで検索して勝手に紹介してくれるというステキアプリなのです。ちなみにジャケットをクリックすると、アマゾンの該当ページに飛ばしてくれたりもします。
 常時アップロードにするのはちょっとコワイので、同時性は低いけれど、気が向いた時にアップロードしてそのとき聴いている曲を表示する、という形にしているのですが、今ブルッフのコンチェルト(アバド×ミンツの)を聴きつつふと見てみたところ、…すみません、今回はどうしてもこのVIP語を使いたい。

 →
 アリエナスwwwww
 何ですかこれは!
 どうみてもフレディ・マーキュリーじゃないですか!

 しかしまぁ、ちゅねともの検索がうまくいかないことはままあるもので、特にクラシックは同じタイトルの版なども多かったり表記がきちんと統一されてなかったりするせいか、殆どnot foundになっちゃうし、たまに検索できてもなぜかストラヴィンスキーがディズニってたり、おかしい表示になってしまうことが多いので、今回もその類だろうと思ったものの、念のためクリック。

 …アマゾンがおかしかったのね!(笑
 何だかもう笑うしかない。
 あんまり面白いからしばらくこのままにしておこう。

 ことのついでに最近のこと。
 気がつくと100sのLeek Rag's Leekとか口ずさんで居たりするので、なんか妙に精神が不安定なのかもしれん、と思った。
 あとフジミの資料として(まさかこんな日が来るとは思わなんだ捨てないでよかった)歓喜の歌の楽譜を見ていて、なんかヘンだとは昔から思っていたのだが、アルトとソプラノはソロがないのだとやっと気づいた。テノールとバリトンのソロはめっちゃカッコいいんだけど女声がな~、とか思っていたのもむべなるかなだったのだね。
 リグレットを聴きたくてNew Orderのベストをリッピングし、やっぱリグレットってNew Order直球ではない気がするんだよなぁとか思いながら、そいえばTears for Fearsとかもルールザワールド(だけ)が好きだけどこの曲も彼らの中では異色らしいし、てゆうかこれは売れたからなぁ、とかとりとめもなく。エニグマもリターントゥイノセンスが有名でやや異色だし。一発屋とはとうてい呼べない方々ばかりだけれど。

2005年10月09日

今市子『百鬼夜行抄』7

 相変わらずのクオリティ、と言いたいところだけれど。

 怜さんと八重さんの若い頃の話はすごく好き。というかもともとお祖父さん話は好きなんだけど。時代もいいし、怜さんの人を遠ざけようとする態度もせつないけどいいし、そうだ忘れてたけど赤間がいたんだったっていつも思うし、何より怜さんカッコイイから!(笑。今回の八重さんとのなれ初めもすごくよかった。八重さんも性格とか設定とかステキだし。

 一方ちょっと荒れてるかなって印象のお話も。楽園までみたいなちょっと急ぎすぎの印象。まぁ、それでも十分面白いからいいんだけど…。

2005年10月10日

コミックランキング更新

『がっこうのせんせい』…野良が出てこなくて残念(いや居るには居たが…)だけど、何はともあれカワイイィからこれでいいのだ。
『僕と彼女の×××』…ベタ展開でフツーに面白い。千本木がんばれ。
『新世紀エヴァンゲリオン』…すっかり忘れていたがカヲルさんどうなったんだっけ…と思っていたら、先日(といっても結構前だけど)ネットで驚愕の展開になっていたことを知って仰天した。オフィシャルでそんなことになるなんて。単行本化が待たれる。しかしいまだにカヲルくんカヲルくん言ってる自分に結構びっくり(私信:ご迷惑お掛けしました>たつみさん。飽きっぽいたちのはずなんだけれど。
『DEATH NOTE』…復ッ活ッ!…かな。
『SEX PISTOLS』…貴種カップルが面白い。今月号がまだ読めてないけど。
『騎士堂倶楽部』…個人的に西村しゅうこはアタリハズレがはげしいと思うんだけど、これはふつうに王道BLとして楽しめた。いい仕事っぷりだと思った。
『DOG STYLE』…本仁戻がやっぱり好きだ。サイトの日記が…、あは。
『YELLOW』…そろそろ手放そうかなと思って最後に一読しようと読んだらやっぱり面白かった。うーん、どうしよう。もう少し持っていようかな。
『ジョジョの奇妙な冒険』…トリッシュカワイイイィ。SBRはちょっと最近単行本の表紙とかで萎えてしまうこともありつつ。でもディオはステキだ。

2005年10月11日

海老原由里『だって愛じゃない!?』

 海老原由里はデキる男アリュールの二冊を読んで、なんだか微妙な作家だもう一、二冊読んでみようか、とは思っていたんだけど、新刊が出るのを知って、でも今月金欠だしな~とぼんやり思っていた。タイトルに「!?」なんてついているのでおかしいなァとは思ってたけど、あんまり気にしていなかった。けれど、書店でこのあまりにあまりなというか、なんというかアホさ丸出しの表紙を見て、ついつい買ってしまった…。

 内容もアホだった。
 ヤクザの次男の闇金業者と、アホさ全開で親友にだまされ100万円という微妙な金額を闇金で借りてしまう大学生。この時点でんなアホな(というか『お金がないっ』以上に信じられない設定に思えてしまう…中途半端に現実的で…)なんだけど、次々に登場する悪徳整理屋や悪徳弁護士やヤクザの長男に次々とだまされ続ける受け(ほんとアホだ)に、なぜか受けがどこに居ても探し出して助けてくれる闇金(GPSでもついてんのか)と、なし崩し的にメロメロでエロエロな二人という、もうお約束を通り越したところに存在する物語世界がなんとも…。いやはや。
 しかしこの作者はアリュールみたいなシリアスものより、こういう破天荒ギャグ(とご本人が思っているかはわからないが)のほうが向いているのかもしれないと思った。

 併載の短編は保父さんものはいまいちだったけどホレっぽいリーマンものはちょっとよかった。どっちも内容はなかったけど。

 あと絵がすごく東城麻美に似ていると思った。あまりにも似ている。なんで今迄気づかなかったんだろう…。

今月のセックスピストルズ。

 @今月のBE×BOY。
 やばい、あまりにやばい。

 貴種カップルが面白すぎる。

 前半は灰頭の懐蟲話があまりにキモチワルくてうげ~、という感じだった。いくらなんでもエグすぎる…。あと、回想場面の灰頭と長持の性格とか雰囲気とかが現在と全く違うのはいまいち納得できない。長持は何を考えてるのかよくわかんないし、灰頭の荒れっぷりは治ったのかどうなのか。

 しかししかしそんな難点も、最後のセスでもうオールオッケーだよ。なんだあれ(笑、反則だよ。ほんとやってくれるなぁ寿たらこは。セックスピストルズはかなり王道展開だと思うので、わたしはセスはこのまま灰頭を包容するおおらか攻めのままなんだと思っていたよ。それでも面白かったとは思うんだけど(待ち続けるセスに灰頭がやがてなびいて大団円)この展開のほうがダントツにいい。すごくいい。っても、やはり王道展開ではあるだろうという予測の元、セス×灰頭は愛情込みでくっついて大団円だろうと思えるから面白いんだけどね。
 セスの誕生日の約束がどうなるのか、とか超楽しみだー。

 しかしセックスピストルズの攻めというか、斑類の重種たちは人格がぶっ壊れている人ばかりだな(まくべあーがダントツでいい奴、というのがなんとも…まくべあーも普通の漫画だったらわがままオレ様攻めになれそうだもの…あ、あと英国もいちおう攻めか、パートナーがいないけど。これまでの作品から考えても作者がそういう攻めが好きなんだろうな。
 あと、回想灰頭の友人に麻美にそっくりな人がいるなあ、と思ってたらほんとに麻美だった…。浅見兄弟は斑類だった、と言われるとなるほど、と思ってしまった。
 ついでに、ジェ○ダーSF研究会みたいな話になっちゃうけど、ボーイズラブにおいてこういう生殖機能に関する設定をつくってる物語は論じるに面白いかもなとも思った。しかしやっぱ議論が単純になりすぎるかな。

2005年10月12日

徳丸佳貴『虜囚』

 この作者も初めて読んだ。たぶん。
 絵がいまいちだけど、お話はふつうに読めるという印象。だけどそれだけなので、インパクトにかける。絵がもうちょっとうまくなるか、お話が飛躍的に面白くなったらいいなぁと思う…。あるいは連載ものならまた違うかも。
 サドではないご主人様と奴隷ジョンの話は面白かった。

真行寺罪子『あの子にタッチ』

 この作者は気になってはいたが初めて読んだ。

 絵がいまいちコミック的すぎるしデッサンもデザインも簡単に描きすぎな印象があり、あんまり好きじゃない。内容はちょっと変わってはいるけれど個性的というほどでもなく、いまいち引きが弱い。生徒会長と不良の表題作などはもっと面白くできそうなのになぁともったいない感じがした。

2005年10月17日

立野真琴『HERO HEEL-英雄と悪漢』

 特撮ものとは微妙なセンを突いてくるなぁしかも立野真琴だし微妙。というかタイトルがなぁ…。と思っていたけど、中古屋で見つけたので買ってみた。
 前作YELLOWが続き物で、結構続きを待つのが辛かったので、今回は一巻との記載がないし一冊である程度まとまりがつくんだろうと思っていたら、ものすごーく後味の悪い終わり方で驚いた。後味が悪いというか、続き物(続き物だった)とはいえBL作品の一巻のラストで、まだカップルが成立していない、ならまだしも、むしろ相手に嫌われてるオレ?な引きって…すごいな。こんな引き初めて見たような気がする。立野さんやっぱ基本的に少女漫画の人なのかもなぁ。いや、これは全然悪いことじゃないというか、むしろBL界に貴重な人材だとわたしは思うんだけど…。心配なのは、マガビーの中で浮いてないかなってことで…。この人はゴールドのほうが年代的にもしっくりくる気がするんだけど。きちんとお話書いてくれる人だと思うし。

2005年10月18日

『ディアプラス』11月号

 もきー。来ちゃったよ。読むの怖いよ。

 こんなときは現実逃避だ。

 鳥人ヒロミの『彩おとこ』の続きがようよう始まって、おいおいそんなダイレクトに一巻のつづきなのかい、びっくりした。少尉が蘇芳を意識しまくりなのは結構意外。この二人は恋愛感情ではなく宗教上倫理上の問題のほうが大きいって設定なのかなって思った。蘇芳と丁子の微妙な関係性は、丁子の一方通行ではないらしいのがちょっとびっくり。なんかこういう意外なキャラの心理的変化ってもともと予定されていたものなのか、それともわたしが一巻をきちんと読めてなかったのか、間が開きすぎたための齟齬(というほどでもないけどね)なのか…。
 他では高井戸あけみがなにかベタなお話を描いていた。美形リーマンがやはり黒髪センターパートでまた寮長さんの亜種だーと思った。でもうれしい。
 是って人気あるんだね。わたしにはさっぱり良さがわからないので残念。

2005年10月21日

文月あつよ『色恋コメディ』

 アレがどうしても見付かりません。どういうこと!?(どういうこともなにも、多分初版がめっちゃ少ないんだろうなとは思うが…椎名高志にこの扱いってのはせつない。

 またアクアコミックスってしまった…。

 アクアコミックス=新人ということを割り引いてもゆるせんほど目がすべる絵と話&萌えなし見場なし、ってことは判ってんのになんでいつも騙されてしまうのかわたしは。今回もちょっとヤバいかな、とは思いつつ、裏表紙の霊感憑依体質少年などの言葉に目がくらんでついつい手にとってしまった。猛省するべきだ。

 しかし、若返り薬を飲んだ爺さん博士が息子の彼氏に手を出そうとしたりする話の続編の「ワシはただ自由な恋愛がしてみたかっただけなのに…だってワシの若い頃は戦後の混乱と復興で恋愛どころではなかったから―――…」というモノローグの二コマだけは面白かった…何そのBLらしからぬ妙なしょっぱい現実感(笑、という感じで。そういうのもっと突き詰めれば面白くなるかもしれないけどなぁ。

2005年10月22日

杉浦志保『氷の魔物の物語』7、8

 杉浦志保『氷の魔物の物語』7、8(冬水社)

 5、6巻は既読部分だったこともあり緊急度が低いので(笑)後回しにした。
 呪文のつかみ取りとかセルギの周囲の人たちのセルギ好きっぷりとか、またベタにマモノらしい展開で面白かった。「やりたい放題」の(笑)セルギのおじいちゃんはどうなってしまうんだ。死なないで欲しい。
 そして、黒區カウゼルもアマシも水主さまも、みんないい子。たぶん。だがその生ぬるさがやはりよいのだ。

 ところで最近また疑問になったきたんだけど、マモノはほんとにBLなんだろうか?うーん。イシュカとブラッドはどうにかなるのか???もうどっちでもいいんだけど。

2005年10月24日

ドンドン、ヒャララ。

 やっぱダメだわチェリーとか書名につけてんのはダメって表徴だったんだわ気づかなかった方が悪いわこれは。でもほんと疲れた。ぶちぶち。

 ラジオを聴いていたらあまりにカワイイ童謡が流れてきて一目(耳?)ぼれしてしまった(いやこの曲は知ってはいたけれど、インパクトとしてね)ザ・ピーナッツの村祭り。
 "むーらのちんじゅのかみさまの、きょーおはめでたいおまつりび"
 この二人が歌うと歌のうまい&ハモれるパフィー(でもパフィーは割と好きです)って感じ。超カワイイの。童謡つながりでかなんでか、ヒートウェイヴの竹田の子守唄思い出した。カワイイけど結構力強いのね。
 つーかザ・ピーナッツ、めちゃめちゃカワイイなぁ。

 しかしまあ、アップルのミュージックストアはほんと欲しい曲が見付からないなぁ…。

2005年10月25日

筒井旭『CHERRY』

 なんとマーガレットコミックスです。買ったの何年ぶりだろう。

 なぜか昨今流行のオタク肯定路線に男女双子いれかわりの上妹の相手と801になるの!?という強烈にキワモノ感ただよう、しかしキワモノでありながら少女漫画らしいライトさに終わってしまいそうな、そんな不安を抱えつつたまにはそういうのもいいかと思い読んでみた。
 まぁ長所も短所も大体予想通りだったけど、でも結構面白かったかな。テンポとか展開がいまいち練られていなくて、微妙にカタルシスが感じられないのが難点。登場人物も多すぎる。長期連載だったら、だる展開でももうちょっと面白かったかもしれない。
 しかし、主人公とイケメンオタクカップルよりも都丸くんとモニカちゃんがよかった。ベタなオタク肯定だけどやはりそういうのいいじゃないか。

2005年10月26日

宮本佳野『FLOWERS』

 一時期非常にハマっていた宮本佳野だが、最近ダメだなぁ…。なんかビブロスで描き出したあたりから苦手になった気がするんだが。あるいはカナンでケチがついたか。

 今回も正直今ひとつ。主人公の亮が『RULES』のユキにちょっと似ていて、ピュアでゲイ一歩手前でうじうじしていて、なんというか同情できない。誠の魅力もよくわからん。だからか、微妙なハッピーエンドも釈然としない。いっそ南野×亮をもっと押し出して欲しかった。

 宮本佳野は最初に読んだ『NOT/LOVE』が一番面白かったかなあ…。ブンの微妙さ(名前とかかわいいんだかかわいくないんだかわからん外見とかいろいろ微妙)とか、あのしょっぱい終わり方と微妙なしあわせのかたちは結構衝撃で今でも一番心に残ってる。桜花寮もそれなりに面白かったし、『RULES』も続きを待っているけど、あれは次は天鳥メインだっけ?長くなりそうだなぁ…。

2005年10月27日

星野架名『カンパネルラはふりむかない』

 話は変わるけど、別れる時って、なんで手を振って別れるんだっけ???
 ひさびさに最果てにてを聴いて、驚くほどこの歌が大好きなので、すごく驚いてしまった。「大宇宙なんか突っ切んだっ!」とか言われて、そうか、そうか、なんて思ってしまう。
 忘れてちゃダメなことが一杯あるんだ。

 買わなきゃと思いながらずっとぼやぼやしていた。発行日を見ると丁度フジミにどハマリしていた頃だから仕方ない。かも。

 そういえば、別花に超久々に星野架名が登場した時はやっぱり燃えたなぁ。ということを思い出した。
 内容はふつーに星野架名の短編なので(笑、特にどうこうということはなかった。しかし、久々の作品でも全然変わってないのはファンとしてはうれしい。
 表題作とか心理実験の話とか読んでてちょっとこの人のボーイズも読んでみたいかもと思った。ていうかもう男女CPだと、ちょっとノリが古臭く感じてしんどくなってきてしまった気がする。ていうか作者は以前からほんのりボーイズ好きそうだし…緑野原もねえ…アレだし。

 ところで表題作がこれなんだけど、しかし意外と星野架名と『銀河鉄道の夜』の親和性は低い気がする(意外でもないか。

2005年10月28日

椎名高志『絶対可憐チルドレン』1、2

 やっと見付かったよ~、そして久しぶり、椎名高志!
 こう見えても(?)わたしは椎名高志のファン、と言っても良いと思われるくらいには椎名を読んでいて、極楽大作戦はもとよりミスタージパングもカナタも勿論椎名百貨店もたぶん全部初版で持ってるのですよ。あの着実堅実なギャグ、ベタな感動路線、八十年代風の絵がとても好きなのです。

 一巻部分は導入であることと連載以前の作品であることを差し引いてもいまいちテンポに乗れてない印象。二巻の三人それぞれに焦点化した話辺りからまってましたって感じの椎名節がききはじめて、これは今後に期待大という感じ。
 ただ、超能力者と一般人というテーマ的にちょっと説教くさいところが多いのは配分を間違えるとやぼったくなってしまいそうなのがちょっと心配ではある。

 しかし、カナタやジパングを読んでて、やはりこの人は壮大な物語よりも数話完結の連載のが絶っ対に向いていると思ったので、今回のチルドレンシリーズはその意味でもよい感触がある。正直わたしは極楽のアシュタロス編もどーかと思ってたし(こんなことを書くとほんとに椎名ファンかよ、とか言われそうだが…)ちっちゃいお話をつみあげていくほうが、この作者の持ち味がよく出るんではと思う。
 しかしほんとこの人はタイトルのネーミングセンスがアレだな、と正直思う。これは極楽の頃から変わらない印象。各回のサブタイなんかにはうまいのもあるんだが。可憐チルドレンまでは許容範囲なんだけど、絶対、の他になんか上手い冠言葉はなかったんか。

 えと、カナタ打ち切りの時点で乱破かポケットナイトを週間連載すればいいのに!と思ってたことは、ナイショです(笑。うそ、今でもこの二作品の連載は見たい。すごく。

2005年10月29日

西田東『願い叶えたまえ』2

「…ああそういや
 おまえのピアノは…ヘタだもんな
 CDとか色々聴いたけど
 皆おまえみたいにもたもたしないし間違わないし…」

 ぎゃー。
 面白かった。面白かった!

 西田東は確かに絵がヘタで全然上達しないが(もうその点に関してはフォローする気はしない)それでも薬や有島のせいでキレてる深見さんと、一晩裕介のピアノを聴いてふつーに戻った深見さんの顔が全然違うんだよ。偉いっ。

 そして、深見さんが、深見さんが受けというのが…!!!(笑。いやはや。これが有島だけならまだしも裕介も(二巻には入ってないけど)だからなぁ…。いや、深見さん受けというのは全然オッケーというかむしろ歓迎ですが。最後までそうなのかな。リバしてもしなくてもどっちでもいいなあ。

 しかしボーイズラブの懐の深さに関しては、やはりこのジャンルの可能性を見たくなってしまう。BLっておめめキラキラ純情漫画とか、まっとうなポルノとか、ごついヤクザが受けとか、なんでもありなわけで、それってやおいではなくオリジュネではなく、やっぱりBLだからこそ可能な世界だと思うんだ。いやジャンルの称揚のために言うならば、ヤクザが受けでありえるジャンル、というよりはむしろ、おめめキラキラとか単なるポルノも並存できるジャンル、といった方が正確かもしれないけど(ヤクザが受けになれるジャンル、だとやおいでもオリジュネでも構わないだろうから。

2005年10月30日

サイトデザインを替えました。

 まだいじりたいところはありますがとりあえずおおまかな改造はおわりました。

 表示の不具合のあるなしなどのご報告をいただけると非常にうれしいです(できればブラウザもご一緒にお願いします。
 壁紙は汐華初流乃です。

2005年10月31日

那州雪絵『魔法使いの娘』3

 なんだ~、まだまだ終わらないんだね…よかった!
 思えば最初からメインとなる話の道筋はきちんと示されていたのに、なんとなくそれを忘れてしまっていたから、初音の高校卒業があっけなく唐突に思えてしまったのだなあ。
 ということで、三巻ではパパこと陰陽師鈴の木無山のダメっぷりとか能力の高さが再提示され、更に初音の実父のことも含む過去の因縁やらの存在もわかってきて、むしろお話はこれからが本領発揮となりそう。いろんな意味でダメ人間なパパがよい味を出している。
 あと、最後に出てきたオタク青年はまた出てくるのだろうか。初音とどうにかなるのだろうか。

 気づいてみるとわたしは那州雪絵作品も八割以上は読んでいるような。その中でもこの『魔法使いの娘』はかなり面白い作品になってきていると思う。というかわたしはこれが一番好きかもしれない(次点は『イリュージョンフードマスター』かな。オススメです!

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