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2005年02月01日

さちみりほ『銀のヴァルキュリアス』6

 先月発売じゃなかったんだろうか。ずっと探してたぞ。
 しかし最近展開がタルい。女王陛下はオットコマエだった。

佐倉ハイジ『思い知れ。』

*心に残ったセリフ「どうも俺はお前に関してだらしないから」あと「やっと来た」

 表題作が前のコミックスに収録の「思い知れ」の続編で、「思い知れ」があまり好きではなかったのでなにもこれを続けなくとも~と思ったけれど、そこそこ面白かった。
 コミックスごとに何やらどんどんダウナー度が上がってきてて、なんか設定とか展開とかもいい加減になってきている気がしなくもないけれど、でもそういう脱力の雰囲気にごまかされてまあいいかと思ってしまう。どんどんキャラの性格もつかみにくくなってるけど、まぁいいかって思ってしまう。ダウナーが読者にも伝染してくるんだろうか。
 あと表紙がもう。…やる気ないでしょ!(笑。というかジャージというか作業服の表紙二度目だ。

2005年02月02日

ふさ十次『待人は遠くにありて』

 なんだか絵柄がちょっと古い感じ(最近のわたしのこういう表現はほぼ間違いなく褒め言葉です)がして、それがいい。文通してたり作家が原稿用紙に手書きしてたりして、レトロな雰囲気もあって、少し昔の設定としても読める。
 主人公二人の気持ちの確認プロセスについては何がどうなったんだかわからんうちに幸せになっていたけど、あんまり気にならなかった。なにしろかわいいヤクザがかわいくて。田舎のヤクザ家が半農だったり、親分が人間離れした動きをしてたり、これまたかわいくてよろしい。それに対してアテ馬氏はもうちょっといろいろつかってほしかった。勿体無いかんじ。

ザ・ニューサイト!

 必要なものは『サイト』である
 『恋は桃色』
 このサイトの先にあるものこそが
 人間がさらに先に進むべき道なのである(ほんとかよ)

 必要なものは萌え絵である
 それは萌えをコントロールできる絵でなくてはならない
 マッチョやオヤジ、ムダ毛・体臭(?)のない絵で
 デッサンよりも萌えを尊ぶ絵でなくてはならない
 いつかそのような絵を
 このゆずりが描けるだろうか?(無理じゃない?)

 必要なものは『ギイ×タク』である
 王道CPには強い萌えがあるからである

 必要なものは『勇気』である
 わたしは自分のエクリチュールを
 一度捨て去る『勇気』を持たなければならない
 朽ちていくわたしのエクリチュールは
 36名の祠堂学院生(誰だよ)を集めて吸収
 そこから『二次創作』を生み出すであろう……

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 遂にやってしまいました。サイトがどんどん増えていきます…もう数えるのもイヤだ…。
 というわけで、タクミくん二次創作サイトをつくりました。「恋は桃色」
です。もう、なにしろ、原作がBLなわけですから、裏ジョジョ以上に801です。どこを切っても801です。そして王道です。砂を吐くほど甘いです。名前どおり桃色です。テクスト論者のみなさんも、そうでないみなさんも、ゆずりの人格を疑わないでください。わがままですが、もしも訪れてくださる場合、以上ご了承くださいませ。
 一応まだメンテが必要なので、仮公開としてます。

 現地にも書きましたが、タイトルは細野晴臣からです(中村一義経由だけれど、笑。801サイトのタイトルにするとなんだかものすごいですね。細野晴臣さん、すみませんすみません…名称に著作権がないとはいえ、我ながらなんてことを…。
 でも実は、「桃色片思い」でもよかったかなと思ってます。嘘です。同作品読者にしかわからんネタですが、きっと一年生バージョンにはピッタリですよね!「桃色片思い」(ただのギイいじめだ。胸がきゅるるん、ですからね。

 しかしですね、年々シンプルなサイトづくりが好みになってきてて、今運営している中では、「すべてがJになる」が、人様からの評価はどうかわかりませんがわたしの中ではかなり完成体(戸愚呂弟でいうと80%くらい)だったのですが、今回のはMovableTypeでつくってみました(MovableTypeはひとつのCGIで三つまでブログを管理できるのです。が、ブログってめっちゃベンリじゃないですか!今更ながら、ビックリしました。かなりいいかんじにシンプルなサイトになったんではと自負しています。色づかいがウザイとかそういうのは別で(笑。
 まぁ、このサイトはたぶんそんなに頻繁には更新しないだろうということを前提にした構築をしたので、どういうサイトでもこれでイケるというわけではないし、DIO様のおっしゃるように「サイトに強い弱いの概念はない」わけで目的別に構築するのがいちばんなんですけれどね。


 閑話休題。
 こないだの『やじきた』新刊を読んでて、ハーディ・レニアートンを見るたびに崎義一を思い出していた。サスガにギイはあんなエグい人ではないけれど!(笑、いや分らんが)。でも結構似てるよね。顔立ちとか。御曹司で高校生なのに仕事とかしちゃってる設定とか。そう考えると、「狭霧に異様に執着するハーディ」ってのは、アリなんだかなんなんだか。
 そんなわけでどうしても描けないギイを描くときにはハーディをちょっとだけ意識して描くようにしている。しかしやはりおおや和美の絵はスゴイ。わたしはもともと模写が蝶ニガテだというせいもあるんだけど、ギイをまねして描くとめっさ地味男になってしまう。託生は目がまるいからまだいいんだけどね。

 …なんか最近どの話題もオチがこれかよ、ってかんじになってて、我ながらほんと重症だと思うので…。

2005年02月04日

冨樫義博『HUNTER×HUNTER』21

 面白くないわけがない(キッパリ)が、にしたって、こんなもんじゃないだろう?
 うー。
 王道構成はこのマンガにおける味であり規定であるとは思うんだけど、ゴンとカイトの邂逅、コルトの人間味、などなど、どうにもダメ臭が漂う。やはり NGL編はどうにもわたしには不満が多い。NGLまでは、、冨樫の直球勝負も作者の趣味との兼ね合いがうまくバランスがとれていて、それなりに面白く読めていたんだけれど、どうにも最近雑で大味。キメラアントの王周辺の絵や構成なんか、ドラゴンボールですか?という感じ(これは勿論DBに問題があるわけじゃあなくって、先行作品の踏襲に見える富樫の問題だ。キルアのリミッター解除の話も本誌で読んだ時ほどの爽快感はなかったなぁ。
 冨樫がんばれ。もっとがんばれ。

小畑健・大場つぐみ『DEATH NOTE』5

 この表紙はちょっと微妙だ。つーか、一巻と二巻を見た時点で、この後配色どうするんだろうと思っていたんだけど、案の定グダグダのような。まぁ中身には関係ないけれど。
 流石に既読部分ばかりで、しかもコラで大量に出回っているあたりなので、もうおなかいっぱいかなという感じ。勿論スゴク面白いんですが、コミックス出る前に読みすぎた。残念だ。
 しかしやはり小畑は絵がうまいなぁ。アイウエコンビがちゃんと外国人に見えるし(あ、これ以上は書かんでおきますね…。

2005年02月06日

「電柱殿下の奇妙な冒険」

 なんか最近いろいろあります。
 今月は異様に忙しくなるはずで、夏祭りの原稿と中島敦の二本立てです。学会や人と会う予定が多いのもあるけど。そんな中、またどうでもいいサイトコンテンツが増えていきます(やっぱりフジミの魔力には勝てなかった…。なので気分的には三本立てなのですが、一番どうでもいいサイト更新に一番力を入れてしまいそうなのが心配です。

 というわけで、フジミジョジョという、もう誰が読んでくれるのか文学ジョジョ以上にわからんコンテンツを準備中です。いいんだ別に。予告編を「すべてがJになる」に置いてますが、しょっぱなからこれまた「テクストは作者の反映ではありませんよ」と主張しなければならん感じの出来で、我ながらどうなのかと疑問です。タクミくんのときとは違った意味で赤面です。というかやりすぎた。既に。
 いやしかし、フジミはやっぱ濃いですな…少なくとも、わたしがジョジョパロしたくなるくらいにはね…。

2005年02月10日

扇ゆずは『浴びる純情』

 仕事でしたよ。ひきこもり対策には一番ですね。
 で、こんなこと書いている場合じゃないんだが。

 「諸君、私は扇ゆずはが好きだ。(以下略」

 作者のファン的にこの表紙は、蝶美麗だけれどえぇ~いつもと違う感じ、今回はいつもと違う方向なのかもー?といちまつの不安がよぎる感じでしたが(この件については作者自身があとがきでもっと激烈な語彙で書いておられる)どうしてどうして、期待はいい方向に裏切られ、もう、ほんと大好きです!(意味不明ですみません。

 すっごいのは、扇ゆずはは引き出しはそんなに多くないかもと思うんだけど(基本的に主人公CPは魔性対ヘタレのバリエーションで、ヘタレは美しいヘタレだったり、優秀なヘタレだったり、要するに少女漫画の正統な後継という感じのCPなのだと思う)、新しいものに挑戦する扇ゆずははほんとに素晴らしいガッツの持ち主だ。そしてそれを活かす筆力がきちんとある。こういう組み合わせ、というかもうはっきり書いてしまえば少年、というか正確には少年ではない?主人公で(この件についてももっと正確な言葉で作者があとがきで書いている)くるとは思わなかったし、それがこんなにうまくまとまっているのもスゴイ。やはりお話つくるのが基本的にうまいんだと思う。時々えぇ~その設定・展開は無茶でしょ!と思うような部分が出てきても、全体としての一作品としてはすごくよくまとまってたりする。

 それにしても、今回は確かに作者曰く「大作戦」の効果がばっちりで(この件に関してもものごっつい語彙で作者あとがきに詳しく書かれている)やっと堂々と人に薦められる一冊が出来たような。でももう元からのファンは感覚が麻痺してるかもしれないから、この作品でも仰天する人は仰天するかもしれぬ、アレに。だってやっぱり描いてるもの。

 なんだかまわりくどい激賞で面目ないですが。とにかく扇ゆずは株は去年からうなぎのぼりなのです。
 内容について全然書いてないですね。その先生と生徒の表題作について。タイトルがいい。シリアスなどかっと来る展開が多めなのもこの作者の連載ものでは珍しいかも。そういうところもかなりよかった。歌舞伎町の読みきりも、ちょっとあざとくエグいかな、とも感じるけれど個人的には好きな作品。特に医者。

2005年02月11日

山本小鉄子『恋はGO GO!』

 なんかなぁ。微妙だったなぁ。
 考えるに、どうも受けの人々の思考回路や行動パターンがあまりに女々しいというか、なんだかムズムズするような気がする。うーん。表題作とか家庭教師の話とか特に。
 ブラザーズの二巻も個人的にはいまいちだったし、この作者はジャンクロードヴァンダムみたいな名前の蝶可愛い刑事さんの話が一番面白かったような気が最近してきたなぁ。

2005年02月14日

BL Review Ringに参加しました。

 もうお気づきかもしれませんが、BL Review Ringさんに加入させていただきました。だって、だって、ほとんどメインコンテンツになってきてるんですもの、例のカテゴリが…!
 ですから、マヨイガ自体には別段変化はありませんし、普通の記事も当然続けますので、どうか生ぬるい目で見てやってください。

 ところで、マヨイガのアクセスログを見ていると、先日来「扇ゆずは」で検索して来て下さる方が大変多く、気になってぐぐってみたら、…大変なことになってました。bk1よりもマヨイガが上位。何でだー。すみません、何の情報もないブログで。うーん、ファンページでも作るべきか(笑。


 は?
 …バレンタインディ?

 何を言っておられるのですかあなたは。

2005年02月15日

山本貴嗣・柳田理科雄『俊平1/50』

 ミクロの決死圏の柳田的科学バージョン。
 半分過ぎくらいまでは非常に楽しく読んでいたのだけれど、後半おや??と思い始めたら、案の定話が終わっていない。一巻との記載がないから一冊のつもりで読んでいたのに。打ち切りなどの事情かもしれないけれど、やや不快。しかし、イブニングで連載してここから出版ということは、やはり続きはナシですかいね?作者のサイトあつじ屋さんを覗くがよくわからない…。でもあまり続編は期待できなさそうだから、もう忘れようと思う。

徳丸佳貴『楡崎教授の昼下がりの研究室』

 少しだけ本誌で読んだことがあって、で、失礼ながらプロファイリングの要素にはほとんど期待していなかったんだけれど、トンデモなのは勿論で、そして半分以上オカルトだと思えば(プロファイル中の人格になりきっちゃうあたり)その辺も意外と面白かった。ただ、その辺に触れた上で恋愛描写も盛り込んで、さらに事件も一つではなくいくつか手がけて、という感じで一冊の中でちょっとばたばたしすぎで、どこもここも薄味な印象。特に、キャラの掘り下げが物足りない。教授のダメっぷりが物足りないし、助手の性格付けもイマイチわからん。
 …ところで。おしかけ助手なんておいしすぎてありえないー。おしかけてでも助手になれるもんならなりたいー(笑、笑えないよ!

2005年02月16日

スピッツ『スーベニア』

 初発印象書きとめマラソンです。
 おやぎに薦められてやっとこ購入したスーベニア、でもいつもどおり言いたい放題に書いてしまうと思うので、ほんと悪気はありませんのでお気にさわられましたらすみません…>おやぎ。

 いややっぱり、ちょっと冷静になろう(理由は後述。二段落目は、#000000黒背景(後述)を意識して聴いた、二回目の印象です。


 #1「春の歌」
 4:41という時点で、個人的にはいつもの一曲めと違う!とじだんだを踏んでしまったけれど、うん、曲としてはいいかんじ。ただ、今までのスピッツとは違う意味で落ち着いた印象で、ある意味ではマサムネもとうとう年かな、という気もする。
 やはりサビに力があるなぁ。黒背景で考えると、冬の夜、自転車で疾走ってかんじかな。…あ、「春の歌」ですか!(笑。まいいか、わたしの印象で、冬の歌。あーでも夜桜の下を疾走、でもいいかもしれん。

 #2「ありふれた人生」
 ん?なんかミスチルみたいなタイトルにイントロが…。ちょっとメジャーすぎかなぁ。
 これはやっぱ昼間の歌なんだよなぁ。ブランコに乗ってるかんじ。やっぱちょっとのんびりすぎるのが、黒背景的(要するにわたしの主観だけれど)だとイマイチ乗り切らないかも。

 #3「甘ったれクリーチャー」
 これはいいっすね。いかにもスピッツ。
 やっぱこれもサビだなぁ。サビゆうかBメロにあたる部分なのかな。いいな。黒背景的には(ごめんねしつこくて)街中ですな。ピロウズのバッドドリームスですな。

 #4「優しくなりたいな」
 わたしの印象的にはこれは三日月ロックからの流れかと。遥かっぽい?特にAメロ。Aメロは甘すぎだけど、Bメロのメロディ展開は凝っている。そして途中から入る打楽器は甘く(ジブリみたいだな)、エフェクト(のような管かな)は奇妙に。短い曲は好きなんだけど、これはもう一展開くらいあってもよかったかな。
 やっぱちょっと短いかな。

 #5「ナンプラー日和」
 …。んー。スピッツがウチナンチュしてみた。
 …。マサムネの声が弱く聴こえちゃう気がする(実際強くはないが。だから、あんまり合ってないのではないかと思う。

 #6「正夢」
 えと、先行シングルだよね?あんまり聴き覚えがないような…あ、サビまできたらわかった!(笑。以前から思っていたけれど、改めてこうして聴くとすっごい星が降ってきそうな曲。黒背景に揺れないで直線でだーっと落ちてくるのね。ちょっと涙がキラリ☆に繋がるかもわたしの中で。星つながりで。正直、あまり好きなタイプの曲ではないと思ってたんだけど(ちなみにわたしはスピッツのシングル曲はほとんどニガテだ…)このキラキラっぷりはスゴイなと思う。なんでこんなにキラキラに感じるのかな~と思ってたんだけど、「あのキラキラの方へ登っていく」という歌詞があんのね。いや、そのせいではないと思うんだけれどね…気づいてなかったし(笑。面白いなぁ。
 いや今ろくな機器で聴いてないからよくわかんないんだけど、このキラキラしいのは何か弦だね。何の弦だ?まさか三輪さんか?だったらちょっと感動。

 #7「ほのほ」
 今回こういうBメロやサビからグっとくるのが多いね(逆に言えば、正直Aメロは手抜きなのかなぁとも思うんだが。いやいい感じ。「正夢」の次ってのも合ってるね。
 やはりサビですな。でもチャイムっぽい音はいらないなぁ…。これも夜中に自転車疾走系(どんなだ。

 #8「ワタリ」
 ワタリ死んじゃったのかなぁ、ということはレムも消えちゃうのかなぁ、あ、違った。悪くないけれどちょっと地味かなぁ。
 ちょっと傾向が違うかんじ。これは黒背景じゃないけど、重なる部分もあるかと。だから、ちょっと違う感じでも合ってる。

 #9「恋のはじまり」
 これ聴いたことあるような。これまたBメロからの曲だなぁ。
 Aメロはフツウだけど、その後展開が多くてよいね。黒背景だとファンタジックなかんじ。

 #10「自転車」
 これまたイントロでえーっ、と思ったけれど、まぁ通して聴いてみて、このアルバムにはアリだなと。
 でもあんまり好きくない。

 #11「テイタム・オニール」
 これはAメロからおおッと来た。今までにない感じ。うわ。スゴイ。このサビ。…一歩間違えると20年くらい時間が戻りそうだけど。でもいいね、冒険してる。
 これは昼間の歌だ。やはり斬新でよろしいな。

 #12「会いに行くよ」
 今回こういう優しい歌が多いように思う。
 やっぱおとなしいかな。…いやゴメン、それどころじゃなかった今一瞬。あぁ~マジすか!L!L!!!

 #13「みそか」
 これはすごくイイ。でもこれも夜のかんじ。#000000。
 やはり、イイ。正夢のアンサーっぽくない?三日月ロックの時のようなラヴィ!一色な感じではないラストなのが、ちょっとよいかんじ。


 ばらばらな方向性の曲をあつめたようでいて、なんとなく一枚のアルバムとしてのまとまりがあるような、奇妙な印象。全体的にはちょっとおとなしいかなぁ、でもだからこそラストが「みそか」でよかった。でもそうすると、#000000(笑、ウェブページの背景をまっくろにするとき使うタグ)の風景をメインに押し出して考えてみたいんだけど、そこにはまらない曲も多かったんだよなぁ。

 と思ったので、夜中になってからもう一度聴いてみた。#2、4、5、11など黒背景には収まらない曲も多かった。で、わたしが気に入ったのはだいたいそれ以外の曲(でも#11は好きだな。ということで、わたしはわたしの枠組みで聴きすぎているのかも。でもやっぱ、正夢とかみそかみたいなキラキラ!がいい感じだな、と思うので、やっぱ黒背景じゃん、とも思う。先にあげたそうではない局は曲はちょっと甘すぎるんだな。言い方を代えるとやさしい歌なんだ。そしてそれはスピッツの一般的な印象なのかなとも思うんだ。
 でもわたしは、スピッツにはどこかしらとげとげしていてほしいのだ。そのとげとげは、スピッツ(というか、マサムネ)内部にも痛いんだろうけど、外部も見ていてああ~イタいな~って感じるだけに終わらない、こっちも精神的にでなくて物理的に痛くなるようなもので。ヤマアラシのジレンマ的な痛みと甘さがスピッツの魅力だと思うので。そういうとげとげしさを求めるから、やさしい歌がやさしいだけでは聴けなくなる。スピッツのやさしさの半分はトゲで出来ていて欲しいんだ。

 ちなみにスピッツは毎回必ず「季節感」があると思っていて、それは発売時期とかコンセプトにもよるしそれより何よりわたしの主観によるところが大きいと思うんだけれど、ハチミツ=初夏、インディゴ=夏、フェイクファー=春(早春)、ハヤブサ=真夏、三日月ロック=秋、である(空飛びはちょっとここに入らない。で、スーベニアは真冬から初春。ちょっとまだ決めづらいあたり、やっぱも少し聴き込まないとダメなのだなと思う。

2005年02月19日

藤田和日郎『からくりサーカス』36

 ほんとすいません。流石にもう鬱憤が溜まっているので(なら読むなと言われそうですが…)エグイこと書きます。ファンの方は読まんでください。


 何がアタマに来るって、ここ最近の展開のひどさ(いきなり登場の大富豪だとかヘンな小型記録ロボットだとかの、これだけのベテラン漫画家がやるかよ?という感じの後出しじゃんけんや、フェイスレスのやりくちのツマラナサ、そしてオートマータ軍団対人類という構図は仕方ないにしてもあまりに陳腐なその展開、などなど)にも、鳴海の登場だけで目をつぶって来たわたしにとって、今回の大富豪の「いや~、鳴海にフランシーヌがエレオノールを産みたがったんだっていっちゃったよ~、間違いだったんだネ!」は本っ当にゆるせない展開でありセリフであり、もう何にどう怒ったらいいのかよくわからん。とにかく一番腹が立つのは、この展開って鳴海対しろがねという悲愴な構図をつくりたかったがためにくっつけただけなんだろうなと思えてしまうことだ。ギイのしろがねフォローに耳も貸さない鳴海ってのも、彼のキャラ的にあんまりふさわしいとは思えないし(だってあまりにひどい論理のなさだった)、だからこそやっぱりこの作者はよほど「二人の悲しいすれ違い」って演出をしたいんだろうなと思えてしまったし、そんな風に使われた鳴海が気の毒でならない。今回、マサルにすらイライラしてきたのは流石に自分の心根が曲がっているような気もしたけれど、でも同じように感動の演出を第一目的としてキャラを動かすそのあり方がはなについてきたってせいも絶対ある。
 もっと物語に力を入れて書いてくれれば自然に感動したんだろうにと思えるだけに、勿体無いし腹が立つ。もうここまでついてきてしまったのでラストまでつきあうけれど、願わくば演出のためのみにキャラクタが殺されないことを。

今市子『笑わない人魚』

 川江さん、かわいそう…!

 などと思えちゃうのは『楽園まで…』を先に読んでいるからなのだろう。

 全体的にちょっとふわふわゆらゆらと流れていった感じで、正直あまり感慨がなかった。
 「真夏の城」はやはり川江と浅田君のキャラに違和感があるし、なんだか『楽園まで…』の二人を思い出すと淋しいものがあった。
 「真夏の城」を最初に読んだ関係で、「笑わない人魚」より先に「廻遊魚の孤独」を読んでしまったので、よく意味がわからなかった。でもこの二作はまぁまぁ面白かった。しかし、二作の中で同じキャラの昔と今の姿が描かれていて、それが全然似てなくいし、キャラもちょっと変わっているようなかんじでイメージがつながらないのでしんどい。「廻遊魚…」のほうの寺島の髪型が好き。
 しかし寺島って苗字は『大人の問題』にも出ていなかったっけか。

2005年02月21日

風魔優紀『恋愛感受性症候群』

 オビがあったせいかよくわからんかったがすごい表紙だなぁ。
 内容は絵がなぁ…。特に一番古い表題作はかなり絵がアレで、読んでてつらかった。久々に1冊踏破できないのではと不安になった。特にぱんだちゃんみたいなくまどりで黒目が小さい絵が怖い。ニガテだ。内容に関しては、視点人物はまだしもお相手の心情がよくわからない。なんでそういうふうに思ってなんでそれがそういう行動につながるんだ~?と。
 あと、いや、あの、死神と名乗るキラという名の少年はまじでどうかと思ったんですが、…アレより初出が早いみたいですね(笑。偶然か。

青池保子『エロイカより愛をこめて』31

 表紙がさすがにちょっとコワイ。伯爵のくすり指のリングはいったい…!?
 番外編3篇という構成で肩肘張らずに読めた(だって最近、つづきものは前の巻から読み直さないとストーリーがわかんなくなっていたから…。
 中でも目玉は、少佐が心理実験の被験者になってケーキ屋さんをやるという長めのお話。マスクとゴーグルをして手術用手袋をはめ、定規や分度器を駆使してケーキをつくる少佐は笑わずに読めなかった。かわいいなぁ。あと、他の被験者将校との会話があって、久々に少佐がふつーの人っぽい会話を出来ているのもよい。
 いずれにしても、オマケの一話的なオモシロさということで満足。

2005年02月24日

バック絵変更しました。

 ご覧のとおり、何かが壊れました。今月絵を描いてないよーとか書いちゃったのがマズかった。…こんなことしている場合じゃあないッ!というか、サイト関連でもやらなきゃいけないことはいろいろあるというのに、一番しなくてもいいことから真っ先に手をつけてしまうのは、これはもうほんとにダメ人間だとしか言いようがない。
 ボス、じゃなかった、師匠には内緒にしてくださいね。


 まぁそれはさておき、もう描いちゃったのでしょうがない。
 正直なところ、この人を単体で描くことになる日が来るなんて思ってもみませんでした。配色が凝れないので絵的にあまり楽しい方ではないですし。それもあって、髪色をちょっとハデにしてみました。眼はわかりづらいですがすみれ色です。紫でもバイオレットでもパープルでもありません。ムーディー・ブルースがなんかドラえもんみたいで我ながら笑えます。

2005年02月25日

BENNY’S『ちゅちゅ』


 タイトルがはずかしいが表紙もはずかしいからもういいやという気になってくる。
 いやー。もうね、ショタでした。
 前回のコミックスから思っていたのだけれど、この人はやはり漫画がうまい気がする。ショタでエロというのをこれだけ前面に押し出しておいて、でもそこここに小技がきかせてあって、エロだけです!という印象にはあまりならなかった。それは前回よりも今回のほうが強く感じた印象。しかしあぶない設定がいくつか…、作者もあとがきで触れている作品とかね…。うーんさすが松文館(笑、冗談です。

森美夏・大塚英志「八雲百夜」

『comic新現実』で森美夏+大塚英志の「八雲百夜」がはじまった。

 まず内容についてだけれど、今回は『北神…』の柳田、『木島…』の折口につづいて小泉八雲がミステリーハンター(笑)ということで、個人的な認識では前の二人とハーンの差異は大きいと思っていたので、その役割の違いや物語性の違いに期待していたんだけれど、この初回を見る限りこれまでの方向性とそれほどかわるところはないようだ。これまでどおり、民俗学的エッセンスと偽史アレンジで色取られたやや不思議なお話。
 で、北神や木島のようなある種の巫女的存在であるパートナーは、一瞬会津八一!!???と思ってしまったけれど多分そうではなく(笑、今回は日光アレルギーの甲賀三郎らしい。名前が一緒なだけなのかなんなのか、でもちょっと今回は文学関係に近い話が増えるのだろうか。だとしたら面白いのだけれど。

 さて、作画に関しては、もう文句のつけようもなし。というかまぁ正味の話、大塚の偽史シリーズも作画が森美夏でなければこんなに長く追っかけていなかったかもしれないのだからして。森美夏は本当に漫画がうまいと思う。わたしは好きな漫画家も尊敬する漫画家もたくさんいるけれど、目指したい漫画家はと問われればそれはもう森美夏なのだ。
 ハーンの作画はちょっと意表を衝かれてびっくりした。写真をぐぐってあぁこういうひとだよねぇと安心した(笑。何をモデルにして描いてるんだろう。

 他の記事はまだ未読。吾妻ひでおがなんだか欝でつらそうだ…。

2005年02月26日

星野リリイ『スーパーダブル』1

 最近の星野リリィがしんどかったので不安だったけれど結構面白かった。やや展開がタルく、そしていつものよーにジロウがなんでこんなに親切なのかよく分からないのがちょっとタマにキズだし、やはりいつものよーにダイヤがめそめそで、いつものよーに女性キャラはぽんぽんはじけているけれど。
 番外編っぽいアンドロイド開発者とアンドロイドの話は、いつもと違う感じでよかった。アンドロイドの葛藤ぶりと気の強さ(というのとも違うけれど)がよい。

2005年02月27日

高尾滋『てるてる×少年』10

 なにやら突然話が大きくなってさらに室町までのぼったりしてびっくり。次で最終巻だそうなので、終わったら最初からつづけて読んでみて評価したい。今はちょっと保留。しかし高尾滋もディアマイン以来花ゆめの微妙な定位置を得たようで…うーん、若い子もこれ読んでるのかーと思うとちょっとびっくり。よい意味で。

2005年02月28日

映画『呪怨』『アザーズ』

 この期に及んでというか、むしろ気が緩んだのか、風邪ぎみだったので、アレはとりあえずひと段落したことにしました。はぁ。

 録画されていた「呪怨」と「アザーズ」を見た。「リング」でさえかなり怖い思いをしたわたしが全然平気だったのでその意味で「呪怨」はイマイチかもと思った。「アザーズ」はやっぱニコールキッドマンはアバッキオに似てるよなと思った(逆なんですが…。オチはまぁこういうの最近多いかな~と。

 …これではまんまアバッキオだ。
 しかし何か絵ばかり描いています。引きこもっていないで外に出なければ…。

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