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2011年08月03日

ハワイ。

 お知らせせずご無沙汰しました!
 ということで、オアフにいちきましたvv
 今年はらしくない行き先だね~なんて周囲に随分言われましたが(笑、Sさんもあたしも仕事でくたくただったので、今年は徹底的にバカンス目的だったのです。

 夕方の便で出て、7時間でホノルルにつくと、朝…!眠い!バスでワイキキに行き、とりあえずニューオータニホテルのハウツリーラナイでブランチ。エッグベネディクトは思っていたよりくどくなくておいしかったvそれからはぶらぶら街を歩いて買い物したり。その後はアウトリガーホテルのフラグリルで、サンセットコースで夕食。


海の横のハウツリーラナイ

 翌日朝は、あたしは時差ぼけで寝てたんだけど、Sさんは浜辺の朝ヨガに行ってた!すごくよかったらしい。いいなあ。朝は近所のカフェでアサイーボウル。アサイーのスムージーにシリアルとか果物とかはちみつとか入っていておいしいんだけど量が多かった…。その後プールと海で遊んで、昼はガーリックシュリンプを食べに行って、午後はアラモアナショッピングセンターへ。夕食は同センターの中華でした。
 次の日はイルカを見に行くツアーで、Sさんはイルカと一緒に泳いでたけど、あたしは泳げないので船の上から見てた(涙。午後に帰ってきて、そのままプールで遊び、夕食は南イタリアも行きたかったね~といいあいつつ、タオルミーナシチリアンキュイジーヌへ。ここはなかなかおいしかったv


うにのスパゲティ

 次の日はモアナサーフライダーのヴェランダで朝食ビュッフェ、高いだけあってなかなかだったvそれからまたアラモアナショッピングセンターに行って、回転寿司とかに立ち寄りつつショッピング。夜はホテルのバーラムファイアできゅうりのモヒートを飲んだ。
 次の日はクアロアランチに行って、フラダンスとか乗馬とかプライベートビーチとかで遊んだ。フラダンスは古典フラで面白かったv乗馬は片手で手綱もたされて、トレイルだし、雨は降るしですごい怖かった…!!日本では絶対にやらない形だろうな…。でも今年も馬に乗れてよかったvv夜はルースズクリスステーキハウスで、量は多かったけどおいしかったvお店もとても清潔、というのを日本人のお店の方がゆってました。


フィレステーキというかフィレのかたまり

 最終日、自転車でKCCマーケットに朝食がてら遊びに行って、ダイヤモンドヘッドにのぼった…だけなのだけれど、実は正直、これが一番楽しかった。これというのは、自転車のことなんだけど、自転車で海辺のいかにもアメリカな住宅街の道を疾走するのが、あまりにも気持ちよくて…(笑。かなりオススメなのです。車には気をつけて、なのです。あと、坂道もあるし電動自転車がイチオシ。
 お昼はカハラモールのチリズでふつーにハンバーガー食べて、夜は田中オブ東京で鉄板焼き。パフォーマンスがすごかった。写真を撮ったらすべて残像になってた(笑。
 翌朝が出発で、早朝6時にエッグスンシングスにパンケーキを食べに行った…ら、6時なのに人がいっぱい、日本人ばっかり。しかしものすごい量で、申し訳ないけど食べ切れなかった…(汗。


エッグスンシングスのいちごのパンケーキ

 そんな感じでぐだぐだしてすごしてました。
 ホテルはシェラトンワイキキで、すこしまえに改装したそうで、エッジという大人用プールがよかったv海に隣接してるの。


上からみたところ

横からみたところ

 結論としては、「ハワイはアメリカである」ということなのです。なんか今まで〈ハワイ〉というのは抽象的なバカンスの聖地、なんかスゴそう、みたいな、ものすごい漠然とした印象をもっていたのですが、ではカリブとか他のリゾート地と具体的になにがちがうのか?と問うてみても答えはないのです。あるいみふつうのリゾート。そして、特に食事とかはあまりにアメリカであった、という感じなのです。うまくいえないけど。
 あと、ポリネシアであるってことも改めて感じました。アメリカであり、ポリネシア。もうすこし具体的にいえば、帝国主義による蹂躙のあとをすごくあからさまにのこしている感じ。日本人をふくめてみなが英語で会話をし、食事はアメリカナイズされていて(ロコフードがどこまで歴史性をもっているのかはちょっとわからないけど)、おそらくは観光化されている近代フラは別として、ポリネシアの色濃い固有文化については独自性はうすい気もする。そんなさまざまな影響色のコントラストに、どうしても帝国主義の結果である、と感じさせられてしまう…という感じ、だったのです。

2011年08月04日

高井戸あけみ『愛しかたのルール』

 表題作は、てきとー社長と若いマジメガネ秘書で、秘書はもともと社長に憧れてたけどテキトーね…とか思ってたら、実は、という感じ。こういう過去の因縁とか社長が売り専のこ呼んでいたりとかはこの作者さんには珍しい気もしたけど、あんましそういうとこは前面に出されていなくて、全体にはちょっと薄味だった気がする。

 そのほかも、テキトーな隣人に振り回されるリーマンの話とか、テキトーな同僚に実は惚れちゃってるツンケン営業の話とか、まあそこそこ。けどそれぞれ、掲載誌がアンソロのドS特集とドM特集だったのね(笑。ドSもドMも、特集っていったって、それぞれ相手をMとSにしなきゃいけないだろうし、同じような感じになってしまうよなあ…と思った。

2011年08月05日

夏乃あゆみ『今夜の予定、どうでしょう?』

 これは少し前に読んだんだった。
 表題作は、愛想はないけどよく仕事見てくれるセンパイと、もっと仲良くなりたいのだけれど就業後はつれなくて淋しい後輩。つまらなくはないけれどベタだしあまり目新しさや面白さはなかった感じ。
 そのほか、店子のフランクで人に好かれるデザイナー?が気になる学生の話、とか。
 全体的に、絵はきれいなんだけれど、お話はちょっとイマイチだなあ、という印象でもったいない…。
 

2011年08月06日

こうじま奈月『主従契約を結ぼう!』

 魔物?の牧師のご主人様になったイギリス人が、大好きな幼馴染?を追って、日本に来て…??
 なにがなんだかわからん…と思ったら、別作品のスピンオフっぽくって、さらに小説版がある?の??せめてオビにでも書いておいてくれ…。
 魔物との関係はなんとなくわかったし、本編でも説明されていったけど、そもそも主人公や幼馴染の設定とか関係性、主人公の使い魔とか、使い魔の中身?らしき魔物のこととか、さっっっぱりわからんし、なんとなーくはニュアンスでわかったとしても腑に落ちないことばかり…。
 でもそれはまあいいんだけど、主人公に執着する牧師とあたふたな主人公、というのもあんまし萌えどころがなく…。

2011年08月07日

わたなべあじあ『鈍色の花』

 いまわしい血族にて、みな母親の違う三兄弟の兄2×弟の宿命禁断愛。
 3P?デュアル攻め?で、攻めに軽重があるのはニガテ…。お話自体は、さほど思うところはなく、ふつうの兄弟もの+3P+因縁、という感じ。でもこの作家さんの、ライトでコメディタッチな後日談とか補足が好き(笑。

2011年08月08日

香坂あきほ『独占権利書』

 自分でスカウトしてきたモデルを独占したい受けと、受けに独占されたい攻め。
 受けの仕事とか攻めの本業とか、なんか設定がよくわからんかった…のは、あたしの読解力が足らないからではなく、カバー下のあとがきでいろいろ補足されていた…。受けなんて、代理店の人?と思ったらファッション雑誌編集?裏表紙とカバー下とでも設定ちがってるぞ…適当だなあ…。
 カラー絵はすごいきれいなんだけど、モノクロ絵はちょっと印象がちがうというか、雑っぽいというか。横顔があまりうまくないかも。あと、なんとなくだけど桜遼の画風にちょっと似ている気がする。

2011年08月09日

バーバラ片桐『復活の秘策と陥没の秘策』

 ここのところ大量消費のためか感想が少なめですみません…。
 フラッシュメモリって考えてみれば容量すごいよなあ、と思いながらこないだ考えた、三四郎ネタ。「フロッピーよりCD-ROMは大容量、CD-ROMよりフラッシュメモリは大容量、フラッシュメモリより……人の頭は大容量でしょう。」

 すきだった朴訥ノンケ同級生とクラス会で再会して、恋人いないなら付き合わない、とか勇気を出して軽く言ってみたら、なんかOKされまして、でもしばらくしたらEDぽくなってきて、無理してあわせてくれてたのかしら…。
 なんというか…タイトルどおり(笑。ほぼ乳首の話。プラス、エッセンス的にED。トンデモを期待したのだけれど、筋はあまりなくって、乳首とEDだけのお話、という感じでちょっと残念…。

2011年08月11日

斑鳩サハラ『恋の粗挽きネル・ドリップ』

 彼女の出来ない高校生が、中学のときの同窓会で再会したちょうイケメンモテ男と、なぜか翌朝ベッドの上でふたりきりでして。
 …この作家さんの基本パターンだなあ。超絶イケメンは問答無用で受けにベタ惚れで、受けはぽやんとしたドジっこで、こちらも特にきっかけや理由はなくイケメン攻めに簡単にめろめろになってしまう、という…。そして、そのパターン以上の何かはない、という感じ。あと、とりあえず受けは保健室で寝すぎである。
 あとこれ、やっぱり復刊だったのね。なんか、高校生がナチュラルに飲み会とか喫煙とかって描写があると、なんとなく古い作品だなあという感じがする…。

2011年08月13日

一日目。

 そんなわけできのうは夏祭り一日目にいちきましたvなんか例年になく暑かった…気がした。でも気のせいかも。

 今回はスペースは落選してしまったけれど、蜂郎さん&乾千代さんのサークルchickpea labo.さんに、委託をお願い&売り子をさせていただきました。乾さんはいらっしゃらなかったのですが、お二人にはいつもお世話になっておりますvありがとうございますvv

 スペースがないので新刊を出さなかったこともあって、コスは今回は頑張りましたよ!なんと蜂郎さんもあわせてくれて、蜂郎さん→ジョルノ、マリィさん→FF(フー・ファイターズ)、クロエ→徐倫でしたv朝、身繕いをしながら、旅行のときに買ったハッピーオンブルームをつけようかな~と思ったところではっ!今日は徐倫だった!と思いだし、アナスイに変えたのでした(笑。衣装もメイクも今回は結構頑張ったので、自分としては、過去最高にそれらしくなったかな?という気がしています(笑
 ジャンプの日だったのにジョジョコスが少なくて淋しかったけど、会場ではジョルノやボス、ピエール(暫定)を見かけましたv広場では美人なトリッシュに会えてよかったv

 帰りは新橋のスパに寄りましたvもう、湯船に入った段階で魂が抜け出そうでした…疲れた足に足湯が気持ちよかった。冷水足湯もよい!
 そのあとは肉が食べたい!とか騒ぎながらつばめグリルに向かい、お茶をしたけれど、もうこのあたりはグダグダで会話もむちゃくちゃだった気が…(笑

 そんなわけで、とっっても疲れました。こんなに疲れたのは久々かも。今日なんて12時間眠ったのにまだ眠いし、職場に行かなきゃいけないのにタトゥーは消えないしで大変でしたが(笑、でもまあ、これくらい疲れるのもたまにはいいよね!という感じもしてます。むしろ爽やかな疲れと充実感で、爽快なのです(笑。
 あと、妙な後日談がついて卒倒しそうでしたが、まあそれは秘密ということで…(笑。

2011年08月14日

三日目。

 今日は目当てが多くはなかったのでどうしようかな~と思ったのですが、あるサークルさんの本が欲しくて参加!

 そんなわけで、目当てだったのは、剛しいらさんの顔のない男本なのです。
 遠野春日さんは西根×ジーンと、茅島さまと猫の本を買った。
 山中ヒコさんのエンドゲーム本・犬の2を買ったけど、1はまだ読んでなかったかも…覚えてないや。
 わたなべあじあさんの三兄弟の本も2冊買った。
 大竹直子さんは戦国本と高橋桐島の伊豆の小話本を買った。
 買い物が早くに終わってしまったので、ちょっとふらふらしてたらなると真樹さんの虹乱馬×良牙本についつい目が行ってしまった!乱馬と良牙か…考えたこともなかった!しかしなるほど確かに…!!これは新機軸(笑。
 おもにそんなところ?今回は少ないなー。

2011年08月17日

桑原裕子『まいはに!』

 オクテかわいこ男子が生徒会長に惚れて生徒会のまわりをうろうろしてたら、会長の幼馴染の副会長に、口説き方おしえてやるとかゆわれているうちに、なんか好きになったんで俺にしとけ、とかゆわれまして。

 ナチュラルに会長も男だと思っていたよ…共学なんですな。共学で複数CPだとさすがにちょっと無茶な気がしてしまう…。
 受けはまじめで一生懸命だけど、でもふつうのキャラなので、なんでノンケの攻めが惚れたのかいまいちわからない。そして受けも、性格男前な会長が好きだったということで同姓との恋愛へはまあ移行できるのかなとは思うけど、攻めにくどかれてすぐにフラリとしてしまってるし、自我弱そうな印象。
 副会長の友人の陸上部員×副会長のことすきだった書記も、受けが攻めにやさしくされてフラリとしてしまった、という印象。あと上記の受けもそうなんだけど、この受けもかわいすぎて女の子?という感じ。
 書記の友人の寮長もそれらしいけれど、ほとんど出てこず。続編があるのだろうか。
 でも正直全般に、お手軽でありきたり、設定もキャラも特に魅力はなく、斬新さも王道の安定感もない、という感じで残念な印象だったのです。

2011年08月18日

運命はすべて/「ラ・ドルチェ・ヴィータ」

 唐突きわまりなく『運命はすべて、なるようになる』の二次創作なのです!ニコルは浮気なんかしない!オチなんかない!
 というわけで、これちょっと、かなり前に書いたんですけど、続きが思いつかないのでそのままupしてしまいます。気が向いたら続きを書きます…。



ラ・
 ドルチェ・
     ヴィータ

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2011年08月19日

葛井美鳥『クロスオーバー・ラブ』

 『アフターモーニング・ラブ』のスピンオフの『ビフォアデイライト・ラブ』の続編。ヤクザの若頭×ややゲイがたまりぎみなバーのマスター。

 前作が、タイトルどおりに夜しか会えない関係ながらもわりと前向きというかさらっとした終わり方だったのがよいなあと思っていたんだけど、今回はまた同じようなことで受けがぐるぐる悩んでばっかりなので、なんだかなあという感じだった。わりとすきなお話なのでちょっと残念。でも長髪キャラはいいよね(笑。

2011年08月20日

雪代鞠絵『有栖川家の花嫁』

 旧華族の有栖川本家の攻めと結婚する予定だった双子の姉が出奔し、姉とは離れて母と二人で暮らしていた受けが、あれよあれよという間に姉の身代わりになることになってしまう。分家から妻をめとるのは本家の総領になるためだと言って受けを道具扱いの攻めに、受けは姉が戻ってきたときのため、そして自分も人を嫌いになったままじゃいやだし、とか健気なことをゆって、攻めと近づこう、有栖川家の花嫁たろうとがんばるので、攻めもかなりふんばったもののしだいにほだされたり、誤解したり、云々。

 …これだ!ジャスト!という感じ(笑
 こういうのがすきなんですよあたしは!(笑
 ベタで、でも王道で、キャラもみんな好ましくて、いいじゃないですか。新潟は北陸なのか、とか。受けの名前、水晶であきらは読みづらい(ついみずきと空目する)とか。まあそんなことはささいなことです(笑。

 攻めはかなり冷徹で受けにも相当非道で、受けにほだされずに結構頑張るのと、けどそれには理由があって、という設定と、もうどストライク。
 受けも嫌味にならない感じの健気さとか、末尾の展開でちょっとアレになってもあてつけがましくはならないとことか、よい受けですね。あと先生への気持ちの吐露とかもふくめ、攻めラブ!って感じではないのがむしろ正直というか、この状況なのでこういう反応は感情移入しやすくてよいと思う。
 攻め秘書とか受けの亡き母の元主治医とかも、それぞれいいキャラで、いい機能でもあったと思う。だからこの二人については、後日談とかでもうちょっと読みたかったなあ。

 後日談も面白かった。この本、復刊らしいのだけれど、既刊のほうには後日談はなかったぽい?ので、未読の方にはたぶんオススメなのです。短い漫画もついてるし。
 新婚旅行編で、恋人同士が覗くと縁起がいいという井戸を照れながら覗こうか、とかゆってる攻めがカワイイィし、それを時間がないからと流す秘書がおかしい。攻めが眠らせたSPにお布団かけなきゃ!とかゆってる受けもなんかズレててカワイイィ。あとカゼをひいた攻めが、受けに「強姦されるかの勢いで」服を脱がされて床に入らされるとこがおかしかった。

 まあそんなわけで、やっぱ王道は強いな!と改めて思ったのでした(笑
 あと、一馬さんの絵は最初の頃はどうしても違和感があったのだけれど、かわいいしきれいですき。

2011年08月23日

国枝彩香『春に孵る』

 以前に見かけた折に、表紙とか梗概からBLではないっぽい…?と思って購入してなかったんだけど、よく見たら麗人コミクスだったので買った(笑。

 表題作は、美しい亡き姉の夫?と別荘ですごす男と、その姪っ子との一夏の話。姪っ子視点で結末もアレで、BLというか…耽美?とも違う?という感じ。面白いけど後味悪い(笑。萌えもない。
 ノンケに恋したリーマンの話はほんと見も蓋もなかった…(笑。
 死んだ男が赤い髪の不思議な男に出会う話は不思議でよかった。これも後味悪いけど。
 教授と青年の話は話としてはそこそこ面白いけど、よくある形の話でもあると思う。これも後味悪い。
 死んだ男が実はかわいい男の子が好きだったと思って云々な話は、オチがおかしかった。
 そんな感じで、全般にBLというか…だし、工夫してある話ばかりだし面白いんだけど、でも斬新ではないどこかで出会ったことのある話型だなあという感じで、後味悪い話も多く、うーん評価に困るなあ、という感じ。あとがきの解説というか小ネタみたいのは面白いしあたしは好きなんだけど、逆に本編をがっつり楽しんだ人はどう感じるんだろうなあという気もした。
 あ、最後にあった『耳たぶの理由』CPの話は、作者もいうようにすごく動かしやすい二人なんだろうなあという感じだし、ライトに楽しいしすき。

2011年08月24日

江口夏実『鬼灯の冷徹』1

 閻魔大王の補佐官の鬼灯は、亡者鬼たちはもとより大王にたいしてもドSな有能官吏でして。
 最近こういう、作者の興味のあること好きなことを主軸にして小ネタ開陳していく感じの作品多い気がする。一芸漫画という感じ。モーニングだし。
 そこそこ面白いんだけど、こういう話ならキャラがもっといてもいいかなという気がするのと、あとたぶんこれは個人的になんだけど、時折挟み込まれる現代的なネタとか時事ネタとかが似つかわしくなくて興ざめだった。ネタ自体というより、たぶん使い方とかテンポが合わなかったんだろうなあ。

2011年08月25日

あすか『砂漠の愛奴隷』

 別れたアラブ王子の結婚式に呼ばれた日本人バイオリニスト受け。王子は振られたことをいまだに恨んでて、受けの彼氏の前で陵辱監禁そんなこんな。

 まあ、受けは攻め部下に頼まれて別れただけでほんとはまだ攻めがすき、攻めも受けを恨みつつ忘れられず、という、ものすごいベタなすれ違い+身分の差ものという感じなんだけど、いろいろ壮絶で、攻めも受けもよく互いと状況を許せたなあ、という印象…。まあ、受けも言ってるように、数年たって互いにいろいろ大人になって、開けた時間は必要だったのね、という感じもあるんだけどね。しかし最後のほうとかロミオとジュリエットまでこなしてくれて、もうなんか、おなかいっぱいである…。
 あと、受け彼氏だと攻めに誤解されっぱなしの友人は、大変お気の毒である…。攻めの部下は、読者目線では状況の半分くらいはこの人の責任で諸悪の根源だろ、という感じだと思うんだけど、攻めのためを思って行動しているのだから~とかゆうゆる~い目線でなんも責任を問われないのはすげえなあと思う。

2011年08月26日

五百香ノエル『こういうときにそうくるか』

 英語の勉強のために外資系の会社でバイトした際に、エリートゲイのイケメンアメリカ人と付き合ったけど、彼の日本出張終了とともにあっさりふられておおいに傷ついた受け。数年ぶりに彼が日本にやってきて、もう手玉にとられるようなおぼこじゃねーよと思うものの、アプローチされると気持ちがぐらぐらして、云々。

 攻めはわりと徹底的に享楽的というか、受けに冷たくしてから情熱的に口説いて落とす段階からラブアフェアを楽しんでる感じで、落とした後は徹底的に甘やかしかわいがり、そしてあっさり別れてはやくアメリカのセフレに会いたいなーとか思ってる、わりと最低な感じ。
 受けは過去の純情素直っぷりと、攻めに再会してからの徹底抗戦しつつもゆらいで結局そんなことになってしまい、それでももう攻めには何も期待しない、という攻め大好きっぷりがいさぎいいしかわいいし、いい意味で普通のこという感じ。
 そんな受けにこんな攻めがほぼ偶然再会しほだされる、というのは、なんというか、いい意味でBLファンタジーだなと思った。

 しかし、受け実家の洋食屋関連のエピソードとか、堅物調理師兄、サッカー少年弟、美少女妹、元気な祖母とか、商店街の仲間たちとかの描写にものすごい分量が割かれていて、最初はゲンナリした…や、読んでたらそこそこ面白かったけど、なんで??という気はした。攻めが最終的に洋食屋になじんでるのとか面白かったけど、受けの攻めと実家との間での葛藤とか、受けと攻めとの育った環境の違いとかがわかりやすいし、確かに意味がなくはないけれど、それでもここまでじっくり描写する必要性はなかったと思うし、逆に言えばそれだったら攻めのバックグラウンドの描写だって必要だったはずなのにそっちはほとんどないわけだし、いまいち意図がわかんない。
 あと違和感があったのは、受けと攻めとの出会いの過去編がわりと中盤で長々あって、別れるとわかっている話をわりとじっくり、先を知らないかのようなそぶりで読まなければならない感じで、ちょっとしんどかった(笑。
 イラストはちょっといまいちだった。

2011年08月27日

たりらびー『発情アイズ』

 怖い先輩に睨まれてるーと思ってたらなんか告白されまして。
 高校生CPの話なのだけれど、始まり方はいちおう上記なんだけどあとはなんかふつーの話だった。コンビニが高校生たまりすぎで大変そうだった(笑。

 以前雑誌で読んだ「のんとのあ」という幼稚園児×高校生?兄の話が載ってて、これはコミクスになったら入手したかった話なのでよかった。でも、読み切りだったのね。もっと続きがあったらよかったのに(笑
 この話はしかし、面白いとか好きという対象ではなく、なんというか、マジキチだな…というか(笑。しかし作者的にはこれギャグもののおつもりだったのですね…よかった、ガチではなくて(笑。しかしギャグにしても相当におかしいけど。面白いからいいんだけどね(笑。続きとか、大人編(十年後、二十年後編とか)読んでみたいなー。

 暴れん坊が攻めに迷惑かけまくりで彼女を次々寝とってく話はベタだけど、オチがよかった。

 しかしこの作者さん、なんとなく若い方だろうと思ってたんだけど、表紙折り返しのコメントが、自分が中学生の頃はBL(耽美系)は悲恋ものばかりで、っていう…ヘタをするとあたしより年上かもしれない…。

2011年08月28日

えすとえむ『ハッピーエンドアパートメント』

 きのう横浜で、おしりとうしろあしが黒い白ネコを見かけた。靴下ネコみたいだけどちょっと違うよな…としばし考えて、江頭ネコと呼んではどうか、と思いついた。

 スペインのとある路地の奥にあるアパート。居候していた恋人の部屋を追い出された売れない小説家は、なんか大家の人気DJの部屋に同居させてもらいつつ、アパートの住人をモデルにハッピーエンドの小説を書こうと観察中。

 オムニバスで、おお、この作家さんがハッピーエンドをテーマになんて、なんか画期的だし楽しみ、とか思いつつ読んだ。
 で、とりあえず裸の男と彼氏の話はとってもよかった!エキセントリックさもありつつ、オチがまさにハッピーで、すごくいい。あたし好み。
 双子の日本人?とくらす青年の話は、二人とも平等にすき、という攻めの気持ちがよくわからないというかあまりリアリティを感じなかったけど、お話としては面白かった。双子が性格とか違いすぎでぜんぜん似てないのがかわいい(笑
 人形師のおじいさんの話は…もっときっちりハッピーエンドが見たかったなあ。いいとこで終わってしまったし、二人の関係性もけむにまかれた感じだしでちょっと物足りない。まあ幸せなんだろうけど…笑
 あと、女装美人と耳の聞こえない男性の話は、居候の軍団は女装受けの妄想なのか?とか思ったし、結局何を意味しているのかよくわからなかった…。
 しかし大家さん×小説家の話は…ハピーエンドには見えないよう…(涙。うーん。 

2011年08月29日

砂床あい『被虐の檻』

 ねたばれぎみです。
 父がたおれてしまって社長代理になったボンボンは、冷徹な教育係の秘書に兄との関係を見咎められて、社長をめざすのにスキャンダルはまずいから、自分が抱いてやるから我慢しなさいとか無茶いわれてご無体されまして。

 うーん。なんというか、カタルシスのない話だったなあ…。
 美しい双子の兄は母にひきとられ、自分は父に愛情をかけられずに育ち、母に愛されたい父に認められたいと思いながら、恋もせず(おそらく友人もおらず)孤独に生きてきて、誰も助けてくれないから痛みを感じないようにしてるうちにMになってしまったという、結構かわいそうな受けだと思うんだけど、あとから兄はもっとつらい目に合っていてとか、父は受けにどう接したらいいのかわからなかっただけでほんとは受けのこと思ってたのよとか言われて、受けは当初は自分のことしか考えてなかったよねとか反省させられたりで、なんだかかわいそう…(笑。

 両親や兄はこういう設定でも別にいいんだけど、なんというか、受けが攻めとくっつきつつも、受けの辛さが攻めに受け止められて癒される話ではないので、カタルシスに欠けるんだろうなあ。
 攻めは受けは最初はほんとにダメなこだと思ってて、でも次第に頑張る様子にほだされた、というだけで、受けの辛さを理解したという描写じゃないんだよね。お父さんはほんとはあなたのこと思ってたんですよ(あなたは自分のことばっかりでわかってなかったけどね)とかじゃなくて、愛情を感じられずに孤独でしたねでもこれからは自分がいますから、とかになんないのかなあ、と(笑。なぜMっぽいのかとかもわかってないみたいだし、これからは痛みではなく優しさを与えてあげよう、とか思ってほしいのに、気持ちが通じ合ってもSっぽさ残ってるもんなあ。

 まあ、そういう受けにキビシイ話だってことならそういう話でもいいんだけど、物足りなさが残ってしまってるし、だからそのあたりの展開のきびしさは作者は無頓着に書いたのかなあ、という気がした。受けの過去にキビシイのなら、何か他のアメをあたえてあげてほしかった、という感じかも。

 絵は…いや、単体では別に普通なのかもしれないけど…ほんとに鬼塚征士なの…?なんでこんなに絵が変わっちゃったの…???

2011年08月30日

内々けやき『しょたせん』

 不良高校生が、外見も行動も小学生にしか見えない先生にドキドキしてるうちにあやしい状態(に見えるよう)になってしまい、なぜかケンカにも勝っていく、という感じ。
 ギャグってむずかしいなあ…と思った。流行りのゲイネタの引用が多いせいか、あとテンポがいまいちあわなかったせいか、あたしはあまり笑えなかった。残念。
 あと先生は23歳なのだが、いっそもっと年のほうがよい気がした。23だと新卒だし、いきなり生徒指導しまくりというのは違和感が…まあ、指導はしてないんだけど(笑。

2011年08月31日

琥狗ハヤテ『もののふっ!』1

 戦国ファンタジー、おやかたさまとその臣下というかペットというかなネコ妖怪と、そのまわりのひとたち。

 …猫井どのの異様さに慣れるまでに少し時間がかかった(笑。ネコなのかちっちゃいこなのか妖怪なのかよくわからず、でもそれらすべてとして扱われているようなので、そのあたり細かいこたいんだよかわいいから!と思えるようになれば、面白い。と思う。あとまあ、ケガをした狼を拾って帰るおやかたさまとか、そのたもろもろ、ファンタジーだから!ということで。
 そんなわけで、あまり深く考えなければ、おだやかな隻眼の忠臣とか、彼に懸想する長髪美青年とか、おやかたさまの従兄弟の豪放磊落青年とか、なんかいろいろいて楽しいのです。
 しかしそれにつけても、(一巻ではまだそこまで至っていないけれど)おやかたさま×ネコかー…ちょっとこえーなー、と思っていたら、人化した猫井どのはイケメン青年だった!よかったよかった(笑。しかし何歳くらいの設定なんだろう…。

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