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2011年09月01日

尚月地『艶漢4』

 兄や暗殺計画のほうは、一連の詩郎の過去にまつわる話の続きなんだろうけど、なんか全体性がいまいちつかめないし、よくわからん。あの兄や命なこってどういうキャラだったっけ、とか。うーん。でも詩郎の正体っぽい話になっていきそうだね。いちおうこっちが本筋なんだろうなあ。
 歌手とそのファンのこの話は面白かった。大正ロマンぽい感じ。

2011年09月02日

遠野春日『摩天楼で愛を囁いて』

 藤たまきの不思議ポット&ミスターシーナの小冊子が来た!予定日どおりに届くなんて、すごい!(笑
 内容は、シーナはやっぱり絵がちがいすぎて違和感が…ポットはシバが相変わらずカッコいいんだけど、ミキはまた子どもっぽい感じだったので、ちょっと残念な感じもあった。奥さんになりたい、というのはちょっとモチベーションがよくわからんし(笑、本編の末尾みたいなあっと驚かせてくれる爽快さのがかわいかったかなあ、という感じ。

 実はあたしこのシリーズ読んでないんだよね…(笑。西根とジーンの話しか読んでない。でもラストということだし、西根たちも出てくるというので、ついつい買ってしまった。

 ということで、末尾とペーパーの西根ジーンの出てくるとこしか読んでいないのですが…(笑。
 ジーンが素直になる話はかわいくてよい。というか、なんかいまさらツンケンされても違和感があるというか…未だにあれでは西根もたいへんですね、とも思う。
 でもそんなわけで、西根視点の話があってよかった!西根はジーンにめろめろ、というのが今までジーン視点で西根の発話とか態度とかでしか書かれてなかったから、西根はほんとにめろめろなのね…と、なんだか新鮮でどきどき(笑。ジーンは相当美人なんだろうなあ、という感じ。しかし…歳とったらだいじょうぶかしら、美貌が衰えたりそれによって愛情が薄れたりしたら悲しい…とかなんか現実的なことも考えてしまう…(笑

2011年09月04日

武田すん『世界の果てで愛ましょう』5

 王子暗殺事件の顛末は、まあ涼馬は無事だろうとは思っていたけど(笑、アレックスの反応が、涼馬の行動に驚くだけではなくて自分の母とかさねて怒るというとこがひねりがあってよかった。あとなんか、どさくさにまぎれて涼馬は、王子は大事な人だの王子の悲しい顔はみたくないだのいろいろ言ってたけど、でも涼馬も王子すら全部スルーなのが…なんというか、王子に冷酷なテクストだよなあ(笑
 他の話も面白かったけど、弟の記憶喪失話はアリシアとの話が進みそうで楽しみ。

2011年09月05日

南国ばなな『ミルクマン』2

 なんか微妙に失速しちゃったなあという感じ。
 やっぱり途中の中断の影響かなあ。登場人物が多いせいか、キャラ迷子なキャラも多いし。
 大家さんとか人形師?さんとかちょっとまだつかみきってない感じ。スイートコーンとか円とかはいっこのネタで押しまくる感じだし、まあこの二人は面白いけど(笑。あと牛乳屋は、キャラはたってるけどかなりウザいね…(笑。今回、冒頭ででぶりんぐになってなんかうだうだ言ってたせいもあってか、ウザキャラだった…でも素顔はジャニ系の美形らしい(笑。あ、あとコーヒー牛乳屋はとってもカワイイv
 というわけで、次の巻ではさらにはっちゃけてほしい(笑。

2011年09月06日

内田カヲル『帰らなくてもいいのだけれど』

『そして続きがあるのなら』も一緒に購入したんだけど既視感があって、これどこかで読んだっけ…?麗人で何話か読んだかな?…とか思ってたら、『そして続きが…』のほうは、マヨイガを検索してみると、既に買ってたね!うわー(汗

 それはさておき、麻雀マンガ雑誌編集者→攻めのマネージャになった先輩と、売れっ子漫画家になった高校の後輩のあれこれ。二巻は臨時アシにゲイバレして脅されそうになったり、ふたりの実家話とか。

 …先輩のおっぱいがすげえ。
 最近の内田さんの、仕方ねえなおら来い、みたいなガチムチ受けとか、乙女ガチムチ受けになんとなく違和感があってハマれない感じだったんだけど、この先輩はほどよくムチムチで、攻めのことも好きなんだなとそこはかとなく分かる(個人的にはもうちょっと攻めにめろめろであってくれたらもっといいんだけど!)ので、わりと好きな感じの受けである。
 ところで受けのモデルって、銀さん(コノヤローなくせっけ)か土方(黒髪でタバコ)あるいは両方、じゃないかなあ。違うかなあ。まあ、そういう印象があったわけで、だからわりと好きな感じなのかなあとは思った。
 攻めはイケメンでちょっと天然な感じでまあまあ。

 受けが身を引こうとする話とか臨時アシにちょっかい入れられる話とか、ちょっとベタ気味ダラ気味な展開が気になったけど、アシのキャラはいいし家にいく話とかも結果的に面白かった。
 あと、漫画家ものとしてもそこそこ楽しかった。
 なにはともあれ、このシリーズまだまだ続くそうで、それもさもありなん、という気がした。なんというか、内田さんの萌えと、長編シリーズとしてのお話づくりのための素地と、読者のニーズとが、やっとうまく噛み合ったんじゃないか、という気が…(笑

2011年09月07日

壱村仁『coda』1、2


 アヴァルス本誌を買ったときに男子高校生プリマ、という設定なのを知って読んでみた。

 実家は歌舞伎の名門ながら、幼なじみの女の子の家でこっそりバレエをならってる主人公が、ワケアリでパドドゥ踊れないスランプなロシア人留学生のパートナーに無理やり指名されて、云々。

 しかし、なんでわざわざ男子がプリマ…と思っていたんだけど、あんまし根拠のある設定ではない気がした…。
 あと、バレエ描写にはほぼ全く期待はしていなかったんだけど、しょっぱなの主人公とパートナーの出会いが『アラベスク』のパクリかよ、いい度胸してるなあ、というイライラはおさえようもなく。しかも、踊るのが怖くなった留学生に、暗闇で出会ったバレリーナと踊りたい、というモチベーションをつくらせるためならまあこの設定もわからなくないんだけど、主人公が男だとすぐにバラしてしまうし…。
 あと芸能系のコースある学校のダンスの授業で、なんでジャージで踊ってるの?体の線みえないじゃない。主人公も、学校ではそういう設定ならしょうがないにしても、バレエのスタジオでの練習でもしばしばジャージ着てるし、バレエ設定の醍醐味が全くない感じ。
 シューズだって、男子プリマでトウはいたこともなさそうな素人主人公がいきなりジゼルの公演なんて一体どうすんだ?と思ってたら、トウ履かないまんまで話進んでくし…。
 というわけで、バレエマンガではないというエクスキューズいれたとしても、いくらなんでもいろいろひどすぎる…。

 でももうちょっと読んでみる、かもしれない。あたしはTSものに弱いなあ…。

2011年09月08日

倫敦巴里子『或るミステリ作家とその担当編集にまつわる記録』

 いそがしい!しごとたいへん!漫画もかいてる!

 ミステリ作家×編集者。恋愛経験のない攻めに濡れ場を書かせるために実験台になっちゃうドS受け。

 正直に書くけれど、読んだのが結構前であんまし思い出せない!しかしということは、あんまし印象に残らなかったんだろう、とも思う。
 しかし確か、攻めはよかったけど、なんかいまいち受けが好きになれなかった気がする。尻軽受けでもいいんだけど、愛が足りない感じだったような。

2011年09月09日

バーバラ片桐『夜に堕ちる執事の純情』『極道の花嫁』『魔窟のプリンス 』『惚れてもいないくせに』

 飛ばし読みのと、読みきってないのもあるので、まとめていきます。

夜に堕ちる執事の純情 (リンクスロマンス)
 坊ちゃん×美形メガネ執事。後継者争いの中で坊ちゃんを誘惑して陥れるように脅された受け。これは結構面白かったけど、執事の妹の扱いが都合良すぎ…(笑。でも執事を口説きまくりな坊ちゃんとか過去の設定とかよかった。
極道の花嫁 (ガッシュ文庫)
 となりの組の長男×組長の息子。受けが天然おバカ元気受けだったのと、攻めがなぜ受けをすきなのかわからんかったのが難点。
魔窟のプリンス (リンクスロマンス)
 お部屋上司×几帳面世話焼き気味部下。あたしは汚部屋ものは基本ダメなんだわとやっとわかった。あと攻めが自己中というかマイペースすぎ。汚部屋の上に自分勝手とか…!
惚れてもいないくせに―申告もれの恋 (プラチナ文庫)
 ノンケマルサ×刑事。受けがツンというか、心のなかだけでデレてる感じ。もうちょっと攻めに優しく!

2011年09月11日

雲田はるこ『昭和元禄落語心中』1

 仕事とウェザアナであたまんなかぐるぐる。

 蜂郎さんに借りた!
 ムショ帰りの天然ボケ好青年?が、慰問にきてた噺家さんとこに押しかけ弟子したら、柳腰なししょーは一筋縄ではいかない曲者で、ししょーの豪放磊落な盟友(故人)とか、その娘とか、なんだかややこしいのです。

 おー…BLよりだんぜん面白(意外にも、かもしれない)うまくマッチしてるし、落語すきなんだろーなーって感じもいい。しかし、BLでもこういうのやればよかったのになあ。

 アホっぽいキャラの主人公が憎めなくてかわいくてよい。
 師匠はちょっと、やりすぎなきらいもあるけど(笑、でも魅力的だと思う。でもこのあと過去編になるらしいけど、ちょっとおもたい気もする。師匠パートが長かったりおもくなりすぎると、主人公がかすんでしまいそうな…。師匠と友人の話はベタっぽい気がするし、主人公にもっと重点おいてほしい気もする。あ、でも冷静になってみると、一巻表紙がそもそも師匠なんだった…(笑、与太郎はべつに主人公、というわけではないのかしら…?
 あと、こういう、作品内作品が出てくるお話によく生じる問題だと思うんだけど、登場する噺の筋の見せ方というか、メタテクストの扱いはいまいちかなあと思う。
 でも脇キャラもみんな味があってかわいいし、のんびりふわふわな雰囲気でよいですね。

2011年09月12日

楢崎ねねこ『忍と若様』1

 ねたばれぎみです。
 お金持ちの子息には忍がつくのですが、まじめっこ次男の受けにはめんどくさがりへらへらの攻めが専属で、次男だから気楽~とかゆってたらなんか廃嫡騒動がもちあがりまして。

 うーん…。
 能力は随一のはずなのにめんどくさがりてきとーな忍、というのがまず中二くさい。さらに、受けが跡継ぎになるのなら結婚しなくてはマズい、とかいう話になったらいきなり病んだ暗黒微笑系になって、いままでゆっくり受けを自分に慣らさせてきたのにとかゆって襲うし、これまた中二くさいキャラで…。
 受けはまじめなのは好印象だけどそれだけだし、跡継ぎにとわざわざ乞われるほど優秀には見えないのが難点かと…。
 忍関連の設定のあまさとか、そういうのは関係性やキャラに萌えられれば乗り越えられるもんだと思うんだけど、これはちょっとキャラがどっちもキツい…。

2011年09月17日

空知英秋『銀魂』41

 間が開いてしまったのは仕事と新刊準備のためでございました…。つかれた!!

 いまいちだったなあ…銀魂ちょっとヤバいんではなかろうか…。
 エリザベスの仲間の話がいまいちだったのは、蓮舫ネタというかプラカードのつかい道がいまいちうまくなく、ガンダムネタがあまりわからなかったのもあるんだろうけど、あとなんか最近やっぱ下ネタきつい。坂本辰馬もいまいちキャラたちきれてない気がする。でも、エリザベスが一年近く登場してなかったという前振り(偶然かもしれないけど、笑)と、オチは面白かったv

 スケットダンスとのコラボは、この作家さん元空知のアシさんなのね、ということを初めて知った。あと銀魂とかなりネタかぶってるよね…空知の器はでかいなあ。や、スケットダンス読んだことないし、書かれている限りの情報での感想だけれどね。しかし絵は空知よりもうまいし、あと最初はそれぞれのキャラを書いてるんだと思ってたら、パートごとに相手のキャラまで書いてるっぽいのでびっくりした。空知久々に丁寧に書いてるなあと思ってたらスケットの作者さんだった、という…(笑。

2011年09月20日

鈴木理華『タブロウ・ゲート』9

 今日は朝からわりと厄日ぎみだったのだけれど、お風呂にはいってから洗濯して、そのあとコス衣装とかドライマークものも洗おうと洗濯機にぶちこんで水を入れ始めたとこでエマールがないことに気づき、注水しちゃったしなあ…と思って仕方なくコンビニに向かったのだけれどエマールがみつからず(駅前のコンビニには置いていた気がしたんだけど、別のコンビニに行ってしまったので)結局コンビニ三軒もまわってしまって、最終的に100ローソンまで行ってしまった…つかれた!

 あれ!?なんか話わかんなくなってきた…。
 アレイってグランドマスター殺しなんてしてたという話だったんだっけ…?だったら、マスター殺しのデスがあれだけ忌み嫌われてて、どうしてアレイはみんなに受け入れられてんの…。
 でも、レディのラバーズとか、ストレングスとか、前から気になってた散逸したタブロウの人格の設定とか、錯乱してレディに斬りつけてしまったエリファスとか、いろいろ面白かった。

 今回サツキはあんまし出てこなかったね。というか、冒頭の目覚めたり錯乱したり気を失ったり、がなんかよくわからなかった…(笑。でもサツキの設定については、そりゃそうか…と思いつつ、いままで自分が全然気づかなかったことに自分でびっくり(笑。似てるって話は出てたんだよねたしか。あとアレイの腕の再生ネタがここまでひっぱられてうれしい!べっ、べつにやおいっぽさを期待してるわけじゃないけど…サツキとアレイ、とくにサツキの心象のアレイって、なんかいいんだもの!

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 ついき、八巻後半から読み返した…ら。
 いやいやいや(笑、昨日のあたし、それは違うから!

 ちょっとネタばれになるけど、アレイがグランドマスターを殺したというのは、アレイの傷をなおすためにグランドマスターが命を削ってアレイを助けたということなのね(笑。そうすると、アレイの腕をなおしたサツキの意味がますます大事になってくるし、なるほど~という感じ。
 今回のパワーとスターの話は、タブロウ総力戦ぽくて面白かった。ただ、レディが呼び出してないのに出てきてるように見えるタブロウも…。
 あと、レディが呼び出したラバーズはどういう性格なんだろうね。サツキがなんで髪のびてるのかもわかんなかったけど、エリファスと年齢交換してたのね(笑。エリーの外見がさほどには変わってないように見えてて、最初はわからなかった。

2011年09月21日

タカツキノボル『奥さんの妄想的日常』

 きのうの『タブロウ・ゲート』の記事追記しましたー。

 宅配便のお兄さんにもんもんして、通販しまくって彼に届けてもらうのが趣味の主人公。隣りのエログッズ販売のお兄さんとかまじえてあーだこーだな感じ。

 ねたばれっぽいですが。

 …結局宅配便のお兄さんは妄想のネタだっただけか(笑。
 ライトにのんびり読めてよかったけど、という感じだ。
 そして確かに、ハリネズミがかわいかった。

2011年09月22日

麻々原絵里依『きぐるみプラネット』2

 うーん…。一巻はすごく面白かったんだけど、二巻はあっさりめでご都合主義でもあり…。
 なんというか、簡単に言うと、竜頭蛇尾ならぬ、きぐるみ頭地底人尾というか…(笑。正直、最後まで、地底人アリタよりきぐるみアリタのが魅力的だったなあ、という感じなので、いまいちこう、カタルシスみたいなものがない感じ。
 あと大輔がなんでアリタがすきなのかがよくわかんない(笑。きぐるみを脱いだアリタは積極的すぎて違う人みたいだし(笑、いやその中にもアリタらしさはある、と説明はされてたけど、そもそもきぐるみアリタは確かにかわいげはある人だろうけど、でもアリタをかわいく思うのははたして恋愛感情なのか…(笑。
 まあともあれ、BL…BL?という感じかなあ。かわいいんだけどね。ドーナツの歌とかね(笑。BLでなくてもよかったかもだ。

2011年09月23日

上遠野浩平・荒木飛呂彦『恥知らずのパープルヘイズ』

 読み始めるのがすこし億劫で、読み始めたら読みすすめるのがもったいなくて、後半は読み終えるのがちょっと怖くて、そんなわけで三日くらいかけて読んだ。
 とりあえずの結論をいうならば、面白かった!というのと、質のいい二次創作みたいだった…あ、当たり前か!というとこです(笑。

 読み始めるのが億劫だったというのは、実は正直、フーゴというキャラ自体にはそんなに興味がなくて、あとフーゴ主人公ということはジョルノたちのメインストーリーからスピンオフした話になって、オリキャラ大量なのかなあ、と思っていたので、あんまし期待はしていなかったのです。

 そんなフーゴの物語、でも冒頭でのフーゴの、制裁を恐れてびくびくしている小物っぷりはかなり気に入りました。たぶん、そういうふつーさがブチャラティについていけなかった理由のひとつでもあるんだろうし、そう考えると納得できる感じだし。そのあとすぐに計算して冷静になるあたりも、そうかフーゴってこういうキャラだったんだな、と思えてすごくしっくりきた。
 そして、ミスタの相変わらずさと、その真逆の落ち着きっぷり計算っぷりもすごくよかった。お調子者っぽいとこはミスタらしいし、でも賢く堂々としてる、してられるのはあの戦いの中を最後までジョルノとともに駆け抜けて、そしてたった二人っきりで生き残ったからなのだろう、とこっちもすごくしっくり。
 フーゴの大学入学についての話とかも、彼をとことん落としていく感じがむしろ面白い!結末での成長も、その後の最後の普通っぷりも、たぶんすごくフーゴなんだなあ、とあたしとしてはしっくりきた。
 あとなにより、タイトルがすごくよかったよね。裏切り者の、ではなく恥知らずの、というきっついワーディングがすき(笑

 あ、ミスタはそんな感じで原作との近似も差異も意味があって面白かったんだけど、ジョルノは…ジョルノ好きとしては、ちょっと…残念な感じだったなー(笑。なんというか、つまんないし、ぜんぜんジョルノっぽくない。強い、大きい人間だと書かれているのに、うすっぺらく魅力がない。
 フーゴや他のギャング視点でしか書かれないからうすっぺらかったりするのかなあ、とか、作者がジョルノあんましすきじゃないのかなあ、とかいろいろ考えてしまった。まあ結局のところ、ジョルノを書くのはほんとうに難しい、ということなのかもなあ、とも思った(でもたぶん、だから=書くのが難しいからこそ、あたしの興味をこうして引きつけてくれてるんだろうなあという気もする、笑。

 しかしまあ…、作者は余程のジョジョオタか、もしくはジョジョラーですらなくって、この機会に余程読み込んで勉強したのかの、どっちかだろうなあ。まあイタリアについての解説も多かったし、勉強もされたのだろうけど。でもほんといろんなジョジョキャラ、エピソードが出てきてびっくり、かえって出し過ぎだよ、と思ったくらい(笑。神と星とかさあ(笑。ヴォルペ兄の話とかも、いやいいんだけど(笑、ヴォルペのスタンドと無理に比較して軽い話になってしまった気が…(あ、でもそういえば、スタンドをそのキャラの背景と結びつけて描写してくのは好ましかったv。でもやっぱりちょっと、饒舌すぎるかなあ、とあたしは思った。
 原作のセリフとか自体の引用も多くて、そんなに引用しなくてもちゃんと覚えてるよ、って思った。のだけれど、小説内部での引用というか、繰り返しも多くって、もしかして読者が読み取れないかもとかの気を使っているのかなあと思った。まあ一応、ジャンプ読者=少年読者へも配慮してる、ということなのかな…ちょっとこれまた饒舌すぎるなあ、と思ったけど。もうちょっと余韻で語っていいのにって。あっでも、暗殺チームがボスを裏切ったって設定忘れてたよ!最初のあたり、意味がわからくって困った…(笑。偉そうなこと言えないね(笑。
 あと過剰といえば、シーラEは出すぎ強すぎな感じ。セリフ多いし、スタンドも性格も強いし…オリキャラなのに、誰よりも出てくる感じがするからそう感じるのかなとも思うけど、ラノベの女のこキャラってこういう感じなのかなあ、とも思ってしまう。
 そのあたりもふくめて、この作者さんのほかの小説を読んだことがないので、比較ができないのはちょっと残念。言葉遣いとかもジョジョっぽいのはあえてわざとなのか、それとももともとそういう文体なのか、とかわからない。

 イラストというかキャラ絵やスタンド絵がいっぱいあったのはすごくよかった。あと例の写真…(涙。せつない~!けど顔がちがうひとみたい~(笑。あの、随分あとになって書かれた花京院みたいになってる(笑。あと、ジョルノの絵があったらよかったな~と思う。

 まあそんなわけで、とってもたっぷり楽しめましたv
 次は西尾維新ですね~!承太郎の話がいいなと思うけど、西尾維新に限らず誰も触れなさそうだなあ(笑。杜王町はすっごくありそうだけど、乙一が書いてるから別の場所の話がいいな~。
 舞城王太郎は読んだことないけど、ぜひアナスイとジョリーンの恋愛小説がいいな~!それが無理なら、アナキスとアイリーンでも妥協するよ!(笑

2011年09月25日

映画『明日のパスタはアルデンテ』

 画像は海外版で代打。
 きのうはマリィさんと新宿グッチの露伴展とコレを見に行って、がおかでワインすこしのんでカラオケにいこうとしたらトイプーに追いかけられた。

 田亀せんせいのレビューを見て気になっていた映画なのだけれど、これは邦題の意味が伝わらなすぎる…。
 パスタ会社の次男でローマに出ていたトンマーゾ、会社を手伝うようにと呼び戻されたのでゲイをカムアウトしようとしたらおなじくゲイだった兄のアントニオに先をこされ、父は倒れるし会社手伝わなきゃだし彼氏はやってくるしでてんやわんや…。

 …いや、ていうか、トンマーゾが主人公ではなかった?という感じ。それならそれで、パスタ屋会社のカントーネ一家の物語だったらいいんだけど、そういうお話としてもちょっと中途半端なような…。一家の物語にもなりきれてないし、トンマーゾが作家志望だということもあんまし活きてないし、ゲイ映画でもないし、焦点がちょっとあやふやすぎたなあ、という感じ。
 その原因でもあると思うんだけど、不明瞭なことが多すぎ。共同経営者の娘のアルバとか存在理由がわからないうえに、描写多すぎ。傷つけてた車の持ち主は誰だったの。アル中なおばさんの泥棒のエピソードもよくわからんし、トンマーゾの友達と何があったのかもわからん。使用人のこもやけに思わせぶりだったし、そのたもろもろいろいろと…なんらかの事情でエピソード大量に削ったのかなあ、とか思ったくらい。

 ただ、登場人物はそれぞれ面白そうだったし、もうちょっと焦点しぼって描いてくれたらもっと面白かったんじゃないかなあ、と思う。
 家族の物語だったら、アルバや主人公の友人たちははぶいて、祖母をもっと中心化して家族のそれぞれの問題をもっと掘り下げて欲しかったし、ゲイの物語なんだったらもっと彼氏との話やカムアウトの問題、お兄さんのエピソードを描いて欲しかった。アルバだって、過去とかゲイの主人公との関係性とかもっと掘り下げてくれてたらこういう違和感はなかったと思うし…。

2011年09月27日

あすか『血の桎梏〜邂逅〜』

 未来ファンタジー。特殊な種族の主人公は弟の死の責任を感じて病んだ感じで生きてるのですが、なぞの殺し屋の顔を見てしまい、ゲーム中とかいう殺し屋になぜか監禁されまして。

 …ひさびさにひどかったなー。
 ファンタジーSF設定は中二病以下というか中二病だったほうがたぶんましなくらい。街や社会、習俗や家具のありきたりすぎる設定が延々と描写されて、しかもそれがまたヘタな文章で、苦痛極まりない。
 キャラも諦め系の受けと中身からっぽでかわいそう系な殺し屋と、マスコットキャラみたいなネコっぽい種族のこと、これまたそれぞれ凡庸すぎありきたりすぎる。外見の描写もベタで、性格の面白みのなさとの相乗効果で、読むのがとっても苦痛。
 展開も訥々として見どころはない…と思うけど、流し読みしたのでそのあたりはなんとも。
 しかしこれ、タイトル的にも内容の中途半端さからしても、続編が予定されてると思うんだけど…まったくもって興味をひかれないなあ…。

2011年09月28日

時逆拾壱『道程王子!!』

 じゃあ書くな、という気もするけど、あえて誤字。
 一年生エース投手の天然気味なガッツあるプレイと想いに先輩捕手もしだいに…。
 …CPそっちか!という。まあかわいいけどね。先輩も色気あってよかったけどね。でもなあ…個人的には逆だった。

 執事ふたり×坊ちゃんの『あぶない執事』のつづきも収録されてる。坊ちゃんが絵的にも精神的にも幼すぎるせいもあり、執事同士のほうが萌える…ので、二人の出会い編はとてもよかったvあと坊ちゃんにかしずきつつ、二人もしっかり絆があるっぽいのでよかった。坊ちゃんがイケメンに成長するといいなあ(笑。

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