« 2010年11月 | メイン | 2011年01月 »

2010年12月05日

小林こたろ『神父様の吸血鬼』

 ごぶさたしました。
 こないだちょっと、100グラム2000円のすきやきをしたんだけど、一瞬で400円、800円とか消えていくのがなんだかとっても刹那的だったー。でもほんたうにおいしかった…おいしかったけど、でも…!

 不思議な能力持ちのドS神父さまに弱み握られて補佐をすることになったダメっこ吸血鬼。狼男とかインキュバスとか神父友人の小道具屋とかとか。
 絵がわりと整っててよい。神父の正体?とかよくわからないし、後半はなんとなく拡大路線で伏線はってるっぽかったので、続きがあるのかな?。
 狼男がアホで吸血鬼がすきなのがカワイイ。アホなのであんましアグレッシブになれないのがちょっともったいないけど…(笑

2010年12月07日

高井戸あけみ『星よりひそかに』

 高井戸あけみがアラブ…!と、びっくり。三木にコナかけてたアラブ王子の派生っぽい?のか?や、全然キャラはちがってたけど。
 表題作は、イギリス留学中にアラブ皇太子と交際も、卒業間際に住む世界の違いを思い知って別れてしまったのですが、おぼえたアラビア語で仕事してたら皇太子のいとこ王子に通訳で呼ばれまして。いとこ王子は、兄のようにしたってた皇太子の想い人の話を聞いてるうちに、会ったこともない日本人に恋をしてまして、云々。
 ちょっと軽かったなあ…。攻めはともかく、受けがなんで攻めに惹かれたのかよくわからんかった。元カレもいい奴だし、まだ気持ち残してるっぽいし…あ、だから再会したときに笑えたのは、いとこ王子のおかげ、ということなんだろうし、そういうとこもっとがっつり書いて欲しかった。

 男をたぶからしてる美青年の話は、演劇の夢がとってつけたような感じになってしまってたなあ。夢という担保がないと、ただのフラフラしてる子になってしまうからなんだろうけど。
 ネットにアップされた写真を知ってる男になかば脅されて、っぽいのは面白げでもうちょっと長く読みたかった。純情受けに攻めメロメロな感じになりそうだったし(笑。

2010年12月08日

やまかみ梨由『妄想系男子!』

 タイトルの頑張って時流にのってみました感がなんというか…。
 内容はタイトルどおりで、高校時代モサいオタクだった攻めが美人クラスメイトで妄想、数年後小説家をめざしフリーターしてる攻めの元へ、受けがかくまってくれとやってきて、云々。
 ありきたりで先が読めてしまうのと、あと受けが実際接してみたら不思議ちゃんで、というのはいいけれどあまり魅力的には感じなかった。
 攻めのPCがこわれて100枚くらいの原稿がパーになってたけど、その後サルベージした描写がなかったな…どうなったんだろう。結局他ジャンル小説書き始めたから結果的によかったのかもしれないけど、過去の原稿が事故的に失われたあとで、自らそれをすてさる勇気ももった、とかなんかフォローがほしかった。

2010年12月09日

アユヤマネ『ネクタイとカマキリ』

 表紙を見てタンタンの大冒険を思い出した。
 お話はわりとふつう。表題作は、メガネゲイ先輩とノンケヒゲ体育会系風後輩、なんかいい雰囲気になってつきあいだしたけど、やっぱあの子はノンケだし身を引くべきかも…な感じ。
 ファストフードバイトの話は、顔と身体にアザがあることイケメンくんで、ちょっとあざといけど、アザがあるこは普通の絵柄だと難しそうだし、この絵柄を活かしたお話かもしれない。
 専門学校生のときの同級生同士の話は、ゲイ人生に不安になって彼女つくる子が勝手すぎる…。
 大学教授の家に家政夫のバイトにきた大学生の話は、この絵柄なせいもあって教授の年齢がよくわからないのがなんだかケムにまかれたような感じだった。
 そんなわけで全体的にそこそこで、連載ものは読んでみたいかもという印象。オビとかみても出版社が大プッシュしてるみたいだけれど、こういう独特な作風の作家さんて、お話そこそことかでも妙に持ち上げられがちな気がする。

2010年12月10日

水無月さらら『新進脚本家は失踪中』

 ややネタバレ。
 美形だけど大根な劇団員で、ほんとは脚本家をめざしてる受けなのですが、スランプ中朝の散歩に出たら車にひかれ、運転していたイケメン社長が面倒をみますとかゆって同居することに。
 この作家らしい淡々とした描写はわりとすきなんだけれど、そういう特徴を考えてもちょっと薄味だったかなあ。恋愛面がいまいち物足りないのかもしれない。

 攻め社長は、なんか絵もちょっとスゴかったし(笑、最初はイケメンぼっちゃんで慇懃敬語で自分ワールドで押せ押せなキャラ(わかりづらい…)かと思って、こ、これは相当へンな人っぽい、とものすごい期待してしまったのだけれど、すぐにくだけてしまって残念だった(笑。そこで期待しすぎたせいもあるのかはわからないけれど、ちょっとキャラが薄い気がした。あと子持ちだし。今までの女性や元妻との付き合いや彼女たちへの気持ちと、受けの場合のそれらとの違いがいまいちはっきりとは書かれないので、なぜ受けのことをずっと好きでいると言えるのかがよくわからんかった。
 あと、攻め社長の会社の描写がちょっとくどかった気もする。食にこだわるキャラづくりはわかるんだけど。でも、そういう攻めにたいして、受けは食にこだわらないままなのはちょっとよかった(笑。

 末尾はちょっと駆け足というか、やや雑な印象があった。目標とか成長のためにいったん離れるような描写って、この作家の他作品にもあったけど(作者は基本まじめな人なのかもしれない)、今回は受けの意思決定は唐突だし理由も母親の言葉だったりと受動的だし、その後の行動も自分勝手だなあという印象があった。悪い意味で芸術家っぽい(笑。これからも攻めは振り回されそう(笑。

2010年12月11日

空知英秋『銀魂』37

 殺し屋の話はそこそこ面白かった。
 プールの話は将軍がいつもどおりだった。
 一週間の休載があけたら二年後になってた話はよかったけど、もう少し面白くなれたような気も…。キャラも大人っぽい神楽とかカッコイイキャラの銀時とかそんな感じを期待してた。しかし幸せな近藤さんとか、男女半分ずつな九ちゃんと桂とか面白かった。あとこの作家のヤムチャ絵というか鳥山キャラのパロキャラって、ものすごいモブ顔だよなあと思ってたんだけど、もしかして鳥山絵の真似なのだろうか。
 カニの話は銀魂らしかった。

2010年12月13日

田中鈴木『アイツの大本命』4

 もう4巻か!なんか巻数だけ見ると、大長編になってきたなあ…しかもまだまだ続きそうだし。

 佐藤の過去編は、雑誌でちょっとだけ見たときにああまたファンタジー設定が入ってしまうのか…と、正直ちょっと興ざめてしまったのだけれど、しかしコミクスで読むとよかった。というか、佐藤の内面がこんなにしっかり書かれたのってはじめてじゃないだろうか。コミクス4巻目にして…(笑。
 今までなんとなく、佐藤はほんとに吉田がすきなのか、いじめたいだけなんじゃないのかとか、吉田がなんで佐藤をすきになったのかとかがよくわかんなかったんだよね。だから、この作品はそこそこ面白いとは思っていたけれど、それはブサ受け設定と田中鈴木独特のなつかしゆかしい学園もの描写がよかったというのが大きくて、あんましキャラ自体、特に佐藤は好きでも嫌いでもなかった感じだった。
 それが今回、佐藤のひねくれキャラをつくった生い立ちや頭の良さとか、自分のことしっかり見てくれて気づいてくれる吉田だからすきになったこととか、真性MはキライなドSなのでからかうといちいち嫌がってくれる吉田はどストライクらしいこととか、そしてたぶんそんないろいろをかかえた佐藤だから吉田も佐藤をすきになったんだろうとか、なんかいろいろわかってよかった。
 あと、佐藤は相当なととのった美形らしいとか…申し訳ないけれど、この作者の絵だと、その辺りがよくわからないので…(笑。作者も、『メンクイ!』の唐沢孔雀とか、あまり書かないようにしてたしなあ…。や、この絵自体は大好きなんですけどね。

 まあそんな感じで、佐藤のキャラの掘り下げがあったあとに美術の時間の話とか、妙にこっぱずかしいいちゃいちゃがあってよかったv(笑
 あと西田は面白いけど、いい奴なので気の毒。あんなにいい奴なのに吉田の心がちょっとも動きそうにないのが気の毒…吉田はノンケだからか(笑。

2010年12月15日

剛しいら『愛玩人形』

 人形作家で人とかかわるのが苦手なぼっちゃんが、フランス人に押せ押せな感じで口説かれまして。

 キャラがどっちも微妙に魅力を感じられなかった気がした。
 攻めは、暑苦しいフランス人なのだけれど、受けに入れ込んだ理由が、古きよき日本の若衆のようで自分の理想、ってことだったので、なんだか受け自身をすきなわけじゃないんじゃないの?という感がちょっとあった。自分の別邸に受けの部屋を模した部屋をつくるとかの行動も、基本的には相手の意志無視なわけだし。受けとのことはそれまでのゲーム的な恋愛とは違うのだというような描写はあったし、思いが通じた後も受けへの愛情はしっかり示されてはいたけれど、関係がおちついてもそのテンションでいられるのかなあ、とも思う。過去の恋愛の状況をかんがみても、なんとなく将来的に浮気とかしそうな。でも多少アクティブになってもこの受けはやっぱり不思議ちゃんだろうから、余所見しているヒマはないのかもしれない(笑。

 受けのほうも、なんで攻めに惹かれたのかよくわからなかった。イケメンにくどかれた、というだけだった感じ…(笑。あとあとの方であかされる運命の設定はよかったので、それをもっと前面に出してちょっとファンタジーっぽい感じにしても面白かったのではと思う。自作の人形との関わり方とかも絡められそうな気もするし。でも性格とかは基本受身だし、攻めには惹かれてく理由付けが弱く感じられるしで、ちょっとキャラ自体は印象薄かった気がした。

2010年12月16日

Movement Tour@Zepp Tokyo その1

 ええと、いろいろあって、ピロウズの情報をわりと故意に避けていたので、今回シングルも全然買っていなくって、このままではマズい…と、ライブから復帰してみたのです。最初はものすごいアウェイ感があったけど(笑、まあでも行ってよかった!久々でよかった~という感じ!
 しかし、もう一年以上はピロウズから離れていたような気がしていたのだけれど、PEEちゃんが今年はオーパーツツアーもあって云々といっていたので、アレあたしオーパーツツアーはさすがに参加してたよね???とマヨイガをかえりみると、確かに2月にライブ行ってた(笑。よかった、なんとなく。

01.マイフット
02.ニューアニマル
03.アナザーモーニング
04.彼女は今日、
05.クレイジーサンシャイン
06.リタリンツーオーツー
07.ムーブメント
08.空中レジスター
09.ミッドナイトダウン
10.ローファイボーイファイターガール
11.ロボットマン
12.スプリットエモーション
13.グルーミーナイト
14.フラッグスター
15.ビューティフルモーニングウィズユー
16.ラッシュ
17.スリーピーヘッド
18.モールタウンプリズナー
19.この世の果てまで
20.ブルースドライブモンスター

EN.
01.ニューイヤーズイブ
02.ロックンロールシナーズ

EN2.
01.プロポーズ

2010年12月17日

Movement Tour@Zepp Tokyo その2

 最初のMCでさわおが、今日初めての人いる?悪いが今日はマニアックな日だ!とかゆうのでがぜん大盛り上がりだった(笑。しかも二度目のMCだったかでは、楽しい時間はここまでだ!ここからは暗い曲ばかりだ!とかゆうので更に盛り上がっていたら、暗い曲に待ってましただなんて変わった人たちですね、とかさわおがゆってるので、あれ?このひとはピロウズ=欝曲という世間の評価をしらないのかしら?と思ったのです。
 しかし結局うつな曲はあんましやらなかったような…ブラックシープとかスマイルとかやっちゃうのかと思ってたのに。

 マイフットはほんとカッコいいよなあ。アルバムツアーではなかったので、一曲目は何かな~、といろいろ期待してたんだけど、マイフットも聞きたかった曲のなかの一曲だ。しかし実は、グッドリも同じぐらい期待してたんだよなあ…いつだったかのライブで、サンキューマイトワイライトをむちゃくちゃ期待してたらグッドリだったのでガッカリ、とかマヨイガで書いてから、一回もグッドリ聴けてない気が…ばちがあたってるのかしら…。

 ニューアニマルもほんとカッコいいというか、あの変態的なイントロはほんとスゴイ。Aメロも、二番でオクターブあがるとこも、すごいカッコイイ。のに、サビはメロディも歌詞もわりと平凡な気がして残念。というあれこれって、何度も書いていることだとは思うんだけれど(笑
 アナモニはほんとにいい曲だなあ!
 彼女は今日、懐かしい!ピロウズを聴くようになったきっかけの曲なので、とても思い出深い。そして、今でもきれいな声で歌えるさわおがスゴイ。
 クレイジーサンシャインはわりとよく聴く気がする。
 リタリンもほんっとカッコいいなあ!燃える!
 って、どの曲もなんかいつも同じこと書いてる気がしてきた!(笑

 ムーブメント、はじめてきいた…ダメなバスターズというか、バスターズを名乗れない!
 空中レジスターはやっぱり大好きだー。
 ミッドナイトダウン、この曲はほんとにダメな歌詞が大好きだ。
 ローファイボーイは久々だなー!
 それから確か、楽しい時間はここまでだ!とか言ってロボットマン…や、確かに歌詞は相当暗いけど(笑。
 スプリットエモーション、グルーミーナイトもはじめてきいた!
 フラッグスターは、存在だけ知ってて初めて聞いた。12月のだから、ということらしい~。結構古い曲だよね?

 そしてそして、ビューティフルモーニング、ウィズユー…!!!今回の一番うれしかった選曲だったなー。ライブで聴くの初めてだったしすきな曲だし、あんましやらなそうな曲だと思ってたし。でも始まってみれば、なにしろ…もうもうもう、PEEちゃんのギターがド変態だった…!こんな曲だったんだ!!!それで、なのかどうか、さわおがすっごい気持よさそうに歌ってた気がした。
 しかし、↑のせいか、ラッシュでPEEちゃんのギターが不調になって曲の途中で取替えに行って、あたしはビューティフルモーニングウィズユーからPEEちゃんばっかり見てたので気付かなかったけど、さわおがすごい不安そうだったらしい(笑。観そこねて残念(笑。

 スリーピーヘッドはしかし、レア曲ライブではかえって定番という気も…(笑。でもカッコよくって大好き!
 モールタウンはたぶん初めて。これCDでももちろんすきな曲だったけど、ライブだとすっごいカッコいいね。ペナルティーライフの曲っていいよなあ、もっとライブで聴きたい!
 果てでは、さわおがあの世の果てまで行きそうになったと言っていた…あの世の果てってなんだ(笑。
 ブルドラはよかったけど、ちょっと飽和ぎみかも。なんというか、稀少価値がなくなってきてしまったというか…って、これは流石にわがままか(笑。

 アンコール、ニューイヤーズイブは、12月だから…ということらしい(笑。実はそんなに好きな曲でもないのだけれど、アルバムグッドドリームスがなんだかとってもなつかしくて聴きたくなった。
 ココイチでさわおと同年代くらいの店員さんが年下上司にお説教されてるのをみて、なんだか年代的に、年下上司=グレイと、年上部下=ピロウズみたい!と妙に感情移入してしまったらしいさわお。そんなおっさんにもロックンロールは必要なんだ!とか叫んでシナーズ(笑。や、カッコいいからいいけどさ!
 ダブルアンコがプロポーズって、ちょっとビックリした。けど、キミにプロポーズを~♪と、例によってさわおがむちゃくちゃカッコつけて、その後にガーっとシンちゃんの変態ドラミングがあって、このバージョン初めてだったのでびっくり。むちゃくちゃカッコよかった!アンコールらしくなってたしすごくよかった。またどっかでやってほしいなあ。

 ところで、バスターくんが逆さになったTシャツは、なんかかわいそうでかわなかったのだけれど、シンちゃんのMCであれはひっくりかえったバスターくんがうさぎちゃんに見えるという、うさぎ年用のファニーバニーミーツバスターくんTシャツだということを知って、やっぱり買っていこうと思ったら、終演後は売り切れてた… 残念。

 そんなこんなで、いつもどおり行ってよかったなあと思いつつ、ふたたびピロウズを前向きに聴くためにも行ってよかったなあとも思ってます。来月のニューアルバムが楽しみだ!
 しかし…レア曲ライブというか暗い曲特集というか、を聴いて、すごくうれしくはあったのだけれど、なんだか何かが足りない~、とワガママ気分が炸裂なのです。そういえばドリームセトリとか考えたことないなあ、と気づいたのでちょっと考えてみようと思います。イタいお遊びだとは思いますが…(笑。

2010年12月20日

五百香ノエル『マイ・ディア・プリンス』

 やべえええぇぇ。
 間に合うのかなあぁ。
『そんな進捗状況で大丈夫か?』
『大丈夫だ、問題ない』
 ほんとかよおおぉ。

 幼稚園で数ヶ月一緒だったアラブの王子様に女の子に勘違いされて相思相愛の受け、文通を続けてたけど高校生になったある日王子が突然来日して男バレ。王子は怒るもののやがてうんぬんかんぬん…。

 なんか散漫なお話だった。お話の筋も、キャラだてもなんか悪い意味でふわふわな感じ。文体の感じからするに、ドタバタアホエロを指向しているのだろうとは思うのだけれど、それにしても内容がなさすぎる…。
 お話自体に関しては、高校演劇部とか受けの女装ヒロインとか、受けの幼なじみのサルかわいい友人とか、中途半端だしなくてもいいんでは、って感じ。でもそれを抜くと何も残らない…。いちおう残るのは女装して痴漢のおとり捜査をするあたりだけかなあ…。たぶんかわゆい受けにイケメン攻めがメロメロ、のアホエロがメインなのだろうしそれならそれでお話がなくてももしかしたらいいのかもしれないけれど、それにしては攻めが受けに腹をたててる部分が長すぎるし。

 そのキャラも、なんというか何を考えているのかよくわからん。受けもずっと攻めをたばかってたのはなんでなのか、攻めをすきだったのかどうなのか、末尾近くまでよくわからんままなので、感情移入しづらい。文通してたのは攻めを好きだったからともなんとも示されないのに、それでいて攻めの怒りに不満をもたれても…という感じ。
 攻めは攻めで、受けに腹をたてるのは分かるけれど、急にやっぱ受けが好きだとかかわいい外見も内面も好きとか言われても、ちょっとついていけない。

 そんなこんなで後編は斜め読みしてしまった。
 絵はかわいかった。

2010年12月22日

欝曲セットリスト。

 更新が滞っていてすみません。
 冬コミの原稿にやっととりかかってます(汗。

 ピロウズの夢セトリを考えようと思ったのですが、先に欝曲セットリストのほうを思いついてしまいました。ライブがいやになるセトリ(笑。しかしやはりこう見てみると、最近は欝曲少ないのかなあ、と改めて感じたなあ…。

01.ストーカー
02.マイガール
03.インスタントミュージック
(MC・さわおの失敗談)
04.カーニヴァル
05.レインブレイン
06.ベインドッグ
(MC・さわおの最近あった欝な話)
07.ウェイクアップフレンジー
08.ボートハウス
09.ニニー
(MC・さわおが面白い話をしようとしてスベる)
10.ペーパートライアングル
11.カモンゴースト
12.ミッドナイトダウン
(MC・さわおが盛り上げようとして、客席のからみにキレ気味に)
13.モンスターC.C
14.ノーセルフコントロール
15.ハイブリッドレインボウ
(MCかと思いきや、休憩・チューニングで終了)
16.アイスピック
17.チェリー
18.フォクシーズ
19.ホワイトアッシュ
(メンバー紹介・みんなの失敗談)
20.ブラックシープ
21.スマイル
22.プリーズミスターロストマン

EN
01.傷跡の囁き 誰もいないパラダイス
02.ナイトメア

EN2
01.ノーサブスタンス

2010年12月24日

いとう由貴『灼熱の牢獄』

「入稿しろペッシ!
 “入稿”しなきゃあオレたちは“コミケ”に参加できねえ。
 他のサークルに申し訳がたたねえ!」

 しました!兄貴!

 施設育ちで内向的だった受けなのですが、男の恋人ができて幸せになれそう…とか思っていたら、恋人がアラブの王族の女性と関係をもってしまったとかで、宗教上結婚しろと女性の兄がやってきて、受けを犯して恋人の気持ちを覚まさせるという暴挙に。心身ともに傷ついた受けは、やがてニューヨークで高級男娼として生計を立て始めたのですが、なんかあのアラブ王子と偶然再会してしまいまして、しかもお買い上げされてアラブに連れて行かれてしまいまして。

 これは…かわいそう受けというか、無茶苦茶攻めといおうか…これまた、ひどずぎる…(笑
 受けはいっこも悪いことしていないのに、攻めは受けの初体験を犯して奪うわ再会しても気づかないわ、尊厳を奪うようなことばっかり、本当ひどいことしかしていない(笑、いや笑い事じゃない。しかもアラブに連れて行ってからも、受けの内面とかに惹かれてく…とかいう感じでもなく、ただ執着は強くなっていきます、という感じ。
 受けはただただ最低な攻めにひどい目にあわされていて、もともと気丈なまっとうな受けなのかな、という感じなのだけれど、相手はアラブで王族で、価値観もなにもかもが違いすぎてついていけずな感じで、こういう話によくある、こんなひどい攻めだけれど次第に惹かれていって…という流れが無いので、読んでてちょっとしんどいというか、受けが本気で心配になってくる。まあこんなひどい攻めでは惹かれようがないよね!

 しかしまあ、この作者のひどい攻め・かわいそうな受けの話は面白いことが多いし、これだけひどい攻めもまあたまにはいいかな…という気もするのですが、オチというか末尾の二人の結びつきがちょっと物足りなかったような。互いに相手を選ぶ理由がちょっと弱い、というか主に受け側の理由なんだけど。まあ、繰り返しになるけれど、あの攻めでは仕方ないとも思うけどね。ただ、やはりこの作者には、その大きなへだたりを乗り越えるような説得力のあるクライマックスを書いて欲しかったなあ。取ってつけたように、最後の二行くらいがああだったけれど…取ってつけた感があったよなあ。

 あと、基本受けも攻めも、設定があんまししっかり書かれていないというか作られてないのかな、という印象で、奥行きがうすい感じがした。たとえば受けは、施設出た後何してたのか、どこで恋人と出会ったのか、受けは内向的だったというけど具体的にどんな感じだったのかとか、そういうとこがないのでなんとなく設定だけの書割っぽい感じがあったのがちょっと残念。

2010年12月26日

沙野風結子『くるおしく君を想う』

 全日本フィギュア見たー浅田真央が調子悪いと見ていてつらかったので、今期はあんまり見てなかった女子も久しぶりに見た。浅田真央はワーグナーとかショスタコとか使って男らしい(男子よりも男らしい)プロやってみてはどうか。羽生ゆづるも繊細な曲はトートロジーぽくていっそあわない気がする。あと、知人の選手もちょっとだけテレビ映ってた!よかったね!

 若干のネタバレはあります。
 これは結構前に読んだんだけど、なんといったらいいのか…。あたしはかわいそう受けがすきだし、かわいそう設定を期待して読んだんだけれど、流石にこれはかわいそうすぎるのでは…という気になった。や、しかし、この作品が面白かったのはかわいそうすぎるから、という気もしますが!(笑

 兄弟家のお隣りに越してきた家族には中学生のカコイイ優秀なメガネお兄さんがいて、小学生の弟はあこがれて仲良くなりたいと思ってたのですが、お兄さんは人当たりのいい兄の方がすきらしく、悔し紛れに兄はホモとかキモいってゆってたとか嘘ついたらお兄さんに嫌われて、しかも兄へのホモバレをおそれたお兄さんに未遂だけれど殺されかかる始末。
 そんな弟もやがて大人になって弁護士になったのですが、ホストをしていた兄が失踪。医師になった隣のお兄さんが、兄の借金の始末を付けてやるから兄の代わりをしろさもなければ兄の不始末を弁護士事務所にバラす、とかいうので、兄のかわりにお兄さんの家に住んでかわいがられることに。

 …というわけで、お兄さん=攻めは小さいときから現在に至るまでずっと兄がすきで、自分は好かれてないどころかうとまれて殺されかけすらしてて、しかも兄の身代わりとしてお兄さんの兄への愛情をだだもれにされる…なんて、ちょっと流石にかわいそうすぎやしないか!?(笑
 受けはあまりにいじらしくて心が広くて、それでいて普通の人っぽさを失わない、とってもよいかわいそう受けなのです。どんなに攻めにかわいがられて身体の関係までもっても、攻めが必要としていて一番好きなのは兄なのだと、ことあるごとに思い知らされ、せめて攻めの役に立つ人間になろうと攻めの職場の医療ミスの件に無理矢理首をつっこんだり、攻めのためにあれこれ気を配って風邪引いたり足折ったり(ねんざだっけ?。
 攻めが眠る間際に自分の名前を呼んでくれたことがうれしくて、寝て起きたらこの奇蹟が消えてしまうから眠りたくないのに…と思いながら眠りにつくところとか、せつない!

 攻めは攻めで、中盤以降は受けに惹かれつつあるようにも見えるのだけれど、かたくなに受け兄ラブを主張して受けにつめたくて、ある意味ではよいひどい攻め、という感じ。兄が戻ってきたときの受けへの対応やその理由とか、ベタすぎてわかりやくて、ひどすぎる(笑。受けを思って身をひく、というのはこの場合一番ひどい対応じゃないか(笑。しかしまあ、これだけひどいというのも、お話を面白くするためにはよい攻め、なのかも…という(笑

 そして、これだけ絶望的な状況をひっくりかえすために、受けのがんばりも勿論描かれるのだけれど、末尾で攻めが兄をすきだった理由とかも明かされたりして、攻めの心変わりにもいちおうの納得はいくのですが、けどそれもまた受けがさらにかわいそうに思えてくる要素でもあったりして、攻めのひどさもあわせてとことん受けに厳しいテクストだなあ、と(笑。
 そんな攻めやテクストのひどさ・きびしさを全部笑って許して幸せをかみしめてる受けは、ほんと度量がひろい(笑。過去の事情が分ったときの言葉とか、兄との関係の再構築っぷりとか、ほんと偉い…(笑。

 まあそんなわけで、お話としては文句なくとっても面白かったのです。かわいそう受け好きな方にはオススメなのです(笑。
 しいていえば、これだけ総出かつ全力で受けをいじめたのだから、書き下ろしは攻め視点での懺悔・受け萌え・ラブの大盤振る舞いが読みたかったなあ、という…(笑。
 タイトルも、受け視点ではない言葉なんだろーなーと思いつつ、ある意味ピッタリだなあとは思いつつ、けれど受けのかわいそうさを思うとちょっとずうずうしくないか?それだけの想いを示してあげてよ!と思ってしまう(笑

2010年12月27日

中村光『聖☆おにいさん』6

 前半数話は、流石にそろそろ息切れ気味かなあ、という気もした。
 しかし、インド人かと思ったとかは可笑しかった。

 あとショムジョはほんとに何か、そういう競技というか儀式があるのかなあ、としばらく考えてしまった(笑。諸行無常か。「諸行無常」のスポーツ化というのはすごく可笑しかった。ルールも諸行無常という(笑。ていうか、プレイ人数もよくわからんかった(笑。しかし諸行無常の中で心を折らずにプレイする、というのはちょっとニーチェ的でもあるなあと思った。
 あと、ヤコブ&ヨハネ兄弟も初登場~なんか使徒たちはみんな外見が現代的で面白い。ヨハネが真面目電波という感じでカワイイ。前の話でトマスも顔出ししていたし、だいぶいろんな使徒が出てきたなー。ヨハネの言ったもん勝ちにショックを請けてるアナンダも可笑しかった。爆発していたのは知らなかった…スゴイ。

 瞑想しながらネタを探すブッダのあたりは、たしか手塚漫画が元ネタのハズ…なんだっけ?火の鳥かなあ。
 あとは、サンダルフォンってメタトロンの弟なんだ?ていうことは、イーノックの弟?とか、そういうとこに反応してしまった(笑
 ジャックオーランタンとペトロのかかわりは全然知らなかったのでへーと思った。

2010年12月29日

五月緑子『少年王は砂漠の花を略奪する』

 学芸員の受けは中世アラブの文献を解読してて、落書きの四行詩を読んでいたらアラブにタイムスリップ、大国の老王に嫁ぐ某小国の姫が逃げ、その姫にそっくりだから身代わりになってくれとかゆわれまして。身代わりになって某大国を訪れたら、そこの王に恨みをもってる別の大国の美青年王が夜這いに来て、男だとバレて云々。

 うーん…。
 攻めと側近が、老王に復讐するしないで10ページ近くもめたあたりで、なんかついて行けなくなりかけた。
 攻めはオレ様で、なんで受けに惚れたのかよくわからんかった。
 受けが攻めに惚れる理由がない、というのは書かれていてよかったし、詩をきっかけとしていくあたりもちょっとくさいけど面白かったんだけど、ラブは物足りない。あと受けは、学芸員設定が面白くなりそうだと思ったのに、昔アラブにタイムスリップして大変なめにあって、それは確かにビビるだろうけれど知識として知ってる世界を見て喜ぶとか、偉人である攻めに会って喜びつつこんな奴だったのかとがっかりしたりするとかの描写がなくって残念だった。
 そんな感じで、なんだかいろいろ心情描写が雑な印象。受け攻め以外でも、結局老王に嫁がされた姫がなんの拘泥もなく王に媚びてるっぽいとことか意味分からんかった。

寿たらこ『NATURAL DOGGY'S DIARY』2

 ジュリエット(TYPEP)を買ったはいいものの、IE7の起動やページのダウンロードにあまりに時間がかかるので、TYPEPの性能とかwiMAXの速度とかって所詮こんなもんなのかなあと少しがっかりしていたのですが、ブラウザ自体も慣れていなくて使いづらかったので、先日ついにfirefoxをダウンロードしてしまったら、なんか起動時間が五分の一くらい(当社気分比、流石にたぶんそこまでは速くない)になった。IE7つかったの初めてだったからわからなかったけど、やっぱIEてダメなんじゃねぇか。

 月末になってなんだか妙に本屋をフラフラしたがる自分がいて、ああ…コミケ原稿で抑圧されていたBL読みたい欲が発散されてるのかなあ、となんとなく思っていたのですが、この新刊を見て、そういえば月末のこれを待っていたんだった!と思い出した。

 …桜ちゃんがんばれ~!(笑
 桜ちゃんがいちばんカッコいいのにね!(笑。桜ちゃんは女顔の美人で、いろいろ計算してるし基本的には腹黒っぽいのに、椿ちゃんのことでは不器用なのがとってもかわいいv
 まーでも椿ちゃんは妙典弟なんだろーなー、妙典弟は女たらしの過去(兄もだけど)とか、桜ラブだったときの無神経さとかあるし、個人的にはアレなのだが…でも椿ちゃんは妙典弟がいいんだろうなあ…。
 でも今回、椿ちゃんは妙典兄にもどきどきしてたし、もうちょっと複雑な結末(笑)を期待~。
 表紙もこの二人だし…しかしこれで妙典弟×椿ちゃん、妙典兄×桜ちゃんとかなったら…どうしよう…いや、どうしようもないんですけど。

 しかしごく平凡な椿ちゃんがイケメンフランス系ハーフたちにモテモテ、というのはなんか安直だとも思うんだけれど、でもすきなんだよね~。たぶんこれは、最初の頃は椿ちゃんが妙典弟に片思いでかわいそうな感じだったから、読者にうまく椿ちゃんに感情移入させられているんだろう。計算の上での展開かどうかはわからないけれど、うまいなあ。

2010年12月31日

東里桐子『征服者とケダモノと僕』

 大家族の末っ子長男が、事業に失敗し借金を背負った父親のためみんなで出稼ぎにでるというので、自分も何かしたいと豪邸のメイドに応募。お屋敷では世界をまわっている両親にかわり、あやしいロン毛執事に出迎えられ、メガネきっちり長男・自堕落生物学者次男・電子工学系悪ガキ三男にかこまれて働くことに。
 なんかいまいちだったなあ。いろいろ中途半端というか。
 三兄弟からコナかけられる展開かと思いきや、性格破綻気味でほんとは小心なワガママ次男は執事ラブだし、長男はなぜメイドに惹かれたのか(逆もだけれど)よくわからんかった。三男の子どもらしいなつきっぷりはかわいかったけど…。
 執事もキャラもよくわからんが犬設定もよくわからんかった…淋しい次男がつくりだした生命体なのかなあ、とは思ったが。
 末尾はいきなり両親の放任っぷりを責めて改心させるという展開になり、いきなりいい話っぽくなってもなあ、という感じだった。

おおみそかー。

 クロエです!
 年末です!
 冬祭り二日目のこととか、2010BLベストとか、いろいろ書きたいことがありますが、まだ買ってきた本も読んでないし、あわててもしょうもないので年始にゆっくり書きますv…ていうか、昨日遊びすぎたせいなのか、なんか体のあちこちが痛いので、今日はのんびりします(汗

 で、すこし前のことになるのですが、身近な場所でチャイコンをきく機会があって、かなり大胆な試みだったとは思うし、多少ハラハラ しながら聞いてまして。三楽章、第二テーマの直前のすごく早くて難しいところでうわーバラバラに分解してしまう!と思ったところでハタと、アレ!?なん かフジミにそんな表現あった?とか思ってしまい、なんとか切り抜けた演奏を聴きつつ、アレ?そういえばアマオケ?アレ?そういえばソリストの技術傾向もレ ベルも悠季っぽいかも?とかいろいろ思って、よこしまな気持ちになってしまってすみませんでした。でも面白かった!

 あと、こないだマツキヨでムーブメントがかかってすごく居たたまれない思いをした…!あの曲ちょっとスキマスイッチっぽい気がする!

 そんなわけで実家に帰ってきたのですが、なんかママンが乙女ゲーみたいのやってるんですが…というかあれはどう見てもまるマではないだろうか?
 …あの金髪のショタ攻めいいじゃん。漫画版読んだ時にもイチオシだったけど、声優もいいじゃん…え、あのこ攻めだよね?この話ってユーリ総受けだよね?ちがうの?ちがうならどうでもいいや…。

 まーいいか!今年も忙しかっったけど、来年も確実に忙しいので頑張りますv

with Ajax Amazon