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2005年06月01日

フジミ/「やつと三人でお茶する前に言っておくッ!」

 「電柱殿下の奇妙な冒険 第一部 フジミブラッド(カプリチオ)篇」

 アホでアホですみません。

すみません…

2005年06月04日

草間さかえ『はつこいの死霊』

 なんかいまいちだった。
 「初恋の死霊」という設定がいまいち活きていない。智の「初恋」がメインになるのはいいけど、裕一の初恋は処理し切れていないというか、そっちの「呪い」はどうなったんだと疑問だし、新興宗教とか色々言い出しても、なんだか空虚なんだよね。「初恋の死霊」という言葉が、ただの言葉遊びで終わっている感じ。だって、裕一に痛い目をみせてんのは智自身だし、別にそれって「呪い」とか仰々しく言う必要はないじゃないか。
 展開に関しても、第一話で過去の話を全部出してしまっているので、裕一がキスのことを忘れているというのが最初は分かりづらく、過去話の出し方はもうちょっと工夫した方がよかったんではなかろうかと思う。裕一が10年後の智を見分けられないというのも納得できなかったし。高校生以上になったら見て分からんほど変わることはないと思うのだけど。そういう物語の入りがちょっと独りよがりな印象。

 前にも書いたように絵は結構好きなんだけれど、やはりキャラの書き分けがいまいちできていない。それって、実は意外と二次元な視線で描いているせいなのではなかろうかと思う。中表紙カラーや各話扉絵なんてかなり素敵だったけどね。

2005年06月05日

土手。

 ここのところミーハーに音楽づいていますが、今はバッハの無伴奏パルティータがスキスキ。といっても、勿論シャコンヌではなく第三番のガボットとロンド(わたしは分かりやすい人間なので。でも『ラブ&ポップ』を思い出してしまうのがちょっと微妙…。

 今日は夕方からぼらぼらと土手を散歩していましたが、日が沈むに従いだんだん肌寒くなってきて、やはりまだ夜散歩には早すぎるや、と思いました。

 あとどうでもいいんですが、ユニコーンの「大迷惑」の歌詞を間違って「キミは貫一ボクはロミオ」だとずっと思ってました…!これでは801になってまうわね(いや、でもわざとじゃないのよ。ユニコーンと言えば民生といえば、セットストックどうしようかなぁ…最終追加はミスチルかぁ…100sは中村時代の曲やるのかな、でもそれはそれで淋しいかもなぁ…。

2005年06月07日

コミックランキング更新。

 今朝は中央線のダイヤが大幅にみだれ、大混雑大混乱の三鷹駅で黒山の人だかりというか人波というかもう人のカタマリを見つつ「見ろ!人がゴミのようだ!」と叫びたいのをこらえるだけでせいいっぱいでした。疲れた。

 大分これをさぼってしまいましたが、要は漫画に情熱を傾けられなかったせいです(そう考えると、フジミの破壊力はほんとすさまじかったなぁ。

 セブンシードは…、もうほんと、バサラのあとにこれだけ大作つくれる田村由美のその力量を再確認し、非常に燃えた。荒巻くんと蝉丸が特に好き。
 SBR、再開三話目にしてジョニィ・ジョースターに惚れなおした。こうでこそジョジョ七部だ!
 西田東、「西田東なのにヤクザがカッコよくてモエモエ!」というのがとにかく斬新だった…(笑
 電柱殿下はいまだに強烈でサイコーです。コミカライズの続編が読みたいなぁ。
 フラワーオブライフ、地味にたのしめた。末尾のファミレスのとんでもない展開が特に漫画的にダイナミックで好き。
 八雲百夜、期待通りに八雲らしさが出てきてうれしい。キャロルの引用だと思われる妖精の描写や八雲の妻など、かなりベタだけどそれがいい感じ。
 ジョジョは夏コミ原稿のために過去部(正確には五部ですが)も見返してます。何度も言うけど、本当に絵が上手すぎ。ため息が出てしまう。
 デスノへの愛が我ながらさめてしまって悲しい…。
 熱愛、これまたベタながら話に少し動きも出てきてよかった。
 すずはら篠は今回は正直お話はさておきたいけれど絵は本当に好き。特に最近好きだ。

2005年06月08日

よしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』2

「失くした萌えには新しい萌えをだ」

 よしながさんは毒の出し方というか毒の見せ方というかみたいなところがちょっと気になってて、特にボーイズ以外の作品ではそうなので、『フラワーオブライフ』でも一巻の先生不倫ネタ(でもこれはまだ展開するようなので保留中だけど)とか病気ネタの描写の仕方なんかが若干引っかかってたし、今回もラストのお姉ちゃんのネタとか少しエグいかなとは思う。

 でも面白いわやっぱり。
 この作品に独特なのはやはり漫画部ネタ関係かなと思う。なぜなら読者も作者もほとんど漫画オタという昔の文学界のようなナントカな紐帯があるのだからして、漫画関係のネタが心をくすぐってくれるってのはある意味当然なのだから。面白くなるスパイスとしては絶好の色だよね。武田さんの「あたし今年の冬コミに一般参加して夏コミの申し込み書買おうと思うの」というセリフのリアリティが可笑しい。普通の漫画だったら「あたし今年の冬コミに参加しようと思うの」で済ませてるとこだ。

 真島も面白い。前はキャラとしては面白いけど、劇に出る際の揉めっぷりなどはシャレで済まない突き抜け方をしちゃってるかなぁとも思っていたんだけど、そういう真島には上記のセリフみたいな使いどころがあるんだなと納得できたのでこれからも期待。

 あっ。
 なんか漫画が主題のお話みたいな紹介っぽくなってしまいましたが、そんなことはないのですよ。高校青春もの(?)ですよ。

天王寺ミオ『罪深く愛してよ』

 どの作品もなにかビミョーに展開が強引で、イマイチだった…。
 あとがきで「ギルティはハイソなイメージをめざして創刊された」とゆう事実を知ってビックリ。そ、そういえば弁護士とか王子様とか総理とか音楽家とかそういう設定多いっすね、ギルティ。設定とハイソかどうかは別問題だが(失礼。でも…西村しゅうこはどうなんだ…家庭教師に野球部…あ、野球部はハイソな学校って設定だったっけ…一応…(笑。

2005年06月09日

漫画のこと色々。

 なんだか最近毒気が抜けたというか腑抜けてしまって、まだ『PULTO』の二巻を読んでいないのよ…。しかし本誌、とりあえずエプシロンがモエモエ!です!(…。

 高尾滋の『ゴールデン・デイズ』が蝶面白そう。いや、まだ読んでないんだけどね。高尾さんは『ディア・マイン』あたりからあからさまに読者を意識してきたように思うけれど、その経験と以前の趣味にひた走りな感じ(『帝都南天隊』とかね)が上手く融合されると、かなり化けるのではなかろうか。というのはまぁ建前で、舞台が大正ってのと主人公二人が男の子っていうダブルパンチがよいのです(もぅ読者として最低。

 『ホムンクルス』は三巻まで買ったけど、以降は立ち読みでよいことにした。五巻まで読んだ。三巻まで欲しい方が居たら格安もしくは物々交換で譲ります。

 山田圭子の『心おきなく正気を捨てえ!!』は…、読めなかったなぁ…。だってアレっぽいじゃん…。一応買ったんだけどね。『リミテッドラヴァーズ』も読む気がしないし、山圭もついにさよならかなと思うと切ない。単に少女漫画のワクをはみ出たってだけでなくって、わたしのニガテな部分が売りになってきてしまった気がして。
 しかし、『牡丹』もそう好きだったわけじゃないし、考えてみると今まで読んできた理由のほうがよくわからんかも。『2-TWO-』と『ゴーゴーヘブン!』の特に1、2巻が大好きだったんだよね。『VS』も最初は面白かったんだけど(というか結末はああするしかないのは分かっているが納得できなかった、れーじが気の毒で。要するにいかんせんシリアス一本だとしんどいのかも。だから『心おきなく…』もしんどいのだ。

西炯子『STAYリバース 双子座の女』

 告白しますが、西さんは今まで食わず嫌いをしていました。絵は綺麗だなぁと思いつつ、雑誌に載っていれば読みつつ、なんとなくコミックスは手に取らなかった。今回買ってみたのは絶対フジミの影響だ(笑。読んでみてよかった。

 刈川さんの衣装など小物のデザイン、書き込みがよい。刈川さんがかわいいのかかわいくないのか絵からはよくわからんのもよい。
 清雅くんがいかに頑張ってドレスを着てもかわいくなれないのもよい。でも美人にはなれ「そう」なのも。メガネで守村さんを思い出しちゃったのはナイショだ(笑。
 総じて、やっぱり絵が上手いということなのだろうと思った。

 お話はフツウに面白かったけど、基本的設定のためにボーイズスレスレな内容(いや人によってはBLととるかも)だったので、判断がつきにくい。わたしはボーイズだと無条件に評価が甘くなるようなので(自分で書いていて情けないが。

2005年06月11日

中原アヤ『ラブ★コン』1、2

 疲れたぁ。徒労、徒労。

 そうそう、先日またヘンな経路で借りました。
 ライトに読めて笑え、いろんなレベルでの妙な不安感もあおらないという点では、流行少女漫画の中ではまぁいい感じな漫画なのではないかと思う。絵柄も流行に乗りつつある程度の堅実さがあるし。
 三巻以降も少し気になるけれど、グダグダになりそうな気がしなくもないし(想像だけでこんなこと書くのも失礼だとは思うが)、二巻まででいいやと思った。

2005年06月13日

葛井美鳥『熱愛コンプレックス』

「だから君は嫉妬してもいいんだ」

 今回は何か意外と(失礼)フツウに面白かった。

 やっぱ山崎さんいいよなぁ。カッコよくて、ちょっとキモくて(笑。いや好きなんですよ。しかし、この人完全なゲイではなかったんですね…何だかちょっとガッカリ。
 敦也のバーについては以前から、内装とかもっとオサレな感じにすればいいのにぃ敦也に似合わん、とずっと思っていたけれど、リウが自分で「(敦也がいなければ)あんな地下の古いバー半年ももたない」と言っていたのでまぁいいやという気になった。リウのバーテンスタイルもレトロで捨てがたいし。
 絵に関してはもう特には何も感じなくなってきたけど、全身絵が妙に足長すぎたり、表紙の山崎さんと敦也の体格差が妙にありすぎたりすると、ふと我に返ってしまったり。
 ところで、山崎さんの下の名前と敦也の苗字がわからんのですが。

 脇のほうでは、名倉と聖は…( ゚д゚)
 いや、そうだったんですか…。確かにあの外見差のカップルはちょっと犯罪的だとは思っていたけど、それはそれでまた…ちょっと、ヘン(すみません、詳しく書けない。
 あとこれは、狙っているのかいないのかちょっと予測がつかないんだけど、一応乗せられてるつもりですが、口は悪いが縫合は上手い外科医×リウさんを是非!リウ襲い受けで(笑!「その口をまず縫合してしまえばいいのに」(笑!

2005年06月14日

虎丸『DESIRE-気分次第で攻めていい』

「何て事をするんです仲代さん。同じ愛好者として許せない。見損ないましたよ…!」

 何て事というか何ていうタイトルなんだか。
 同人誌再録ということで、ちょっと全体的に古い。表紙も古いイラストみたいなので、ある意味良心的だなと思った。虎丸のあの色っぽい目の書き方とか妙な間のボケとか奇妙な擬音が少なく淋しい。ただ、こういう本が出たことで、とりあえず、虎丸の本って売れているのだなーということは良く分かった。わたしも好きだけど。
 内容については、なんかいろんな意味で痛い話が多く、あまり愛がない感じ。あんまりはまれない。でもこれの間とか後のお話があるのなら読んでみたい。
 書き忘れましたが。SMものです。引用のセリフもそういうことです…。

2005年06月16日

内田かおる『だまって泣いているのです』

注意:いろんな意味でかなりエグイ話になりますので、ご注意ください。






 ( ゚д゚)…

 (;゚д゚)……
 (;゚д゚)……こ、これ何処の漫画だっけ???え、麗人!?

 いや…流石に…そろそろしんどくなってきたなぁ…。オヤジ受けは一冊に一話くらいでいいよ…と、そろそろ食傷ですよ。

 表題作はなんかもうよくわからん。なんだろうあの突然なビックリ導入は。なんだろうあの乙女オヤジは。内田さんのずっと言っていた「清楚な淫乱」てこーゆうことですかぁ。清楚と聞いて弓道部部長みたいな外見の人を期待していたのに(内田さんは軍人と言っていたけれど…淫乱弓道部長…いい語呂だ…)つーか、あの頃のよーな美々しい短髪野郎どもは、もう拝めないのだろうか…(涙。
 あと、めめ屋店長と千昭ちゃんが再び描かれていたのにはたまげた。

 とりあえず、総じてビジュアル的には年下攻め達のほうは大体いい感じだけど、オヤジの方はわたし好みなのはカフェのオヤジくらいだった。しかし多分、問題なのはオヤジのビジュアルではなくてだね(いや確かに毛には壮大かつ膨大な問題が残ってる気もするけどそれはさておき)、オヤジが主人公という設定による物語展開のムリなのだよね。それに、乙女チックオヤジとかオヤジの涙とかは、なんか違うんだよー。

 問題なのは、『麗人』が内田さんのオヤジ受けというか、なんかちょっと特殊なオヤジ受けを最早コミックス二冊分以上(おそらく)ノーチェックで通してるってことだと思う。
 だって、内田さんのオヤジ受けは、ご本人もあとがきで自分の志向について「色んなイミでストライクゾーンを狭くしてる」と仰っているとおり、やっぱりちょっと特殊なのだと思うから。
 それでもとにかく、内田さんのオヤジ受けに需要があるのか、内田さん自体についてくる作家ファンが多いのか、よくわからんけどなんらかの理由があるんだろう、とにかく結果としてオヤジ受けつーかなんか特殊なオヤジ受けだけがずっと描かれ続けているという状況になってしまっているのである。

 その原因にわたしはちょっと嫌な予感がしてて、もしや業界内に『マトモな』オヤジ受け作品があまりに少ないために、細かい志向の違いも関係なくすべてのオヤジスキーBL読者が内田さんの作品を享受してるんではなかろうか、そのような状況が結果内田さんのオヤジ受けを、なんというか、あえてこういう言葉を使うなら、停滞させているのではなかろうかと思ってしまうのである。うがち過ぎかもしれないけどさ。

 もしそうだとしたら、残念なことだ。わがままかもしれないが、わたしは内田さんにはもっといろんなオヤジに挑戦してほしいと思っているのだ(オヤジ攻めとか乙女以外のオヤジ受けとかさ。そして、内田さん以外の作家も、どんどんオヤジを描いて欲しいと思っているのだ。

 なんだかこんなに熱く語るほどのことなのかどーかイマイチよく分からないけど、とにかくそういうことで。

2005年06月17日

今市子『五つの箱の物語』

 「箱」のふたつめ、「君といつまでも休日」が一番好き。もうタイトル見た瞬間にやられてた(こういうインパクトってほんとしあわせだと思う。
 人間がちっちゃくなっちゃう話っていうと、のび太の小宇宙戦争とか思い出すというか、人形の家(ノラではない)に住まったり~とかそれだけでわたしはワクワクしちゃうのでいいんだけど、でもわたしみたいな単純な人ばかりじゃあないし、そのあたりの生活描写が結構力量の分かれ目になることも多いかと思う。この作品では、ティッシュの空き箱というみょ~にリアルな展開がお話に合ってたし面白かった。やぶった入り口の横に表札っぽく苗字が書いてあったりするのがよい。
 これは終わり方もきれいでさらっとつややかで良かった。上手いんだな。

 一方、今さんの短編て、時折急ぎすぎたりはしょりすぎたりするときがあって、なんだかちょっと粗雑だなと思ったり、もっと続き読みたいなとか勿体無いなとか思ったりするんだけど、今回もそういう作品が少しあったかなという気もする。科学部と美術部のとか、ダンボールのとか、図書館のとか今ひとつだった。今市子だけに(あッ…これだけは決して言うまいと思っていたのにッ!不覚ッ!

2005年06月21日

本間アキラ『最後の肖像』

 本間アキラ三冊目。微妙に定番化してはいるものの、むむ…。
 表題作は警備、絵画、結婚などどのモチーフも半端に終わっていて、薄い印象。また、攻めの婚約者である受けの姉の処理がややご都合主義過ぎ(いくらBLにしてもだ。こういうの本間アキラの悪いクセかも。ベタ展開する人ではあると分かってるけど、匙加減の問題だろうか。
 FBIの前後編はややテンポが悪く分かりづらい印象。ダメっ子日系捜査官と元キレ者捜査官の今死刑囚というコンビネーションはベタだけどなかなかにおいしい設定ではあるが、事件や捜査の展開がタルい。なので、キャラの魅力も描ききれていない感じ。
 三冊読んでみて、やはり平均以上レベルの作画と決してダメダメではない物語というアベレージを保ってくれる作家だとの信頼は持ったものの、どうにも突出したところに欠ける印象。どこかで突き抜けてみてほしいなぁ。

2005年06月22日

西田東『願い叶えたまえ』1

 うー、ネタバレかもしれません、ご注意ください。



「ピアノなんか俺にわかるか!」

 最近の西田東はやはりちょっと雑になってきていると言うのと、コミックス表紙を見てもピンとこなかったのとで、西田ファンのわたしがめずらしくも刊行後すぐには手に取らなかった一冊。
 いやはや、面白かった。早く読めばよかった。なんだろう。フジミマイブーム中だったからいけなかったのかもしれない(いや、全然いけなくないんだけど! つまり、「ピアニストとヤクザ」というアオリで読み始めた第一話に上記のセリフが出てきた辺りが西田東らしくて、あぁいいな!と思ったんだな。それで波に乗っちゃったから。長めの連載だからということもあるのだろう、いつもより少しハードめな展開が多いのも少し新鮮。

 ただ、ピアニストのキャラ造詣にかんしては、特に最初のほうはきちんと定まっていなかったのかわかりづらい面が多い。このヤクザのよーな強烈キャラが相手である以上、ごくふつーの人っぽくなってしまうのは仕方ないにしても、もうちょっとかっちりした性格づけがあれば、感情移入しやすくなって、この波乱含みの展開がもっと楽しめただろうなと思う。
 あと、ヤクザが美人で大変よろしい。あぁ誰だ、西田東の絵がうまくなったらイヤだなんてほざいていたのは!(わたしだ! ヤクザのゲイ嫌いとその原因については若干ありきたりかなーと思うけど、それをどう超えていくのかで西田東節をきかせてほしいなと思う。
 あとがきもいつも通りなオチづけになってて笑った。

2005年06月23日

月原繭里『世界の終わりじゃあるまいし』


 月原繭里も三冊目。
 アクというかクセの強い絵は相変わらずだなぁと思いながら見ていたら、古い作品が多いらしい。あとがきのイラストとかはちょっと違う感じ…うーん、でも表紙がちょっとひどいかも…。

 内容は可もなく不可もなくという感じの短編集。あんましストーリーのない作品や、ストーリーが深められてない作品が多く、短編集だから仕方がないものの、読み終わった後に何も残らない感じ。うーん。なんでこの作者を作家買いしてたのかだんだんわからなくなってきた。なんでだっけ?(笑

 どうでもいいけど、これの巻末にも出ている松文館のフシギなキャンペーンがフシギで仕方がない。現金が当たるだなんて。なんというか、なりふり構わぬと言うか、出版社らしからぬキャンペーンに見えて仕方がない。面白いけど。

2005年06月25日

すずはら篠『月の在処』


 あとがきに書かれているとおり確かに医者率が高い。が、表題作は違うんだな。
 表題作はなぜかさほど印象が残っていない。
 その弟の朱鷺の話は、そうくると分かっていても朱鷺が事実を知ったことにカタルシスを感じてしまった自分が情けなかった。面白かったけど。病気の妹はどうなるんだ~というのも気になるし、朱鷺と兄の再会話が読みたい。
 最後の話がなぁ~。萌えるんだけれど、切ないというか、正直最後のシーンがよくわからない。「最期まで」というセリフは、彼はもう長くはないということ?誤読かなぁ…。

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