壱村仁『coda』1、2
アヴァルス本誌を買ったときに男子高校生プリマ、という設定なのを知って読んでみた。
実家は歌舞伎の名門ながら、幼なじみの女の子の家でこっそりバレエをならってる主人公が、ワケアリでパドドゥ踊れないスランプなロシア人留学生のパートナーに無理やり指名されて、云々。
しかし、なんでわざわざ男子がプリマ…と思っていたんだけど、あんまし根拠のある設定ではない気がした…。
あと、バレエ描写にはほぼ全く期待はしていなかったんだけど、しょっぱなの主人公とパートナーの出会いが『アラベスク』のパクリかよ、いい度胸してるなあ、というイライラはおさえようもなく。しかも、踊るのが怖くなった留学生に、暗闇で出会ったバレリーナと踊りたい、というモチベーションをつくらせるためならまあこの設定もわからなくないんだけど、主人公が男だとすぐにバラしてしまうし…。
あと芸能系のコースある学校のダンスの授業で、なんでジャージで踊ってるの?体の線みえないじゃない。主人公も、学校ではそういう設定ならしょうがないにしても、バレエのスタジオでの練習でもしばしばジャージ着てるし、バレエ設定の醍醐味が全くない感じ。
シューズだって、男子プリマでトウはいたこともなさそうな素人主人公がいきなりジゼルの公演なんて一体どうすんだ?と思ってたら、トウ履かないまんまで話進んでくし…。
というわけで、バレエマンガではないというエクスキューズいれたとしても、いくらなんでもいろいろひどすぎる…。
でももうちょっと読んでみる、かもしれない。あたしはTSものに弱いなあ…。