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2012年11月11日

映画『最強のふたり』

 ここのところ、エクストラなお仕事でたいへん忙しく過ごしておりました…(>_<)

 ということで、すでに二週間も前のことになりますが(汗、先日蜂郎さんと観にいちきましたv
 首から下が不随の大富豪のところへ、失業者の黒人青年が求職活動のアリバイづくりのためだけにお世話係の面接に来たのを、大富豪が面白がってか仮採用して、という実話に基づくというお話。

 たぶん実話からはかなり脚色してると思うけど、きちんと映画としてお話として、全般的に、よい意味で作ってるんだろうなあという印象。
 コミカルでちょっと毒もきいてて、観ていて単純にとっても楽しかった。基本的にはいいお話なんだけれど、お涙頂戴ではなくて、それもとても好ましい。
 登場人物もみんな人間味があって、茶目っ気があり弱さもある大富豪と、ダメさと善良さとパワフルさがよくマッチした青年の二人はもちろん魅力的なのだけど、富豪の秘書?っぽいおばちゃんは意外に柔軟だし、若い秘書は秘密があったり、富豪の娘もただのワガママ娘かもしれないけど青年に愚痴ったり富豪に叱られたりの場面で味があったし、ダメ彼氏も素直でおかしかわいいし、青年の家族もみんならしくっていいなと思った。
 正直、すっごい好き!とかガツンと印象に残る!という映画ではないけれど、いい意味で安心して観られる、そして観る価値のちゃんとある映画だなと思った。

2012年11月12日

池玲文『バンフォード侯爵家の執事』

 ねたばれありますよ~。
 表紙を見て、あー面白そうだけど今度読もうかな…と一瞬思い、二度見して『No.99:人間玩具』の表題作の執事編か!と気づいてすぐに購入。

 ぼっちゃんと、玩具のアルビノ少年が大きくなって、執事頭は相変わらず、というところに、執事頭と旧知でもある執事の青年がやってきて、云々。

 「人間玩具」の続きはすごく読みたいなと思ってはいたんだけど、でも一方で、貴族設定だからそのへん軽いだろうし、後継ぎ必要だろうし、ぼっちゃんは浮気するんじゃないか…という微妙な不安があったんだけど、結論として疑ってすまんかった(笑。
 や、ぼっちゃんがきっぱりしててよかったってのもあるんだけど、ぼっちゃんがそんなに潔癖な理由がちゃんと本編からつながってたのがすごいなと思った。キャラの性格付けがすごく説得力を持っていて、こういうお話の作り方って好きだ。この続編は絶対想定されてたものではなかったと思うので、それでもきちんとつながりがあって、キャラの性格や考え方に必然性があるなんて、とっても好ましい。
 でも、ぼっちゃんがアルビノ少年を気に入ったのは、お母さんに似てたからっぽいのが、ちょっと…それだけではないのだと思いたい感じではある。

 執事のほうも、アルビノ少年へのほのかな気持ち設定がまだ残ってたのが、いいような悪いような(笑。受けがちょっとかわいそうではある。
 受けはまっすぐ!という感じで、ふつうに受け。でもイケメンなのが面白いかも。

 一方、アルビノ少年は、養子の話でもめてるという話が出た時に、なんで揉めるんだろうそれすらイヤなんだろうか…とか思ってたら真逆で、後継ぎ必要だろとか怒ってて、でもそんな少年にぼっちゃんも執事たちもなんでなの?ってなってんのが、ある意味みんな健全ですてきだなあと思った。

 見世物屋の双子の話も、アルビノ少年からつながってるのがなんだかよかった。
 ていうか、一話限りかと思ってた「人間玩具」の話が、自然な感じで広がってるのがなんだかいいなと思う。「人間玩具」自体のお話が好きだし設定もいいと思うのでうれしい。

2012年11月16日

秀良子『宇田川町で待っててよ。』

 渋谷で見た美人さんがよく見たらクラスメイトで、なんか実は女装がすきらしいのですが、クラスで浮き気味のちょっとへんな子攻めがへんなアプローチをはじめまして、女装受けは逃げるのだけれど云々。

 女装好き男子もの、というのはわりとあるような気もする。ので、展開も普通だし目新しさはあまりなかった気がする。
 しかしこの作家さんの絵柄では人の顔が二・三種類くらいしかないので、女装のあの子はよく見たらクラスメイト、とか説明されても、いまいち腑に落ちない…。受けの顔と攻めの顔に大差がないし、女装時と男子時が同じ顔と言われても、正直そうなの…?という感じ。受けの元カノと攻めの姉の顔が同じなので同一人物だったのかと思ってしまったし。

2012年11月18日

清水義範『迷宮』

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 ここのところミステリが読みたくて、積んでたものから読んだ。ねたばれあり。
 記憶喪失の男が、治療としてある女性の殺害事件にかんするさまざまな文章を読まされていく、というスタイルのお話。

 清水義範は以前結構読んだし、たぶん自分は結構好意的な方の読者だったんではないかと思うんだけど、正直ちょっとなあ…という感じ。
 いろいろな文章を重ねていくのはそこそこよくある手段ながらまあ面白いけど、同じことを同じように繰り返す部分が多くて飽きる。本来は同じことを違う方法で繰り返すための視点変化設定なんじゃないのかな。同じことを同じように繰り返してても筒井のダンシングヴァニティは面白かったけど…。というか、文章と視点が変わらなくても、同じ文章の中でさえまとめのように見えて実はただの繰り返し、みたいのが多くて余計に冗長さを増してた感じ。
 あと、オチがやっぱり今ひとつ。オチも記憶喪失の男の正体も普通すぎて、どんでん返しもなくて、かなり拍子抜け。最後の方で事件の意外な真相が見えてきて、という部分もあんまりおおっと思えるようなネタでもなく、また描写も淡々としていて盛り上がりに欠けた。
 オチとかがこうだし、記憶喪失の理由とか事件の結末も結局わからないので、本当は上述したような展開や描写、語り方の部分でもっと盛り上がりや面白みを出さなければならなかったのでは、と思うんだけど…。

2012年11月21日

桃季さえ『恋人は期間限定のハニー』

 二卵性の双子の弟がマイペースな美人女優のかわりに記者会見に出て、相手役の憧れのイケメン俳優に会えてうっとり、してたら、なんかいろいろあってその俳優と暮らすことになって、なんかいろいろあって期間限定で恋人のフリすることに。

 うーん…ベタながら王道というかおいしい話だと思うんだけど、なんか今ひとつ物足りなかった…。
 攻めが淋しがりで世話やいてあげなきゃって感じなんだけど、いまいちかわいげがない。受け大好き、ってとことか、なんで受けを好きになったのかとかがしっかりとは書かれてないからかも。
 受けも、攻めをどういうふうに好きなのか、というのがいまいちわからず感情移入しづらい。今まで憧れてた俳優と、目の前の攻めとの違いとかで驚いたり恋にかわったり、というのがあまりわかんないし。あと姉に化けられるくらいのかわいい顔というのもあんまり展開で活きてなかったし、なんというか全体的に、設定とかはあるけど具体的なエピソードが物足りない感じなのかも。
 あと後半のパパラッチみたいな伏線は回収されてないし、打ち切りなのかな?という感じも少しあった。

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