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[ 二次/星矢 ]

「新世界」7

 …それくらいならおれにも可能だ。それに薔薇に接吻するってのは、ガーデナーの楽しみのひとつとして理解できる。
 おれは座ったままの薔薇にの上にかがみ込むと、軽いキスをおくった。
「これでいいのか」
「…そういうの、じゃなく」
 うっすらとひらいた唇から、吐息が催促する。おれは黙って深いキスをした。
 ゆっくりと顔を離すと、薔薇はまた息をついた。
「満足かよ?」
 おれの問いかけに、薔薇はまたゆるゆると俯いた。
「…私は自分で思っていたより、欲深い人間だったようだ」
「何だよ、他にしてほしいことがあるなら言ってみろよ」
 ため息まじりのおれの言葉に、薔薇はしばらく黙っていたが、やがて意を決したように顔をあげた。凛と涼やかなまなざしに、圧倒されそうだ。クソ。
「私は、君に…好かれたい」
「別に嫌ってねえよ」
「私を…愛してほしいのだ」
「愛して? おれと寝たいってことか?」
「そうではない…いや、それも含むのか?、かもしれないが」
「わかんねえよ。もっと具体的に言ってくれ、何をすればいいのかおれにはわからないから。おれがおまえを愛するように、おまえがおれに指示をするんだな」
 薔薇はわけがわからない、という顔でおれをまじまじと見た。
「それで、愛と言えるのだろうか」
「知らねえよ、愛ってなんだ? おれは知らない――わからない。でも、」
 おれは初めて、自分から薔薇の髪に触れた。さらさらと音をたてて指のあいだをすりぬけ、かすかな香りだけが残る。こんな、こんな薔薇を、美しい生き物を、おれが…なんだって? 何をするって?
 恐ろしい。途方もない。正直、逃げたい。
 だが――目の前の薔薇に、泣きそうな顔をさせとくわけにはいかないだろう。
「でも、お前は知ってるんだろう、『アフロディーテ』。…お前がおれに教えろよ」
 なにしろ、長年丹精してきた薔薇だ。
 冥界で、最後の時まで大事に抱いていた薔薇だ。
 おれのせいで、おれみたいなどうでもいい人間のせいで、薔薇が泣くなんてことがあっていいはずはない。

 そんなわけで、相変わらずのサンクチュアリで、おれは薔薇の世話を続けることにした。今度は言葉を話す薔薇の願いをかなえてやるという、一風かわったガーデニングだ。
 その世にも珍しい薔薇の名を、愛の女神と同じアフロディーテという。

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 デスアフロ難しいな!
 自分でも末尾会話が飛びすぎだと思いますが、半分はあたしがグダったからで、半分はデスアフロどっちもいっぱいいっぱいだからなんだと思う。って、言い訳がましいですが。
 なんというか、あたしの中で、デスがアフロに惚れてるのは/そのうち惚れるのは当たり前なので(だってアフロは美人だしデスはアレだし)、むしろそれを前提として、アフロがデスにめろめろなとこが書きたい/読みたいみたいですね。そんで、デスはかわいそう攻めがいいのです(笑、新ジャンル。
 そんなわけで!読んでくださってありがとうございますv(読んでくださる方がいらしたかどうか…(汗

 原作面白れぇー。今双魚宮まで来た。

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