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[ 二次/星矢 ]

「アリオーソ」7

「シチリアの方言だとti amu、になる」
「…そうなのか。ti amu、か」
 私は素直に頷いた。デスマスクは少し笑うと、やっと私の目を見た。
「ま、お前は標準語で充分だろ。なんだよ、恋人がイタリア人なのか?」
「そうなるといいと思っている。どう思う?」
 問い返す私に、彼はまたふっと笑った。相変わらずいやな笑い方をする男だ。
「テレビで覚えたにしちゃ悪くない発音だったぜ。愛を告げる時には、花でも一緒に渡してやりな。お前の得意な薔薇でもさ」
「薔薇か。薔薇は今ない。では、だめなのだろうか」
「は?」
 変な顔をしているデスマスクに、私はなおも言いつのった。
「返事をきかせてほしい」
「…は?」
「君にきいてもらいたかったと言っただろう。ti amu、君が好きだ。最初の死より前から、ずっと」
「……………は?」
 壊れた機械のように反応が鈍くなってしまったデスマスクの返事を、私は辛抱強く待った。アイオロスの言っていたとおり、時間はたっぷりあるのだ。

 彼が私を嫌いでも、からかっていても馬鹿にしていても、なんでもいい。でも、私の外見くらいには、興味をもってくれるだろうか。
 なにしろ私は自分の美貌にだけは多少の自信があるし、そして彼のくれた本当に数少ない言葉たちは、きちんとすべて覚えているのだ。まだほんの幼い頃の、初めて出会ったときの言葉さえも。

『Ciao, bello! Sei belissima assai!(よお、美人!マジでイカスな!)』

(おしまい)

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 唐突に、ン年ごしの、そして初めての星矢二次、初めてのデスアフロ、です。
 星矢二次はともかくとして、まさかよもやデスアフロを書くことになろうとは…ン年前の自分には、というかほんの一年半前の自分にも、思いもよらなかったことでございます。萌えというのは、ほんとうにわからないものですね(笑

 まえがき(?)のとおり、あたしが最も敬愛している(現在形で)星矢サイトさま、お名前を出してしまいますが、BOOTSTRAPさまがいらっしゃらなくて、さびしくて仕方のないこの頃なのです(ご復活を心から願っております。そんなもんもんとした気持をここ一年くらいずっと持っていたのですが、とっても唐突に、発作的にこのような二次を書いてしまいました。校正もしていないのでへんなところも多いですし、また手を入れるかもしれません。あと(あえて)原作を読み返してないので、二次創作のイメージ先行ですがまあいいか。

 はずみがついてしまったので、もうちょっと書きたいですね、星矢二次。デスアフロもいいし、サガリアとかロスリアとかもいいな(笑

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コメント

はじめまして。
私もブートストラップ復活を願うものです。なくなって悲しいです。更新しないくてもいいからそのまま放置しておいて欲しかったです。
そして管理人さんの体調が悪かったようでしたので心配ですね・・・またあの年中組を見たいです。
いきなり失礼いたしましたm(_ _)m

>ぬこさん
書き込みありがとうございます!そして、同士の方がいらっしゃってうれしいです…。
あの素敵な年中組のお話の数々が読めなくなってしまって、すごく淋しいですよね…。本当に、過去ログだけでも復活していただければとってもうれしいのですが、ぬこさんの仰るように、管理人さんが心配ですね…。

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