フジミ/「フジミのコンダクターは桐ノ院さんです」
「電柱殿下の奇妙な冒険 第三部 芸術至上(シンフォニア)篇」
フジミのコンダクターは桐ノ院さんです。
なぜ『M響サブコン』なのか? そこの所なのだ問題は。
来るもの拒まずのフジミなのだから、オケの音程が甘くてもヘコたれないタフさが必要だ。
時には転勤等で団員が減る可能性もあるし、弦と管のバランスも無茶苦茶かもしれない。
天才音楽家にはちょっとキツイ環境だ。
でもそのギャップが逆に考えてみるとおもしろいかもと思った。
しかもマエストロと呼ばれ得る偉大な音楽性を持つ人。
コンは桐ノ院しかいないと思った。
(comment by 守村悠季)
元ネタは勿論飛呂彦の『ストーンオーシャン』一巻作者コメントです。荒木飛呂彦のこうした独特の話法が大好きです。決して論理的ではなく、常体敬体も入り混じり、しかし力のあるエクリチュール。
なので、対外向けに「桐ノ院さん」という呼称で語り始めた悠季が、エクリチュールの力に発奮するかのように、ラストでつい「桐ノ院」と呼んでしまう、そんなイメージで読んでもらえたらいいなぁと思います。恋愛感情はまだなく、桐ノ院の音楽性にだけはメロってた時期の悠季と考えても面白いかもしれません(笑、「圭」ではなく「桐ノ院」なのね。