綺月陣『スレイブ・ゲーム』
高校時代のバスケ部エースとその友人のオネエ弁護士と純情純粋受け。
バスケ部エースと受けは遠回り系。
オネエはなかなか活躍していた。
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高校時代のバスケ部エースとその友人のオネエ弁護士と純情純粋受け。
バスケ部エースと受けは遠回り系。
オネエはなかなか活躍していた。
ねたばれあります。
少し読んだらかなり愛がなさそうだったりしたこともあり、随分積んでいた。やっと読む気になり読み始めたら一気に読んでしまった。いやー、久々に木原音瀬作品を読んで打ちのめされた…。
そうとは明確に書かれていないが、ハッサンも人間的に問題ある人なんだろうなあと思った。ラージンに仕えて非道なことをしてしまうから、というだけではなく、ハッサンはファウジの気持ちを全然わからないのに弟のアントンはファウジが嫌いでも感情は理解していたあたり、ハッサンとの違いが示されている。
ラージンはなんだったんだろう。もう少し奥行きのあるキャラかと思ったけれど、フェイドアウトしてしまった…同人で書かれているらしい?
ファウジはみんなにめたくそに言われていて、確かに性格は悪いだろうけど、ファウジ自身も言うとおり、ラージンにあそこまでされるほど罪深いようには思えなかった。そもそも最初は父の乱行をちょっと覗いてただけ、みたいに書かれていたのが、他の人の視点ではファウジも奴隷に冷たかったと書かれているので、よくわからなくなった。まあ双方に認識の違いはあって当たり前なのかもしれないけど、ファウジにはちょっと同情してしまった。
ラストでは、さんざん世話になったアリーを殺そうとしたファウジにブチ切れるハッサン、が、しかし、ファウジの行動は自分への愛のためだったと知った瞬間に、アリーという男と自分自身との違いを確認できて、つまりファウジがアリーを殺そうとしたために、ハッサンがたんに世話を焼いたからファウジが自分になついたのではないという証拠を遂に得られてしまう、という構造がすごいなーと思った。あ、なんか言葉にすると陳腐かな…でもすごいんですよ。そこに至るまでの延々と続く徒労(ハッサンも、ファウジも)あってこそだね。
しかしまあ、二人がやっと向き合えるのが最後の数ページだけというのも、木原音瀬らしいというか。そこだけ再読してしまう。
笠井あゆみのイラストも素晴らしかった。小説の価値を更に押し上げるイラストレーターさんであるように思う。
オカルト系まとめブログを運営する少年とその周辺。
実際の都市伝説なども出てきたり。最初はよくわからなかったけど、全体が見えてくるとかなり興奮する。ラストはやや詰め込みすぎで説明が多く、悠太たちが活躍している感じがしなかったのと、終わり方が…それしかないのはわかるけれど、淋しい(涙。
箱の中は五百年前で、その中をうごかすと現代も動いてしまうという面白い設定だが、変化の理由がわからないので少々肩透かし気味。こうしたらこうなる、というのはあとで分かるようになるのかな?
読む順番を間違えて、知らないキャラが出ていた。
少々ややこしいが面白かった。
情報量が多く登場人物も多くややこしい…けどなんというか、そこはかとなく面白かった、という妙な感想。原作は未読だけれどどうなのだろう…。
小笠原さんの未読だったコミックス、やはり設定やとんでもない展開が素晴らしい。
小笠原さんはここのところTL?を描いていらっしゃるようだけど、BLは描いてらっしゃらないのかなあ…もっと読みたいのに。