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[ 読書/一般コミック ]

乃木坂太郎『医龍』8~10

 もう本誌連載が大変なことになっていて、オエビでそっちに集中しちゃってました。
 ので、書く機会を逸してましたが、医龍のコミクスのつづきについても書いておかなければ。


 このあたりのメインは三例目のバチスタではあるのですが、あたし的に現在最注目の霧島について。

 霧島関係のエピというと、ドラマでは木原の名前のエピソードがちいさいけれどいいなあと思っていて印象に残っていたのだが、原作はこんなに面白かったんだね…!ていうか原作を知ってみると、ドラマにおけるこのエピの使い方は半端であんまりうまくなかったんだなあ。
 手術中の木原の使い方も、こっちのがベタだけど衝撃的。ドラマの展開にするんなら、なおさら名前のエピをもっとくわしく描写すればよかったのになあと思う。

 というわけで、あたしは(現在の本誌の展開も含めてだが)今は霧島が一番スキだ。いや伊集院はもう別格で大好きなんだけど、それでも伊集院に拮抗するくらい霧島は興味深い。二人とも凡人プラスアルファキャラで、すごく魅力的。どんどん美形になってくるし(笑

 このコミクスのあたりでは、自分は凡才だと認めた霧島の論理に、これはカトちゃんもう立ち向かえないんじゃないの、と一瞬思った。自分も凡才だし、すごく霧島が魅力的に見えた。
 しかし惜しむらくは、自分の凡才に気付いた霧島が、なぜか(なぜか、ではないかもしれませんが)医局員だけに目を向けていることで、なぜか彼のディスクールには「患者」という言葉が出てこない。霧島の論理が、凡才医師を救うことそれ自体ではなくて、全国津々浦々で奮闘している凡才医師たちが誰でも治療にあたれるような標準的な医療を構築し、どんな僻地の患者でもその標準的な医療を受けられるようになること、そこまで視野に入れていたらほんとに霧島は無敵だったのではなかろうか、たぶん。もっとも、そこまで霧島がカンペキになってしまったら、もうほんとに加藤のたちうちできるスキはなくなってしまっただろうけれど。

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