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[ 読書/一般コミック ]

高尾滋『ゴールデン・デイズ』4

 GDにいきあたりばったり感を感じるのは、どうも本筋でないエピ、悪く言えばノイズが多いからだという気もしてきた。あとそれに伴い登場人物が増えすぎてるのも。今回だと百合のお兄ちゃんとか、ビショップのカテキョの子どもの話とかね。まあでもこの両者はそれぞれに魅力あるキャラになりそうではある。百合のお兄ちゃんなんて、優しそうな穏やかそうな人だなーと思っていたら、意外にエキセントリックでわが道をゆく、絵のドヘタな絵描き志望という面白そうな人だった。
 ただ、彼等と彼等の物語が本筋にどうからむのか、本筋にからまないまでもちゃんと後で回収されるのか、とか不安なかんじ。
 GDはどんどんリゾーム的に広がってく世界、ってことなのかもしれないけれど、それぞれちゃんと描ききってくれるといいなあ。そうでないと、ほんとに各要素はただのノイズに終わってしまうと思う。

 本筋に関しては、お祖父さんと光也と仁の微妙な三角関係というか、それぞれがそれぞれをどう思ってるのかもまだはっきりしないけれど、花ゆめだから仰山なボーイズラブにはどうせなんないだろうしなあ。光也が仁を護るということの意味を考え始めたように、時間・時代の問題をうまく扱ってくれたら面白くなりそうだなあと個人的には思う。タイムスリップに代表される時間の問題は、SFの醍醐味の一つだと個人的には思うし、それをまっこうから扱った作品は大好きなのだ。

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