…マリィさんほんとスミマセン。
こっちはかわいいというかありえないというか、こんなんが居たらコワイ白猫。
「お一人? ここ、いいかしら?」
「どうぞ、喜んで」
「シェリーを。……ね」
「なに?」
「素敵なブロンドね、あなた」
「そう? 君の黒い瞳のほうが素敵だと思うよ」
「ありがとう」
「ねぇ」
「ん?」
「もう少しお話しない?――場所を、替えて」
「素敵なお誘いだけど」
「あら、『けど』?」
「そろそろ帰ってネコにエサをやらないと」
「いやね、赤いルージュのネコちゃんなんでしょ」
「いや、ほんとにネコなんだよ」
「どうかしら、いいけれど……何ネコなの?」
「たぶん雑種」
「『たぶん』なの」
「拾いネコなんだ」
「そう。何色?」
「白」
「白ネコ」
「そう。目がすみれ色。毛並みもつやつやで、すごくきれいな子なんだ」
「いやね、ほんとに。ノロけちゃって」
「ふふ……mi scusi(ごめんね)」
「まぁ、いいわ。でもそれじゃあ、随分大事にしてるんでしょうね、そのネコちゃんのこと」
「そうでもないよ、放し飼いだし」
「あら、いけない飼い主さんね。他所でエサもらってたり、ビョーキもらってきたりしたらどうするの?」
「知らない人からエサをもらうようなことはないと思う……警戒心が強いからね。ビョーキもね、ちゃんと注射とかしてるし」
「……ほんとにネコなのね」
「最初からそう言ってるだろ?」
「残念だわ。そのネコちゃんがパッショーネの若きボスがもつアキレスのかかとかと思ったのに」
「君はまったく疑り深いね、マタ・ハリの再来って異名は伊達じゃあないんだ」
「スパイって、そういうものよ」
「全く……やれやれだ」
このおはなし妄想の続き(つまり帰宅後)を大募集します…(笑、ちょっと本気です。
調子に乗って高解像度版まで作成。